がんばり屋の森本くん

しお子

文字の大きさ
上 下
26 / 58
三がんばり目~色男に色仕掛け~

第26話 ラブホテル

しおりを挟む

「緊張してる?」

「う…。」

ホテルの入り口から部屋に入るまで一言も話さなくなってしまった森本。
こういったところはドラマなどでしか見たことがなく、廊下を歩いていると喘ぎ声まで聞こえてきて萎縮いしゅくしてしまったのだ。

「…せっかくだし一緒にお風呂入ろっか。」

「え!一緒にって、でも…。」

そんな状態の森本をいきなり抱くのは気が引けたため、菊地は浴室へと半ば強制的に移動させた。
戸惑いを見せる森本だったが、浴室を見るなり表情が一変した。

「…ラブホテルのお風呂って大きいんですね!」

旅行で行くホテルと違い二人で入るには充分な大きさの浴槽に驚いたようだ。
少しはしゃぐ森本を笑いつつ、菊地は慣れた手つきで湯を張った。

「さ、服脱がなきゃね。」

いつまでもアメニティや引き出しの中を見ては楽しんでいる森本へ声をかけ、手招きすると自分の前へと誘導した。

「こうしてると、カップルみたい?」

目の前の鏡には菊地が後ろから抱き締めるようブラウスに手をかけている姿が映されていた。
それを指されて見ると、確かに体格差や格好のせいで恋人同士に見えた。

「せんぱ、恥ずかしい…。」

「どうして?」

「だって鏡が。」

「うん、全部見えちゃうね…。」

「んっ…ぁ!あっ…」

ブラウスをはだけさせると薄いインナーが現れ乳首が少し透けていた。
菊地がそれをかりかりと優しく引っ掻かくと森本は背中をしならせて反応した。

「…前よりずいぶん敏感だね。」

「ぁ、ぅ!…んん!も、やぁっ」

布越しの刺激がなんとも言えない快感だった。
執拗に攻められて膝が震えてくると、もう止めてほしいと菊地の手を掴んだ。

「強くされるの好き?」

まるで制止を無視して今度は立ち上がった乳首の先をつまみ始めた。
痛くなる一歩手前の力加減が一番気持ちいいのか、下半身にまでぞくぞくと甘い痺れが走っていく。

「ひぁ!っあ、ん、あうっ…っ」

「声エロ…。本当に女の子みたい。」

森本の顔が近づいてくると菊地はキスをした。

「んっ、ぁ、ふ…んう!ふぁっ、!」

少し驚いた様子の森本だったが控えめに舌を差し出し、それを菊地は優しく吸い上げ舌同士を絡ませていく。
薄く開いた唇からは吐息と共に唾液が溢れた。

「っ!ぁ、待って…!」

菊地の手が自然と下半身へ向かうと森本は焦ったように声を上げた。

「脱がないとお風呂入れないでしょ。」

「ちが、その…。」

女物の下着をつけ、しかも自身がすでに固くなり始めている状態など見せられるわけがなかった。
しかしそれを承知で菊地はスカートをめくり上げる。

「っ!! 見ないでっ…。」

「はみ出してる。」

ぐりゅっ

「ひっ!ぅあっ、やぁ、…!」

勃起した自身を包みきれず、下着から覗く先端を押し込むように指で撫でられ腰が跳ねた。

「ほら、見てごらん。」

「…やだ、ぁっ」

鏡の方を指されると、そこには女の格好をしながら勃起している自分がいた。
まるで自分が変態になってしまったようで見ていられなかった。

「気づいてないの?」

嫌がる森本と体の反応は違うようで、菊地はくすっと笑った。

「へ…?」

「鏡見てから、えっちな汁いっぱいれてるよ…。」

「~っっ!?」

菊地の言う通り、先程より自身は膨れ下着はぐしょぐしょになっていた。
そんな濡れた下着の上から自身をこすられ、どんどん先走りが溢れてくる。

「ひあ!、あぅっ…っ!汚れちゃ、んん!」

激しくされるとスカートに付いてしまいそうになり首を振る森本。

「…綺麗にしよっか。」

そう言って菊地は自分と共に森本を脱がせると浴室へと入っていった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ある少年の体調不良について

雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。 BLもしくはブロマンス小説。 体調不良描写があります。

俺の義兄弟が凄いんだが

kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・ 初投稿です。感想などお待ちしています。

アダルトショップでオナホになった俺

ミヒロ
BL
初めて同士の長年の交際をしていた彼氏と喧嘩別れした弘樹。 覚えてしまった快楽に負け、彼女へのプレゼントというていで、と自分を慰める為にアダルトショップに行ったものの。 バイブやローションの品定めしていた弘樹自身が客や後には店員にオナホになる話し。 ※表紙イラスト as-AIart- 様(素敵なイラストありがとうございます!)

変態村♂〜俺、やられます!〜

ゆきみまんじゅう
BL
地図から消えた村。 そこに肝試しに行った翔馬たち男3人。 暗闇から聞こえる不気味な足音、遠くから聞こえる笑い声。 必死に逃げる翔馬たちを救った村人に案内され、ある村へたどり着く。 その村は男しかおらず、翔馬たちが異変に気づく頃には、すでに囚われの身になってしまう。 果たして翔馬たちは、抱かれてしまう前に、村から脱出できるのだろうか?

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

ヒロイン不在の異世界ハーレム

藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。 神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。 飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。 ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?

どうして、こうなった?

yoyo
BL
新社会として入社した会社の上司に嫌がらせをされて、久しぶりに会った友達の家で、おねしょしてしまう話です。

処理中です...