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第19話 急襲
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しかし、切り替え早いよね、こいつらって……。
私は感心して彼らを見送る。
「ちょ、ちょちょ、ちょっと待ってよ!」
あ、切り替えの遅いのもいた。
「た、戦うってどういう事よ!? あれはいったいなんなの、説明してよ!!」
女性班の班長、ポニーテールの徳永美衣子だ。
その彼女が東園寺に詰め寄りながら言う。
「見ての通りだ、徳永。俺たちは襲撃を受けている、現地人からな。それを今から撃退しにいく」
「げ、現地人? そ、それで戦うの? 危ないから、怪我したらどうするの、それに、人間なら情報を聞き出すチャンスよ、ここは交渉して、話し合いに持っていったほうが得策だわ」
「前から言っているように、俺はギャンブルはしない、徳永、おまえの案はリスキーだ」
「り、リスキー? 何を言っているの、戦うほうがリスキーだわ」
「交渉を持ち掛け、相手が聞く耳を持たず、そのまま先制攻撃を加えられたらひとたまりもない、ここは素直に応戦したほうが無難だ」
これは、東園寺の言い分のほうが正しいね、サーチ&デストロイが戦闘の基本よ。
「だ、だからって……」
「もう決めた事だ、徳永……、そこをどけ、いくぞ」
と、東園寺が徳永の肩を押して、道を開けさせる。
「わ、わかりました……、ご、ご武運を……」
彼女が小さく言うと、東園寺も小さくうなずく。
そして、そのまま戦場に向かう……。
徳永が胸に手をあて、大きく深呼吸をして、
「よ、よし、それじゃぁ、怪我している人はいない? 女性班、みんなを見てまわって!」
と、大きな声で言う。
「そ、そうね、じっとしているのもなんだし、後片付けもしちゃいましょう」
生活班の福井も追随して言う。
「唯、防衛陣の張り具合がいまいちね、媒体照射をもう二、三発入れましょう」
「了解、いくね、ソプラナ、柔和なる方よ、旅路の果てに舞い降りた大地の支配者よ、媒体照射」
こっちは、参謀班の綾原と海老名。
「あ、ごめん、みんな、ちょっと、いい……?」
と、そんなかぼそい声が聞こえてくる。
「ど、どうしたの、美咲?」
それは、女性班の鹿島美咲だった。
その彼女が腕を押さえている。
「あ、あのね……、なんかね、手に刺さってたから、そ、それをね、抜いたらね……」
「ちょ、ちょっと、美咲!?」
「な、なんかね、血が止まらなくなっちゃった……」
彼女がそのまま地面にへたり込む。
そして、その押さえた腕、二の腕の上のほうからみるみる服が赤くなっていく。
「し、止血、はやく!!」
私は血相を変えて、彼女の元に走っていく。
「美咲、見せて!」
「な、ナビー、どうしよう……」
彼女がそっと手を放す。
すると、血が湧き出てきて、それがしたたり落ちていく。
「大丈夫、動脈はやられてない……」
動脈に穴があいたら、こんなものじゃない、噴水みたいに血が噴き出してくる。
私は傷口と、その上あたりを強く両手で押さえる。
「大丈夫、これは静脈の怪我よ、これで血は止まるはず」
「な、ナビー、ナビー……」
美咲が不安そうな表情をする。
「ナビー、そのまま押さえていて……。アスタナ、美くしき、流れのほとりで、慈雨にその身を任せ、癒しの精霊糸」
すぐに駆けつけてくれた笹雪が呪文を唱える。
彼女の指先から蜘蛛の糸のようなものが無数に飛びだし、それを人差し指を使って器用に巻いていく、ちょうどわたあめを作る感じ。
「みんなも押さえて、ほら、徳永も」
「う、うん……」
他に集まった女子たちも、笹雪の指示で鹿島の傷口を押さえる。
「ナビー、そっと、手を放して、そっとよ」
「うん」
と、私は言われた通りに美咲の傷口からゆっくりと手を放す。
笹雪は私の手の隙間にわたあめみたいになった指を差し込んで傷口を押さえる。
「もう放してもいいよ、ナビー……」
私は解放されて、ほう、と、大きく息を吐き出す。
そして、手の平を見ると、血がべったり……。
「ナビーは手を洗ってきなさい、あとは私たちで処置するから」
「うん、あとはよろしくね」
と、私は立ち上がる。
「めぐみ、そのまま、傷口を閉じるわよ。ラセンカ、精霊の森に眠る悠久の追憶よ、トゥパ、審判の時に雨粒が草木を潤す、天の后の地知」
綾原が呪文を唱える。
私は血の着いた手をぶらぶらとさせながら、お湯のある場所、調理室に向かおうとする。
「ナビー? 一人で大丈夫?」
と、夏目が鹿島の腕を押さえながら言ってくれる。
「大丈夫だよ、翼、すぐだから、美咲についていて」
私は笑顔を作って返事を返す。
そして、そのまま調理室に向かう。
それにしても、あいつら本当に戦っているのかな?
人見とか南条もいるし、大丈夫だとは思うけど、でも、ちょっと心配だな……。
私はごしごしとお湯で手を洗いながら考える。
その前に鹿島の怪我も心配だよね……。
「あ、そうだ、お湯を持っていってあげよう、血で汚れていると思うから」
と、木製の棚から、銀製のボウルを取り出す。
「よし、お湯を入れてっと……」
ポットからボウルにお湯を注ぎこむ……。
「めぇ……」
そんな声が聞こえた気がした。
「シウス……?」
私は顔を上げて周囲を見渡す。
でも、誰もいない、もちろん、シウスも。
牧舎まで100メートルくらいあるから、シウスたちの声は聞こえないはずなんだけどな……。
「めぇ……」
また聞えた、間違いなくシウスの声だ。
それも、私を呼ぶ声。
お湯を注ぎ込む手を止める。
そして、無意識に走りだす。
なんか、すごく、はらはらする、不安な感じ……。
もう全力疾走、無我夢中で走る。
絶対、シウスたちに何かあった。
なんか、知らないけど、不安で涙が込み上げてきた。
私は袖で涙を拭きながら全力で走る。
「はぁ、はぁ、シウス、チャフ……、ピップ、スカーク、アルフレッド……」
暗闇の中に牧舎見えてきた、星明りに照らされてうっすらと浮かび上がっている。
「び、ちゃって」
「わ、ぱーす」
声がする、やっぱり誰かいる。
私は牧柵に手をついて飛び越え、そのまま牧舎に向かう。
「でっど、ろーす、うっかろって」
「あ、はっぷ、ぱーす」
聞いた事もない言語、現地人か……、失敗した、どうして、東園寺たちに、牧舎を見てきてって言わなかったの……。
「あ、はぷ」
「あ、はぷ、ぷーん」
「めぇ……」
シウスの声もする。
そして、牧舎の入り口が見えるところまでくる。
牧舎の前には5つほどの人影、そのひとりが何かを持っている……。
「めぇ……」
それは仔ヤギ、シウスだ。
そいつがシウスの足を掴んで宙吊りにして振り回している。
「こ、んの、やろう……」
一瞬で頭に血が登った。
私はそいつ目掛けて一気に走る。
「アポトレス、水晶の波紋、火晶の砂紋、風を纏え、静寂の風盾」
同時に防御魔法を一発入れる。
別にやつらの攻撃が怖くて、防御魔法をかけたんじゃない、私の拳や関節を守る為だ。
そして、飛ぶ。
「こんのやろう、シウスから手を放しやがれぇ!!」
やつの顔面に飛び蹴りをくらわしてやった。
「わ、ぱーす!」
「び、ろって!」
私に蹴られたやつは盛大にひっくり返り、積み上げていた藁の山に頭から突っ込む。
そして、シウスは放り出されて、これまた藁の山に着地する。
「めぇ……、めぇ……」
と、シウスは小さく鳴いて、一生懸命私の側に来ようとする。
でも、うまく歩けない、足を引きずるようによちよち歩く……。
「け、怪我したの、シウス!?」
私はシウスに駆け寄って、しゃんがんで足元を覗き込む。
怪我はないようだけど、捻挫とかしたのかもしれない、もしかしたら、骨折かも……。
「でっど、ろーす!」
「ぼ、るっく、あ、はっす、すーん!」
「あ、はーぷ!」
と、現地人たちが藁の山に頭を突っ込んでるやつを助けようとしている。
「ごめんね、シウス、今は治療してあげられないの、あいつらをやっつけないといけないから……」
と、私はシウスを抱えて牧舎の入り口まで運んで、そこで放し中に入るようにとおしりを押してやる。
「めぇ……」
「めぇえ……」
「ぴよ、ぴよ……」
「ぴよっぴぃ……」
「ぴよぉ……」
シウスと入れ替わるように他の子たちが出てくる……。
「だ、だめ、隠れてて!」
と、私はみんなを制止させる。
「でっど、ろーす!」
「はっぷ、でっど、ろーす!」
「でっど、ろーす!」
と、現地人たちが大声を出している。
言葉の意味がわからなくても、口調がすごく敵愾心剥き出しだって事くらいはわかる……。
私は立ち上がり、やつらに向き直る。
ギリースーツにも似た、短冊状の飾りの付いた民族衣装。
顔は黒の塗料でフェイスペイントをしている、見えにくいが、濃いグリーンの塗料な感じもする。
「でっど、ろーす!」
と、やつらが手にした槍を構える……。
私は目を細めてやつらを見据える……。
「生まれてはじめてだよ、こんなに頭にきたのは……」
よくもやってくれたな、シウスを……。
やつらに向かって足を踏み出す。
私は感心して彼らを見送る。
「ちょ、ちょちょ、ちょっと待ってよ!」
あ、切り替えの遅いのもいた。
「た、戦うってどういう事よ!? あれはいったいなんなの、説明してよ!!」
女性班の班長、ポニーテールの徳永美衣子だ。
その彼女が東園寺に詰め寄りながら言う。
「見ての通りだ、徳永。俺たちは襲撃を受けている、現地人からな。それを今から撃退しにいく」
「げ、現地人? そ、それで戦うの? 危ないから、怪我したらどうするの、それに、人間なら情報を聞き出すチャンスよ、ここは交渉して、話し合いに持っていったほうが得策だわ」
「前から言っているように、俺はギャンブルはしない、徳永、おまえの案はリスキーだ」
「り、リスキー? 何を言っているの、戦うほうがリスキーだわ」
「交渉を持ち掛け、相手が聞く耳を持たず、そのまま先制攻撃を加えられたらひとたまりもない、ここは素直に応戦したほうが無難だ」
これは、東園寺の言い分のほうが正しいね、サーチ&デストロイが戦闘の基本よ。
「だ、だからって……」
「もう決めた事だ、徳永……、そこをどけ、いくぞ」
と、東園寺が徳永の肩を押して、道を開けさせる。
「わ、わかりました……、ご、ご武運を……」
彼女が小さく言うと、東園寺も小さくうなずく。
そして、そのまま戦場に向かう……。
徳永が胸に手をあて、大きく深呼吸をして、
「よ、よし、それじゃぁ、怪我している人はいない? 女性班、みんなを見てまわって!」
と、大きな声で言う。
「そ、そうね、じっとしているのもなんだし、後片付けもしちゃいましょう」
生活班の福井も追随して言う。
「唯、防衛陣の張り具合がいまいちね、媒体照射をもう二、三発入れましょう」
「了解、いくね、ソプラナ、柔和なる方よ、旅路の果てに舞い降りた大地の支配者よ、媒体照射」
こっちは、参謀班の綾原と海老名。
「あ、ごめん、みんな、ちょっと、いい……?」
と、そんなかぼそい声が聞こえてくる。
「ど、どうしたの、美咲?」
それは、女性班の鹿島美咲だった。
その彼女が腕を押さえている。
「あ、あのね……、なんかね、手に刺さってたから、そ、それをね、抜いたらね……」
「ちょ、ちょっと、美咲!?」
「な、なんかね、血が止まらなくなっちゃった……」
彼女がそのまま地面にへたり込む。
そして、その押さえた腕、二の腕の上のほうからみるみる服が赤くなっていく。
「し、止血、はやく!!」
私は血相を変えて、彼女の元に走っていく。
「美咲、見せて!」
「な、ナビー、どうしよう……」
彼女がそっと手を放す。
すると、血が湧き出てきて、それがしたたり落ちていく。
「大丈夫、動脈はやられてない……」
動脈に穴があいたら、こんなものじゃない、噴水みたいに血が噴き出してくる。
私は傷口と、その上あたりを強く両手で押さえる。
「大丈夫、これは静脈の怪我よ、これで血は止まるはず」
「な、ナビー、ナビー……」
美咲が不安そうな表情をする。
「ナビー、そのまま押さえていて……。アスタナ、美くしき、流れのほとりで、慈雨にその身を任せ、癒しの精霊糸」
すぐに駆けつけてくれた笹雪が呪文を唱える。
彼女の指先から蜘蛛の糸のようなものが無数に飛びだし、それを人差し指を使って器用に巻いていく、ちょうどわたあめを作る感じ。
「みんなも押さえて、ほら、徳永も」
「う、うん……」
他に集まった女子たちも、笹雪の指示で鹿島の傷口を押さえる。
「ナビー、そっと、手を放して、そっとよ」
「うん」
と、私は言われた通りに美咲の傷口からゆっくりと手を放す。
笹雪は私の手の隙間にわたあめみたいになった指を差し込んで傷口を押さえる。
「もう放してもいいよ、ナビー……」
私は解放されて、ほう、と、大きく息を吐き出す。
そして、手の平を見ると、血がべったり……。
「ナビーは手を洗ってきなさい、あとは私たちで処置するから」
「うん、あとはよろしくね」
と、私は立ち上がる。
「めぐみ、そのまま、傷口を閉じるわよ。ラセンカ、精霊の森に眠る悠久の追憶よ、トゥパ、審判の時に雨粒が草木を潤す、天の后の地知」
綾原が呪文を唱える。
私は血の着いた手をぶらぶらとさせながら、お湯のある場所、調理室に向かおうとする。
「ナビー? 一人で大丈夫?」
と、夏目が鹿島の腕を押さえながら言ってくれる。
「大丈夫だよ、翼、すぐだから、美咲についていて」
私は笑顔を作って返事を返す。
そして、そのまま調理室に向かう。
それにしても、あいつら本当に戦っているのかな?
人見とか南条もいるし、大丈夫だとは思うけど、でも、ちょっと心配だな……。
私はごしごしとお湯で手を洗いながら考える。
その前に鹿島の怪我も心配だよね……。
「あ、そうだ、お湯を持っていってあげよう、血で汚れていると思うから」
と、木製の棚から、銀製のボウルを取り出す。
「よし、お湯を入れてっと……」
ポットからボウルにお湯を注ぎこむ……。
「めぇ……」
そんな声が聞こえた気がした。
「シウス……?」
私は顔を上げて周囲を見渡す。
でも、誰もいない、もちろん、シウスも。
牧舎まで100メートルくらいあるから、シウスたちの声は聞こえないはずなんだけどな……。
「めぇ……」
また聞えた、間違いなくシウスの声だ。
それも、私を呼ぶ声。
お湯を注ぎ込む手を止める。
そして、無意識に走りだす。
なんか、すごく、はらはらする、不安な感じ……。
もう全力疾走、無我夢中で走る。
絶対、シウスたちに何かあった。
なんか、知らないけど、不安で涙が込み上げてきた。
私は袖で涙を拭きながら全力で走る。
「はぁ、はぁ、シウス、チャフ……、ピップ、スカーク、アルフレッド……」
暗闇の中に牧舎見えてきた、星明りに照らされてうっすらと浮かび上がっている。
「び、ちゃって」
「わ、ぱーす」
声がする、やっぱり誰かいる。
私は牧柵に手をついて飛び越え、そのまま牧舎に向かう。
「でっど、ろーす、うっかろって」
「あ、はっぷ、ぱーす」
聞いた事もない言語、現地人か……、失敗した、どうして、東園寺たちに、牧舎を見てきてって言わなかったの……。
「あ、はぷ」
「あ、はぷ、ぷーん」
「めぇ……」
シウスの声もする。
そして、牧舎の入り口が見えるところまでくる。
牧舎の前には5つほどの人影、そのひとりが何かを持っている……。
「めぇ……」
それは仔ヤギ、シウスだ。
そいつがシウスの足を掴んで宙吊りにして振り回している。
「こ、んの、やろう……」
一瞬で頭に血が登った。
私はそいつ目掛けて一気に走る。
「アポトレス、水晶の波紋、火晶の砂紋、風を纏え、静寂の風盾」
同時に防御魔法を一発入れる。
別にやつらの攻撃が怖くて、防御魔法をかけたんじゃない、私の拳や関節を守る為だ。
そして、飛ぶ。
「こんのやろう、シウスから手を放しやがれぇ!!」
やつの顔面に飛び蹴りをくらわしてやった。
「わ、ぱーす!」
「び、ろって!」
私に蹴られたやつは盛大にひっくり返り、積み上げていた藁の山に頭から突っ込む。
そして、シウスは放り出されて、これまた藁の山に着地する。
「めぇ……、めぇ……」
と、シウスは小さく鳴いて、一生懸命私の側に来ようとする。
でも、うまく歩けない、足を引きずるようによちよち歩く……。
「け、怪我したの、シウス!?」
私はシウスに駆け寄って、しゃんがんで足元を覗き込む。
怪我はないようだけど、捻挫とかしたのかもしれない、もしかしたら、骨折かも……。
「でっど、ろーす!」
「ぼ、るっく、あ、はっす、すーん!」
「あ、はーぷ!」
と、現地人たちが藁の山に頭を突っ込んでるやつを助けようとしている。
「ごめんね、シウス、今は治療してあげられないの、あいつらをやっつけないといけないから……」
と、私はシウスを抱えて牧舎の入り口まで運んで、そこで放し中に入るようにとおしりを押してやる。
「めぇ……」
「めぇえ……」
「ぴよ、ぴよ……」
「ぴよっぴぃ……」
「ぴよぉ……」
シウスと入れ替わるように他の子たちが出てくる……。
「だ、だめ、隠れてて!」
と、私はみんなを制止させる。
「でっど、ろーす!」
「はっぷ、でっど、ろーす!」
「でっど、ろーす!」
と、現地人たちが大声を出している。
言葉の意味がわからなくても、口調がすごく敵愾心剥き出しだって事くらいはわかる……。
私は立ち上がり、やつらに向き直る。
ギリースーツにも似た、短冊状の飾りの付いた民族衣装。
顔は黒の塗料でフェイスペイントをしている、見えにくいが、濃いグリーンの塗料な感じもする。
「でっど、ろーす!」
と、やつらが手にした槍を構える……。
私は目を細めてやつらを見据える……。
「生まれてはじめてだよ、こんなに頭にきたのは……」
よくもやってくれたな、シウスを……。
やつらに向かって足を踏み出す。
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