33 / 60
最初の犠牲者
真 side 5
しおりを挟む
私は二階に着くと同時に、前にいた美香の肩を掴んで振り返らせた。
「美香っ。一人で先走るなっ」
「でも、武藤さんに何かあったら……私っ……」
「落ち着けっ。こんなところで単独行動は危険だ。特に君は首を絞められたんだぞっ」
私が美香に言い聞かせると、彼女はぐっと押し黙った。
焦って声を荒げてしまったことを反省しつつ、私は口調を元に戻して美香に言った。
「心配なのはわかるよ。でも、どこに私たちを監禁したやつがいるともしれないんだ。とにかく、一人で行動しないこと。わかったね?」
美香は「ええ……」と頷いた。
「勝手なことをして、ごめんなさい」
「いや、こちらこそ、怒鳴って悪かった」
お互いに謝ると、私は二階の中を照らした。
「ここは個室が多い。おそらく、相談室のような意図で使われていたんだろう。一か所ずつ、一緒に確認しよう」
「ええ」
私は手前の「WC」と表記された扉を開けた。一階と同様に、扉のすぐ向こうには洋式トイレが一つあった。大人二人がなんとか入れるほどの広さだが、隠れられる隙間はない。三階と同様で、窓はなかった。
「いないようね」
美香も私の後ろから中を確認して頷いた。
「よし。次だ」
手前の個室から順に、一か所ずつ扉を開けて、「武藤さん」と名前を呼びながら二人で中を照らしていった。ロッカーすらない個室だ。探すのに時間はかからない。それに、二階は鈴木が探索していたせいか、左側の一番奥だけを除き、扉はすべて解放されている。開ける手間が省けて探しやすかった。
念のため、左側の個室にだけ設置されている窓に触れて、開くかどうかを確認する。オペレーターハンドルを掴んで回そうとするも、鈴木が言ったようにそれはびくともしなかった。開かないのは本当だ。それに、たとえ開いたとしても人は通れないのだから、ここをこじ開けたところで意味はない。
「真さん。他の部屋も……」
「ああ、そうだな」
私は窓から離れた。
奥に進むにつれ、なぜか雨音が近くなる。そういえば、一番奥の個室だけ窓が開いたと鈴木が言っていたな。もしや、開けっぱなしなのか?
私が目を覚ました右側奥の個室も確認するが、やはりいない。突き当りの避難口も、変わらず板と釘で厳重に封鎖されていた。試しに一枚触れてその強度を確認すると、見た目通りだった。それに、たとえここから出て行ったとしても、外から内側に板を貼り付けて釘を打ち込むことなどできやしない。
そうなると、探す場所は残り一つだ。左側奥のこの部屋しかない。しかし、これだけ声をかけているというのに返事がないんだ。望みは薄い。
ふと、私の後ろにいる美香が、自身の両腕を擦った。
「寒いわね……」
「確かに、そうだな」
扉は閉まっているが、下から冷気が漏れているのかやや冷えた。私が教えた通り、美香は新しい白衣を着ていたが、それでも寒そうに震えている。
「どうです? 見つかりました?」
すると、階段の方から声をかけられた。そちらを照らすと、声の主は鈴木だった。私は緩やかに首を振った。
「そっちの方はどうだった?」
「駄目ですね。あの南京錠、六つともしっかり鍵がかかっていましたよ。試しに一つずつ、ダイヤルを回してみましたけれど、一回や二回、回したところで簡単に開くほど、犯人は生易しくないようです」
「生易しい犯人だったら、ここまで手の込んだことはしないだろうさ」
そう言って、私は封鎖された避難口を指さした。
「じゃあ、部屋はすべて確認したんですね?」
「いえ、まだこの部屋が……」
鈴木の問いかけに、美香が閉じられた部屋を指さした。
「ああ」と言って、鈴木はこちらに近づきつつ……
「そこの部屋だけ窓が開いたので、わざと開けっ放しにしておいたんですよ。ここ、空気が悪いから換気にもいいかなって」
「だが、扉が閉まっていては意味がないな」
「内開きだから、風で閉まっちゃったんですね。失礼」
美香とは二歩ほど離れた位置で彼は立ち止まった。風で閉まった? そんな物音、聞こえただろうか? 少なくとも、私は耳にしていない。いや、待てよ。犯人が武藤を捕らえて口を封じ、ここに閉じこもっているということもある。だとしたら、私たちが固まっているのは危険だ。
「美香。少し、離れていてくれ」
美香にそう言って距離を取らせると、意を決した私は扉を開けた。
「武藤さん……?」
声をかけつつ、私はゆっくりと部屋の中を照らした。返事はない。どころか、人の気配すら感じなかった。
あちらこちらに照明を向けるも、そこには机と椅子、そして開いた窓しか見当たらなかった。
「いない……」
私は中に入ると、開いた窓の方へ近づいた。中へ降り注ぐ雨があまりに強く、これでは開けている意味がないと思ったからだ。
照明をオペレーターハンドルに向けると、同じく中に入った美香が「手伝うわ」と言って、懐中電灯を私から受け取り窓を照らてくれた。
ここにすらいないとなると、後はどこを探せばいいのだろう? まさか、本当に神隠しが起きたとでもいうのか? 私がタイムスリップを体験したように、彼もまた科学的には証明できない超常現象に巻き込まれたと? ありえない。この事件は人為的なものだ。でなければ、あんなメッセージを残すわけがない。人が人を消すことなど、できるわけが……
「うわあああっ!」
オペレーターハンドルを掴み、回し始めたところだった。それは外から聞こえた。
「なんだっ?」
男の悲鳴だった。私は美香から懐中電灯を奪うように掴み取ると、開いた窓から顔を出し、外を照らした。
その瞬間、二つの目玉が私の両目と重なった。
私は短い悲鳴をあげて、窓から飛びのいた。
「どうしたの、真さんっ」
尻餅をついてしまった私に、美香が駆け寄った。私はカチカチと奥歯を鳴らしながら、窓の向こうを指さした。
「め、目がっ……人の目玉がっ……」
「目玉?」
事態を察した鈴木が中へ駆け込み、窓の外を照らした。しかし何やら手間取っている。この男は何をもたもたと……そこにあるだろう、人間の目玉が! そう叫びたいのに声が出ない。
「す、す……鈴木、君……」
「うわあっ!?」
ようやく声が出せたと思ったら、今度は鈴木が叫び声をあげた。
「む、武藤、さんっ?」
何? 武藤?
私は両脚に力を込めて立ち上がると、窓の外……その下の方を見つめる鈴木を押しのけた。
「見せろっ」
窓の外に向かって懐中電灯を向けると、私が見た目玉はそこになかった。左右に振っても、目玉はない。ではどこにいったのか、と私は鈴木と同じように下の方を照らした。
そこには、人間が倒れていた。うつぶせの状態で、倒れていた。
元々、懐中電灯の光量が少なく、降りしきる雨のせいもあってよくは見えないものの、その人間が身に着けているものはおおよそ把握できた。それは白衣、スラックスと、足先に引っついたようにある靴。おそらくは革靴だ。あとは……
「うぐっ……」
あとは、酷いものだった。頭だろう部分は、潰れたトマトのように中のものをぶちまけ、べっちゃりと、アスファルトとなっている地面に貼りついていた。顔の部分には、ピンポン玉のようなものが二つあった。何だ? と思う暇もない。あれが、心臓が飛び出るほど私を驚かせたものだったからだ。
これでは、誰が誰だかわからない。わからないのに、ああ、なんということだ。それが誰なのか、私はわかってしまった。
「武藤、さん……」
探していた人間の、変わり果てた姿だった。
「武藤さん……? 武藤さんが、どうかしたの? ねえ」
焦燥する美香の声が後ろから飛んでくる。しかし、彼女にはこれを見せるわけにも、そのまま伝えるわけにもいかなかった。
代わりに、傍にいる鈴木が声を上擦らせながら答えた。
「はっきりとは見えないですが……武藤さんが外で、倒れています」
美香に配慮してくれたのだろう。鈴木は言葉を濁した。美香はそれがどういう意味かを察したようだった。
「そ、そんな……武藤さんっ。武藤さんっ」
私の背中を掴む美香が必死に、ピクリとも動かない彼の名を叫んだ。返事は当然返ってこない。私は首を振って、背後の美香に無駄だと知らせた。
「いや……嫌よ。ねえ、真さん。どいてちょうだい。私なら、この窓から外へ出られるかもしれないから……」
「ここは二階だ。出たところで、君が怪我をするだけだよ」
「でも、やってみなくちゃわからないわ」
「やらなくてもわかる。下には剣山のようなものが敷かれているよ」
横たわる武藤の近くには、犯人によるものだろう罠が仕掛けられていた。仮に私たちがこの窓から身を乗り出して脱出できたとしても、無事では済まないぞという脅しがあった。
それに、激しく雨が降っているこの状況では、足を滑らせて命を落とすことなど、容易に想像ができた。
「そんな……そんな、ことまで……」
美香がわっと泣き出した。私は窓を閉めると、振り返って美香を抱き締めた。
深くは知らない人間だった。もしかしたら、犯人にとっては殺しても殺したりないほど、酷いことをした人間だったのかもしれない。だが、そんなことをして何になる?
あの時、私は武藤から目を離してしまったことを、とても悔やんだ。
私は美香と鈴木に言った。
「一階へ……戻ろう」
「美香っ。一人で先走るなっ」
「でも、武藤さんに何かあったら……私っ……」
「落ち着けっ。こんなところで単独行動は危険だ。特に君は首を絞められたんだぞっ」
私が美香に言い聞かせると、彼女はぐっと押し黙った。
焦って声を荒げてしまったことを反省しつつ、私は口調を元に戻して美香に言った。
「心配なのはわかるよ。でも、どこに私たちを監禁したやつがいるともしれないんだ。とにかく、一人で行動しないこと。わかったね?」
美香は「ええ……」と頷いた。
「勝手なことをして、ごめんなさい」
「いや、こちらこそ、怒鳴って悪かった」
お互いに謝ると、私は二階の中を照らした。
「ここは個室が多い。おそらく、相談室のような意図で使われていたんだろう。一か所ずつ、一緒に確認しよう」
「ええ」
私は手前の「WC」と表記された扉を開けた。一階と同様に、扉のすぐ向こうには洋式トイレが一つあった。大人二人がなんとか入れるほどの広さだが、隠れられる隙間はない。三階と同様で、窓はなかった。
「いないようね」
美香も私の後ろから中を確認して頷いた。
「よし。次だ」
手前の個室から順に、一か所ずつ扉を開けて、「武藤さん」と名前を呼びながら二人で中を照らしていった。ロッカーすらない個室だ。探すのに時間はかからない。それに、二階は鈴木が探索していたせいか、左側の一番奥だけを除き、扉はすべて解放されている。開ける手間が省けて探しやすかった。
念のため、左側の個室にだけ設置されている窓に触れて、開くかどうかを確認する。オペレーターハンドルを掴んで回そうとするも、鈴木が言ったようにそれはびくともしなかった。開かないのは本当だ。それに、たとえ開いたとしても人は通れないのだから、ここをこじ開けたところで意味はない。
「真さん。他の部屋も……」
「ああ、そうだな」
私は窓から離れた。
奥に進むにつれ、なぜか雨音が近くなる。そういえば、一番奥の個室だけ窓が開いたと鈴木が言っていたな。もしや、開けっぱなしなのか?
私が目を覚ました右側奥の個室も確認するが、やはりいない。突き当りの避難口も、変わらず板と釘で厳重に封鎖されていた。試しに一枚触れてその強度を確認すると、見た目通りだった。それに、たとえここから出て行ったとしても、外から内側に板を貼り付けて釘を打ち込むことなどできやしない。
そうなると、探す場所は残り一つだ。左側奥のこの部屋しかない。しかし、これだけ声をかけているというのに返事がないんだ。望みは薄い。
ふと、私の後ろにいる美香が、自身の両腕を擦った。
「寒いわね……」
「確かに、そうだな」
扉は閉まっているが、下から冷気が漏れているのかやや冷えた。私が教えた通り、美香は新しい白衣を着ていたが、それでも寒そうに震えている。
「どうです? 見つかりました?」
すると、階段の方から声をかけられた。そちらを照らすと、声の主は鈴木だった。私は緩やかに首を振った。
「そっちの方はどうだった?」
「駄目ですね。あの南京錠、六つともしっかり鍵がかかっていましたよ。試しに一つずつ、ダイヤルを回してみましたけれど、一回や二回、回したところで簡単に開くほど、犯人は生易しくないようです」
「生易しい犯人だったら、ここまで手の込んだことはしないだろうさ」
そう言って、私は封鎖された避難口を指さした。
「じゃあ、部屋はすべて確認したんですね?」
「いえ、まだこの部屋が……」
鈴木の問いかけに、美香が閉じられた部屋を指さした。
「ああ」と言って、鈴木はこちらに近づきつつ……
「そこの部屋だけ窓が開いたので、わざと開けっ放しにしておいたんですよ。ここ、空気が悪いから換気にもいいかなって」
「だが、扉が閉まっていては意味がないな」
「内開きだから、風で閉まっちゃったんですね。失礼」
美香とは二歩ほど離れた位置で彼は立ち止まった。風で閉まった? そんな物音、聞こえただろうか? 少なくとも、私は耳にしていない。いや、待てよ。犯人が武藤を捕らえて口を封じ、ここに閉じこもっているということもある。だとしたら、私たちが固まっているのは危険だ。
「美香。少し、離れていてくれ」
美香にそう言って距離を取らせると、意を決した私は扉を開けた。
「武藤さん……?」
声をかけつつ、私はゆっくりと部屋の中を照らした。返事はない。どころか、人の気配すら感じなかった。
あちらこちらに照明を向けるも、そこには机と椅子、そして開いた窓しか見当たらなかった。
「いない……」
私は中に入ると、開いた窓の方へ近づいた。中へ降り注ぐ雨があまりに強く、これでは開けている意味がないと思ったからだ。
照明をオペレーターハンドルに向けると、同じく中に入った美香が「手伝うわ」と言って、懐中電灯を私から受け取り窓を照らてくれた。
ここにすらいないとなると、後はどこを探せばいいのだろう? まさか、本当に神隠しが起きたとでもいうのか? 私がタイムスリップを体験したように、彼もまた科学的には証明できない超常現象に巻き込まれたと? ありえない。この事件は人為的なものだ。でなければ、あんなメッセージを残すわけがない。人が人を消すことなど、できるわけが……
「うわあああっ!」
オペレーターハンドルを掴み、回し始めたところだった。それは外から聞こえた。
「なんだっ?」
男の悲鳴だった。私は美香から懐中電灯を奪うように掴み取ると、開いた窓から顔を出し、外を照らした。
その瞬間、二つの目玉が私の両目と重なった。
私は短い悲鳴をあげて、窓から飛びのいた。
「どうしたの、真さんっ」
尻餅をついてしまった私に、美香が駆け寄った。私はカチカチと奥歯を鳴らしながら、窓の向こうを指さした。
「め、目がっ……人の目玉がっ……」
「目玉?」
事態を察した鈴木が中へ駆け込み、窓の外を照らした。しかし何やら手間取っている。この男は何をもたもたと……そこにあるだろう、人間の目玉が! そう叫びたいのに声が出ない。
「す、す……鈴木、君……」
「うわあっ!?」
ようやく声が出せたと思ったら、今度は鈴木が叫び声をあげた。
「む、武藤、さんっ?」
何? 武藤?
私は両脚に力を込めて立ち上がると、窓の外……その下の方を見つめる鈴木を押しのけた。
「見せろっ」
窓の外に向かって懐中電灯を向けると、私が見た目玉はそこになかった。左右に振っても、目玉はない。ではどこにいったのか、と私は鈴木と同じように下の方を照らした。
そこには、人間が倒れていた。うつぶせの状態で、倒れていた。
元々、懐中電灯の光量が少なく、降りしきる雨のせいもあってよくは見えないものの、その人間が身に着けているものはおおよそ把握できた。それは白衣、スラックスと、足先に引っついたようにある靴。おそらくは革靴だ。あとは……
「うぐっ……」
あとは、酷いものだった。頭だろう部分は、潰れたトマトのように中のものをぶちまけ、べっちゃりと、アスファルトとなっている地面に貼りついていた。顔の部分には、ピンポン玉のようなものが二つあった。何だ? と思う暇もない。あれが、心臓が飛び出るほど私を驚かせたものだったからだ。
これでは、誰が誰だかわからない。わからないのに、ああ、なんということだ。それが誰なのか、私はわかってしまった。
「武藤、さん……」
探していた人間の、変わり果てた姿だった。
「武藤さん……? 武藤さんが、どうかしたの? ねえ」
焦燥する美香の声が後ろから飛んでくる。しかし、彼女にはこれを見せるわけにも、そのまま伝えるわけにもいかなかった。
代わりに、傍にいる鈴木が声を上擦らせながら答えた。
「はっきりとは見えないですが……武藤さんが外で、倒れています」
美香に配慮してくれたのだろう。鈴木は言葉を濁した。美香はそれがどういう意味かを察したようだった。
「そ、そんな……武藤さんっ。武藤さんっ」
私の背中を掴む美香が必死に、ピクリとも動かない彼の名を叫んだ。返事は当然返ってこない。私は首を振って、背後の美香に無駄だと知らせた。
「いや……嫌よ。ねえ、真さん。どいてちょうだい。私なら、この窓から外へ出られるかもしれないから……」
「ここは二階だ。出たところで、君が怪我をするだけだよ」
「でも、やってみなくちゃわからないわ」
「やらなくてもわかる。下には剣山のようなものが敷かれているよ」
横たわる武藤の近くには、犯人によるものだろう罠が仕掛けられていた。仮に私たちがこの窓から身を乗り出して脱出できたとしても、無事では済まないぞという脅しがあった。
それに、激しく雨が降っているこの状況では、足を滑らせて命を落とすことなど、容易に想像ができた。
「そんな……そんな、ことまで……」
美香がわっと泣き出した。私は窓を閉めると、振り返って美香を抱き締めた。
深くは知らない人間だった。もしかしたら、犯人にとっては殺しても殺したりないほど、酷いことをした人間だったのかもしれない。だが、そんなことをして何になる?
あの時、私は武藤から目を離してしまったことを、とても悔やんだ。
私は美香と鈴木に言った。
「一階へ……戻ろう」
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
ミス研喫茶の秘密(雨音 れいす) ― 5分間ミステリバックナンバーVol.1 ―
筑波大学ミステリー研究会
ミステリー
【バックナンバーは、どの作品からでも問題なく読めます】
とある大学の学園祭を訪れた「私」は、ミステリー研究会が出店する喫茶店を訪れる。
穏やかな時間を楽しむ「私」だったが、喫茶店について、ある違和感を拭えずにいた。
その違和感とは一体――?
-----------------
筑波大学学園祭「雙峰祭」にて、筑波大学ミステリー研究会が出店する喫茶店で、毎年出題しているミステリクイズ、「5分間ミステリ」のバックナンバーです。解答編は、問題編公開の翌日に公開されます。
5分間と書いていますが、時間制限はありません。
Vol.1は、2016年に出題された問題。
問題文をよく読んで、あまり深く考えないで答えてみてください。
なお、実際の喫茶店は、もっと賑わっておりますので、ご安心ください。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる