魔王に呪いでフェンリルにされたので狼生を謳歌する考えです

第35話

35-3

　アルラウネをよく確認すると、足に棘のようなものが生えている。どうやら攻撃するときにそれを伸ばしているようだ。
　地面から出てくる根は、足の棘を伸ばして地面に突き刺している。足に生えているのは棘ではなく、根のようだ。それを自在に伸ばして攻撃している。
　それが分かれば、引き寄せることは簡単だろう。
　地面から出てきた根をシルフィスが避け、上空からの根は俺が避ける。そしてアルラウネの元に戻る前に根を力強く嚙みついた。
　そしてそのまま引っ張った。
　まだシルフィスを狙った根が地面に刺さっているようで思い。
　けれど諦めずに引っ張ると、突然軽くなった。根が地面から抜けたのだろう。力強く引っ張っていたこともあり、アルラウネが勢いよく飛んできた。
　思わず根を放してしまった。放さなければアルラウネを避けることができなかった。
　地面にたたきつけられ、小さく悲鳴を上げる。アルラウネが逃げないようにと素早く氷魔法で地面を凍らせて動けないようにした。