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第18話

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 フェンリルがいるだけで国が平和になるのだ。フェリクスは国が平和になるのと同時に、フェンリルが安心して暮らせる場所を提供した。それが分かってフェンリルは契約したのだろう。
 自分の寿命が来るまで静かに森で暮らせるのだから。
 そのことを知っているのは、現在ではスキルラと、会議に参加していた魔王と一緒に来ていた女性――エルザだけだ。
 話を聞いたリクトとライアンも知ることにはなったが、フェンリルがいなくなったルルカの森とルクシアン王国は昔と同じように魔物の出入りが自由になってしまったことになる。
 フェリクスがやったように、現国王が魔物と契約をするか別の方法を探さなくてはいけなくなったのだ。
 今では多くの人が魔物と契約をするようになっているのだが、国王と契約をしてルルカの森でおとなしく暮らすような魔物が存在しているのかは分からない。
 だが、早急にどうにかしなくては平和に暮らしている人が魔物に襲われることになるのだ。
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