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第3話
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魔王城にいた魔物たちは俺たちを攻撃してきたけれど、怪我をさせないように気をつけていたし、俺たちが攻撃を仕掛けなければ攻撃することはなかった。魔王であるエルザの部屋に近づくと、なるべく近づけないように攻撃してきてはいたけれど、それだけだった。中に入ろうとしたら攻撃をやめていたのだ。扉に触れたらエルザに任せる決まりにでもなっていたのだろう。
魔物たちは魔王であるエルザの命令には従順だった。一緒に過ごしていて思ったのは、エルザが命令をして人に攻撃をするとは思えないということだった。
人に攻撃をする魔物は、魔王の命令に従わない魔物や、知能が低い魔物なのではないだろうか。だから魔王城内の魔物は、エルザの命令には逆らわなかった。
それなら、人間に危害を加えているのはエルザとは関係のない魔物だ。魔王を倒したとしても、今の状況は何も変わらないのではないだろうか。
「師匠……」
「どうかしましたか?」
「いいえ、なんでもないです」
師匠に魔王を倒すことが正しいのかを尋ねたとしても、どうしてそんなことを聞くのかと不思議がられるだろう。それに、元勇者としてそんなことを言ってはいけない。勇者は魔王を倒すことが使命だ。『元』であっても、勇者がそれを言葉にするのはいけないことだ。
体についた泡を流され、綺麗になったことを確認すると師匠は体をタオルで拭いてくれた。
魔物たちは魔王であるエルザの命令には従順だった。一緒に過ごしていて思ったのは、エルザが命令をして人に攻撃をするとは思えないということだった。
人に攻撃をする魔物は、魔王の命令に従わない魔物や、知能が低い魔物なのではないだろうか。だから魔王城内の魔物は、エルザの命令には逆らわなかった。
それなら、人間に危害を加えているのはエルザとは関係のない魔物だ。魔王を倒したとしても、今の状況は何も変わらないのではないだろうか。
「師匠……」
「どうかしましたか?」
「いいえ、なんでもないです」
師匠に魔王を倒すことが正しいのかを尋ねたとしても、どうしてそんなことを聞くのかと不思議がられるだろう。それに、元勇者としてそんなことを言ってはいけない。勇者は魔王を倒すことが使命だ。『元』であっても、勇者がそれを言葉にするのはいけないことだ。
体についた泡を流され、綺麗になったことを確認すると師匠は体をタオルで拭いてくれた。
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