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【閑話】K報告書
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「……なるほど」
ぎっしりと文字の詰まったテキストから目を上げて、息を吐く。体を預けた椅子の背もたれが軋んだ。
「ユキは、受け入れてくれた、か……」
彼の好みや思考は細部まで把握しているつもりだ。結果には自信があった。けれども、もし万が一があった場合……失うものもあまりに多い。安堵のあまり、全身の力が抜けてしまっていた。
ナヴィールの面々には感謝してもしきれない。彼らの尽力があってこその結果だ。
今回は、事情を知っているリュウですら直前まで反対していた。アユトのほうは『絶対にユキが傷付かない保証があるのか』と問い詰めてきた。もちろん、その反応も折り込み済みだったし、ひとまずは丸く収まった。
ただ、リュウはおそらく、いろいろと文句を言いに来るだろう。考えて苦笑する。そのくらいは甘んじて受けよう。
これで、みんなの……自分の目的が1つ叶う。
夢のような心地だった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※最後は、ユキ視点です。
「……なるほど」
ぎっしりと文字の詰まったテキストから目を上げて、息を吐く。体を預けた椅子の背もたれが軋んだ。
「ユキは、受け入れてくれた、か……」
彼の好みや思考は細部まで把握しているつもりだ。結果には自信があった。けれども、もし万が一があった場合……失うものもあまりに多い。安堵のあまり、全身の力が抜けてしまっていた。
ナヴィールの面々には感謝してもしきれない。彼らの尽力があってこその結果だ。
今回は、事情を知っているリュウですら直前まで反対していた。アユトのほうは『絶対にユキが傷付かない保証があるのか』と問い詰めてきた。もちろん、その反応も折り込み済みだったし、ひとまずは丸く収まった。
ただ、リュウはおそらく、いろいろと文句を言いに来るだろう。考えて苦笑する。そのくらいは甘んじて受けよう。
これで、みんなの……自分の目的が1つ叶う。
夢のような心地だった。
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※最後は、ユキ視点です。
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