DT腐男子の妄想録

風枝ちよ

文字の大きさ
上 下
55 / 79
美術部

受け目線

しおりを挟む
美術部は今日も静かだった。
ぼくは静かにカンバスに向かう。
真っ白な長方形に何を描くか、ぼくはまだ迷っている。

「ちわーっす!」

美術室のドアが開いて、後輩くんが顔を出す。

「美術室では静かにしようね?」
「わかったっす!」

それが五月蝿いんだよ。

「で、先輩にお願いがあるんすけど」
「……何?」

後輩くんがぼくの目を見る。
この子なんで美術部入ったんだろうって感じの、すごく活発な子なんだけど。
美術部ってぼくみたいなカビみたいな人が入るべきだと思う。

「ちんこ見せてくださいっす!!」

落ち着け。

「何?」
「ちんこっす! ちんこが見たいんすよ」

自分にも生えてるじゃない。
それ見ればいいんじゃない?

「自分のだとよくわかんないじゃないすか」
「なんで見たいの?」
「今度の作品で描こうと思うんすよ」

お、おう……。
がんばれ。
がんばれしか言えないけど、……がんばれ。

「だから、見せてくださいっす!」

別に減るもんじゃないだろ、っていうのは汚いおっさんの論理なんだろうけど。
それに対して精神が減るの、っていうのは相手の論理に乗ってる時点で負けてる気がしていて。
この時のぼくの思考はよくわからなかった。
部長だから後輩くんを助けてあげたい、とか。
別に増えるもんじゃないし、とか。
一番大きかったのは後輩くんの推しが強かったことだと思うし、ぼくの心が推しに弱かったことだと思う。
とにかくぼくは、服を脱いで後輩くんにちんこを見せることになった。

「先輩のちんこって、綺麗っすね……」

食い入るように見られて、恥ずかしくて死にそうになる。
死にたくなる。

「早く終わらせてよ……///」
「まだ見てたいっす!」

後輩くんはスケッチブックと4Bの鉛筆を取り出す。
今まで一回も使ったことないでしょ。
鉛筆が紙を削る音が、美術室の中に響く。

「ノーマル状態じゃなくて覚醒状態も見ときたいっすね」

何言ってるか自分でわかってるの。

「フェラしたら勃つんすかね?」

後輩くんが舌をチロ、と出す。
まって落ち着いて。

「嫌、なんすか……?」

推しが強いくせにたまに可愛くなるのやめて。

「嫌じゃ、ないけど」
「ならいいじゃないすか!」

後輩くんがぼくのちんこを掴む。
れろ、と舌が這う。

「ん……っ///」
「あれ、気持ちいいんすか?」
「…そんなこと、ないけど……っ!////」

れろれろ、と何度も舌が行き来して、ぼくのちんこが勃ち上がってくる。

「ちんこは気持ちいいって言ってるっすよ?」
「……ぁんっ!////」

クチュ、と先端を舐められて、僕のちんこが跳ねる。
気持ちいいのかも、と頭の片隅で思った。
クチュクチュ、と舐められる。

「ぁ……はんっ////」
「こんくらいでいいすかね」

チュパ、と音を立てて唇が離れる。
ぇ、と思ったぼくは本来の目的を忘れるほど感じていたらしい。
後輩くんはスケッチブックに鉛を落としていく。

「裏ってこんななってるんすね……」

大きくなったちんこを見つめられる。
スケッチブックに、ぼくのちんこの形が写されていく。
……何気に絵うまいな。
やっぱ美術部で正解かも。

「後ろも見ていいすか?」
「え?」
「後ろっす、後ろ」

後輩くんはいとも簡単に、ぼくの身体を動かす。

「後ろも描くの…?」
「描かないわけないじゃないすか」

当たり前みたいに言わないでね。

「……ひぁんっ!////」

なんで触るの?
触っても後ろは勃たないよね?

「意外に柔いんすね」
「ん……ひゃふっ!?////」

ピチョ、と水音がして後ろに温もりを感じて。

「なんで、舐めてるの……っ///」
「ん? 参考になるじゃないすか」

何言ってるの。
ぼくの常識的な思考は、後輩くんの非常識な行動に押し潰される。

「ぁ…ゃんっ///」

ヌプ……ッ

「あひゃんっ!////」

お腹の中が異物感で染まる。
急に異物が中に入ってきて、圧迫されて、少しだけ気持ちよくもあって。

「なんで挿れてるの……///」
「参考っすね」

何の参考なの。
色々考えようとして中の異物に掻き消される。

「ん……ぁん…はぁっ////」

いつの間にか入ってたそれが、ぼくの脳を貫いて突き刺さる。

「ゃっ! …んぁ……ぁっ////」

後輩くんの腰が動いて、ぼくの中を突く。
現実感なんてまるでないはずなのに、ぼくの中ははっきりと後輩くんのそれを感じている。

「ゃ……////」

奥を突かれる。
何の参考なのかよくわからなくて、なんで入っているのかもわかってなくて、ただ気持ちよくて。
ぼくの後ろは後輩くんを咥えこんでいる。
奥をまた突かれる。

「ぁんっ!////」

ぐ、と深く入って。
後輩くんのそれが膨らんで。

「……んぁああっ!//////」

ぼくと後輩くんは、同時に絶頂を迎える。
意味わからないままに、ぼくは頭を白に染める。
後輩くんの白が中に注がれる。



「ちわーっす!」

後日。
また意気揚々と、後輩くんが部室に入ってくる。
今日は大きめの封筒を抱えている。

「もうちょっと静かにできないかな?」
「了解っす!!」

静かってわかるかな。

「つか先輩、聞いてほしいんすけど」
「どうしたの?」
「作品、完成したんすよ」

おめでとう。

「見せて?」
「でもなんか不完全っていうか、なんかアレなんすよ」

なんかアレって日本語喋れてなくない?

「いいから」

後輩くんから封筒を奪う。
中から紙の束を取り出して眺める。

『んっ…優馬ゆうまダメだってぇ……///』
吹雪ふぶきの肌って綺麗だな……///』
『んっ! ゃあんっ!////』
『吹雪……っ!///』

んー……。
ちょっと止まろうか。

「どうすか?」
「モザイク入ってるけど?」
「モザイク入れないと消されるんで」

参考のために見せた意味ないじゃない。

「けど、他は結構うまくないすか?」
「他は、ね」

後輩くんは嬉しそうにはにかむ。
あ、この笑顔が描きたいな、と自然に思った。
今日はカンバスに向かおう。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

体育教師に目を付けられ、理不尽な体罰を受ける女の子

恩知らずなわんこ
現代文学
入学したばかりの女の子が体育の先生から理不尽な体罰をされてしまうお話です。

保健室の秘密...

とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。 吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。 吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。 僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。 そんな吉田さんには、ある噂があった。 「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」 それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。

溺愛前提のちょっといじわるなタイプの短編集

あかさたな!
BL
全話独立したお話です。 溺愛前提のラブラブ感と ちょっぴりいじわるをしちゃうスパイスを加えた短編集になっております。 いきなりオトナな内容に入るので、ご注意を! 【片思いしていた相手の数年越しに知った裏の顔】【モテ男に徐々に心を開いていく恋愛初心者】【久しぶりの夜は燃える】【伝説の狼男と恋に落ちる】【ヤンキーを喰う生徒会長】【犬の躾に抜かりがないご主人様】【取引先の年下に屈服するリーマン】【優秀な弟子に可愛がられる師匠】【ケンカの後の夜は甘い】【好きな子を守りたい故に】【マンネリを打ち明けると進み出す】【キスだけじゃあ我慢できない】【マッサージという名目だけど】【尿道攻めというやつ】【ミニスカといえば】【ステージで新人に喰われる】 ------------------ 【2021/10/29を持って、こちらの短編集を完結致します。 同シリーズの[完結済み・年上が溺愛される短編集] 等もあるので、詳しくはプロフィールをご覧いただけると幸いです。 ありがとうございました。 引き続き応援いただけると幸いです。】

獣人の里の仕置き小屋

真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。 獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。 今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。 仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。

フルチン魔王と雄っぱい勇者

ミクリ21
BL
フルチンの魔王と、雄っぱいが素晴らしい勇者の話。

同僚に密室に連れ込まれてイケナイ状況です

暗黒神ゼブラ
BL
今日僕は同僚にごはんに誘われました

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集

あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。 こちらの短編集は 絶対支配な攻めが、 快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす 1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。 不定期更新ですが、 1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 書きかけの長編が止まってますが、 短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。 よろしくお願いします!

アダルトショップでオナホになった俺

ミヒロ
BL
初めて同士の長年の交際をしていた彼氏と喧嘩別れした弘樹。 覚えてしまった快楽に負け、彼女へのプレゼントというていで、と自分を慰める為にアダルトショップに行ったものの。 バイブやローションの品定めしていた弘樹自身が客や後には店員にオナホになる話し。 ※表紙イラスト as-AIart- 様(素敵なイラストありがとうございます!)

処理中です...