DT腐男子の妄想録

風枝ちよ

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やはり地元を離れると方言も消えるのだろうか

攻め目線

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「やっほー!」

咲良さくらがオレに手を振る。
オレは笑顔を作りつつ歩く。

「やほ、咲良」
「やっほー、公樹こうき先輩」

久しぶりに見る咲良は相変わらず可愛くて抱きしめたくて、どき、と心臓が存在を主張し始める。

「今日、どうやって来たの?」
「飛行機と電車やけど」
「おつかれさま」

咲良がオレの言葉に少し首を傾げる。
オレなんか変なこと言ってるかな。

「オーキャン明日だっけ?」
「うん!」
「惺光来たいの?」
「一応受けたいっちゃけど偏差値が……」

勉強しなきゃね。
公樹先輩は頭いいやんか、と咲良が拗ねたような顔で言う。
博多弁を聴くのが本当に久々で、妙に懐かしく耳をくすぐる。

「じゃ、行く?」
「行くー」

咲良と歩き出す。
咲良は興味深そうにきょろきょろと周りを見回している。
可愛いなぁ。



「公樹先輩んち、ここ?」
「おう」

なんか普通のマンションやね、と咲良が言う。
別にいいだろ。
中に入って、咲良が後ろからついてくる。
エレベーターで上がる。
カチャ、と鍵を開けて中に入る。

「どうぞ」
「お邪魔します…」

咲良も靴を脱いで中に入る。

「せまっ!」
「一人暮らしだからこれでも広い方なんだよ?」
「えー狭そう」

廊下を通って部屋に入る。
入った瞬間に、きたなっ、って顔をする。
これでも掃除したんだよ。
掃除してこれってヤバくない? と言う。
ごめんね。

「咲良、これ使っていいよ」

クッションを渡す。
ありがと、と咲良がニヤけそうな唇を抑えて言う。
クッションをぎゅーっと抱く。
変態みたいだな。
オレはベッドに座る。

「最近、学校楽しい?」
「そんな普通なこと訊くと?」

だって話題ないじゃん。

「じゃあ公樹先輩は、大学楽しいと?」

咲良も普通のこと訊くね。
だって話題ないっちゃもん、と笑う。
似た者同士だな。

「オレはまぁ、楽しいけど。咲良は?」
「僕もまぁ、楽しいよ」

何だこれ。
何なんやろ、と笑う。

「他、訊きたいことある?」

また首を傾げる。
何か変かな。

「ないの?」

何もないんだね。

「なんで博多弁使っとらんと?!」

なんで標準語使っとーとよ、と咲良が少し怒ったような口調で言う。

「変、かなぁ?」
「変! めっちゃ変なんやけど」

そこまで言わないでよ。
だって変やもん、と言う。

「なんで喋らんと?」
「だって…」

つい下を見る。
結構悲しい話なんだよ。

「通じない、から」
「通じんと?」
「通じない通じない」
「そうなん?」
「何々やけん、って言うたびに、けんって何? って訊かれるんだよ?」

何々と? って訊くたびに微妙な顔もされるし。
あーね、が博多弁なの最近知ったし。

「けど、説明してあげればいいっちゃない?」
「面倒くさい……」

ひどいときは1日10回くらい訊かれるんだよ。

「大学生って大変やね」
「大変よー……」

はぁ、と息を吐く。



「じゃ、寝る?」
「うん」

その後話したりご飯を食べたりして、料理センス皆無なオレは近くの店に連れて行ったけど、だんだん夜も更けてきた。
風呂に順に入って、咲良に言う。

「ベッドひとつしかないから、……どうする?」

また首を傾げる。
標準語は結構練習したけど変なのかなぁ。
イントネーションが慣れないしね。

「最悪オレ床でもいいけど」
「えっとじゃあ、一緒に寝らん?」

えっ可愛い。
一緒に寝らん? とか博多弁の後輩持っててよかったと思える瞬間でしかなくて。
少し恥ずかしそうに言うのもポイント高いぞ。
しかも一緒に寝るってことはその先まで了承したってことでいいんだよね。
こんな子に育ててくれた親に感謝。
ありがとう。

「違うと! 今のはネタやったけん、あの
「一緒に寝たいの?」
「寝たいっていうか、公樹先輩が寝たいんやったら一緒に寝てあげてもいいとよ、っていうか……」

咲良がしどろもどろに言い訳をする。
要はあれか。
ぽろっと本音出ちゃった系か。

「オレは一緒に寝たいけど?」

咲良の顔が一瞬で赤くなる。
可愛い。

「なら、一緒に寝ちゃーよ」
「ありがと」

オレはベッドに入る。
咲良は躊躇しながらもベッドに入ってくる。
可愛いなぁほんと。

「狭いね」
「いつもはひとりだからね?」
「ふたり用の買っとってよ」

なんでだよ。
ベッドの中はふたり分の体温であったかくてほかほかしてて。
まず隣に咲良が寝てる時点でオレの体温は急上昇。

「公樹先輩って恋人おると?」

このシチュエーションでこの話題ってことはだよ。
これもう好かれてるってことでいいのかな。
だって話題埋めでこんな話題持ってこなくない?
つまりはそういうことじゃない?

「いると思う?」
「おるっちゃないと? 公樹先輩イケメンやし……」

さり気なく褒めるの嬉しい。
イケメンじゃないけど。

「いないよ」
「おらんと?!」
「作らないだけだけどね」

咲良が嬉しさと同情が半々の顔をする。
器用だな。

「作らんと?」
「んー今は好きな人いるしなぁ……」

好きな人いるっていうか隣っていうか。

「じゃあ、僕とか、……どう?」

どう、っていうのは恋人としてどう? って解釈はあってるかな。
あってるとしたらオレはこの博多弁後輩と付き合っちゃう感じなの?
なにそれ嬉しい。
しかもあっちから告白って。
えー可愛い。

「ごめん嘘! 忘れて! 僕はただ場を和まそうと思って、
「嘘、なの?」
「やけん嘘っていうか、冗談っていうか……」

咲良があたふたと取り繕う。
焦れば焦るほど嘘っぽくなるんだよ。

「嘘じゃない方が嬉しいけど?」
「じゃあ嘘じゃ、……ない」

咲良が恥ずかしそうに言う。
可愛い。
一生手元に置いておきたいくらい。

「ありがとー。オレも咲良のこと好きだよ」
「……ありがと」
「咲良顔赤いね」
「五月蝿い!」

咲良の顔はどんどん赤くなってくる。
汗が少し出てくる。

「咲良好きー」
「……五月蝿いとって」

咲良の頭を撫でる。
咲良が恥ずかしそうな嬉しそうな顔をする。
素直に喜べばいいのに、って思うけど抵抗するのも可愛い。

「咲良はオレの恋人でもいいの?」
「ちがっ! ……公樹先輩がいいなら、やけど」
「オレは咲良と付き合いたいよ?」
「ふええっ!?」
「好き。恋愛的に」

咲良の顔は限界くらい赤くなる。

「咲良は?」

言わないかんと? って顔で見られる。

「さっきも言ってたよね?」
「言っとらんし」
「咲良に振られた…つらい…死のう…校舎倒してその下敷きになった人を助けて逆に自分が下敷きになって『オレのことはいい…お前は生きろ……!』って言って押し潰されて死のう……」

或いは人は紙飛行機で飛べないことを証明して死のう……。

「じゃー言っちゃーけん…」
「何? 何言うの?」
「…………」
「言わないの?」
「…………すき。…ばか」
「ありがとー!」

可愛い。
咲良の顔は拗ねたような恥ずかしいような。

「ね。キスして、いい?」

顔をずい、と近付ける。
狭いベッドの中でもう触れそうに。
心臓の鼓動が速まって、胸を突き破って出てきそうなほど。

「駄目、って言ったら?」
「泣く」
「泣かんでよ」
「じゃあ、キスする?」
「…………痛くせんでね?」

目を瞑って咲良に顔を近付ける。

「ん……///」

唇が触れる。
咲良の唇は溶けそうなほど柔らかくて。
しばらくそのまま止まって、離れる。

「咲良、声エロい」
「……五月蝿い」
「もっと、聴かせて?」
「は? 何言いよーと? ……ひゃんっ! ばかぁ…///」

指で咲良の後ろの入口をぬちぬちと弄る。

「ぁっ…やめて……ぁんっ!///」
「声可愛いね、咲良」

ぬちぬちぬちぬち
しつこく苛める。
指を下着の中に入れて直に触る。

「…ゃんっ! こうきせんぱ、ぁっ////」

ぬる、と垂れた液で指が滑って中に入る。

「ひゃふんっ!////」
「ここ、気持ちいい?」
「……いいわけながろうが…ひぁんっ……ぁ////」

ぬるぬると指を動かす。
内側を指で擦る。

「声出てるよ?」
「……ゃっ…ん……んんっ!////」

咲良の顔が目の前にある。
顔が真っ赤で、汗も出てきて。
咲良は快楽に抗おうとして、でも飲み込まれていく。

「ぁんっ! …ぁ……ひぁっ!////」

ぬちょ、と指を抜くと音が出る。

「オレも気持ちよくしてもらって、いい?」
「僕気持ちよくなってないけんね…?」

下着を脱ぐ。
オレの下半身はもう勃ち上がっている。

「触らないかんと?」
「オレも触ってあげたじゃん」
「勝手に触ったっちゃろうが……」

咲良が躊躇しながら下半身を触る。

「咲良の手、可愛いね」
「可愛くないけん!」

ゆっくりと上下に動かす。
下半身がビクンッと跳ねる。

「これでいいと…?///」
「もう少し強くてもいいよ、手」

手に力が入って、下半身が扱かれる。
くちゃ、と先端から液が垂れる。
クチャクチャ

「やば…気持ちいい……////」
「自分でしよらんと?」
「してるけど、」

自分でしてるとかきもい、みたいな顔をする。
みんなしてるだろ。

「他人にされるのって違うじゃん?」

咲良の手のひらが下半身を擦る。
硬くなってくる。

「咲良、…もういいよ」
「気持ちよくなかったと?」
「逆。もう出そうだったから」

上半身を起こす。
掛け布団がめくれて咲良の裸体が露わになって、咲良がうつ伏せになって顔を隠す。
腰を持ち上げる。

「挿れていい?」
「……早よ挿れてよ///」

ぬちょ、と下半身を入口に当てる。

「……ぁっ///」

ビクン、と咲良の腰が浮く。
ずぶ、と下半身を挿れていく。

「ぁ…ぁやん…はぁっ////」

下半身を先端だけ挿れて、抜く。
また挿れる。

「……ぁあんっ! ぁ…はぁ///」

じゅぷ、と中を進む。
内側が絡んでくる。
中がしっとりと濡れて、滑りがよくなる。

「ぁっ…ゃんっ……ぁん////」

じゅぷっじゅぷっ
挿れて抜くたびに絡みつかれる。

「…ひぁん……ぁ…ひゃんっ!////」

ごり、と何かにあたる。
咲良の身体が痙攣して中が締まって、内側がぬるぬると絡む。

「ここ、いいの?」
「ぁんっ! だめぇ……ぁ…はぁ……////」

そこだけを執拗に責める。
ぐりぐり、と下半身で擦ると何度も身体が痙攣する。
きゅんと締めて緩んで、下半身の出入りに伴って絡まれる。

「……ゃ…ぁひゃんっ! ぁんっ!////」

ごりごりごり
そこだけを抉って、咲良の声が弾む。
抜いて、挿れて突いて抉って。

「んっ! …ぁん……んぁあっ!/////」

ぐりっ、と潰す。
オレの下半身に溜まった快楽も限界を迎える。

「…っ……ぁああんっ!///////」

咲良の身体が大きく跳ねて力が抜けて、中がきついくらいに締まる。
オレは白濁を咲良の中に噴射する。
どろ、と中に熱を零す。



「ってゆうかさ、咲良」

汚れた身体をシャワーで流して、この時も逆に汚れたりしたけど、またベッドに入ってオレは咲良に話す。

「オレでよかったと?」
「やったこと?」
「それもやけど、…付き合う、とか」

付き合う話ぶり返しても嫌われんかいな。

「公樹先輩でいい…公樹先輩がいい!」
「ありがと」

咲良が首を傾げる。
さっきと違って、むしろ嬉しそうな顔で。

「今博多弁言いよらんかった?」
「言っとらんよ?」
「言いよーやんか」

ふふ、と笑う。
言っとらん言っとらん。
言っとる言っとる、と咲良が笑って言う。

「もっと言ってほしいっちゃけど……。なんか自然やし、公樹先輩って感じがするし」
「気が向いたら言っちゃーよ」
「また言いよる!」
「言わんけん!」

ふたつの笑い声が溶け合う。
もう標準語言えんくなったやんか。
咲良が大学に受かったときのために大きめのベッドを買っとこう、と思った。
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