DT腐男子の妄想録

風枝ちよ

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義兄弟

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生まれた時から僕の親はひとりだった。
僕はひとりっ子で兄弟もいなかった。
親が結婚した。
僕は相手の家に引っ越した。

お兄ちゃんができた。

でも僕は、弥生やよいのことをお兄ちゃんと呼べない。
まだ僕たちの間には壁があるみたいで、その壁を超えられないでいる。

僕は弥生の部屋の端のベッドで寝る。
寝るときも会話なんてほとんどなくて、僕は嫌われてるのかもしれない。



葉月はづき、お父さん今日泊まりやけん」
「うん」
「お義母さんも、飲み会で遅くなるらしいよ」
「わかった。ご飯作って食べとく」
「葉月はいい子やね」

お父さんが僕の頭を撫でる。
がし、と太い指が僕の頭皮に優しく触れる。

「お父さんが言うことじゃないかもしれんけど、」
「何?」
「……いや、何でもない」

何だろう。

「弥生くんとも仲良くしときーね」
「……うん」
「じゃ、行ってくる。火、気ぃ付けとってね」
「いってらっしゃい」

バタン、と玄関が閉まる。
僕は家の中で弥生とふたりっきりになって、気まずい空気が溜まる。
弥生は僕のこと、どう思っているんだろう。
支度をして家を出る。
弥生と同じ学校だけど、一緒に登校することはない。
動線が被らないように生きている。



「ただいま……」

学校が終わり家に着く。
誰もいない家に、僕の声が響く。
弥生は部活でまだ家にいない。
着替えて宿題をして、そろそろ時間になってきた。
僕は適当に具材を出して料理を始める。

「ただいまー!」

弥生が帰ってくる。
途端に緊張してしまって、包丁を落とす。
カラァン、と大きな音がする。

「葉月大丈夫?!」

弥生が部活着のまま走ってきくる。
緊張が高まる。
僕はどんな返事をしたらいいのだろう。

「大丈夫やけん……」
「そう? ならいいけど」

てかなんで葉月が飯作ってんの、と弥生が言う。
弥生は僕の心の中に、自然に入ってくる。
嫌いではないけど、少し苦手だ。

「お父さんは泊まりで、お義母さんは遅くなるんだって」
「へー……。何作ってんの?」
「……オムライス」

すご、と弥生が呟く。
俺の分ある? と笑う。
ちゃんと作っとーよ。
マジで? さんきゅ。
弥生は部活着を着替えてまた僕の近くに来る。

「手伝おうか?」
「いいと?」
「全然! 部活はもっと辛いんだからさ」

ならこれ洗っとってくれん?
おっけ、任せろ。
キッチンで、ふたりで並んで料理をしている。
こうしていると、仲のいい兄弟みたいで。
でもそうしているのが違和感でもあって。

「お、完成?」
「うん」

オムライスを机に運ぶ。
湯気がもふもふと上がる。

「いただきます……」「いただきます!」

弥生のスプーンがオムライスを斬る。
切り口から湯気が上がる。
口に運ばれて、弥生の口の中に。

「……うまっ!!」

すげえ美味いんだけど、葉月すげーじゃん、と弥生が言う。
ありがと。
僕もオムライスを食べる。
意外にうまくできた気がする。

「ごちそうさま!」「ごちそうさまでした」

じゃあ俺洗っとくよ。
そんな、僕がやるのに。
俺何もしてないからさ、せめて仕事ちょうだい?
弥生が気を使ってくれてるのがわかる。
僕は弥生をキッチンに残して部屋に籠る。
籠っても同じ部屋だから意味はないけど。

「洗い終わったよ」

ガチャ、とドアが開いて案の定弥生が入ってくる。

「ありがと」

弥生は僕の隣に座る。
え、なんで。
弥生が言葉を発す前に、僕は風呂に逃げる。
シャワーが僕を包んで、少し落ち着く。

「風呂、先入ってきた」
「ん」

弥生はまだ僕のベッドの上に座っている。

「何しよーと?」
「何もしてないけど」
「寝るけんどいてくれん…?」

弥生は首を横に振る。
なんで。

「とりあえず座ったら?」

弥生は自分の横をぽふ、と叩く。
僕は他にどうすることもできず弥生の言いなりになる。

「……いい匂い」
「シャンプーしてきたけんね。……ふぇっ!?」

弥生に抱きつかれる。
何しよーとほんとに?!

「葉月ぃ……」
「ちょ、何。やめてくれんかいな…」

弥生の頬が僕の側面にスリスリされる。

「今日親いないんだからさ、」

弥生は怪しく微笑む。
嫌な予感しかない。

「一緒に寝よ?」

弥生が僕をベッドに押し倒す。
乱暴にされて、ばふ、とベッドが揺れる。

「何すると!」
「葉月は、……嫌なの?」
「嫌じゃないけど……」
「ならいいじゃん」

でも。
急にそんなこと。

「そんなことって何?」
「……言えん」
「そんなことするのに? 言うよりするほうが恥ずくない?」
「五月蝿いったい!」

僕は弥生のお腹を殴る。
僕の細い腕は力を出せず、ぽす、と服に吸収される。

「だってほら、もうこんなだよ?」
「それは……違うけん」
「何が違うのかな?」

弥生は僕の大きくなったモノを服の上から触る。

「んっ……ぁはん///」
「声変わったね」
「……しゃあしい…///」

ごく自然にパンツの中に手が入ってきて、僕のモノは直に弥生を感じる。
弥生の手は大きくて暖かくて。
僕の心が少し開くような気がした。

「ぁんっ……ぁ…///」

上下に優しく撫でられる。
僕の息が荒くなって、身体が熱くなる。

「ゃっ…汚いって……////」

弥生が僕のモノを咥える。
弥生の口の中は熱くて。
僕のモノは弥生の口の中で蕩けていく。

「……ぁっ…ひゃんっ///」

弥生の舌が僕の裏を舐めて。
段差を回って。
亀を包んで。

「んっ…ゃぁ……ひぁんっ///」

全体を舐められて。
弥生が顔を動かすと、僕のモノが吸われていく。
また包まれて吸われて。

「んっ…イく……っ/////」
「だーめ」
「ふぇ……?///」

刺激が急に消えて、僕は射精の一歩手前で立ち止まる。
なんで。
もう少しで、イけたのに。

「一緒に、気持ちよくなろ? 俺ら兄弟なんだしさ」

弥生が僕の服を馴れた手つきで脱がす。
僕の身体がさらけ出されて恥ずかしい。
弥生も手際よく服を脱ぐ。

「んんっ……!////」

弥生が僕のアナを触る。

「すご。指入る……」
「ダメ…っ……ぁんっ///」

弥生の指を中で感じる。
中を拡げられる。

「…ゃっ……ぁあっ///」

弥生の指が中で暴れる。
感じている自分が恥ずかしくて。
一層感じてしまって。

「もう挿れていい?」
「……ん…///」
「挿れるよ」

弥生の大きくなったモノが僕の中に入ってくる。
中を擦られて。

「ぁっ…ひぁあっ!//////」

僕は一瞬で、快感を受け入れてしまう。
僕のモノから白濁が飛んで、弥生のお腹を汚す。

「ごめん……大丈夫だった?」
「うん……っ///」

イったあともモノが入ったままで、余計弥生を感じる。

「んっ……ふっ///」

弥生の腰が動く。
中を擦られる。

「ひゃぁっ…んっ……ぁんっ///」

弥生のモノが膨らんで中を圧迫する。
段差がいいところを引っ掻いて、その度に軽くイく。
僕のモノから白濁が零れる。

「葉月………///」
「んっ……弥生…っ///」

名前を呼ばれて、急に弥生が中にいるんだって実感が湧いて、弥生をまた感じる。
弥生のモノが大きくなる。
僕の奥まで突かれる。

「ゃあんっ……ぁっ///」
「ちょっと…動くよ」

態勢を変える。
さっきよりも深く這入って、快感が増幅される。

「ぁんっ…ん……ぁ///」

違うところを擦られて。
深く、深く、深く。

「……ぁっ…はぁっ////」
「…はづき……」

弥生の腰が何度も当てられて。

「ゃ…はぁ……んっ///」

僕の中は熱くなって。
熱く。

「……おにいちゃん////」
「葉月……!?」
「おにいちゃん! ……ぁっ///」

強く突かれる、強くつよく。
弥生のモノは僕の中で激しく。

「…………んっ!//////」
「ああぁんっ……はぁ//////」

弥生の白濁が僕の中に流れ込んで。
僕のモノからも白濁が垂れる。

「葉月、お兄ちゃんって……」
「言っとらんし!」
「もう一回言ってみて?」
「……お兄ちゃん」
「葉月ぃ!!」

お兄ちゃんに抱きつかれる。
壁が消えたような、そんな気がした。



「ただいまー。葉月、怪我とかしとらん?」
「おかえりなさい。怪我はしとらん」

お父さんが帰ってくる。
玄関で出迎える。
家にはお兄ちゃんとふたりきりだった。

「葉月、なんか明るく見えるっちゃけど」
「そうなん?」
「弥生くんと何かあったと?」
「……別に」
「そうか」

お父さんが僕の頭を撫でる。
がしがし、と力強く触られた。
お兄ちゃんとふたりきりでも、もう気まずくはなかった。
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