DT腐男子の妄想録

風枝ちよ

文字の大きさ
上 下
31 / 79
戦国時代讃歌、或いはただのエロ小説

受け目線

しおりを挟む
時は戦国時代。
漢達が自分の信念を貫き、天下統一に向けて争っていた時代である。
策略、知略、謀略。
数多の策を弄し、数多の命を削り、死ぬ気で戦っていた時代である。
そして。

男色の文化が盛んであった時代のことである!

神素晴らしい。
自分も生まれるなら戦国時代が良かった。
男色最高。
男色が駄目っていうのは明治に欧羅巴よーろっぱの方々が持ち込んだ思想らしいね。
欧羅巴許せぬ。
と、いうことで。
これはそんな男色家達の物語である。



重國しげくに様、只今参りました」

僕は重國様に呼び出されて、本陣に入る。
戦の途中なのにどうなされたのだろう。
流石に例のあれのことではないだろう。

「おお、虎丸とらまる。待っておったぞ」

重國様の目が僕を認めて止まる。
優しく微笑みかけてくださる。

「どうなされたのですか?」
「それなのだがな……。すまぬ重頼しげより、ちと外してはくれぬか」
「失礼いたす」

側近の重頼様が、重國様に言われ本陣を出る。

「虎丸」

重國様が僕の名前を呼ぶ。

「はい」
「今、時間はあるか……?」
「ええと、持ち場を離れてもいいのでしたらありますが」
「そうか」

重國様が考え込む。
僕みたいなのには想像もつかないような、例えば天下統一への道のような、高尚なことを考えているのだろう。

「実はな、儂の太刀がな……」
「武士の魂をどうされたのですか?!」
「太刀が荒ぶっておるんじゃ」

太刀が荒ぶっている……?

「ええと……??」
「じゃから太刀がじゃな……」

何を仰っているんですか。

「荒ぶった太刀を鎮めたいというか……」

太刀を鎮めたい……?
重國様の太刀は妖刀的なそれなのかな。

「太刀を磨きたいというか鍛えたいというか……」

鍛冶屋ってありますよね。

「ぶっちゃけ致したいような……」

致す、というのはそれを致す、というか例のあれっていう解釈でいいんですか。
ぶっちゃけとか戦国武将が使わないでください。

「あの、此処は戦場なのですが」
「貴様は自分が戦えないのを戦場の所為にするのか?」
「ええと……」
「何時如何なる時も自分の十割を出す。それが我々武士という存在ではないか?」
「…………」
「貴様の武士道精神は何処に忘れた! この貧弱者めが! 叩っ斬るぞ!!」

重國様……?
お気をお確かに。

「……ふぅ」

お確かになった。

「つまりだ、虎丸」
「はい」
「儂と致そう」

そんな真顔でそんな事言わないでください。

「致す、というのはそれを致すんですよね…?」
「それ以外に何を致すのだ」

駄目だこの人話通じない。

「じゃからのう、お主は尻を振ってればいいだけなのじゃ」

横暴ですね。
横暴で横柄ですね。

「早う尻を出さぬか」

ええ……。
もっとこう…雰囲気を大事にしていきたいのですが。

「冗談じゃがな」

何処から何処まで冗談なんですか。
致すのは冗談ですか?

「其処が冗談なわけがなかろう。儂はいつでもお主のことを想っておるぞ」
「しかし、家には女子おなごがおりますでしょう…?」
「女子…嗚呼なんと妖艶な響きだ……」

重國様?!

「じゃがな、此処は戦場ぞ。哀しい哉、女子は戦場には入れぬ。ならば!」

ならば?

「ならば、男子おのこと致すしかなかろう!!」
「我慢すればいいではありませぬか?」
「我慢…我慢じゃと……?」

地雷踏んでしまったらしい。

「我慢すれば儂の機嫌が悪くなろう? そうなれば兵の士気に関わるんじゃ。つまりだな、貴様は兵を救っておるのだ」
「僕以外にもいると思うんですけど」
「可愛いじゃろうが!!!」

語気を強めると相手は引きますから。

幸村ゆきむらとかノ助のすけとかいるじゃないですか」
「ぶっちゃけ好みじゃなぁ、儂の」

…………。

「虎丸の細い腕…まるで女子ではないか……。虎丸お主は鍛えるな」

鍛えるなは初めて言われました。

「顔も女子そっくりじゃしなぁ……なんと愛いことよ」
「持ち場に帰ってもよろしいですか」
「まあ待て」

随分と上から来るんですね。
上だけど。

「虎丸……お主の太刀を見せてみろ」
「太刀、ですか……?」

僕は腰に差した太刀を抜こうとする。

「まあ待て」
「え。太刀というのは太刀ではないのですか」
「太刀は太刀じゃが太刀の太刀ではないな」

日本語で喋ってください。

「お主のその…男子の象徴というか……あるじゃろ?」
「股間の太刀のほうですか……?」
「そう警戒するでない。儂とお主の仲じゃろうが」

重國様と僕の仲だから警戒してるんです。

「太刀を見せてみろ。安心せえ、此処には何人たりとも近寄らせてはおらぬ」
「ですが、その……」
「仕方ないのう……。お主、儂に太刀を抜けと申すか」

何も言ってないです。
重國様は僕に近寄ってくる。
獲物を見つけた肉食獣の目。

「重國様?!」

重國様が僕の着物の内側に手を。

「貴様……儂は重國じゃぞ?」
「……はい」

着物の内側に手を入れる。
太ももを這う。

「んっ……///」
「虎丸の太刀は何色かのう…?」
「重國様ぁ……」

重國様の手が着物を剥いで、僕の『太刀』を晒す。

「ふむ……」
「何するんですか……///」
「なるほど。貴様の太刀は未だ脇差じゃのう…」

さり気なく傷付けないでください。
僕だって心はあるんですから。

「しかも鞘に収まっているではないか」

年齢的な問題もあると思いますし其処はこれから成長していくものだと思います。
っていうか晒さないで恥ずかしい。

「どれどれ、儂が抜き身にしてやろう」
「いえ、あの……」

重國様の指が僕の脇差の鞘を掴んで引く。

「んっ!!////」
「ほほう…綺麗な薄紅色じゃの……」
「見ないでください……///」

抜き身の太刀を見つめられ、顔が羞恥に染まる。

「あの、重國様……?」
「なんじゃ、不満か?」
「不満というわけでは……ひゃふんっ///」

重國様が僕の『抜き身の太刀』を磨く。
重國様の鍛えられた手が、(顔に似合わず)優しく擦る。

「今()の中で何か言わなかったか?」
「えっ何の事ですか」
「……そうか。無礼な奴じゃな」

重國様が握る力を強める。
快感が強まって、僕の太刀が反る。
なんで()の中見えるんですか。

「ぁ…ひんっ……///」
「そんなに声を出すと聞こえるぞ…?」
「んっ…んふぅ……///」

重國様は僕の太刀を反らす。
快感が。
快感がぁ……。

「逝くのか…?」
「ぁんっ…ん……///」
「……逝け」

字面だけ見ると死ねですけど。
僕の快感は脳を突き破り天に

「ふむ」

天に?
天に昇ってったのかな。

「ぇ……」

重國様が手を止める。
僕の快感は逝き場をなくし彷徨う。

「貴様だけ気持ちよくなるというのは些か自分勝手過ぎぬか?」

重國様が気持ちよくさせてるんじゃないですか。
重國様はいそいそと着物を脱ぐ。
重國様の太刀は反り返り、重力に反して天を突いていた。

「お主にこれを鎮める役目を託そう」

致せと?

「致せ」

言ってる。
重國様言っちゃってる。
隠してたのに言っちゃってますよ。

「此処で、ですか?」
「貴様のその太刀も鎮めたいじゃろ?」

えぇ……。
此処で拒否させない為の太刀磨きだったんですか……。
流石重國様の頭の回転は違う。

「なぁ、そうじゃろう? その為に呼び出したんじゃからなぁ」

やっぱり例のあれですか。

「誰か聞いてるかもですよ」
「聞かせるんじゃよ」

なにそれ強そう。
重國様は僕の尻を撫でる。
別に嫌ではなくて、なんというか寧ろ嬉しいような……。

「んっ……はぁっ////」
「聞かれるのはお主の声だけじゃなぁ…?」
「だって、重國様が、……ぁっ///」

重國様の指が中に入ってくる。
くちゅ、と音が出る。

「ふむ…濡れておる、のか?」
「言わないでくださいよぉ……///」

女子のようじゃな、と重國様が言う。
僕は男子ですよ。

「んぁっ……ぁゃんっ///」
「可愛い声で鳴く奴じゃな……」
「いやっ………ゃあっ…///」

ぬぷ、と音を立てて指が抜かれる。

「お主が欲しいのは、儂の太刀じゃろう?」
「欲しい、です……///」
「そうか…愛い奴じゃの」

重國様の太刀が僕の菊門に当てられる。

「……っん////」
「挿れるぞ……もとい、磨くぞ」

言い直さなくても大丈夫です。
重國様の太刀が菊門を突破する。
なんだこの格好いい書き方。
ただ致してるだけなのに。

「……ぁはんっ…ゃっ///」

太刀は僕の中を進む。
抜かれる、壁を削る。
突かれる、菊門が締まる。

「…ひゃんっ……ふっ…///」

重國様の太刀が磨かれて、反り返る。

「……んぁあっ!////」

中の気持ちいいところに当たって、僕の太刀兼脇差は震える。
先端から白濁が漏れる。

「なんじゃ…もう逝ったのか?」
「……はい…///」
「まるで女子じゃの」

重國様が僕の白濁を掬う。
舐める。
え、舐めるの?

「汚い、ですよ……///」
「虎丸のなら汚くないぞ」

汚いよ。

「というより……」

はい?

「主人より先に逝くなど…賽の河原じゃなぁ」
「重國様とは親子ではないので……」
「冗談に決まっておろうが」

冗談ですね。

「ともかくも、儂は今地蔵菩薩のような慈悲深き心で止まっておるのじゃぞ? 逝って即動き出さない儂に感謝してもよいくらいじゃぞ?」
「……ありがとうございます」
「そうじゃな」

重國様が満足げに頷く。
地蔵菩薩を例えに持ち出してくるあたり、賽の河原引き摺ってますよね。

「その、もう動いても……いいですよ」
「随分と上から来るんじゃな?」
「動いてくださいお願いします重國様の太刀が欲しいんです」
「……そうじゃな」

重國様がゆっくりと腰を引く。
ゆっくりと削られて、ゆっくりと抉られて。
焦れったくて、逆に快感を押し上げて。

「…ぁ……はぁっ…///」
「女子みたいな声出すんじゃな」
「重國様の所為ですよ…」

重國様の太刀が僕の中で鍛えられて大きく太くなる。
また違うところに当たって、僕の快感は今度こそ天にも昇るように

「んっ…ぁああんっ//////」

天にも昇るように絶頂を迎えた。

「馬鹿急に締め付けてくるでな、……んぁっ///」

重國様が情けなく逝く。
鍛えられし太刀が僕の中に白濁を撒く。
太刀が抜かれると白濁が菊門を濡らす。



嗚呼素晴らしき戦国時代。
このようなことが日常茶飯事、三度の飯より男色、男色がむしろ高尚な趣味。
なんで男色って駄目になっちゃったんだろ。
江戸時代なんかは男娼とかが首都にも公式にあったらしいのに。

男色文化復活、求む。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

巻き戻り令息の脱・悪役計画

BL / 連載中 24h.ポイント:75,900pt お気に入り:3,729

ある日、近所の少年と異世界に飛ばされて保護者になりました。

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:589pt お気に入り:1,150

muro - 使われたい男、使う男 -

BL / 連載中 24h.ポイント:1,180pt お気に入り:248

快楽短編集①

BL / 完結 24h.ポイント:894pt お気に入り:525

ノンケの俺がメス堕ち肉便器になるまで

BL / 完結 24h.ポイント:383pt お気に入り:1,585

生涯専用おまんこ宣言♡

BL / 完結 24h.ポイント:1,540pt お気に入り:57

SMの世界

BL / 連載中 24h.ポイント:340pt お気に入り:390

夢堕 < ユメオチ > 淫夢に堕とされる夜

BL / 完結 24h.ポイント:142pt お気に入り:5

【完結】運があるのか、ないのか…【時々更新かも】

BL / 連載中 24h.ポイント:1,541pt お気に入り:206

処理中です...