。ねこじょんねめき

第１章 夏

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「好きだ！付き合ってくれ！！」

ベンチ。茂った銀杏の葉。学校の屋上。空。太陽。
僕は告白されている。
……なんで？



今日も僕は創太くんと教室で昼ご飯を食べていたはずだ。
そこに先輩が来て、僕を屋上に連れて行ったのかな？
整理してもわからない。
掴めない状況。



先輩はまだ頭を下げている。背中は地面と平行。綺麗。

「えっと……先輩？」
「そうか、君ならそう言ってくれると思っていたぞ！」
「……え？」
「ありがとな！」

先輩は何か自己完結したようで、満面の笑み。
僕何も言ってませんが。

「じゃあ、明日、昼、ここ！」

文で喋ってください。
先輩は、困った顔をしているだろう僕の顔を見て、話し出す。

「ごめんな、一人で突っ走ってしまって」

事実。

「でも、ひとつだけ訊いていいか？」
「ど、どうぞ」

先輩の剣幕に、僕は倒れそうになる。

「オレと、付き合ってくれるか？」

顔がずい、と近づく。
運動部らしい、日に焼けた肌。体を覆う筋肉。うらやましい、と思う。

「なあ」

ぐ、と近づいてくる。

「どうなんだ？」

先輩顔がコワイです……。
もう脅迫の域。
ここでNOは言えるはずもなく。

「よろしくお願いします……」

僕は了承してしまうのだった。
再び先輩の笑顔。