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36:第一回トレジャーハント

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 その日の午後、無事…最初の村に着いたソラ達は、村長に、何か面白い情報が無いか尋ねる事にした!

「折角のお気楽まったり旅行なのだから、何処か名所とか面白い場所に行ってみたくないか?」

「寄り道は何時もの事だしいんじゃないか?」

「名所ですかな?そうですな~冒険者殿は、どんな場所に行きたいのですかな?」

「うぅ~ん、例えば、凄く綺麗な景色の場所とか、後は~ダンジョンとか、魔物の巣窟とかかな?勿論、依頼とかではないので魔物討伐の報酬は要らないし、情報が良いものであれば、逆に俺から何らかの情報料的な…報酬を出すぞッ!」

「わざわざその様な危険な場所に?」

「私達は冒険者だからな!冒険がしたいんだッ!勿論、其所で怪我や死傷者が出ても村に迷惑は掛けないから教えてくれないか?」

「それはまた、最近では珍しいですな!そこまでおっしゃるなら良いでしょう、実はですな、あちらに山が見えるでしょう?あのふもとの森には、希少なキノコが生えていましてな、それが王都でかなり高価に取引されているのです!確か1つ金貨1枚だったと…」

「トレジャーハントか~いいね~ッ!距離はどのくらいだ?」

「森までですと~馬車で1~2時間かの~そこから、ふもとまで分け行って1時間程で着いたような…しかし、ここ数年魔物が強力になったらしくてな…誰も近付かんのでそこまで早く着けるか分からんですぞ!」

「問題ないなッ!飯食ったら早速出発しようぜ!」

「話を聞いておったのか?森には強力な魔物が出るのですぞ?今から出ても、着く頃には夜になってしまいますぞ?」

「私達なら大丈夫だ!まぁ~お土産でも期待しててくれ!」

「ほんとに、何があっても知らんですぞ?」

「まぁまぁ村長、気にしなくて大丈夫だよ~其より、飯を振る舞うからよかったら村の皆にも声を掛けてくれッ!お~い皆~飯にするからカレンの手伝いを頼む!」

「「「「は~い」」にゃ」」

「メルは、例のポークを出してくれッ!」

「了解ですマスター」

ーーーーーーーーーー

 子供達が仲好くなっていた事もあり、その親たちも集まってくれて、大量のポークを消費することが出来た。(まだまだ有るが…)食べながらトレジャーハントについて、皆と話をして解散は3:30くらいになった。村長や村人らが、心配する中、村を出発した。因みに、ディアンとスレイブには、魔力等を垂れ流さない様に、魔力や存在感の放出を押さえる装備を創って持たせている!折角の冒険で怖がって魔物が出て来ないのでは、面白くないからだ。実力はそのままなので、非戦闘員は彼等とメルに護って貰う。

 森に着く頃には、日が暮れる少し前だったので、森に少し入ってから、何時もの緑の塔を建てた。内訳は、(俺、カレン、メル)・(ユキ、ホタル、セシル、リアス)(ディアン)(スレイブ)だ。スレイブが塔にのぼれるのか?と、思われるが実は、しっかり人化出来る。さすが神獣である。見た目は、獣だった時と色が逆転していて、褐色の肌に、真っ白な白髪の美女で、メルと対を成している。年齢は20才で、双子の設定にしている。で、人化時の口調はエルルーバージョン(声質は若干変えてある)なので、ギャルっぽい感じだ。
 子供達の夢を壊さない為に、まぁ~すぐにバレるだろうが一応しばらくは人前で人化するなと、指示を出している。

 (かなりの大所帯になってきたな~しかし、今夜は久しぶりにハッスルするぞ~ッ!)

 翌朝、編成を考えた、メイド達をここに残して行っても良かったのだが、「ソラ様達の戦闘を是非見てみたい」と、羨望の眼差しを向けられ、今回は同行する事になった。森は、足場が悪いが日本の杉林みたいで、木と木の隙間は、割りと離れているので馬でも入れそうだったので、邪魔なら切ってしまえばいいし。出来るだけ道みたいになっている木の少ない獣道を辿って進んでいく。馬車はBOXに放り込んで、子供達をスレイブに乗させてディアンにお守りをさせている。先頭は俺とカレン、次にセシルとリアス、でスレイブ達、最後尾はメルが警戒して進むことにした。
 
(やっぱり森は、落ち着くな…おッ!) 

「皆止まれッ!何か魔物が近付いてくるぞ?数は6体だッ!」

 林の向こうから何かが走ってくる!

「逃がさない様にカレンは回り込んでくれッ!」

「分かったッ!」

 現れたのは、ミノタウロス斧×2とオーク槍×4の混成だ。ソラが正面から対峙する、

「先ずはオークだ、掛かってこいッ!」

 ブギーッ!ギギッ!

 先頭を走っていたオークが一匹、手に持った槍を前につき出すと、ソラはその槍をアイスエッジで下から弾き上げ怯んだ所で、前蹴りをお見舞いして後ろから来たもう一匹に蹴り飛ばしてぶつけた、

「こんなもんかお前ら?ハハッ!ほら、どうした?」

 ブッギーッ!

 興奮した後の二匹が倒れた二匹を迂回して両サイドからソラに槍を突き出してきた!ソラは、すかさずしゃがんで回避すると、そのまま剣を横に払い、二匹の足を切りつけた!

 プシュー パキパキッ! ブヒッ!

 すぐさま切られたオークは尻餅をつきた折れ込み、傷が凍って立てなくなった、立ち上がったソラは起き上がろうとした初めのオークに走りより二匹の首を狩り取った、

「よし!次ッ!」

 そして、今度は、足が凍ったオークの所に戻り止めを刺そうとした!

 ブモーッ!

「「あぶない!」にゃッ!」

 ズドーン!バチバチッ!

 遅れてやってきた、ミノタウロスが大きな斧をソラの背後から降り下ろそうとしていたが、カレンがその背後からミノタウロスに飛び掛かり真っ二つにしてしまった!

「「キャ!」にゃ~ッ!」

「助かったカレンッ!」

「まだいるぞ気を抜くなッ!」

「分かってるって!」

 二人はオークにトドメをさして、最後のミノタウロスに向かった、

 ブヴォーッ!ドスドスドス…メキメキッ!

 最後のミノタウロスは、興奮し木々をなぎ倒しながら突進してくる。ソラは正面から接近しカレンは少し横に回りこんで後ろを取るつもりだ!先ず始めにソラが切りつけた。

「くらえッ!」

 バシュッ!パキパキッ!ズシーン!

「今だッ!カレン!」

「はぁ~ッ!喰らえッ!豪雷ッ!」

 バチバチッ!ヅバシュッ!ドゴーン!

 ソラがすれ違いに突進をかわしてミノタウロスの片足を切り飛ばした。ミノタウロスは、片足を失い勢い余って前のめりにた折れ込んで、すぐさまカレンが木に手を掛け方向転換すると、背後から斬りかかり雷鳴の如く、ミノタウロスを切り裂いた。

「終わったなッ!ソラ…」

「あぁ~ダンジョンのより大分強かったな?」

「そうだなッ!だいぶレベルが違ったみたいだな!」

「パパ達格好いい~」パチパチ

「スゴ~い」パチパチ

「「…す…凄い…!」にゃ…!」

「よし!進むぞ~ッ!」

「「はいッ!」」

 その後、何度も魔物が襲ってきたが、難なく討伐して素材を回収しつつ例の場所までやって来た!ソラは、マップで、粗方魔物が減って安全に成ったのを確認すると、

「多分、村長が言ってたのは…ここらだと思うんだが…手分けしてキノコを探そう!」

「「「「はいッ!」にゃ」」」

ーー数分後ーー

「見付けた~パパ見て~ッ!」

「ユキ~それはキノコじゃなくてカブトムシな!」

「かむとむし~?キノコよりつおい?」

「ん?まぁ~強くないか?と、聞かれれば強いんだろうけど…そもそも、キノコと、虫でどうやって強さを競べるのかな?ユキさん?何かを勘違いしてらっしゃ…」

「私のは?ソラしゃま~」

「ホタルまで?何々…ホタルは何見付けたんだ?」

 ホタルは、手を会わせるように、その小さな両手の平で何かを逃がさない様にと、包むようにして、そろりそろりと足場に気を付けて、ソラの方へと歩いてくる。ソラは、危なっかしいと、直ぐに駆け寄りその手の中を除き混んだ。

「ん~残念!それはコガネムシだッ!」

「うぅ…つおくない?」

「あぁ~よしよし泣かなくてもいいぞ~ホタルも頑張って探したんだもんな~よし、俺のをやろう!スゴいぞ~ブルーアトラスオオカブトだッ!どうだ?宝石みたいに綺麗だろ~!」

「うん…エヘヘ」

「あぁ~ズルい~ユキもユキも~」

「ユキ様にはこちらを差し上げます!ゴールデンサラマンダーオオムカデです!」

 キシキシッ!キーキーッ!

「「「「「ギャー」」にゃー」」」

「真面目に探さんか!」

「はい、すいません」

ディアンは、 さっ! っと何かを隠した…

(ディアンさん、何か後ろに隠したでしょ?恥ずかしがらずに出しなさい?ホレホレッ!)

「ヒヒーン ブルブル」

「スレイブ何か見付けたか?ソラ見てくれ!」

「チッ!おッ!探してたのは多分これだな!お手柄だな…よしよ~しッ!」

「ヒヒーンッ!」

「こちらに群生していますね、幾らか取っていきましょう。」キシキシ…

「その前にメルそいつをどっかに捨ててこい!危ないからちゃんとトドメをさせよッ!」

「いいのですか?マスターキルドに持っていけば、金貨2.000枚ですよ?」

「「「「えっ!」」にゃ!」」

「因みにホタルが今、持っているのは、金貨3枚です。」

「マジかッ!」


ーーと言うわけでーー


 午後まで虫取大会になった…ディアンがここぞとばかりに出してきたのは、プラチナローズオオクワガタと言って、その名の通り、全身メタリック棘棘のオオクワガタだった、価格は金貨15枚だそうだ。

(ま 負けた…OTL )

 虫達は、個別に虫籠を創ってほんどはBOXにしまい、気に入ったやつを子供達は首から籠を下げて二人で見せ会っている。

「キノコを村人達へのお土産でもいいかな、帰ったら料理してもらおう!」

「「さんせ~!キャハハ!」」

「まぁ…いいのか?」

「いいんじゃないですか奥様?」

「そうにゃッ!充分にゃ!」

「問題ありませんマスター」

「…」

「ヒヒーンッ!」

「今日は、昨日の拠点で一泊して帰るぞ!よしッ!出発だ!」


ーーーーーーーーーーー





最後まで読んでいだきありがとうございます!次回も暇潰ししていって下さい宜しくお願い申し上げます。
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