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―Rhyno Side―

Link7「大事な幼馴染を頂きます」

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「オレの勘違いだったのか?」
 
 オレはレインを咎めるような、でも何処か縋るような、何とも言えぬ表情で問う。彼女の方は酷く動揺している。
 
「そ、それは……オレの何処を好きになったんだよ!」
 
 困惑のあまりかオレの質問には答えず、逆に問うてきた。
 
「気が付いたのはオマエがキャメルを守って大男と闘っている姿を目にした時だ。オマエを失うかもって思った時、今までオマエに対して感じた事のない気持ちが芽生えたんだ。それが恋だと自覚して好きだと気付いた」
 
 オレはてらいもなく素直な気持ちを吐いた。
 
「そ、そ、そうだったのか。てかオレ全然女らしくないし!」
 
 レインの中ではまだ信じられないようだ。
 
「確かにオマエは喋り方だったり、木登りしたりと男っぽいところはあるが、オレの為に料理をもてなしてくれたり、裁縫してくれたりもしただろ? どちらもすげぇ上手くてオレは嬉しかったし、家事全般が得意なのってオレは女らしいと思うぞ」
 
 その言葉にレインの心が揺らいだように見えた。
 
「オレの本気分かってくれたか? だったらオレを受け入れて欲しい」
「う、うん」
 
 ――ドクンッ。
 
 心臓が強く波打つ。戸惑いながらもレインは気持ちを受け取ってくれた。オレの胸は充足感で広がり、自然と笑みが零れる。そして再びレインの唇を塞いだ。さっきよりも深く口づけ、舌を差し入れた。
 
「ふ……わぁっ」
 
 レインから甘い吐息が零れる。そっと彼女の舌に触れると、彼女はビクンと躯を強張らせた。何をどうしたらいいのか分からないといった様子だ。一つ一つの反応が本当に初心で愛しい。それからたどたどしく舌を伸ばしてきて、それをオレは喜んで吸い寄せた。
 
「んっぅ……」
 
 彼女の口元から甘やかな声が洩れる。今まで聞いた事のない甘ったるい声はオレの情欲に火を注いだ。オレは理性を吹き飛ばし、レインの口内を蹂躙する。彼女は強張りながらも、懸命にオレの動きに合わせようと舌を動かしていた。
 
 オレは我も忘れて口づけに没頭する。次第にレインの緊張は解れてきたのか、舌の動きが滑らかになってきた。淫靡に溶け合い、オレ等を纏う空気も色気を含んだ妖しな雰囲気となっている。
 
「んんぅー!」
 
 レインから苦し気な声が洩れた。オレは唇を離して目を向けると、彼女ははぁはぁと呼吸を整えていた。その姿にオレは噴き出す。
 
「レイン、鼻で息をするんだぞ」
 
 クツクツと笑いが洩れてしまう。初心なのは分かっているが、ここまでとは思わなかった。レインは気に障ったようで瞳を潤わせていたが、そういう顔は今のオレを余計に刺激させるだけだ。
 
「んっ……」
 
 少し強引に唇を奪った。貪らず溶け合うようにして柔らかに搦み取る。舌以外にも顎の上や歯列をなぞり、何処が一番感じるのかを探っていく。その内に深く絡み合って水音が弾くようになった。
 
「んっ、んぅ……」
 
 レインの零す声と表情すべてが蕩け切っている。オレは頃合いをみて次の段階へと踏み込む。そっとレインの膨らみを包み込むと、彼女の躯が波打たれたように跳ね上がった。緊張が手に取るようにして分かる。

 抗われるかと思ったがレインは拒まなかった。だからオレは動きを止めず、好き勝手に揉んでいく。普段、彼女の胸を意識した事はなかったが、触れてみると意外にも弾力があって大きい。
 
 いざ目にしたらどうなるんだ? と、邪な考えが過ぎり、オレはその考えを振り払うように一心不乱に口づけ、胸を翻弄していく。レインが柔軟は応えてくれていて、オレは夢中で彼女を味わう。
 
「レイン、その顔ヤバイな」
 
 ふと彼女の顔を覗いてみると、瞳は恍惚に潤んで頬は上気したように赤い。こんな快楽に蕩けた彼女の顔を見るのは初めてだった。ところが、彼女は何を思ったのか、
 
「顔が悪いのは元からだ」
 
 またとんでもない勘違いをしていた。
 
「そういう意味で言ったんじゃねーよ!」
「え? そうなのか?」
 
 オレが即行否定すれば、レインは意外だという顔をしていて、こっちは頭が痛くなってきた。
 
「レイン、雰囲気ばっか壊すなよ……っていってもオマエは無自覚なんだろうけどさ」
「?」
 
 キョトンとしている彼女を見て、やっぱりそうなのかと思わざるを得なかった。オレは心底呆れて溜め息を吐いた。するとレインの眉根が下がったから、また余計な考えをさせないよう、甘い雰囲気に戻す。

「レイン、じかに触ってもいいか?」
「え?」
「ここ」
 
 オレはそのばしょを包み込んで問う。レインは表情を硬くしたが、
 
「わ、分かった」
 
 イエスと答えてくれた。それにオレも覚悟を決めた。
 
「じゃあ、寝台に行こうか」
 
 オレの誘いにレインは瞳を零しそうなほど、目を大きく見開く。
 
「嫌か?」
 
 思わずオレは確認する。レインの気持ちを何より最優先したいのだが、自分の気持ちも抑えられそうになかった。葛藤に苛まれながらレインの返事を待つ。そして彼女は首を横に振ったのだ。
 
 ホッとオレは胸を撫で下ろす。すぐにレインの手を取って寝台へと連れていき、彼女の背を落とした。リラウサも一緒にゴロンとなった。ここまでくればオレの理性は吹き飛びそうだったが、ここからが大事だ。
 
 オレは生まれたての赤子に触れるような繊細なタッチで、レインの顔に口づけを落としていく。性感帯の一つと言われている耳の穴に舌を差し入れた時、レインは一際高い反応を見せた。
 
「ひゃっ、んあっ」
 
 その声はオレの腰にきて、もっと啼かせてやりたいと支配力が芽生えた。オレは耳朶の弱い部分を何度も責め上げ、徐々に目的の場所へと移動していく。そっとレインの胸元を開く。とうとう本物・・を目にした時、オレは息を凝らした。
 
 「でかいんだな」
 
 服越しからの感触で気付いていたが、実際の大きさは予想以上だった。レインは羞恥に苛まれたのか、オレから視線を逸らす。オレは遠慮なく乳房を包み込んだ。

 ――す、すげぇ。
 
 触って第一に思った感想だ。視覚的に分かっていても、この感触は想像を超える。
 
「ふっ……あぅ」
「手に収まらないな」
 
 そう呟きながら、オレはやわやわと揉んでいく。堪らなく触り心地が好く、いくらでも揉んでいたくなる。瞼を閉じて喘ぐレインの声が高揚を高めていく。それからオレは無意識の内に思った事を口に出していた。
  
「ふあっ」
 
 レインが声を掠めて叫ぶ。
  
「な、なにして!」
 
 彼女はパチッと目を開けてオレの行為を直視している。鮮やかに勃つ蕾をオレは指で挟んで転がしていた。
 
「や、やめっ」
 
 レインは涙目となってフルフルと震えていた。それがオレには羞恥からくる涙だと分かっていたが、問わずにはいられなかった。
 
「痛むか?」
 
 オレの問いにレインは静かに首を横に振った。嫌がっている様子には感じられなかった。
 
「そうか、良かった。じゃあ、これは?」
「んっ……ぁあん!」
 
 指の腹で蕾を強めに転がしてみれば、レインは想像以上に色っぽい声をあげ、オレはゾクッと甘美に震え上がった。どんどん感じさせてやりたい、そう欲望が際限なく膨れ上がっていく。
 
「これは嫌か?」
「あっ……んんぅっ」
 
 変化を観察するようにじっくりと責めていく。既にレインの乳頭はビンビンに勃ち上がり、色も鮮やかな赤へと変化していた。
 
 ――美味そうだ。
 
 頃合いの果実のように熟れている。それをオレは口の中へと含んだ。
 
「な、なっ、なにして!」
 
 レインは瞳を零しそうなほど驚いて叫んだ。
 
「指で弄られるのが嫌なのかと思ってさ。これなら痛みも和らぐだろ?」
 
 オレは勝手な理由をつけて果実を食べてやろうと思った。
 
「そ、そういう意味じゃ……ひゃっ」
 
 レインの言葉すら呑み込んでやろうと、果実を吸い込んで彼女の陶酔感を広げる。一方の果実を舌戯で、もう一方は指戯で責め苛んで深く味わっていく。果実は扱けば扱くほど、厭らしい形と色に変わり、甘さを濃くしていく。
 
「あっ、んぅっ、あんっ」
 
 レインはもう恥ずかしがる余裕すらなくなり、素直に快感に溺れていた。時間をかけて愛撫した成果はあり、レインの秘めやかな場所はしどどに濡れていた。
 
「良かった、ちゃんと濡れているな」
 「ラ、ライ、そこは駄目だ!」
 
 指で濡れた場所を確認していると、レインが鋭く声を上げた。
 
「なんで駄目?」
 
 オレはわざと意地悪に問い返すと、彼女は顔から火が出そうなほど、顔を真っ赤にして狼狽えていた。
 
「そ、それは……そ、そこが、だ、大事な場所だから」
 
 そして今にも泣きそうな声で答えた。オレは微笑ましく思えてニッコリとした笑顔でこう返した。
 
「うん、知ってる。オレとレインが繋がる場所だもんな」
 
 レインは目を白黒させて羞恥の色へと染まっていく。この先は淫靡の連続だ。そしてオレはごく自然といった手つきで彼女の下着に手をかけた。
 
「ちょっ、なにしてんだよ!」
「下着を汚したくないだろ?」
「ど、どういう意味だよ?」
「これ以上濡らしたら下着が汚れるから」
 
 レインは今までの比にならないほど、顔を真っ赤に染めていたが、オレは彼女の下着を剥ぎ取った。下着が肌から離れると、オレはレインの秘めやかな場所に視線を縫い留める。
 
「やっ、やだぁ! こ、怖い!」
 
 彼女は混乱して足を閉じようとしたが、透かさずそれを阻む。きっと彼女はオレが挿入すると早とちりしてしまったのだろう。
  
「レイン、怖い気持ちは分かるが、そこをきちんと解しておかないとオレのは入らない」
「……っ」

 彼女の表情が苦痛に歪む。初めてだから怖くて堪らないのだろう。
  
「レイン、オマエ初めてだろ?」 
「なんでそんな事訊いてくるんだよ!」
 
 その答えにオレは不満を抱いた。まさか初めてじゃないのかと、僅かな疑いを抱いたからだ。
 
「初めてだよな?」
「うっ」
 
 オレは目を細めて真偽を確認する。
 
「そんな恥ずかしい場所、オマエにしか見せた事ねーよ!」
 
 レインは半ばヤケクソになって答えた。それにオレは満足する。レインが初めてだという事は分かっていたが、きちんと本人の口から聞けてホッとした。
  
「ならやっぱりしっかり解さないと」
 
 そうオレは伝えてレインを開脚させる。ブルネット色の茂みが目に入った時、なんとも言えぬ喜悦を感じた。誰にも触れられた事のない秘めやかな場所。オレはその場所に舌を這わす。
  
「んぁあっ」
 
 レインの背が弓なりに跳ねた。
 
「な、なんでそんな所を、な、舐めるんだよ!」
 
 レインは羞恥、困惑、驚愕、不安と色々な感情を爆発させて叫ぶ。
 
「先に指を入れたら痛がりそうだから、舌でしようと思ったんだよ」
 
 とても繊細な場所だ。指の腹でも痛いかもしれない。
  
「大丈夫、怖がらなくていい。ちゃんと挿れられるようにするから」
 
 レインは不安で堪らないのだろう。それを取り除いてやるのがオレだ。きっちり濡らす為に、オレは再度茂みに舌を差し入れた。
 
「ふあっ、んあっ、あん」
 
 舌が触れる度にレインから甘ったるい声が洩れる。まだ軽く触れるか、柔らかに這わすだけの行為なのに、彼女は息遣いを乱していた。無垢な彼女を色づける背徳感よりも圧倒的に支配力が勝り、加減を忘れそうになる。
 
 徐々に速度を上げて強めに舌を這わせば、茂みは応えるように湿り気を帯び始めた。良かった、それなりに感じてくれている。彼女の様子からして演技をしているとは思えなかったが、それでもここが濡れるまでは半信半疑だった。
  
「きちんと濡れてきてるな。ちゃんと感じているか、レイン?」
  
 オレが問うとレインは切なげに顔を歪ませる。彼女の躯は赤く上気していた。
  
「わ、分から……ない」
「初めてだと感覚が麻痺しているのかもな」
 
 とは言っても、レインはオレを受け入れる準備を始めている。
 
「でも濡れているし、オレを受け入れようとしてくれているんだよな。……続けるな」
  
 オレは微笑んで伝える。いい感じに濡れてきているんだ。今度は解していこう。今度は指で花びらを割り開いて、舌を内部に潜り込ませた。
  
「あんっ、いやっ……それは……だ、駄目っ」
 
 今の声は女っぽかった。いや、レインは女なんだが、今までとは違った女らしさを垣間見た。そんな一面にオレの理性は爆発しそうとなる。
 
「あんっ、あぁ、んあっん」
 
 初めてとは思えないほど、あっと言う間に茂みは溢れるばかりに潤んで輝いていく。ヒクヒクと物欲しそうにヒクつき、腰も浮かび上がってきた。オレはグッと彼女の足を押さえつける。彼女は愉悦が深まっている。
  
「ふあっ!」
 
 甲高い声が響き渡った。オレが最も感じる陰核ばしょに触れたからだ。そこはほんの僅かな刺激でも痛みを伴う繊細な場所だ。でもレインには痛みよりも快感の方が勝っている。オレは陰核だけに触れ、様子を窺う。
  
「んあっ、や、やぁっ」
 
 今までとは一味違う色声が次々と零れていく。ここは特別な場所のようだ。

「やっぱりここ・・は感度が良いな。気持ちいいか?」  
「頭の中が何度も弾けて妙な感覚がする」
  
 オレの問いにレインは恐々とした声で答えた。
  
「それでいいんだよ。ここは一番繊細で感じる場所だから、強い刺激があって当たり前なんだ」
 
 レインの不安を取り除いていく。彼女は腑に落ちた様子を見せ、とても物欲しそうに頬を上気させていた。
    
「なぁ、レイン。もっとか?」
「え?」  
「もっと舐めて欲しい?」
  
 ストレートに問うと彼女はこれまた顔を真っ赤に染める。
  
「ど、どうしてそう恥ずかしい事ばっか訊くんだよ!」
「嫌? じゃぁもうしない?」
「……っ」

 とてもレインが素直に気持ちを答えそうもない。だからオレは彼女の気持ちを汲み取って敏感な陰核を転がしていった……。
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