君がいる日常〜君が見つけてくれた日常

夢至 彼方

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第一章

18.趣味が合う人とは仲良くなりたいよね

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「俺がアニメとか漫画を見始めたのは友達に熱心に勧めらてそれに付き合ったら意外と面白い思ったんだよ。んで少しだけ見るようになった」

「へぇ、何か面白いアニメの放送が始まった感じ?」

「あぁ、そうらしいぞ。確か『盾の英雄の成り上がり』って言う作品だったな」

「え!それ僕も知ってるよ!」

 わぁ、まさかあれを見てる人が居るとは思わなかった。海斗達は見てないらしいから寂しかったんだよね。

「おっ、なんだ空も見てるのか」

「うん!マイナー寄りな感じで知ってる人居ないかと思ってたからびっくりだよ!ねぇねぇ、響君。響君に勧めてくれた人って誰が聞いてもいい?僕その人と仲良くなりたいんだ」

 BLの話も好きだけどラノベの話もしたい!アニメ化された作品を見てるなら多分原作小説も読んでくれるんじゃないかな。

その為にも是非とも響君にその友達を教えてほしい。そして僕もその人と友達になってラノベ友達になってほしい!

「あー、そいつここの学校の奴じゃないんだよ」

「え、そうなの?」

 うーん。残念。それじゃあ直ぐに会うのは難しいか

「実はそいつ同じバイト先の奴なんだよ」

「えっ、響君バイトしてるんだ。なんのバイトをしてるの?」

「あぁ。俺がやってるのはカフェのバイトだな。人はあんまり来なくて楽なのに時給がいいんだよ」

「へぇ、忙しくないのに時給が高いのはいいね。どれくらいか聞いてもいい?あとそのバイトどこで見つけたの?」

 僕は今のところはバイトはしてないけど、したくなった時の参考の為に聞いておきたい。

「俺の場合は買い物の途中でなんか店長から声をかけられたんだよ。なんか店を開いたのはいいけど、1人でやるのが面倒くさいとか言ってそこでたまたま通りがかった俺ときょうって奴が話を聞いてバイトを始めたんだよ」

「え、何その急展開。そんな漫画みたいな展開あるんだ。えっノンフィクション?」

「言われてみれば確かにそうだな。勿論ノンフィクションだ」

………なんていうか凄いなぁ。

「えー。その店長さんってどんな人なの?」

 なんかそんな事をやる人がどんな人なのなちょっと気になってきた。なんだか計画性が無さそう気がする。というかもしかしてカフェの経営自体趣味とかなのかな?

「あー、なんていうか適当な人って感じだな。なんかもう、ある程度の金は稼いだからだらだら過ごそうと思ってたんだってさ。それもあって適当なんじゃねぇかな」

 あっ。これ割と凄い人が経営してるパターンかも。いや、でもそんな事あるのかな

「でもって近所の人から働いてない人扱いされると居心地悪いからカフェの経営をしたんだとさ」

「えーっとさ響君。もしかして店長さんって割と凄い人だったりするの?」

「うーん。多分な。カフェずっと赤字っぽいけど大して気にしてないからな。店長曰く働いてる体裁とちょっとの趣味を兼ねてるんだとよ」

 うわぁ、本当に漫画やアニメみたいな展開なんだ。………ってあれ。何か忘れてるような。………って、あぁ!?そうだ忘れてた!!響君のバイト先の友達だよ!!

「ねぇねぇ、響君!響君にアニメとか漫画を勧めたのってさっきの話の流れからしてきょう君って人!?」

「え、あぁそうだぞ。そう言えばそんな話をしてたな。完全に忘れてた」

 あはは。正直僕も途中から忘れちゃってたからなぁ。まぁ、それは一旦置いておくとして

「ねぇ、今日そのカフェに行ってみていい?そのきょうって人と仲良くなりたいんだ。あと響君のバイト先がどんなところか興味があるし」

「あぁ。別にいいぞ。ってか俺はおまけなのかよ」

「いや、そんな事はないよ。だって響君とももっと仲良くなりたいもん」

「おぉう。お前そんな恥ずかしいセリフをよく恥ずかしげもなく言えるな」

「え?恥ずかしい事なのかな」

 基本的に悪感情じゃなきゃ素直な気持ちを伝えた方がいいと思うんだけだなぁ。だって漫画やアニメみたいに素直な気持ちを伝えなかった事ですれ違ったりしたら悲しいじゃん。それに照れはするけど恥ずかしい事ではないと思う

「なんかお前漫画の主人公みたいだな」

「え?僕が主人公………あははっ!ないない。僕に限ってそれはないよ」

 僕が主人公だなんて主人公だなんて似合わないよ。優柔不断で中々一歩を踏み出せない僕には主人公だなんてないよ。中々成長しないんだから尚更ね。この前からドジ続きだし

「って、そんな事りよもさっきの質問の答えを聞かせてよ」

「え?質問?あぁ、そう言えばなんか話してたな。なんだっけ」

「いや、響のバイト先に今日行っていいかって言う質問だよ。忘れないでよ」

 なんだかさっきもこんなやりとりした気がする。今日はよく話が逸れるなぁ。会話限定の強風が吹いてるのかな?

「そう言えばそんな事言ってたな。あぁ、別に来てもいいぞ。」

「よかったぁ。それと今更だけどカフェの名前を聞いてもいい?」

「……あっ、そう言えばまだ言ってなかったな。完全に忘れてた。俺のバイト先はとばりって言うんだ。」

。夜の帳が降りるとかの帳?」

「そそ」

 なんか名前だけ聞くと落ち着いたお店って感じがする。というかカフェって言うよりも

「なんか名前だけ聞くとカフェじゃなくて喫茶店を連想するね。」

「まぁ、実際そんな感じだからな」

「えっあっ、そうなんだ」

 なんか意外かも

「今俺が喫茶店でバイトとか以外だなとか思っただろ」

「………ごめんなさい。正直思いました。それとそんなに顔に出てた?」

「あははっ。まぁ、いいけどな。ぶっちゃけ成り行きで始めたバイトだし。それと空は結構顔に出る方だぞ。かなり分かりやすい」

「あっちゃーこれから気をつけます」

 うわぁ。BLの話だったり出来るのが嬉しくて浮かれすぎちゃってたのかな。これからは少し注意しておこう

「別にそのままでもいいと思うぞ。面白いしな」

「いやいや、僕で遊ばないでよ」

 うん。帰ったらポーカーフェイスの練習でもしよう。海斗達だけじゃなく、響君にも弄られるようになったらたまらいし
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