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しおりを挟む打合せ?
「えっ、あっ、はい。」
慌てて返事を返したら彼が。
「プッ………。」
って吹き出した。
そんなに笑わなくても……。
「悪い。今後の動きだけど、珠稀から伝えづらいだろうから、今からやる事を決めて置けば、珠稀も安心なじゃないかと思うんだよ。」
彼の説明に納得して頷いた。
だって、皆の前で話すの緊張しちゃって、声が出なくなっちゃうもの。それを彼が引き受けてくれるのなら、安心出るってもんでしょ。
「って事で、文化祭の方は、ベニヤ板の確保と暗幕の確保、それにビー紙への色を塗るのとそこに星座を書くこと。パネルの設置は前日にすればいいから、それぐらいか?」
と、今後の事を淡々と言い出す彼に。
「そうだね。説明文を書く人ももう少し欲しいところではあるけど、資料本が今あるだけだから無理なんだよね。」
と付け足すように口にした。
「それなら仕方ない。体育祭の方は?」
って、彼が聞いてきた。
えっ?
私の驚いた顔に。
「俺、体育祭の方は、体育委員が率先してやってるから、関知してなかった。」
と恥ずかしそうに言ってきた。
「鉢巻きとゼッケンは学校側が準備してくれるけど、クラス旗は作らないと行けない。布は学校側が規定したサイズを準備してくれる。それに描くポスターカラーの準備ぐらいかな。」
どんな旗にするかも決めないと行けないけど……。
「絵が上手い奴居たよな?」
「うん、美術部の子居るよ。」
「そいつに原案を描いて貰うのは?」
「それだと描きづらいから、何かキーワード的なものを告げてそれに繋がるものを描いて貰った方がいいんじゃない?」
私の案に彼は口を閉ざした。
「俺としては、何もないところからクラスのイメージで三枚描いてきて貰って、それをクラスで多数決を採っても良いかと思ってんだよ。」
彼が自分の意見を言う。
確かに何も伝えずにその人が思ったクラスのイメージで描いて貰うのも良いか……。
「それじゃあ、描く人のイメージを二枚と此方からのキーワードで一枚描いて貰おうよ。」
「そうだな……。書き手の負担が減るならその方が良いか……。じゃあ、それで行こうか。後何か決めることは?」
旗に使う色は、絵が決まらないと買いに行けないから……。
「今は無いかな、後で出てくるかもしれないけど……。」
私の言葉に。
「大まかな事は決まったな。人選は俺がするから、珠稀は何かあったり、思い付いたらその都度俺に言ってくれれば良いから。一人で抱え込まない事。分かった?」
彼が私の顔を覗き込むようにして言う。
私は、コクコクと頷くだけで精一杯だった。
視界一杯に彼の顔が写っていたから……。
「破ったら、お仕置きだからな。」
彼がどことなく嬉しそうに言う。
お仕置きって一体何されるんだろう?
そっちの方が気になって、思い付いた事は全て話す事にその時決意したのだった。
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