好きだから傍に居たい

麻沙綺

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乱入…雅斗

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 昼過ぎにプライベート用の携帯が鳴った。
 それは、着信ではなくメールだった。

  "ゴメン
  学校で、俺と亜耶の事が噂になった。
  もしかしたら、そっちにも迷惑が及ぶかも"


 と、短い文が遥から届いた。
 俺は、部屋を飛び出し親父に部屋に飛び込んだ。


「雅斗のところにも来たか? 悪いけど、行ってくれるか?」
 親父が、真剣な眼差しを俺に向けて言う。
 俺は、それに頷き。
「その事が、外部にまで漏れ出ている。このままだと、学校事態が危ないかも。」
 親父の言葉に、俺は危機感を感じた。
「わかった。それを踏まえて、伝えてくる。」
「頼んだぞ。」
 親父の声に力強く頷き、部屋を出た。


 俺は、急いで学校に向かった。
 親たちが、学校に着く前に蹴りをつけなければ、学校がなくなるかもしれない。

 そんな事態にしたくない。

 生徒にどう伝えれば、わかってもらえるか、俺は頭の中で考えた。


 そして、学校の来客用の駐車場に車を止め、体育館に急いだ。


 体育館の入り口を開けて、中に入れば。
『遥さんを愛しく想ってます。』
 亜耶が、堂々と遥に告白してる。
 あまりの堂々ぶりに何も言えなくなる。
  
 四の五の言ってたが、亜耶も遥の事が好きだったんだなと元の鞘に納まってよかった。

 って、干渉に浸ってる場合じゃない。

 幸せオーラ全開の二人の邪魔をしたくはないが、伝えないといけないことがあるんだ。
 今の現状を知ってるのは、俺だけだ。

「こんな堂々とのろけられたら、認めないわけにはいかないよな。」
 俺は声を張り上げて、舞台に足を向けた。

 第三者の登場で、生徒がざわつきだす。
 そりゃあ、驚くだろうな。
 なんたって、鞠山財閥の時期社長である俺が、現れたんだからな。


「お兄ちゃん!」
「雅斗!」
  舞台の上から二人が同時に言う。
 息ピッタリなことで。
 舞台に上がる前に俺は理事長に黙礼だけした。
 理事長が、訝しげな顔をして俺を見る。

 たぶん、察したのだろう。 
 これから、何が起ころうとしているのかを……。

「亜耶、遥。大変なことになってるんだ。お前らだったら、察しがつくと思うが。」
 俺がそう告げれば、頷く二人。
「それを今から伝えるが、現状を理解してない奴の方が多いだろう。とにかく、俺が説明できるところまでする。その後のフォローを頼む。」
 俺がそう言えば、二人は大きく頷いた。









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