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4章 ピエール王国を目指して
第16話 剣ミンクーの決闘所
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あくる朝に、皆はピエール王国を目指し、出発した。回復を目的に、魔女のミンクーを一匹連れて行った。ジルは地図を広げ、ピエール王国の場所をコンパスで確認していた。ちいも地図を覗き込んだ。ピエール王国の途中、地図の3分の1が何も書かれていなかった。
「どうして、ここは何も書かれてないの?」
「ここはね、入れないのさ。不思議な魔法で、誰も入った人はいないんだ」とジル。
「魔女さんの水晶でも中が映せないの?」ちいは聞いた。
「あそこは見えないよ。黒の国とあそこだけは見えない」
「ふ~ん。何があるのかしら」
しばらく歩いて、足が疲れた頃、村に到着した。地図によると、トーゴという村だった。
「今日はここに滞在しよう。宿泊施設も見える」とコング。
「俺は情報収集をするため、村の人に話しを聞いてくる」とジル。
「私は少し疲れたから、先に宿で休んでいるよ」と魔女。
「ブヒー。ちょっとそこら辺を探索しない?ちいたん」
「いいよ。行こう」
皆はそれぞれに分かれた。コングはのどが乾いたので、何か飲もうとしていると、酒屋のおやじが話しかけてきた。
「おい。そこの人。おいしい酒が入荷したよ。席もある。飲んでいかないか?」
「いや・・俺は酒はやめているんだ・・」
「ウイスキーがいいのがあるよ。ワインも新鮮だよ。おいしいよ」
「う~ん。美味しそうだな・・」コングは店に入った。陳列してある酒を眺めた。
「ほら、ぐっといきな」店主はウイスキーを差し出した。
「一杯だけ・・ちょっとだけなら・・」コングはウイスキーを口にした。
キューとちいは村のはずれの森で遊んでいた。
「ちいたん、リスがたくさんいるよ」
「ほんとね。うさぎもいる!」二人が森の奥に入ると、木で出来た高い塀がある所に来た。塀のむこうで何か剣がぶつかる音がする。キューが、
「塀の向こうを見てみたいなぁ」
裏口が開いていた。そこからキューとちいは覗いた。妖精の剣ミンクーが決闘所で戦っていた。大勢の人間が興奮して見ていた。
「何かしら。なんで剣ミンクーが・・」
2匹の剣ミンクーは互いに剣を振り、切り合っていた。1匹の大きい剣ミンクーは下から突上げ、切られた剣ミンクーは血を出し倒れた。
「こわい。剣ミンクーが切り合っているわ」
「お金をもらっている。賭けをしているんだ。賭博場だ。ここは」
そこにいた男がこっちに気づいた。
「なんだ。お前達は。子供とブタじゃないか」
ちいとキューは見つかってしまいあわてた。
「ブヒ!道に迷ったんだ」
「剣ミンクーたちがかわいそうじゃない!」
ちいは文句を言った。キューはタジタジした。
「お前たち見たな。どこから入ってきた」
そこへもうひとりの男が寄ってきた。
「まだ子供じゃないか。許してやったら」
「ハンス。しかし・・」
ハンスという男は賭けをしていた者だった。
「ブヒ!あなたは誰?」
「俺はミンクー使い。みんなミンクー使いさ。ミンクーをどれだけ操れるかを競い合っているんだ。やられたミンクーは回復させているしね。きみもやってみると良いよ。ミンクーを操るんだ。俺の剣ミンクーとしよう。きみが勝ったら、賞金をくれてやる」皆はザワザワした。
「ハンスが面白い賭けをはじめたぞ」
「どうして、ここは何も書かれてないの?」
「ここはね、入れないのさ。不思議な魔法で、誰も入った人はいないんだ」とジル。
「魔女さんの水晶でも中が映せないの?」ちいは聞いた。
「あそこは見えないよ。黒の国とあそこだけは見えない」
「ふ~ん。何があるのかしら」
しばらく歩いて、足が疲れた頃、村に到着した。地図によると、トーゴという村だった。
「今日はここに滞在しよう。宿泊施設も見える」とコング。
「俺は情報収集をするため、村の人に話しを聞いてくる」とジル。
「私は少し疲れたから、先に宿で休んでいるよ」と魔女。
「ブヒー。ちょっとそこら辺を探索しない?ちいたん」
「いいよ。行こう」
皆はそれぞれに分かれた。コングはのどが乾いたので、何か飲もうとしていると、酒屋のおやじが話しかけてきた。
「おい。そこの人。おいしい酒が入荷したよ。席もある。飲んでいかないか?」
「いや・・俺は酒はやめているんだ・・」
「ウイスキーがいいのがあるよ。ワインも新鮮だよ。おいしいよ」
「う~ん。美味しそうだな・・」コングは店に入った。陳列してある酒を眺めた。
「ほら、ぐっといきな」店主はウイスキーを差し出した。
「一杯だけ・・ちょっとだけなら・・」コングはウイスキーを口にした。
キューとちいは村のはずれの森で遊んでいた。
「ちいたん、リスがたくさんいるよ」
「ほんとね。うさぎもいる!」二人が森の奥に入ると、木で出来た高い塀がある所に来た。塀のむこうで何か剣がぶつかる音がする。キューが、
「塀の向こうを見てみたいなぁ」
裏口が開いていた。そこからキューとちいは覗いた。妖精の剣ミンクーが決闘所で戦っていた。大勢の人間が興奮して見ていた。
「何かしら。なんで剣ミンクーが・・」
2匹の剣ミンクーは互いに剣を振り、切り合っていた。1匹の大きい剣ミンクーは下から突上げ、切られた剣ミンクーは血を出し倒れた。
「こわい。剣ミンクーが切り合っているわ」
「お金をもらっている。賭けをしているんだ。賭博場だ。ここは」
そこにいた男がこっちに気づいた。
「なんだ。お前達は。子供とブタじゃないか」
ちいとキューは見つかってしまいあわてた。
「ブヒ!道に迷ったんだ」
「剣ミンクーたちがかわいそうじゃない!」
ちいは文句を言った。キューはタジタジした。
「お前たち見たな。どこから入ってきた」
そこへもうひとりの男が寄ってきた。
「まだ子供じゃないか。許してやったら」
「ハンス。しかし・・」
ハンスという男は賭けをしていた者だった。
「ブヒ!あなたは誰?」
「俺はミンクー使い。みんなミンクー使いさ。ミンクーをどれだけ操れるかを競い合っているんだ。やられたミンクーは回復させているしね。きみもやってみると良いよ。ミンクーを操るんだ。俺の剣ミンクーとしよう。きみが勝ったら、賞金をくれてやる」皆はザワザワした。
「ハンスが面白い賭けをはじめたぞ」
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