13 / 41
3章 ペトンの町、盗っ人ジル
第13話 ジル、仲間になる
しおりを挟む
「とにかく、町の火を消そう。燃え広がっている」コング達は消火にあたった。
ちいは手で頭をおさえた。「つぶされちゃう!」しかし、何ともない。
おそるおそる目を開けると、ちいの部屋だった。
「も、戻れた~」安堵感でへなへなになった。
下の台所から、ママが食事の支度をしている音がする。
ちいは時計を見た。日付も表示してある。
それを見ると、向こうでたっぷり過ごしても、現実世界では一晩くらいしか立っていないようだ。
ずっと現実世界で目覚めてないという事ではなさそうだ。
ちいは鏡を見た。ホビットの服を着ている。
「着替えなくちゃ」ちいはクローゼットから違う服に着替えた。
ちいは下の階に降りた。
ママは食事を作っていて、パパは食卓の椅子に座って、タブレットを見ていた。
「おはよ。ちい」ママたちがあいさつした。「おはよう」ちいも食卓についた。
「ちい。とうとうパパは事業を始めるぞ。カフェを開くのさ。今日から内装工事だよ」
「すごいね。パパ」
「さあ、ごはんよ」食事が食卓に乗せられた。
ちいは向こうの世界のminku coffee の事を考えていた。
あそこのフルーツジュースは美味しかったな。コング達はどうしたのだろう。
キューのお金は取り返せたのかしら。
「さあ、ちいは学校でしょ。今日行ったら夏休みよ。頑張りなさい」ママが応援した。
(明日から夏休み!ミンクーの世界にきがねなく行ける!) ちいは元気で学校に登校した。
コング達は火を消し終わり、minku coffee が比較的に損傷をまぬがれたので、
また腰をおろしに入った。
「しかし、黒の国の魔物が3体も来るとはな」コングが切り出した。
「あの魔物はガーゴイルというやつだ。厄介なやつらだ。すばしっこくて火を放つ」
ホビットが言った。
「お前の名は?」コングがホビットに尋ねた。
「俺はジル」ホビットは答えた。
「僕はまだ許した訳じゃないぞ。この盗人が」キューがふてくされて言った。
「すまぬ。初めてゴールドクリスタルを見て、昔の悪いクセが出てしまった」
ジルはわびた。「あなた達はどこへ行くつもりだい」ジルがコング達に尋ねた。
「俺は伝説のドラゴンを探して旅をしている」コングはぼそりと言った。
「ドラゴンの噂は聞いた事がある。ドラゴンに乗れば、神の城へ連れて行ってくれると言うね」ジルが言った。
「フゴ!そうなの?コングさんはその目的があったのだね。
知らなかった。僕は記憶がなくて、困っている。
特に目的は決まってなくて、記憶が戻れば良いと思っている」キューが答えた。
「あなたのゴールドクリスタル。これは王族しか入手できない物ですぞ。
そして、このクリスタルはピエール王国で生産されたものだ。鑑定能力が俺にはあるので」ジルが言った。
「ピエール王国へ行けば、何か分かるかも知れないな」コングが言った。
そこへ、ピエール王国の使いの者が入ってきた。店の客やマスターにビラを配った。ビラには、
(ピエール王国の王子の行方不明。情報提示者に報酬をさずける)と書いてあった。
「次に行く所は決まったな。ピエール王国だ」コングが言い、皆も同意した。
ちいは手で頭をおさえた。「つぶされちゃう!」しかし、何ともない。
おそるおそる目を開けると、ちいの部屋だった。
「も、戻れた~」安堵感でへなへなになった。
下の台所から、ママが食事の支度をしている音がする。
ちいは時計を見た。日付も表示してある。
それを見ると、向こうでたっぷり過ごしても、現実世界では一晩くらいしか立っていないようだ。
ずっと現実世界で目覚めてないという事ではなさそうだ。
ちいは鏡を見た。ホビットの服を着ている。
「着替えなくちゃ」ちいはクローゼットから違う服に着替えた。
ちいは下の階に降りた。
ママは食事を作っていて、パパは食卓の椅子に座って、タブレットを見ていた。
「おはよ。ちい」ママたちがあいさつした。「おはよう」ちいも食卓についた。
「ちい。とうとうパパは事業を始めるぞ。カフェを開くのさ。今日から内装工事だよ」
「すごいね。パパ」
「さあ、ごはんよ」食事が食卓に乗せられた。
ちいは向こうの世界のminku coffee の事を考えていた。
あそこのフルーツジュースは美味しかったな。コング達はどうしたのだろう。
キューのお金は取り返せたのかしら。
「さあ、ちいは学校でしょ。今日行ったら夏休みよ。頑張りなさい」ママが応援した。
(明日から夏休み!ミンクーの世界にきがねなく行ける!) ちいは元気で学校に登校した。
コング達は火を消し終わり、minku coffee が比較的に損傷をまぬがれたので、
また腰をおろしに入った。
「しかし、黒の国の魔物が3体も来るとはな」コングが切り出した。
「あの魔物はガーゴイルというやつだ。厄介なやつらだ。すばしっこくて火を放つ」
ホビットが言った。
「お前の名は?」コングがホビットに尋ねた。
「俺はジル」ホビットは答えた。
「僕はまだ許した訳じゃないぞ。この盗人が」キューがふてくされて言った。
「すまぬ。初めてゴールドクリスタルを見て、昔の悪いクセが出てしまった」
ジルはわびた。「あなた達はどこへ行くつもりだい」ジルがコング達に尋ねた。
「俺は伝説のドラゴンを探して旅をしている」コングはぼそりと言った。
「ドラゴンの噂は聞いた事がある。ドラゴンに乗れば、神の城へ連れて行ってくれると言うね」ジルが言った。
「フゴ!そうなの?コングさんはその目的があったのだね。
知らなかった。僕は記憶がなくて、困っている。
特に目的は決まってなくて、記憶が戻れば良いと思っている」キューが答えた。
「あなたのゴールドクリスタル。これは王族しか入手できない物ですぞ。
そして、このクリスタルはピエール王国で生産されたものだ。鑑定能力が俺にはあるので」ジルが言った。
「ピエール王国へ行けば、何か分かるかも知れないな」コングが言った。
そこへ、ピエール王国の使いの者が入ってきた。店の客やマスターにビラを配った。ビラには、
(ピエール王国の王子の行方不明。情報提示者に報酬をさずける)と書いてあった。
「次に行く所は決まったな。ピエール王国だ」コングが言い、皆も同意した。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
MINKU エピソード2 SPACE MINKU
榊 直 (さかき ただし)
児童書・童話
コングが念願だった神の国へ行く方法が分かった。
ちいも無事に時空を再び超え、皆で神の国へ。
そこは、宇宙だった。
コング、ジル、キュー、ちい達の今度の冒険は宇宙!
宇宙にも黒の魔族がいて、支配していた。
今度は宇宙の平和を守れ!
見習い錬金術士ミミリの冒険の記録〜討伐も採集もお任せください!ご依頼達成の報酬は、情報でお願いできますか?〜
うさみち
児童書・童話
【見習い錬金術士とうさぎのぬいぐるみたちが描く、スパイス混じりのゆるふわ冒険!情報収集のために、お仕事のご依頼も承ります!】
「……襲われてる! 助けなきゃ!」
錬成アイテムの採集作業中に訪れた、モンスターに襲われている少年との突然の出会い。
人里離れた山陵の中で、慎ましやかに暮らしていた見習い錬金術士ミミリと彼女の家族、機械人形(オートマタ)とうさぎのぬいぐるみ。彼女たちの運命は、少年との出会いで大きく動き出す。
「俺は、ある人たちから頼まれて預かり物を渡すためにここに来たんだ」
少年から渡された物は、いくつかの錬成アイテムと一枚の手紙。
「……この手紙、私宛てなの?」
少年との出会いをキッカケに、ミミリはある人、あるアイテムを探すために冒険を始めることに。
――冒険の舞台は、まだ見ぬ世界へ。
新たな地で、右も左もわからないミミリたちの人探し。その方法は……。
「討伐、採集何でもします!ご依頼達成の報酬は、情報でお願いできますか?」
見習い錬金術士ミミリの冒険の記録は、今、ここから綴られ始める。
《この小説の見どころ》
①可愛いらしい登場人物
見習い錬金術士のゆるふわ少女×しっかり者だけど寂しがり屋の凄腕美少女剣士の機械人形(オートマタ)×ツンデレ魔法使いのうさぎのぬいぐるみ×コシヌカシの少年⁉︎
②ほのぼのほんわか世界観
可愛いらしいに囲まれ、ゆったり流れる物語。読了後、「ほわっとした気持ち」になってもらいたいをコンセプトに。
③時々スパイスきいてます!
ゆるふわの中に時折現れるスパイシーな展開。そして時々ミステリー。
④魅力ある錬成アイテム
錬金術士の醍醐味!それは錬成アイテムにあり。魅力あるアイテムを活用して冒険していきます。
◾️第3章完結!現在第4章執筆中です。
◾️この小説は小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
◾️作者以外による小説の無断転載を禁止しています。
◾️挿絵はなんでも書いちゃうヨギリ酔客様からご寄贈いただいたものです。
童話絵本版 アリとキリギリス∞(インフィニティ)
カワカツ
絵本
その夜……僕は死んだ……
誰もいない野原のステージの上で……
アリの子「アントン」とキリギリスの「ギリィ」が奏でる 少し切ない ある野原の物語 ———
全16話+エピローグで紡ぐ「小さないのちの世界」を、どうぞお楽しみ下さい。
※高学年〜大人向き
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/picture_book.png?id=0d04fcf52a930fe4824b)
お父さん、大嫌い、大好き
味噌村 幸太郎
絵本
お父さんが大嫌いな小太郎。
小太郎に怒ってばかりで仕事が忙しくて構ってあげられない父。
だけど、お母さんはお父さんのことを「優しい人」と言った。
それを信じられない小太郎。
ある日、友達の隆一くんと遊んでいると自転車で事故を起こす。
救急車に運びまれ、手術をすることになる小太郎。
その時、見たことのないお父さんを目にする。
※本作は自転車事故の描写があります。子供向けの絵本原作ですので、お子さんに見せられる時は注意されてください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/children_book.png?id=95b13a1c459348cd18a1)
マハーディヴァ
東雲紫雨
児童書・童話
注:登場する世界観はネーミングのみを借用し、実際の思想・理念・信仰・地域性とは一切紐づいておりません。公開にあたって極力配慮致しますが、誤解を招くような表記がありましたら、あらかじめお詫びいたします。
シャルル・ド・ラングとピエールのおはなし
ねこうさぎしゃ
児童書・童話
ノルウェジアン・フォレスト・キャットのシャルル・ド・ラングはちょっと変わった猫です。人間のように二本足で歩き、タキシードを着てシルクハットを被り、猫目石のついたステッキまで持っています。
以前シャルル・ド・ラングが住んでいた世界では、動物たちはみな、二本足で立ち歩くのが普通なのでしたが……。
不思議な力で出会った者を助ける謎の猫、シャルル・ド・ラングのお話です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/children_book.png?id=95b13a1c459348cd18a1)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる