愛を注いで

木陰みもり

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13、僕の愛おしい人

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「じゃあこれ、自分で開けて僕に付けて?」
「あっそれっ!」
さっき探していたのはきっとこれだよね。僕が勝手に取っちゃったからかなり焦ってたんだろうな。そのおかげで形成逆転できたんだけど。
「僕とヤりたくて買ったんでしょ?」
「そ…それは…その…」
僕は拓真さんに手渡しにこっと笑った。拓真さんはどういう状況かわかってないみたいに、目をパチパチさせて避妊具を見つめている。そりゃ自分ではちゃんとしまったって思ってたものが見つかっているんだもんね。カバンはちゃんと閉めましょうね、拓真さん。言わないけどね。
 僕は拓真さんを引き起こし、交代するように自分はベッドに仰向けになった。
 拓真さんは決心したように、箱を開けて1つ取り出すと、僕の脚の間でちょこんと正座した。取り出した避妊具を口に咥えてバリバリと開封した。そしてそれを口に咥えて僕の陰茎に押し当てた。
 拓真さんは一体こんなエロい方法どこで覚えてくるんだ。もしかしてされたことでもあるのか?
 そう思ったら胸がモヤモヤして思わず拓真さんの頭を強めに押さえつけてしまった。
「んぐっ…ぉごっ…」
 勢いよく喉の奥まで僕の陰茎が入っていったようで拓真さんは苦しそうにえずいた。
 僕は陰茎の先端が喉の奥でぎゅっと締まってうっかりイきそうになった。
 初めての体験で僕は気持ち良さに思わず拓真さんの頭をさらに押さえつけてしまう。
 涙を溢れさせながら苦悶の声を出す拓真さんに気づいたのはその数秒あとだった。
「す、すみません」
 僕はすぐに拓真さんの頭から手を離した。拓真さんがゆっくりと頭をあげると、僕の陰茎は大量の唾液でベタベタで、さらに拓真さんの開いた口からはだらだらと涎が絶え間なく流れていた。その状態のまま上目で僕を見つめてきた。その目の鋭さに僕は何も言えず、金縛りにあったかのように身体は硬直していた。
「尊くんって…普段優しいのに、エッチなことする時は酷いことするんだね…」
その言葉に僕はドキッとした。拓真さんがあまりにも可愛すぎて、意地悪なことをしたくなるのは認める。確かに頭を押さえつけたのは本当に申し訳なかった。だけど口でゴムつけるってそんなテクニック、やったことがあるか、やってもらったことがあるか、どちらかじゃなきゃ思いもつかないことだよ。そんなの嫉妬するし、酷いこともしたくなるよ。
 言ってやりたかったけど、僕は言えなかった。過去の知らない誰かに嫉妬するなんて惨めだ。
「悲しい顔しないでよ…責めてるわけじゃないんだ…」
責めるように見てきたのに何を、と思っていると、拓真さんは僕の上に跨って乗ってきた。
 そのまま腰を上げ、僕の陰茎に自分の尻を擦り付けている。そして艶かしい腰つきで焦らすように動き、そのまま自分の尻の穴に僕の陰茎の先端を押し付けた。そのまま僕の陰茎は拓真さんの中を押し進めていく。狭くてぎゅうぎゅうと絡みついてくる内壁をどんどん進んでいき、拓真さんは苦しそうに息を荒げながら、徐々に腰を落としていった。
「んあっ…はぁ…はぁ…入ったぁ…」
拓真さんは全部入り切ると恍惚とした表情で僕を見つめてきた。
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