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進めない
2.
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少し遅くなったが、昼ご飯を食べようという話になって、ヒカルとふたりでごくごく庶民的なイタリアンレストランに入った。
弦にとってはそもそも外食自体が贅沢なことだったが、ここはリーズナブルな店だから父親に連れられて何度か来たことがある。
だがヒカルは「名前は知ってるが入るのは初めてだ」とそっと耳打ちしてきた。
「ヒカルは庶民の店にはあまり行かないのか?」
「そんなことはない。フードコートは利用したことがある」
フードコート利用が誇れることなのか?! ヒカルはいったい普段どんな生活をしているのだろう。
「じゃあヒカルの初サイゼは俺とってことだな」
なんだかヒカルの初めてを手にして弦は嬉しくなり、先輩ヅラしてヒカルに注文方法を教えてやる。
ヒカルはドリンクバーのシステムがわからず手間取っていた。その姿がヒカルらしくなくて弦は思わず顔が綻んでしまった。
カトラリー類もセルフで取る方式が初めてだったらしく、「合理的というか、なんと言うか……」と戸惑いの表情を浮かべた。
もしかしたらヒカルは今までこういう場所を避けていたのかもしれない。
「ヒカルはこういう店はあまり好きじゃない?」
弦は急に不安になり、ヒカルに訊ねる。
「いいや。弦と一緒ならどこでもいい。俺は弦が好きなところに行きたい」
「何言ってんだ、俺に合わせてたら、つまらないところばっかだぞ」
「いいよ。弦がいるなら、どこにいてもつまらないはずがない。無人島でもいい」
「無人島……」
それはそれで、なんか嫌な予感がする。
野生化したヒカルにあっという間に食べられそうだ。サバイバルの意味合いじゃなくて、♡な意味で。
「大学はどう? ヒカルのところはやっぱり勉強レベル高いのか?」
ヒカルの通う大学は超難関大だ。高校では常にトップだったヒカルでも苦戦しているのだろうか。
「大したことない」
あ、そのたったひと言ですか。
「ヒカルはやっぱりどこに行ってもヒカルなんだな。ヒカルができなくて困る姿を見てみたいよ」
優秀な奴はいつまでも優秀なんだな。大学でも困らないなら、この先御曹司のヒカルが人生で困難にぶつかることなどないのだろう。どんなことでも卒なくこなしてしまうから。
「よく言われる。でも、俺からしたら上手くいかないことばかりなんだけどな」
「ヒカルが?!」
どうしよう、全然わからない。ヒカルの人生のどこに足りないものがある?!
「そうだ。全然思いどおりにいかない。半ば諦め始めた」
「えっ、何を?!」
ヒカルが叶えられないもの……。そんなことがこの世にあるのだろうか。
ヒカルは黙ったまま弦を見た。何か、ものすごく言いたげな顔をしている。
「……なんだよ、言いたいことがあるなら言えよ」
「ある」
「何?」
「弦。俺と一緒に暮らさないか?」
「ひぁっ?! い、い、一緒に暮らす?!」
いきなり何を言い出すかと思えばヒカルは……。
「なんでそんなに驚く? だってそのほうががいろいろ都合がいいだろ?」
「いや、うちはルームシェアするような金はないし」
小さなアパートに父親とふたりで暮らす生活だけでいっぱいいっぱいだ。金銭的な余裕などない。
「生活費は全部俺が出す。そういうのは嫌?」
「それはちょっと……」
それではまるでヒカルに養われているみたいだ。それはさすがに申し訳ないし、依存し過ぎだ。もしヒカルと別れることになったとき、弦の行き場がなくなるのではないか。
ヒカルは大きな溜め息をついた。
「いいよ。どうせ断られると思ったから」
ヒカルはそれ以上話すことはないという態度で席を立ち、ドリンクバーコーナーに向かっていった。
ヒカルと暮らす——。
そんなことが実現したら、すごく楽しそうだ。大学が別々でも家に帰ればヒカルに会えるし、ふたりきりの時間だってたくさんできる。
だが金銭的な負担はすべてヒカル任せというのが引っかかる。ヒカルと家賃生活費を折半できればいいが無理だ。
弦もアルバイトはしているが、父親にも生活費をあげたいし、その上、部屋を借りるというのは弦にとっては酷な話だ。
ドリンクバーから戻ってきたヒカルは、なぜか弦の対面の席ではなく、ソファ席に座る弦の隣に座った。
「えっ? ヒカル?!」
「ちょっとだけ。すぐに退散するから」
ヒカルは弦の膝に触れた。そして膝頭を手でサワサワと撫で回す。
「弦に会えないとさみしいし、不安になる」
「え……」
「白状するけど、俺、この前、弦の大学に行ったんだ」
「いつ?!」
全然知らなかった。ヒカルが大学にまで来ていただなんて。
「10日前だ。そしたら弦は俺の知らない奴らと数人で楽しそうに話してた。なんだよあれ、俺といるときより楽しそうだった」
「そ、そんなことないっ」
「男に囲まれてそんなに楽しいか?」
「違うっ、みんな友達だって!」
同じ男でも恋人はヒカルだけ。大学の友人のことを恋愛対象だと思ったことなどない。こういうとき恋人が同性だと話が面倒になるな……。
「俺、弦と別れる気なんてないから」
「え……」
「弦が俺以外の奴を好きになったとしても、俺は弦を離してやらない」
ヒカルは弦の膝をグッと強く握った。
「先のことなんてわからないだろ。そんなこと言ってるヒカルこそ、いつか俺を捨てるよ」
ヒカルと自分が釣り合っていないことは大いに自覚している。ヒカルがこうして愛してくれている間は一緒にいられるが、ヒカルに捨てられたらこの関係はあっさり終わるだろうということも覚悟している。
「……俺って信用ないんだな」
「信用の問題じゃなくて……」
ヒカルが凄すぎるからだ。一応ヒカルと付き合って半年経つが、未だにヒカルが自分の恋人だなんてどこか信じられない自分がいる。
「俺の伝え方が足りない?」
ヒカルはずいっと弦に顔を寄せてきた。
「俺は弦のこと好きだよ。俺はいつも弦のことばっかり考えてる。好きで好きでたまらないんだ。心から愛してる」
そんなことをファミレスで囁くな! 言われたほうは赤面するだろ!
「大丈夫。ヒカルの気持ちはわかってるつもりだし、俺たちはちゃんと恋人……じゃん」
そうだ。間違いなくヒカルは弦の恋人だ。文武両道、頭脳明晰、超絶美形の御曹司ヒカルが恋人だなんて嘘みたいな話だけれど。
弦にとってはそもそも外食自体が贅沢なことだったが、ここはリーズナブルな店だから父親に連れられて何度か来たことがある。
だがヒカルは「名前は知ってるが入るのは初めてだ」とそっと耳打ちしてきた。
「ヒカルは庶民の店にはあまり行かないのか?」
「そんなことはない。フードコートは利用したことがある」
フードコート利用が誇れることなのか?! ヒカルはいったい普段どんな生活をしているのだろう。
「じゃあヒカルの初サイゼは俺とってことだな」
なんだかヒカルの初めてを手にして弦は嬉しくなり、先輩ヅラしてヒカルに注文方法を教えてやる。
ヒカルはドリンクバーのシステムがわからず手間取っていた。その姿がヒカルらしくなくて弦は思わず顔が綻んでしまった。
カトラリー類もセルフで取る方式が初めてだったらしく、「合理的というか、なんと言うか……」と戸惑いの表情を浮かべた。
もしかしたらヒカルは今までこういう場所を避けていたのかもしれない。
「ヒカルはこういう店はあまり好きじゃない?」
弦は急に不安になり、ヒカルに訊ねる。
「いいや。弦と一緒ならどこでもいい。俺は弦が好きなところに行きたい」
「何言ってんだ、俺に合わせてたら、つまらないところばっかだぞ」
「いいよ。弦がいるなら、どこにいてもつまらないはずがない。無人島でもいい」
「無人島……」
それはそれで、なんか嫌な予感がする。
野生化したヒカルにあっという間に食べられそうだ。サバイバルの意味合いじゃなくて、♡な意味で。
「大学はどう? ヒカルのところはやっぱり勉強レベル高いのか?」
ヒカルの通う大学は超難関大だ。高校では常にトップだったヒカルでも苦戦しているのだろうか。
「大したことない」
あ、そのたったひと言ですか。
「ヒカルはやっぱりどこに行ってもヒカルなんだな。ヒカルができなくて困る姿を見てみたいよ」
優秀な奴はいつまでも優秀なんだな。大学でも困らないなら、この先御曹司のヒカルが人生で困難にぶつかることなどないのだろう。どんなことでも卒なくこなしてしまうから。
「よく言われる。でも、俺からしたら上手くいかないことばかりなんだけどな」
「ヒカルが?!」
どうしよう、全然わからない。ヒカルの人生のどこに足りないものがある?!
「そうだ。全然思いどおりにいかない。半ば諦め始めた」
「えっ、何を?!」
ヒカルが叶えられないもの……。そんなことがこの世にあるのだろうか。
ヒカルは黙ったまま弦を見た。何か、ものすごく言いたげな顔をしている。
「……なんだよ、言いたいことがあるなら言えよ」
「ある」
「何?」
「弦。俺と一緒に暮らさないか?」
「ひぁっ?! い、い、一緒に暮らす?!」
いきなり何を言い出すかと思えばヒカルは……。
「なんでそんなに驚く? だってそのほうががいろいろ都合がいいだろ?」
「いや、うちはルームシェアするような金はないし」
小さなアパートに父親とふたりで暮らす生活だけでいっぱいいっぱいだ。金銭的な余裕などない。
「生活費は全部俺が出す。そういうのは嫌?」
「それはちょっと……」
それではまるでヒカルに養われているみたいだ。それはさすがに申し訳ないし、依存し過ぎだ。もしヒカルと別れることになったとき、弦の行き場がなくなるのではないか。
ヒカルは大きな溜め息をついた。
「いいよ。どうせ断られると思ったから」
ヒカルはそれ以上話すことはないという態度で席を立ち、ドリンクバーコーナーに向かっていった。
ヒカルと暮らす——。
そんなことが実現したら、すごく楽しそうだ。大学が別々でも家に帰ればヒカルに会えるし、ふたりきりの時間だってたくさんできる。
だが金銭的な負担はすべてヒカル任せというのが引っかかる。ヒカルと家賃生活費を折半できればいいが無理だ。
弦もアルバイトはしているが、父親にも生活費をあげたいし、その上、部屋を借りるというのは弦にとっては酷な話だ。
ドリンクバーから戻ってきたヒカルは、なぜか弦の対面の席ではなく、ソファ席に座る弦の隣に座った。
「えっ? ヒカル?!」
「ちょっとだけ。すぐに退散するから」
ヒカルは弦の膝に触れた。そして膝頭を手でサワサワと撫で回す。
「弦に会えないとさみしいし、不安になる」
「え……」
「白状するけど、俺、この前、弦の大学に行ったんだ」
「いつ?!」
全然知らなかった。ヒカルが大学にまで来ていただなんて。
「10日前だ。そしたら弦は俺の知らない奴らと数人で楽しそうに話してた。なんだよあれ、俺といるときより楽しそうだった」
「そ、そんなことないっ」
「男に囲まれてそんなに楽しいか?」
「違うっ、みんな友達だって!」
同じ男でも恋人はヒカルだけ。大学の友人のことを恋愛対象だと思ったことなどない。こういうとき恋人が同性だと話が面倒になるな……。
「俺、弦と別れる気なんてないから」
「え……」
「弦が俺以外の奴を好きになったとしても、俺は弦を離してやらない」
ヒカルは弦の膝をグッと強く握った。
「先のことなんてわからないだろ。そんなこと言ってるヒカルこそ、いつか俺を捨てるよ」
ヒカルと自分が釣り合っていないことは大いに自覚している。ヒカルがこうして愛してくれている間は一緒にいられるが、ヒカルに捨てられたらこの関係はあっさり終わるだろうということも覚悟している。
「……俺って信用ないんだな」
「信用の問題じゃなくて……」
ヒカルが凄すぎるからだ。一応ヒカルと付き合って半年経つが、未だにヒカルが自分の恋人だなんてどこか信じられない自分がいる。
「俺の伝え方が足りない?」
ヒカルはずいっと弦に顔を寄せてきた。
「俺は弦のこと好きだよ。俺はいつも弦のことばっかり考えてる。好きで好きでたまらないんだ。心から愛してる」
そんなことをファミレスで囁くな! 言われたほうは赤面するだろ!
「大丈夫。ヒカルの気持ちはわかってるつもりだし、俺たちはちゃんと恋人……じゃん」
そうだ。間違いなくヒカルは弦の恋人だ。文武両道、頭脳明晰、超絶美形の御曹司ヒカルが恋人だなんて嘘みたいな話だけれど。
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