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第18話 狼なのにワンワン鳴くの、なんで?
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「わんわん~」
「ワンワン!」
ルナがフェンリルと楽しそうに戯れてる。
「うーん、もう完全に懐いてるな」
お腹を撫でられてるフェンリルはすっかりご満悦だ。
ルナの傷口を舐めてあげたりもしてるし。
魔獣に心がないなんて、とてもじゃないけど信じられない。
「わんわん。タカシの、言うこと、ちゃんと、聞いてね」
「ワンワンッ!」
ルナが俺のことを示すとフェンリルが元気よく吠えた。
「俺の言うことも聞くのかな? おすわり」
「ワン」
「おお、すごい! ちゃんと俺の言うことも聞くぞ!」
「かしこい、わんわん、です」
ルナの声音は自分のことのように嬉しそうだった。
「俺が狩りとかに出かけてる間、ルナをひとりにするのが不安だったんだけど……いい番犬になってくれそうかな」
「ワン!」
まるで「任せて任せて!」と言わんばかりに胸を張るフェンリル。
「こいつを飼うならちゃんと名前をつけてあげないとな」
「えっ。飼って、いい、ですか?」
ルナが意外そうに目を丸くした。
例によっておばさんに犬を飼うのを許してもらえなかったって感じか……。
「もちろん! でも、ちゃんと世話するんだよ。といっても、こいつは自分で餌も取って来れるだろうけど」
「ワンッ!」
フェンリルが「当然です!」とばかりに返事をする。
「タカシ、ありがと、ござます。ずっと、前から、おっきな、わんわん、飼いたかった、です」
「いいっていいって。手懐けたのはルナなんだし。それで、名前はどうするの?」
「『ガロ』。ずっと、前から、考えてた、わんわん名前、です」
「よーし、それならガロ! お前は今日から俺たちの仲間だ。ルナのこと、ちゃんと守ってくれよ?」
「ワオーン!」
こうしてガロは俺たちの仲間に加わったのだった。
◇
「マキナ。俺、ちょっと気になることがあるんだけど」
ルナのお守りをガロに任せて食料集めをしながらマキナに話しかける。
『はい、タカシさん。何が気になるのですか?』
「ガロのことだよ。魔獣には心がないって話だったけど、そんなふうには見えなかったよな」
『はい。ですが、少なくとも遭遇時点のガロには、従来の魔獣と同じく心がありませんでした。ガロが変化したのは、ルナさんと目を合わせてからです。残念ながら、私の分析力では何が起きたのかはわかりませんでした。』
「となると、やっぱりルナには何か不思議な力があるんじゃないか? 奴隷商人たちも、ルナの力が目的だったのかも」
『その可能性はありますね。インストールされた知識にない情報なので、非常な稀なケースだと考えられます。』
「だよなぁ」
しかもこの異世界のことだから、ルナがとことん不幸になるような厄い秘密に決まってる。
「うおおっ、ダークファンタジーなんかに負けてられるか! こうなったら意地でもルナにゆるふわもふもふスローライフを送らせてやる!」
『その意気ですよ、タカシさん! ルナさんが安全に暮らせる場所を探しにいくためにも、まずはルナさんを健康にしてあげましょう。』
「ワンワン!」
ルナがフェンリルと楽しそうに戯れてる。
「うーん、もう完全に懐いてるな」
お腹を撫でられてるフェンリルはすっかりご満悦だ。
ルナの傷口を舐めてあげたりもしてるし。
魔獣に心がないなんて、とてもじゃないけど信じられない。
「わんわん。タカシの、言うこと、ちゃんと、聞いてね」
「ワンワンッ!」
ルナが俺のことを示すとフェンリルが元気よく吠えた。
「俺の言うことも聞くのかな? おすわり」
「ワン」
「おお、すごい! ちゃんと俺の言うことも聞くぞ!」
「かしこい、わんわん、です」
ルナの声音は自分のことのように嬉しそうだった。
「俺が狩りとかに出かけてる間、ルナをひとりにするのが不安だったんだけど……いい番犬になってくれそうかな」
「ワン!」
まるで「任せて任せて!」と言わんばかりに胸を張るフェンリル。
「こいつを飼うならちゃんと名前をつけてあげないとな」
「えっ。飼って、いい、ですか?」
ルナが意外そうに目を丸くした。
例によっておばさんに犬を飼うのを許してもらえなかったって感じか……。
「もちろん! でも、ちゃんと世話するんだよ。といっても、こいつは自分で餌も取って来れるだろうけど」
「ワンッ!」
フェンリルが「当然です!」とばかりに返事をする。
「タカシ、ありがと、ござます。ずっと、前から、おっきな、わんわん、飼いたかった、です」
「いいっていいって。手懐けたのはルナなんだし。それで、名前はどうするの?」
「『ガロ』。ずっと、前から、考えてた、わんわん名前、です」
「よーし、それならガロ! お前は今日から俺たちの仲間だ。ルナのこと、ちゃんと守ってくれよ?」
「ワオーン!」
こうしてガロは俺たちの仲間に加わったのだった。
◇
「マキナ。俺、ちょっと気になることがあるんだけど」
ルナのお守りをガロに任せて食料集めをしながらマキナに話しかける。
『はい、タカシさん。何が気になるのですか?』
「ガロのことだよ。魔獣には心がないって話だったけど、そんなふうには見えなかったよな」
『はい。ですが、少なくとも遭遇時点のガロには、従来の魔獣と同じく心がありませんでした。ガロが変化したのは、ルナさんと目を合わせてからです。残念ながら、私の分析力では何が起きたのかはわかりませんでした。』
「となると、やっぱりルナには何か不思議な力があるんじゃないか? 奴隷商人たちも、ルナの力が目的だったのかも」
『その可能性はありますね。インストールされた知識にない情報なので、非常な稀なケースだと考えられます。』
「だよなぁ」
しかもこの異世界のことだから、ルナがとことん不幸になるような厄い秘密に決まってる。
「うおおっ、ダークファンタジーなんかに負けてられるか! こうなったら意地でもルナにゆるふわもふもふスローライフを送らせてやる!」
『その意気ですよ、タカシさん! ルナさんが安全に暮らせる場所を探しにいくためにも、まずはルナさんを健康にしてあげましょう。』
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