快楽のエチュード〜父娘〜

狭山雪菜

文字の大きさ
上 下
1 / 17

短編

しおりを挟む

近親相姦の描写があります。苦手な方はお戻りください。








大学を卒業して、大手とまではいかないけれど、それなりに名の知れた会社に勤めたはいいが、一人暮らしをするほどお給料なんて貰えるはずもなく、私は社会人になって2年を過ぎた24歳になっても実家で暮らしていた。
父は化粧品などを扱う小さな工場の係長で今年48歳で、母は父の一つ下の47歳で、週に数回、ドラッグストアのパートで働いていた。私には2つ離れた兄がいるが、兄は大学卒業後からは都内で一人暮らしをしていて、帰省すれば年末年始にしか顔を合わせないし、帰省しない年もあるとその分会う機会がなくなってきていた。

眞下ました未映子みえこ24歳。グレーとベージュをミックスさせたグレージュに染めたロングの髪は背中にまでは伸び、美容に気をつけて毛穴レスの真っ白なもちもち肌と、ぱっちりと大きな目と、ぷっくりとした唇。自慢のGカップと細いくびれに反して、下半身Lサイズの服しか着れない大きめのお尻の形も美尻と、友達や過去の彼氏に言われるほど入念にケアをしていた。
決してモテないわけではなかったが、大学卒業と同時に彼氏と別れてから、誰かと付き合うつもりはなく、仕事と美の探求に打ち込んできた。



***************



「…よし」
夜ご飯もお風呂も終わってワンピースタイプの部屋着に着替えてしばらくすると、am1:00になったのを確認した。保安灯にした自分の部屋にあるベッドへと潜り込むと、充電していたスマホとヘッドフォンを手に取り、お布団を掛けて電気を消すと、暗かったスマホの画面をタップして、ヘッドフォンをBluetoothに繋いで、有料動画サイトのアプリを開いた。

いつからか、毎週水曜日ないし金曜日に、大人のエッチな動画──AVを観るようになった。仕事のストレスもあったし、一度快感を知った身体が猛烈に疼いてしまう事が多いから、発散させようと色々試した結果が、家族が寝静まった真夜中に1人AV鑑賞となっていた。
生理の時はさすがにそんな気も起きないが、大体週に一度、ベッドの上でヘッドフォンから聞こえる声とスマホの画面から流れるいらやらしい光景に自分の身体を慰めるようになった。

『あん、っはっん、それだめぇ』
甲高い声が耳に直接入り、画面いっぱいに広がるモザイクに興奮する。
「…っ、んっ」
スカートをたくし上げ、下着の中に手を入れると、ヌルッとして濡れている。指を下生えの先にある蜜口に触れ、2本入れて前後に動かすと、我慢していた声が少しだけ漏れる。ヘッドフォンをしているから、どのくらいの声量を出しているかなんてわからないが、さほど大きな声を出していないと思っていた。

──あの時までは。


今週は水曜日にストレスのピークが達し、水曜日の夜にする・・事にした。
保安灯にした部屋からお布団に入り、ベッドの中で自分を慰めていると、勢い余ってすくめていた肩がヘッドフォンに当たり、耳からズレてしまったが、昂った気持ちを抑える事が出来ずに、自慰を続けていたら、どこからか荒い呼吸が聞こえた気がした。それもずっと、だ。最初は動画の中の男優かと思っていたが、それも違うと気がつき、左手でベッドの中でスマホの音量を下げると、やっぱり荒い息使いが聞こえた。そっと部屋の中を見渡すと、長方形の部屋の隅、窓際にある横向きに置いたベッドから見えた、黒縁メガネがそこにある。部屋の扉が少し開いているのに暗闇で目が慣れていたから気がついた。
──なんでっ!?ちゃんと閉めたのにっ
しっかりと扉が閉まっているのを確認したから、動画を見始めたのに、部屋の扉が開いてるなんて、と焦るが、先に昂った気持ちを沈めようと蜜壺に入れた指の動きを早くすると、一気に絶頂がやってきて、達する寸前に扉の隙間に視線を向けると、見知った顔──父が苦悶の眼差しを私に向けながら、座っているのが見えた。




***************



父に自慰をしているところを見られてしまったと、次の日から気まずい思いをしていたが、こっちがびっくりするほど父はいつも通りで、水曜日の夜の痴態を見られたなんて信じられないくらいだった。
──気のせいかな…?
そう思っても、直接父に声を掛けるのも変だと、見間違いにして過ごしていたが、次の週もそのまた次の週に、今まで気にしてもいなかった扉を見るようになると、父が変わらずそこにいた。
父に見られていると知ってからは、オフにしたスマホの音量とずらしたヘッドフォンで、大体いつ頃から私を見ているのかがわかった。
私がベッドに入って、動画を観始めてから20分後くらいだ。むらむらと気持ちが昂って下半身に手が伸び始める頃にやってくる。

娘の自慰の姿を見るとか気持ち悪い、とか、そんな感情は不思議と沸かず、いつから私を見ていたのだろうかと思う事の方が増えた。そして、見られていると気がついてから、私はどんどん自分が変になっているのに気がついた。
──もっと…見て欲しい
今まではお布団を掛けていたが、少しはだけさせて、右下にした太ももを出すと、あまりそう遠くない部屋の扉の隙間から見えた父の目は大きくなった気がした。
次の週ではお布団を私の背後に置いて父に足を見せ、次の週ではスカートをお腹までたくし上げて下着の中に入れた手を動かす様を見せた。
そのまた次の週では、カーテンを閉めた窓に背中を預けてベッドの上で座り、足を開いて下着の中で動く手を父に見せつけた。
だんだん大胆になる私の行動に気がついているはずなのに、父は一向に私の部屋に入るわけでも、日中は普段通りに過ごしている。
そして次の週の水曜日は仕事が忙しく、早めに寝てしまったのでその週の金曜日の夜になり、私はam1:00を過ぎたのを確認して、保安灯にして準備を始めた。
カーテンを閉めた私は、ヘッドフォンを充電にしたままにした。ワンピースタイプの部屋着をベッドの下に脱ぎ捨てると、スマホを手に取りベッドに上がった。黒いキャミソールと腰紐で結ぶ白いレースのついた面積の小さなセクシーランジェリーで、靴下も脱いだ。見られていると思うと興奮して、AVを観なくても下半身が濡れていくのを感じる。保安灯から真っ暗にすると、しばらくして父の寝室の扉が開く音がして、足音を立てずに歩いているみたいだった。ゆっくり私の部屋の扉のノブが下がり、扉の隙間から──ドアノブの下に父の顔があり、すでに廊下に座っているみたいだった。
私がまた窓に座っているのを見て驚きで目を見張るが、真っ暗な部屋の奥だからあんまり見れないだろうと、スマホの画面をタップして明るくすると、私の今の姿が見えたのだろう、小さな声で、はっ、と聞こえた。
わざと足の間にスマホのライトを付けて置くと、私の下半身を凝視する父の姿が目に入る。
「…んっ…っ…ンッ、っ」
布地の小さな下着は、私の指の動きまで鮮明に父に見せていて、腰が動くとぐちゅぐちゅっと蜜の音が部屋に響いている錯覚に陥る。キャミソールの上から左手で左の乳房を掴みこねつつ、窓に背中を押し付けてお尻を浮かせると、父は近くで見たいのか前のめりになる。
「~~~~~~っっ!」
見られている事実に快感がマックスになると、声を押し殺して絶頂に達した。
いつもなら私がイッた後に扉が閉まるのだが、今日はいつもと違うのか、そのままぴくりとも動かない。
「…はぁ、はぁ」
荒い息のまま下着から手を抜き、腰の紐を片方ずつ父に見せびらかすように解いて脱いだ。パサッとベッドの上で落とすと、私はうつ伏せになり、腰を妖しく円を描くようにベッドへと擦り付けて、突然お尻を突き出すと、父が前のめりになり過ぎて、扉が少し開く。扉からすでに顔の半分が見えるのに、私の一挙一動を見逃すまいと、目を見開いた姿、そして正座しているのに、父の右手はズボンの中にあった。
四つん這いになり、右手で乳房を揉み、脇腹、お腹、腰、お尻を撫でて、下半身へと伸ばすと、濡れている蜜口の中に指をもう一度入れた。くちゅっとした音がして、お尻を左右に振りながら、円を描き腰を動かすと、父は下着の中に入れていた手を早く動かし始めた。
「気持ちっ、んっ、気持ちい…っ」
父にだけわかるように小声で、顔を隠さずに口を動かすと、父は膝立ちになりズボンを下ろした。部屋の中から廊下にいる父の昂りはよく見えないけれど、父は自分の昂りを握り上下に早く擦りつけると、ぬちゃぬちゃとエッチな音が聞こえた。お互い自分の性器を弄りながら、お互い見せつけるように自慰をしていると、次の快感の波がやってきて、ほぼ同時に私達は達した。手のひらを昂りの先端の前にやって、吹き出した証を手のひらで受け止めた父を見て、私は今まで感じたことのない気持ちよさにそっと目を閉じて、余韻に浸った。




***************




ある日の日曜日の夜、ご飯も食べて、お風呂から上がって部屋に戻ると、ベッドの上に大手通販サイトから届いたA4サイズよりも小さな段ボール箱が置いてあった。宛名は父の──眞下ましたすぐるの名で、住所は書いてあったが、コンビニ受け取りのシールが貼られていた。
父の名前だけど、ここ私の部屋に置かれたって事は、と少しだけドキドキしながら箱を開けると、中に紙の箱にピンクと黄色の文字で、『超悶絶 ディルド 遠隔操作可能』と書かれた、肌色のディルドのイラストが描かれていた。
──吸盤付きって…?
初めて見る大人のオモチャに、私は充電中のスマホを取り出して早速検索を始めた。
私の手首よりも太い男性器の形をしたディルドの底にある吸盤は、凸凹していないなら壁や床に付けても使用出来るらしいと学んだ。遠隔操作でバイブのように振動もあると箱の説明書を読み、本体を箱から取り出すと、プラスチックや強いゴムの匂いなどはしなく、曲げると簡単に曲がる。柔らかいディルドでしばらく遊んでいた私は、服の下に隠して部屋を出ると一度水洗いをするために洗面所へと向かった。


ある程度調べたディルドは、届いた日曜日から毎夜am1:00になると、仕舞っていたクローゼットかれブルブル震えているのに気がつき、今父が遠隔操作で眠っている寝室から、操作していると思うと興奮したが、今やると毎日仕事に支障をきたすと断腸の思いでクローゼットを閉めた。
また水曜日になると、私は準備を始めた。お風呂に入った後、誰も入らない部屋で、クローゼットから出したディルドを充電した。

まもなくam1:00になると、部屋の明かりを保安灯にし、充電していたディルドをベッドから少し離して床に吸盤でくっつけた。スマホを取り出し、服を脱ぐとベッドのそばに脱ぎ捨て、今夜は少しだけ部屋の扉に近くでする事にしたのだ。白いキャミソールと、白いレースの、この間とは違うセクシーなTバックのランジェリーになると、電気を消した。
またいつものように父が忍び足で自分の部屋から私の部屋にやってくると、ゆっくり扉が開かれ──しかも前回よりも扉を大きく開けて、完全に開いてしまっていた。
床にあるディルドを見て、その後ろで正座をして待つ私を見ると、父は無言でズボンをずらした。
猫のように四つん這いになり、床に吸盤で付けたディルドを下から上へと舌を出して、父に見せつけるように舐めると、父ははっ、と荒い息を吐いた。ディルドの奥に見える胸の谷間にも痛いくらいの視線を感じる。先端を口にして、ちゅうちゅうと吸い付き、舌で先端を弄ると、父のメガネが荒い息で曇る。
「ねぇ、入って」
小声でコテン、と首を傾げると、父はコクンと頷いた後キツそうに立ち上がり、私の部屋の中に入って扉を静かに閉めた。


部屋の中の扉の前でズボンと下着を脱いで胡座をかいて座った父は、私の姿をじっと見ていた。
保安灯を付けたから、お互いの姿ははっきりと見えている。
私は吸盤付きの天井を向いているディルドの上に膝立ちになると、下着をズラして腰を下ろした。ゆっくりと入るディルドは、柔らかいのに私の蜜壺の中をいっぱいに広げていく。
「あっ、おっ…きい」
囁く甘い吐息は、この部屋にいる2人にしか聞こえないくらい小さな声だ。
「…濡らしたのか」
やっと聞いた父の声は今までに聞いたことのない、艶のある重低音で、知らない人みたいでドキドキする。
「うん…いっぱい濡れてる」
子供のように話してしまうのは、ディルドが太くて長いから、深く物事を考えられないからだ。入っている箇所を人差し指と中指でなぞると、しとどに濡れた2つの指先を父に見せた。糸を引く濡れた指を鎖骨の下に付けてディルドの上にペタンと座ると、自分の指とは違うあまりの深さに達してしまった。
「~~っ」
キャミソールを捲って口にすると、どこもかしこも父の視線を感じる。
「動いて」
短く低い命令口調に逆らえず、膝に力を入れてお尻を上げて下ろす。グネグネと柔らかいディルドではイケないと思ったが、実際にいれると気持ちいいしかない。
「気持ちいいか」
コクコクと頭を上下に動かして返事をするしか出来なくなり、もう一度絶頂にイくためにお尻を動かすのを止められない。一度ディルドを蜜壺から抜くと、私は父に背中を向けてもう一度ディルドを蜜壺の中へと入れた。
「はっ、…っ」
父が見てると思うとお尻が勝手に前後に動き、彼の様子が気になり振り向くと父は胡座をかいていた足を伸ばしていた。
右手を床に付け、左手で自慢のお尻を掴むと、ディルドで抽送するスピードを上げた。父の昂りを上下に擦り付ける音が速くなっていくのを感じながら、2度目の絶頂はすぐにやってきた。


***************


「~ん、っ、ふ…んっ」
それからはもう、禁忌などという単語を吹き飛ばすような時間が訪れるばかりだ。決まって水曜日か金曜日の深夜はもちろんのこと、それとは別にそれは・・・突然やってくる。
母がご飯の後片付けでキッチンに入ると、私はお風呂へ入り、父の晩酌が始まるのが日常だったのに、今は少し違う。トイレと称してリビングから立ち上がって父が私のいる脱衣所にやってくると、既に固く勃ち上がっている昂りを見せつけて、私の裸を見ながら自慰をする。早く母のいるリビングに行かないと、私達のしていることがバレちゃうため、私は裸の自分の身体を父が早くイけるように、自分の乳房を揉んだり、お尻を突き出してお尻を振ったりしていた。
または父が残業で遅く帰ってくると、台所にいる母の代わりに私が玄関の扉を開けて、部屋着のロングワンピースのスカートの裾を上げて、何も身につけていない下半身の中にディルドを入れたまま父に見せつけた。太ももから伝う蜜を掬って自分の口に含むと、父は眉を寄せて苦しそうに唸る。
スカートの裾を元に戻して、
「お父さん帰ってきたー、私もう寝るねーおやすみ」
と言って2階の自分の部屋に戻ると、しばらくしてディルドのバイブが始まり、父がスイッチをオンにしたのを知った。ただの太いディルドだと思っていたけど、バイブ機能があるとまるで本当に昂りが入っている感覚になって、まだみんなが起きているのに、1人自分の部屋で浅ましく腰を振っていた。

それでも、お互いの身体は一度も触っていない。その一線を越えたら、ディルドなんか捨ててしまうのが目に見えていたが、日に日に目が据わる父に、母は
「不機嫌なのかしら」
と仕事で嫌な事が起きたのかと思っていた。



一生このままなのかな、と思っていたが、そんな事はなく、遂に2人の時間が作られてしまうのだ。



「この間も言ったけど、来週の火曜日と水曜日に職場のお友達と温泉旅行に行ってくるわ、それでついでにまさるの様子も見てくるから、優の家に一泊するから帰ってくるのは木曜になるわ」
平日はすごく宿泊料金が安いのよ、そう言って母は、予告した通りに次の週火曜日の朝に、キャリーバッグを持って出て行ってしまった。
父は私が起きる前の朝早くから仕事に行ってて、普段なら私も仕事だが、母の休みに合わせて内緒で3日間有給を取ったのだ。
「静かだなー」
だから家では1人で、誰もいないのだ。お昼の時間に起きた私はリビングのソファーに座り、遅い朝食兼昼食を食べようと冷蔵庫から母の作った作り置きのご飯を食べていた。
お腹もいっぱいになって後片付けも済ませると、リビングのカーテンを全て閉めて、ソファーに座ってスマホを取り出した。
SNSのメッセージアプリを起動させ、最低限のことでしか連絡して来なかった人──父のアイコンをタップしてトーク画面を開くと、最後に連絡を取り合ったのは、半年前の家族でのディナーに電車遅延で遅れると連絡したのが最後だった。もちろん、この時は父とこんな関係になっていなかった。
着ていた服を脱ぎ、足を組んで白い下着姿で上から自撮りを撮って送り、メッセージは何にも送らなかったが、ものの5分で既読になった。
『今家か?』
『そう 有給取ったよ、金曜日まで 』
そう、の後でニコちゃんマークと、金曜日まで、の後にピースマークを付けてメッセージを送り返した。
そして一旦SNSのメッセージアプリを閉じて、カメラアプリを起動して、胸を揺らす3秒の動画を撮って、閉じていたSNSのメッセージアプリに送ると、今度はすぐに既読になったが返事はなかった。
「…仕事中かな?」
父のお昼の時間など知らないから、時計を見てもただ今は13時だというだけしか分からない。お昼の時間帯と言われたらそうだし、12時からお昼と言われたら、時間がオーバーしている。
暇だから新しい動画でも送ろうかな、と思っていると、SNSのメッセージアプリを使ったテレビ電話の通知が入り、表示された名前を見ると父からだった。
慌てて通話ボタンを押すと、父の画面は真っ暗の長方形が現れ、私は顔のドアップだった。
なのでちゃんと座り直して改めてカメラを引くと、私の胸の谷間まで映った。
「…1人か」
夜にしか聞くことの出来ない低い声に、電話越しでもうっとりとしていると、父は聞こえなかったと思ったのかもう一度1人かと聞いてきた。
「うん、1人だよ」
そう言って右手でおっぱいを下から掬い揺らす。
「…そうか」
はぁ、と走ったのか荒い息が聞こえ、父のいるそこはどこだろうと思ったら、真っ暗だった父の画面が明るくなりトイレの個室の便座が見えた。そして画面の下から父の昂りの先端が映り出し、先端から透明なツユみたいなのが出ていた。
ぶわっと一気にゾクゾクとした感覚が流れて、遊びのつもりで送った気持ちから快感が生まれた。
「…ちょっと待って」
慌ててスマホをソファーに置いて2階へと行って、クローゼットに仕舞ったディルドを取り出すと、1階のリビングへと戻った。
ディルドを顎の横に付けて、父が見ているであろう画面に向かって舌を出してディルドの先端に舌を這わすと、中のカメラが揺れた。じゅる、とわざと音を立てて、ディルドを胸の谷間に入れて上下に擦ると、
「うっ」
と短い呻き声が聞こえる。
「…ね、早く帰って来て」
ディルドの先端をお腹や腰、下着の上に付けながら下ろしていき、最後に足を広げて下着の上にある蜜口に入るように押し付けると、父は昂りの先端が少ししか映していなかった昂りを、カメラを引いて赤黒くそそり立つ昂りの全体像を映した。
「…舐めたい」
「……」
会社のトイレだから声を出せないのか、無言の父に向かっておねだりすると、ディルドを口元に戻して先端を口にした。
もはや愛着すら湧いて来たこのディルドに夢中になっていたら、いつの間にかテレビ電話は終わっていた。そして父とのトーク画面では、
『戻る』
としか送られて来ていなかったので、私は仕事に戻ったと勘違いしてしまったのだ。



脱いでいた洋服も着てネットサーフィンをしていると16時になっていて、流石に一日中リビングでゴロゴロしているのもしょうがないと立ち上がると、玄関の鍵が開けられて扉が開いた。
リビングから顔を出すと、そこにいたのは父で、ちょうど玄関の鍵を締めているところで、玄関チェーンにも手を伸ばしていた。
──あっ、これから
普段玄関のチェーンなんて付けないのに、父が付けるって事はと、私は察すると、父のいる玄関にまで歩いた。
「…おかえりなさい、お父さん」
振り向いた父はメガネが反射して目が見えないが、無言で工場の制服であるグレーのズボンを下ろすと、ギンギンに勃ち上がった昂りを私の前に出した。靴を脱ぐ玄関の段差に座った私は、黙ったまま父の昂りに顔を寄せて、先端を口に含んだ。
「っ、っ」
ディルドとは違い、先端から溢れるツユが口内に広がると、独特の味がして、父を見上げると、私を見下ろして頭を撫でてくれた。
「ンッ」
それがなんだか嬉しくて、右手を父の昂りに添えながら、父の昂りを口に入れた。歯を立てないように口内に入れると、顔を前後に動かして父の昂りに刺激を与えた。
バサッドサッと床に落ちるのは、父の持っていた服と鞄、下半身以外は脱いだ父は、私の頭を下半身から離すと、ズボンを脱ぎ始めた。私は口内に広がる父の味を飲み込み、お昼に着た服をもう一度脱ぐと、写真で送った時と同じ白い下着姿となった。
横座りする私の所に一歩足を踏み出すと靴下も脱いだ父は、私を押し倒した。
仰向けに寝かされた私は、フローリングの床の硬さにびっくりしたが、父は私の両方の胸を掴みながら、私の谷間に顔を埋めた。
「…っずっ、と触りたかった、このいやらしい胸に」
谷間に顔を埋めるときに父の黒縁メガネがずれて、眉の上に上がると、私達は初めて近距離で見つめ合い、
「…私も触りたかった」
そして初めてのキスをした。


ゆっくりと下から掬われ、舌を出すように誘導され出すと、父の口の中に入れられた。ねっとりと味わうようなキスをし、今日が全て初めて触れ合うのに、父からは性急さは微塵も感じられなかった。
──何これっ、気が狂いそうっ
帰って来た時と同じ位置にいるけど、初めてこんなに焦らされているのだ。その代表がこのキス。今まで経験してきた彼氏なら、キスはそこそこに、前戯もそこそこだったのに、もう20分以上はキスをしている。しかも、甘く喰まれ、舌を重ねたり、吸われたり、唾液を流されたり、逆に私の唾液を啜る始末。父は私の胸に置いた手を動き出したと思ったら、ブラの上から私の胸の先端にある粒を引っ掻けるように、カリカリと爪でイタズラをする。
「ん、っはぅ」
「腰が揺れてる…自慢の腰使いが」
キスの合間に繰り返される父からの言葉に、もう下半身が早く繋がりたくて、父の昂りに自分の腰を浅ましく擦り付けた。最初はただ前後に動かしていただけだったが、それでは我慢出来なくなった私は、下着をズラして父の昂りの先端を自分の蜜口に充がった。
「…入るぞ、いいのか」
「ん、いいっ、来てっ」
父という存在だったのに、今は男の人、知らない男の人の言葉使いで、いつもの父とのギャップが私を夢中にさせる。
私の胸から手を離し、私の顔の横に両肘をつけた父は、腰を落とすと、そのまま蜜口から蜜壺の中へと入っていく。
「はっ、これがっ…く…っ」
「あぁっ!おっき…ん、違うのっ」
父メガネを外して頭の上に置くと、下げた手を彼の首の後ろへと腕を回した。このひと月以上私の身体に埋まったディルドとは違うのが、長さ、そして太さと熱さだ。
ディルドも長いと思っていたが、父はそれをも上回る長さで、ぐにゃぐにゃで無機質と思っていたディルドと父のはちゃんと芯もあるし固く、昂りの側面の血管が波打つ感覚が直接私の蜜壺に響く。
「…クッ、俺のが入るように仕向けたからなっ」
父がただ大きいディルドを贈ったのには、ちゃんと訳があったみたいだが、今はそれどころじゃない。とにかく蜜壺の中が熱くて、疼くのだ。父の腰の横に足を曲げて置くと、繋がりやすくなった身体は、一気に長い昂りによって貫かれて一つとなった。
「あっ、いきなりっ、はげしっ、ぁっ、あっ」
「ずっと、我慢してたんだっ、エロい身体してっ、誘惑しやがって、このっ」
一気に入った後に、すぐに腰が引けて、また勢いよく蜜壺の中に入る。ぱんぱんっと抽送がスタートダッシュから激しく、あんなに焦らされていたキスの時間はなんだったのか、父に抱きつくと、父は私の頬を舐めながら私を責める。きゅんと父の言葉に下半身が反応すると、ぐぐっと唸る父が私の蜜壺の最奥に留まり、ぐりぐりと円を描くように腰を動かす。
「どうだ?ん?この間見た腰の動きの真似だ」
「あっ、ぁあっ!」
それはいつのことか、考えられないくらいに気持ちよく、私は父の首に抱きついた。
そしてまた抽送が始まると、父は私の肩に顔を埋めて、私の肩に手を置いて、私の身体が動かないように固定した。
「いくっ、いく…ぅぅ…っ、っぁあ!」
「ぐぐっ」
ぱんぱんっと下半身に降りかかる快感は、幾度の快感の波を立たせながら高めていた。そして、ついに快感の波が最高潮となると、頭が真っ白になり身体が強張ると、蜜壺の奥深くに熱い液体を注がれたのだった。


「そう…くぅっ、っ」
ソファーに移動した私達は、大股に開いた父の太ももに手を乗せて、下着を脱がされた私が座ろうとすると、彼の昂りが私の蜜壺の中へと入っていった。一度中に出された証は拭ったが、全てを蜜壺の中から出し切ったワケじゃないから、潤滑油の代わりに2度目の繋がりもスムーズにいく。胸の前で背後から抱きしめられながら繋がり、私が足を広げて父の太ももの横に足を付けると、自然とM字開脚となっていた。父の胸板に背中を預け、父が私の顔を覗き込むとお互いの口が重なった。
「あん、っ、っ」
背後から回された手が私の大きな乳房を両手で揉み、その後に繋がった場所を指で弄られる。
下から突き上げられ、お尻がぷるんぷるんと揺れて父の足の付け根からお腹に当たる。
「くっ、エロいっ、はっ、何人の男を虜にしてきたっ」
荒々しく嫉妬する声に、嬉しいと思う自分がいるし、耳元で
「これからはっ、はッ…俺だけだっ、もう俺以外では満足出来ない身体にしてやるっ」
と、AV男優のようなセリフで熱烈に請われ、
「あっ、おとう、さんだけっ、むりっ大きいのっ」
父のあまりの大きな昂りを感じて、今までちゃんと見てこなかったのを後悔した。
足がソファーからずれて床に足がつくと、お尻を突き出し前のめりになり、両腕を掴まれて本格的な抽送が始まった。足が床に付いているから、身体のバランスが取れたから、余裕が出来て、抽送の最中にお尻を左右に動かすと、父の唸り声にまた胸がときめいた。
「すきっ、これっ、すきなのっ」
「ああっ、最高だっ」
自分でも父でもびっくりするくらい、身体の相性がぴったり合っていた。抽送中にお尻を叩かれ、
「ぁうっ」
と快感の声を漏らせば、抽送中でもお尻を叩かれるようになった。

そして、いつもは晩酌する父のソファーに、身体を繋げてる2つの身体。疲れたと、座り直した父の上に跨って座ると、目の前にある豊満な乳房を2つの愛撫が始まり、下から上へと舐めた時に持ち上がった乳房を、私も舌を出して乳房を舐めると2人の舌が挟むが、乳房がぷるんと重力で下に下がると、私と父の舌がぶつかり舌の絡まるキスが始まった。
父の手によって太ももを撫でられながら、お尻の下にむくむくと固くなる昂りの存在を感じると、私は腰を前後に動かした。
「…今日と明日、今までやりたかったことをしよう」
「うん、いっぱいしよう」
そう言って、キスの続きを始めたら、固くなった昂りを触って蜜壺に入るように動かした。


玄関、リビングから始まった行為は、廊下に、お風呂とトイレ、そして父の部屋と自分の部屋を行ったり来たりし、繋がらなくともお互いの身体を触り合い、私と父が生まれてから月曜日までの経験してきたキスの回数を軽く超えた爛れた2日間はこうして始まり幕を閉じた。



急な腹痛で帰った係長は、次の日も体調不良で休み、その次の日も休んだ。金曜日に出勤した際は、げっそりとした様子だったが、ぴりぴりとした空気は霧散し、いつもの係長に戻った。しかし、変わった点があるとすれば、いつでも肌身離さずスマホを持ち歩くようになった事。
秘密の恋人同士となった2人はSNSのメッセージアプリを使って、昼でも夜でも仕事場でも家でも写真や短い動画を送り合う仲になったのだった。
そして、毎週水曜日の深夜は繋がりはないが、お互いの痴態を見せ合う大事な日となり、バレないようにそれぞれ別のところへ出かけると称して、思う存分2人の時間を楽しみにホテルへと消えて行ったのであった。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

だってお義姉様が

砂月ちゃん
恋愛
『だってお義姉様が…… 』『いつもお屋敷でお義姉様にいじめられているの!』と言って、高位貴族令息達に助けを求めて来た可憐な伯爵令嬢。 ところが正義感あふれる彼らが、その意地悪な義姉に会いに行ってみると…… 他サイトでも掲載中。

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

娼館で元夫と再会しました

無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。 しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。 連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。 「シーク様…」 どうして貴方がここに? 元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

処理中です...