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リクエスト 新婚編 独身皇帝と秘書官
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ーー結婚してからというもの、今まで1人でしていた事が1人で出来なくなり、私に侍女が付いた。
「皇后様、お肌がお綺麗になられたのは、何か秘訣があるのでしょうか?」
「最近化粧品を替えて、こちらはハイラ地方でしか採れない薬草をベースに作られた化粧品を使用しております」
「皇后様、髪が艶やかで美しいてすわ、何か秘訣がありますの?」
「陛下の贈り物の中に髪質を向上させるという、香油を使用しているからです」
皇帝が会議をしている最中に行われる大臣や要人の奥様を私はおもてなしをするべく、国一番と言われている城の中にある美しい庭園で情報交換をしつつ雑談をする。このお茶会は、私が今の夫、皇帝ーーダマヤ帝国の最強のヨーク・ベラドス皇帝の顔を立てる為にも行われている。そして私の周りに座るのは、大臣の奥様達。優しい温和な雰囲気なのに、口元を扇子で隠した時に見せる一瞬の鋭い眼差しに、ドキリとする。
ーーすごい皆さん…にこにこしているのに、ちゃんと前回と違うところを把握している…めちゃくちゃ優秀な先輩方だわ
つい返答が簡潔になってしまうのは、結婚前にやっていた秘書官の癖が未だに抜けない為だ。
そしてヨーク様と結婚して半年、夫が会議の日は夫人はお茶会のルールにもやっと慣れてきた。それ以外の会議がない日には、教師を呼び国土の歴史やマナーを習い、夜遅くまで働く彼の帰りを待っているのが私の役割となっていた。
「ナンシー」
浴室に響くヨーク様の低い声に、うっとりとしていた。何十人も入れそうなほど広いお風呂は今、私とヨーク様だけだ。
久しぶりに早くに帰って来た彼を出迎えて、2人きりの夜が始まった。
お風呂浸かり座る彼の足の間に座り、彼の胸板に背中を預けている。私のお腹の前に彼の手が回り、背後から抱きしめられて、ちゅっちゅっ、と首や肩にキスをされている。お風呂のお湯が出るところからは絶えず湯が流れているために、お風呂が冷める事はない。このお風呂の使用が出来るのは、皇帝であるヨーク様と結婚した私のみで、今は本当に2人きりだ。
お風呂は侍女達に手伝って貰ったのは、結婚式の初夜のみで、それからはヨーク様と2人きりで入るのが当たり前になっている。…まあ最近では忙しい彼とは食事も一緒に食べれていないけど、お風呂の時間だけは、彼が帰ってくる。
ーー恥ずかしい…時もあったけど…
毎日一緒にお風呂に入るようになって、じっと見られると今も隠してしまうが、ほんの少しだけなら慣れた。
私の専属の侍女達はお風呂の準備と夜着と少しばかりの軽食と飲み物を用意したら、もう明日の朝まで会わない。
実家の屋敷に帰れば侍女は居たが、今まで1人でやってきたことの方が多かった私は、突然出来た皇后専属の侍女はやっぱり普通とは違っていて、私が何かを求める前に差し出してくれるとても優秀な人たちで、結婚していても私もこうしないと、と毎日勉強になる。
左腕を上げて背後にいる彼の短髪に指を絡めると、触れるだけだったキスから舌を這わし強く吸われるようになる。時々チクリとする痛みを感じ、彼の舌がその箇所を舐める。
「はっ…ぁ」
ただ首を舐められているだけなのに、ヨーク様と身体を重ねるたびに敏感になった身体はヨーク様に触れられるだけでも反応するようになった。そんな私の様子を目を細めて嬉しそうに見つめる彼を、私はまたドキドキと胸が熱くなる。
私の口から甘い吐息が出ると、ヨーク様の手が動き出した。背後から伸びたヨーク様の両手で、水中にある私の乳房をゆっくりと揉む。水面が揺れて波が出来ると、仰け反った私の乳房が現れた。乳房の真ん中にあるツンとした粒を彼の指が摘み、潰したり引っ張ったりこねたりする。
「ここ、こりこりしてる」
「やっ…言わないでっ」
耳に直接吹きかけられたヨーク様の声と吐息で、ぴくぴくと反応してしまう。そのまま耳の中に舌を入れられ、ヨーク様の右手が下に降りて、私のお腹、足の間の下生えに順番に触り、蜜壺の縁に指先が触れた。痛いくらいに乳房を揉まれて、水とは違うヌルヌルと滑る蜜壺の入り口をぐるりと指先でなぞる。優しく縁をなぞる彼の指を追いかけるように、浅ましく腰が揺れるが、彼はなかなかちゃんと触ってくれない。
「っあっ!あっ…ヨーク様っ、ぁ」
いつもは私が求める前に、ちゃんと触れてくれるのに、今日は何だかいつもと違うヨーク様の雰囲気に、戸惑ってしまう。
「…今日、面白い話を聞いた」
自分に言い聞かせるように、ゆっくりと私のこめかみに唇を付けて喋り出す。大事な話だと思うのに、突然彼の指が私の蜜壺の中へと入ってきて、ぐちゅぐちゅと激しく掻き乱す。
「あっ!あっ!」
強烈な快感で彼の髪をぎゅっと掴んでしまう。ヨーク様は気にも留めず、更に私の蜜壺の中に指を入れ、乳房の粒をぎゅぅぅっと強く摘む。
「…なあ、最近皇后が綺麗になって他の屋敷へのお茶会の招待がひっきりなしなんだってな」
「あっ、それっ、わっ、ぁっんっ、違っ」
違うと否定しようとすると、蜜壺の中にある指がパラパラと動いて内側を刺激していく。
「ああ…それとは別に、大臣の息子に言い寄られているとも聞いたなぁ」
くすくす笑うヨーク様の声が全然面白くて笑っているんじゃなくて、怒っているように感じる。
「アッ、イクッ、あっやっ…はっ…ああああ!」
ヨーク様が怒っていて、そんな場面じゃないのに、彼の指先に翻弄されて呆気なく絶頂を迎えた。
背がのけ反りヨーク様の肩に後頭部を押しつけて、快感が収まるのを待っていたのに、息も荒く胸が上下している私の蜜壺の中に入っている指がまた動き出した。
「あっ、はっ待って…あっ、あっ」
バシャバシャと激しくなる波打つ水面の飛沫が顔にかかるが、そんな事も気にならない。
「なあ、ナンシーは誰のものだろうか」
私の耳朶を甘噛みしたヨーク様の声は怒りと欲に塗れていて、彼が不機嫌だと分かるのに、その声も素敵と胸がきゅんとする。
「ヨーク様…ヨーク様のモノです…んっ」
顔を上げて彼の方を見ると、すぐに口が塞がれて舌が絡まる。舌を強く吸われ、舌の付け根がピリピリとする。
キスに夢中になっていると、お尻に押し付けられた固いヨーク様の昂りに気がついた。
「…ナンシー…腰を」
彼の言葉に深く理解もしないまま彼の太ももに手を置いて、無意識にお尻を上げる。私の腰を掴み、彼の望む場所へと誘導される。
「あっつ…い」
人肌よりも熱い彼の昂りが、柔らかくなった蜜壺へと入っていく。私の腰を掴む彼の手の上に自分の手を重ねて、彼の首元に後頭部を寄せた。彼の昂りをきゅんと包む蜜壺。ヨーク様の左頬に左手を添えて、私の方へと向けると唇が重なる。振り向きながらのキスはもどかしく、いつものように夢中にはなれないけど、一生懸命に彼の舌を追い求める。
「んっ、ふっ」
鼻から漏れた息が甘くて、自分の声ではないみたいだ。
中にあった昂りが動き出し、下から突き上げられて、またも水面が揺れ始める。
「っ…っあっ、あっ」
唇を離して彼の手の上に自分の手を戻し、激しくなる突き上げから身体が落ちないように手に力を込める。
「あっ、あっあ、あ、っあ」
「っ…つ…ナン…ぐっ」
ズンッと一際大きく突かれた時に、最奥に当たった昂りの衝撃に耐えきれなくなり、私の肩に顔を埋めたヨーク様は私を抱きしめながらお互い絶頂を迎えた。ほどなくして蜜壺の中に溢れる熱い証を感じた。
抜けそうになる彼の昂りを止めるために、彼の腕に手を添えた。
「やっ…だ…零れちゃう」
注がれた証がお風呂に混じってしまいそうで、思わず甘えた声になってしまった。
「くくっ…そうだな」
愉快そうに笑うヨーク様は私を抱き抱えて、浴槽の縁に私の身体を下ろすと床に両手両膝を付けた。
「さあ、零れないように蓋をしないとな」
そう言ったヨーク様は、私の返事を待たずに腰を動かし始めた。
「あっ、ちっ…違うっ、あっ、お風呂にぃっ」
お風呂のお湯に混ざったら、掃除をする者に知られてしまうと、言いたいのに、固くなった彼の昂りの熱に夢中になってしまう。
「ああ、こっちか」
と、検討違いなことを言い出したヨーク様は、私の蜜壺の中へと入る時に違う角度から入り私を責め始めたのだった。
***************
「…陛下…皇后様へとお茶会の招待状が届いております」
執務室にいる秘書長は、満面の笑みの皇帝に恐る恐る聞いた。
「いらん、会議の時以外は外には出さん」
笑顔のまま即答する皇帝に、秘書長は首を傾げた。
ーーいつもなら怒るのに…どうしたんだ…何かおかしなもの食べたのか
「…はい、でしたら」
「それとしばらくは視察をする、会議の日程はずらすように」
「…は…い?」
「騎士団長の領地に視察に行く」
「…騎士団長…という事は…皇后の…?」
「ああ、招待されたしな」
「招待…された…とは」
「そう言うことだ」
これ以上は何を聞いても、処理しなければいけない書類に集中している皇帝には聞こえない。
ただ手を止めては、昨日もつい抱き潰してしまい、今もまだ眠っているであろう愛しい妻を想い顔がにやける皇帝。
その顔は悪巧みを企てる凶悪な強面で、見慣れているはずの秘書長も恐怖を感じていた。
和平の交渉が終わり書面を交わし終わった頃に、結婚した皇帝が待っていたのは、初の皇后を迎えた事による領主の祝福の謁見や献上品の振り分けの会議だった。日々会議の連続で思うように会えない時間に、イライラを募らせていたヨークは、彼女の父親の領地へ視察をするという体で、2人の時間を確保する事にした。
ーーもちろん、屋敷は別に用意したが…一応彼女の屋敷へと挨拶だけして、すぐに退散しよう
泊まる所も国一番の有名で豪華な別荘を買取り、少なくとも一週間は籠る予定だ。
そして…彼女の屋敷へと挨拶に行くと、何故か彼女の弟がそこに居て…
「お姉様、もう帰ってしまうのですか…?久しぶりに会えたのに」
とうるうると目を潤ませた義弟の策略により、二日間しか二人きりになれなかった皇帝は、視察明けにいつでもそばにいられるように皇后の職務復帰を特別に任命したのだった。
「皇后様、お肌がお綺麗になられたのは、何か秘訣があるのでしょうか?」
「最近化粧品を替えて、こちらはハイラ地方でしか採れない薬草をベースに作られた化粧品を使用しております」
「皇后様、髪が艶やかで美しいてすわ、何か秘訣がありますの?」
「陛下の贈り物の中に髪質を向上させるという、香油を使用しているからです」
皇帝が会議をしている最中に行われる大臣や要人の奥様を私はおもてなしをするべく、国一番と言われている城の中にある美しい庭園で情報交換をしつつ雑談をする。このお茶会は、私が今の夫、皇帝ーーダマヤ帝国の最強のヨーク・ベラドス皇帝の顔を立てる為にも行われている。そして私の周りに座るのは、大臣の奥様達。優しい温和な雰囲気なのに、口元を扇子で隠した時に見せる一瞬の鋭い眼差しに、ドキリとする。
ーーすごい皆さん…にこにこしているのに、ちゃんと前回と違うところを把握している…めちゃくちゃ優秀な先輩方だわ
つい返答が簡潔になってしまうのは、結婚前にやっていた秘書官の癖が未だに抜けない為だ。
そしてヨーク様と結婚して半年、夫が会議の日は夫人はお茶会のルールにもやっと慣れてきた。それ以外の会議がない日には、教師を呼び国土の歴史やマナーを習い、夜遅くまで働く彼の帰りを待っているのが私の役割となっていた。
「ナンシー」
浴室に響くヨーク様の低い声に、うっとりとしていた。何十人も入れそうなほど広いお風呂は今、私とヨーク様だけだ。
久しぶりに早くに帰って来た彼を出迎えて、2人きりの夜が始まった。
お風呂浸かり座る彼の足の間に座り、彼の胸板に背中を預けている。私のお腹の前に彼の手が回り、背後から抱きしめられて、ちゅっちゅっ、と首や肩にキスをされている。お風呂のお湯が出るところからは絶えず湯が流れているために、お風呂が冷める事はない。このお風呂の使用が出来るのは、皇帝であるヨーク様と結婚した私のみで、今は本当に2人きりだ。
お風呂は侍女達に手伝って貰ったのは、結婚式の初夜のみで、それからはヨーク様と2人きりで入るのが当たり前になっている。…まあ最近では忙しい彼とは食事も一緒に食べれていないけど、お風呂の時間だけは、彼が帰ってくる。
ーー恥ずかしい…時もあったけど…
毎日一緒にお風呂に入るようになって、じっと見られると今も隠してしまうが、ほんの少しだけなら慣れた。
私の専属の侍女達はお風呂の準備と夜着と少しばかりの軽食と飲み物を用意したら、もう明日の朝まで会わない。
実家の屋敷に帰れば侍女は居たが、今まで1人でやってきたことの方が多かった私は、突然出来た皇后専属の侍女はやっぱり普通とは違っていて、私が何かを求める前に差し出してくれるとても優秀な人たちで、結婚していても私もこうしないと、と毎日勉強になる。
左腕を上げて背後にいる彼の短髪に指を絡めると、触れるだけだったキスから舌を這わし強く吸われるようになる。時々チクリとする痛みを感じ、彼の舌がその箇所を舐める。
「はっ…ぁ」
ただ首を舐められているだけなのに、ヨーク様と身体を重ねるたびに敏感になった身体はヨーク様に触れられるだけでも反応するようになった。そんな私の様子を目を細めて嬉しそうに見つめる彼を、私はまたドキドキと胸が熱くなる。
私の口から甘い吐息が出ると、ヨーク様の手が動き出した。背後から伸びたヨーク様の両手で、水中にある私の乳房をゆっくりと揉む。水面が揺れて波が出来ると、仰け反った私の乳房が現れた。乳房の真ん中にあるツンとした粒を彼の指が摘み、潰したり引っ張ったりこねたりする。
「ここ、こりこりしてる」
「やっ…言わないでっ」
耳に直接吹きかけられたヨーク様の声と吐息で、ぴくぴくと反応してしまう。そのまま耳の中に舌を入れられ、ヨーク様の右手が下に降りて、私のお腹、足の間の下生えに順番に触り、蜜壺の縁に指先が触れた。痛いくらいに乳房を揉まれて、水とは違うヌルヌルと滑る蜜壺の入り口をぐるりと指先でなぞる。優しく縁をなぞる彼の指を追いかけるように、浅ましく腰が揺れるが、彼はなかなかちゃんと触ってくれない。
「っあっ!あっ…ヨーク様っ、ぁ」
いつもは私が求める前に、ちゃんと触れてくれるのに、今日は何だかいつもと違うヨーク様の雰囲気に、戸惑ってしまう。
「…今日、面白い話を聞いた」
自分に言い聞かせるように、ゆっくりと私のこめかみに唇を付けて喋り出す。大事な話だと思うのに、突然彼の指が私の蜜壺の中へと入ってきて、ぐちゅぐちゅと激しく掻き乱す。
「あっ!あっ!」
強烈な快感で彼の髪をぎゅっと掴んでしまう。ヨーク様は気にも留めず、更に私の蜜壺の中に指を入れ、乳房の粒をぎゅぅぅっと強く摘む。
「…なあ、最近皇后が綺麗になって他の屋敷へのお茶会の招待がひっきりなしなんだってな」
「あっ、それっ、わっ、ぁっんっ、違っ」
違うと否定しようとすると、蜜壺の中にある指がパラパラと動いて内側を刺激していく。
「ああ…それとは別に、大臣の息子に言い寄られているとも聞いたなぁ」
くすくす笑うヨーク様の声が全然面白くて笑っているんじゃなくて、怒っているように感じる。
「アッ、イクッ、あっやっ…はっ…ああああ!」
ヨーク様が怒っていて、そんな場面じゃないのに、彼の指先に翻弄されて呆気なく絶頂を迎えた。
背がのけ反りヨーク様の肩に後頭部を押しつけて、快感が収まるのを待っていたのに、息も荒く胸が上下している私の蜜壺の中に入っている指がまた動き出した。
「あっ、はっ待って…あっ、あっ」
バシャバシャと激しくなる波打つ水面の飛沫が顔にかかるが、そんな事も気にならない。
「なあ、ナンシーは誰のものだろうか」
私の耳朶を甘噛みしたヨーク様の声は怒りと欲に塗れていて、彼が不機嫌だと分かるのに、その声も素敵と胸がきゅんとする。
「ヨーク様…ヨーク様のモノです…んっ」
顔を上げて彼の方を見ると、すぐに口が塞がれて舌が絡まる。舌を強く吸われ、舌の付け根がピリピリとする。
キスに夢中になっていると、お尻に押し付けられた固いヨーク様の昂りに気がついた。
「…ナンシー…腰を」
彼の言葉に深く理解もしないまま彼の太ももに手を置いて、無意識にお尻を上げる。私の腰を掴み、彼の望む場所へと誘導される。
「あっつ…い」
人肌よりも熱い彼の昂りが、柔らかくなった蜜壺へと入っていく。私の腰を掴む彼の手の上に自分の手を重ねて、彼の首元に後頭部を寄せた。彼の昂りをきゅんと包む蜜壺。ヨーク様の左頬に左手を添えて、私の方へと向けると唇が重なる。振り向きながらのキスはもどかしく、いつものように夢中にはなれないけど、一生懸命に彼の舌を追い求める。
「んっ、ふっ」
鼻から漏れた息が甘くて、自分の声ではないみたいだ。
中にあった昂りが動き出し、下から突き上げられて、またも水面が揺れ始める。
「っ…っあっ、あっ」
唇を離して彼の手の上に自分の手を戻し、激しくなる突き上げから身体が落ちないように手に力を込める。
「あっ、あっあ、あ、っあ」
「っ…つ…ナン…ぐっ」
ズンッと一際大きく突かれた時に、最奥に当たった昂りの衝撃に耐えきれなくなり、私の肩に顔を埋めたヨーク様は私を抱きしめながらお互い絶頂を迎えた。ほどなくして蜜壺の中に溢れる熱い証を感じた。
抜けそうになる彼の昂りを止めるために、彼の腕に手を添えた。
「やっ…だ…零れちゃう」
注がれた証がお風呂に混じってしまいそうで、思わず甘えた声になってしまった。
「くくっ…そうだな」
愉快そうに笑うヨーク様は私を抱き抱えて、浴槽の縁に私の身体を下ろすと床に両手両膝を付けた。
「さあ、零れないように蓋をしないとな」
そう言ったヨーク様は、私の返事を待たずに腰を動かし始めた。
「あっ、ちっ…違うっ、あっ、お風呂にぃっ」
お風呂のお湯に混ざったら、掃除をする者に知られてしまうと、言いたいのに、固くなった彼の昂りの熱に夢中になってしまう。
「ああ、こっちか」
と、検討違いなことを言い出したヨーク様は、私の蜜壺の中へと入る時に違う角度から入り私を責め始めたのだった。
***************
「…陛下…皇后様へとお茶会の招待状が届いております」
執務室にいる秘書長は、満面の笑みの皇帝に恐る恐る聞いた。
「いらん、会議の時以外は外には出さん」
笑顔のまま即答する皇帝に、秘書長は首を傾げた。
ーーいつもなら怒るのに…どうしたんだ…何かおかしなもの食べたのか
「…はい、でしたら」
「それとしばらくは視察をする、会議の日程はずらすように」
「…は…い?」
「騎士団長の領地に視察に行く」
「…騎士団長…という事は…皇后の…?」
「ああ、招待されたしな」
「招待…された…とは」
「そう言うことだ」
これ以上は何を聞いても、処理しなければいけない書類に集中している皇帝には聞こえない。
ただ手を止めては、昨日もつい抱き潰してしまい、今もまだ眠っているであろう愛しい妻を想い顔がにやける皇帝。
その顔は悪巧みを企てる凶悪な強面で、見慣れているはずの秘書長も恐怖を感じていた。
和平の交渉が終わり書面を交わし終わった頃に、結婚した皇帝が待っていたのは、初の皇后を迎えた事による領主の祝福の謁見や献上品の振り分けの会議だった。日々会議の連続で思うように会えない時間に、イライラを募らせていたヨークは、彼女の父親の領地へ視察をするという体で、2人の時間を確保する事にした。
ーーもちろん、屋敷は別に用意したが…一応彼女の屋敷へと挨拶だけして、すぐに退散しよう
泊まる所も国一番の有名で豪華な別荘を買取り、少なくとも一週間は籠る予定だ。
そして…彼女の屋敷へと挨拶に行くと、何故か彼女の弟がそこに居て…
「お姉様、もう帰ってしまうのですか…?久しぶりに会えたのに」
とうるうると目を潤ませた義弟の策略により、二日間しか二人きりになれなかった皇帝は、視察明けにいつでもそばにいられるように皇后の職務復帰を特別に任命したのだった。
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