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試合
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夏休みもあと少しで終わるある日曜日、今日はーー
「走れ走れー!」
真央の通う高校のサッカー部の練習試合を見にきた
青い空と大きな白い雲、暑い日差しの中絶賛対戦中だ
私は試合をやっている校庭の前にある日陰の石段に座り、1人ぽつんと座って試合に出ている真央を見ている
白いTシャツに膝丈の濃いブルーのデニムスカートを履いている、熱中症対策の麦わら帽子と、大きなカゴバックには水分と2人分のお昼ーー私が作ったお弁当がある
ピピーーーーーッ
試合終了の笛が鳴り、選手たちはそれぞれ自分の陣地に戻って行く
先生が何か話して返事が聞こえたかと思ったら解散した
部員達は各々の荷物を取ると散らばり、真央もリュックを持って私の方へ来る
2人分のスペースを空け横に荷物を置くと、私の右隣に座る
「お疲れ様」
そう言って濡れたタオルを渡す
「ああ、さんきゅ」
手を拭き膝の上に置いたのを見て、お弁当箱を出し渡した
「……ちょっとおかず少なくて…ごめんね」
お弁当の中身は海苔を巻いたおにぎり2つと、唐揚げ4つと卵焼きとほうれん草の胡麻和えだ
色々おかずを考えたのだが、運動してるし…と言い訳みたいになってしまって声が小さくなる
「いや、すごく嬉しい」
目元が優しくなった気がして、私の気分を上げる
一緒に食べおやつに蜂蜜レモンを渡す
「…うまい」
「へへっ自信作だよ」
見つめ合ってしまい、変な空気になってしまう
「……ココが学校じゃなかったら…良かった」
照れる顔を麦わら帽子で隠す
「……そうだな」
しばらく沈黙してしまう私達
そっと膝を真央の方へ向けて、右側のユニフォームの裾を握った
「…この後どうするの?」
「…うん、と…明日香が来てくれるから一緒に遊ばないかって」
「…そっか…終わったら連絡して、迎えに行くからさ」
「…………うん」
私の煮え切らない返答に、横から視線を感じる
「どうした?」
「……私より、真央が終わったら連絡してよ、一緒に居たい…最近ちゃんと会えなかったし」
拗ねたように早口で言ってしまうのは、お盆期間が会えず真央の部活もあったので数十分会えればいい日が続いたからだ
「…わかった、終わったら連絡する」
「うん、待ってる」
麦わら帽子で火照る顔を隠していると、ユニフォームから指を離され真央の指と絡む
「…なんかして欲しい事他に…ない?」
私達は、甘ったるく変な雰囲気じゃないとポーズをとり
囁くように校庭を見る真央と麦わら帽子で顔を隠す私
「…………ある…………けど…今は言わない」
たっぷりと考えたけど、恥ずかしすぎて言えない
「…なんで?」
不思議な声で、私の方を向く気配がした
真央の方に身体を寄せ少し肩に触れた私は、麦わら帽子の前で顔を隠したまま真央の方へ向いた
「…………この間…みんなでプールで遊びに行った時に…その…印付けてくれたじゃない?」
「……ああ」
「……もう…消えちゃってさ……付けて欲しいな…なんて、あはは」
急に固まった真央に、誤魔化すように笑う
「~~~っ…本当っココが学校じゃなければっ」
項垂れた真央の言葉が聞こえなかった
「終わったらすぐ、連絡する」
そう言って集合が掛かった校庭に向かう真央の背中を見送った
「走れ走れー!」
真央の通う高校のサッカー部の練習試合を見にきた
青い空と大きな白い雲、暑い日差しの中絶賛対戦中だ
私は試合をやっている校庭の前にある日陰の石段に座り、1人ぽつんと座って試合に出ている真央を見ている
白いTシャツに膝丈の濃いブルーのデニムスカートを履いている、熱中症対策の麦わら帽子と、大きなカゴバックには水分と2人分のお昼ーー私が作ったお弁当がある
ピピーーーーーッ
試合終了の笛が鳴り、選手たちはそれぞれ自分の陣地に戻って行く
先生が何か話して返事が聞こえたかと思ったら解散した
部員達は各々の荷物を取ると散らばり、真央もリュックを持って私の方へ来る
2人分のスペースを空け横に荷物を置くと、私の右隣に座る
「お疲れ様」
そう言って濡れたタオルを渡す
「ああ、さんきゅ」
手を拭き膝の上に置いたのを見て、お弁当箱を出し渡した
「……ちょっとおかず少なくて…ごめんね」
お弁当の中身は海苔を巻いたおにぎり2つと、唐揚げ4つと卵焼きとほうれん草の胡麻和えだ
色々おかずを考えたのだが、運動してるし…と言い訳みたいになってしまって声が小さくなる
「いや、すごく嬉しい」
目元が優しくなった気がして、私の気分を上げる
一緒に食べおやつに蜂蜜レモンを渡す
「…うまい」
「へへっ自信作だよ」
見つめ合ってしまい、変な空気になってしまう
「……ココが学校じゃなかったら…良かった」
照れる顔を麦わら帽子で隠す
「……そうだな」
しばらく沈黙してしまう私達
そっと膝を真央の方へ向けて、右側のユニフォームの裾を握った
「…この後どうするの?」
「…うん、と…明日香が来てくれるから一緒に遊ばないかって」
「…そっか…終わったら連絡して、迎えに行くからさ」
「…………うん」
私の煮え切らない返答に、横から視線を感じる
「どうした?」
「……私より、真央が終わったら連絡してよ、一緒に居たい…最近ちゃんと会えなかったし」
拗ねたように早口で言ってしまうのは、お盆期間が会えず真央の部活もあったので数十分会えればいい日が続いたからだ
「…わかった、終わったら連絡する」
「うん、待ってる」
麦わら帽子で火照る顔を隠していると、ユニフォームから指を離され真央の指と絡む
「…なんかして欲しい事他に…ない?」
私達は、甘ったるく変な雰囲気じゃないとポーズをとり
囁くように校庭を見る真央と麦わら帽子で顔を隠す私
「…………ある…………けど…今は言わない」
たっぷりと考えたけど、恥ずかしすぎて言えない
「…なんで?」
不思議な声で、私の方を向く気配がした
真央の方に身体を寄せ少し肩に触れた私は、麦わら帽子の前で顔を隠したまま真央の方へ向いた
「…………この間…みんなでプールで遊びに行った時に…その…印付けてくれたじゃない?」
「……ああ」
「……もう…消えちゃってさ……付けて欲しいな…なんて、あはは」
急に固まった真央に、誤魔化すように笑う
「~~~っ…本当っココが学校じゃなければっ」
項垂れた真央の言葉が聞こえなかった
「終わったらすぐ、連絡する」
そう言って集合が掛かった校庭に向かう真央の背中を見送った
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