ヤクザの監禁愛

狭山雪菜

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リクエスト 婚約者の存在の真相 ヤクザの監禁愛

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「明日から日中は、テツの女が来る」

夜帰って来てからの、私のいる部屋に入った時の第一声が明日からの決定事項。
「テツさんから…テツさんの女…」
あんまり意味はないけど復唱をしていると、着替えに向かう勇人はやとさんに気がついて、あとを付いていく。
広い寝室からリビングを通って廊下を歩くと何個かのドアがあり、そのうちの1つのドアを開けた勇人さんは、彼の洋服が置いてある一室に入る。
勇人さんが帰ってきたら彼のスーツのジャケットを受け取り、ネクタイをしている時は外してあげる。今日はしてないみたいだから、ジャケットをハンガーに掛けて嵌め込み式のポールにかけると、既に彼の姿がない。
彼の後を追うように部屋から出て、斜め右にあるドアを開くと、Yシャツを脱いでいる彼がいた。脱衣所として使用しているこの小部屋の隣には浴室があり、お湯が張っている。
――今日は私が入っても、いいみたい
勇人さんが一人で入りたい時は、いつも寝室に来た時に言われる。
『ここにいろ』
と。その時は彼の高ぶった身体を、私の身体を使って鎮めないといけないから、少し大変だけど…結局ほぼ毎日抱き合っているから、いつもよりねちっこくなるだけだ――とポジティブに考える事にしている。
Yシャツが脱げて背中に見える登り龍が、ギロリと私を睨んでいるようだ。カゴに脱いだ服を入れていくその姿にかっこよくて、ぽうっとしていると、上半身裸の彼が振り向いた。私の着ているキャミソールワンピースの肩紐に指を入れ、無言で脱がせていく。首や鎖骨、胸の辺りにある彼の所有印を、1つずつ確認するように指で辿る。パサッと床に落ちたワンピースは、私の足の周りで円になっていた。彼の目の前で一糸纏わぬ姿の私を、目を細め満足気に口角が僅かにあがる勇人さん。下着も履いていないのは、必要性を感じないからだ。
無言で手を広げた彼の胸の中へ飛び込むと、抱き上げられそのまま浴室へと2人は消えた。



***************


「今日から絵梨奈えりなさんの身の回りの世話をする、嫁の文香あやかです」
勇人さんよりも強面じゃない無愛想のテツさんの横に立っているのは、私と同じくらいの背の茶髪のポニーテールの女性だ。
「文香です、ご不便をおかけしないよう頑張ります」
そばかすが残る顔に、にこっと笑うとひまわりが咲いたみたいに、パァッ明るくなる雰囲気にホッとする。
「絵梨奈です、よろしくお願いします」
ぺこりと頭を下げると、文香さんはギョッとして慌て始めた。
「ちょっ、絵梨奈さんっ!私に頭を下げないでくださいっ!」
えっ、と思って顔を上げると、文香さんはポリポリと頬を掻いて、
私の夫テツから、上司の大切な"イロ"と言われました…ですから、気軽に接してください」
初めて明確に勇人さんの"女"と明言され、恥ずかしくてすごく嬉しい。テツさんは最初から最後まであんまり喋らないし、この生活が始まる前は、あの・・婚約者と言ってた人しか、勇人さんの知り合いに遭遇していなかったからだ。
「…なら…文香さんも、私の話し相手になってください、その、テツさんには…いつも一方的にしか話してなくて」
チラッと文香さんの横にいるテツさんを見ると、相変わらず無表情だ。文香さんもテツさんを見て、ああ、と納得した。
「無愛想ですもんね…私でよろしければっ」
親指を立ててグーと私に見せる文香さんに、何だか仲良くなれる気がして、嬉しくなった。



***************


「最近はね、結構自宅にネイリストとかエステティシャンを招き入れるとか流行ってるよ」
「そうなの?」
「そうそう、だからいつでも肌のお手入れとか出来るよ」
「へーいいなぁ」
2人がいるのは、リビングの対面キッチン。輸入品による大きな1枚岩の大理石の作業スペースに、並んで料理を作っている。今日会ったばかりだったけど、お互いフランクに話すのに、そんなに時間は掛からなかった。
いつもなら部屋に閉じこもって寝ているだけだったけど、文香さんと話していたら、あっという間に時間が経ち、いつも摂るお昼兼夕飯の時間になっていた。
「何か作りますね」
と出際良く作っていく、その手捌きに教えてと言ったのは私だった。今日のメニューは肉じゃがらしい。
――たまには、一緒に夕飯食べたいし
今まで勇人さんに手料理をした事がなくて、いつも外食だった。この生活が始まってからは、勇人さんは食べて来ているのかこの家では食べる所を見たことない。
――一人暮らしの時は、1人分だけだったから炒め物だったし…そうか、もうこの家に来て2ヶ月になるのか…
彼に見つかる前はとにかく生きるのに必死だったし、この家に来てからもお昼過ぎまで寝て、持ってきてくれるご飯を食べて体力を温存するだけだったな。でも今後は、勇人さんにも私が作った物を食べてほしいな、そう思い始めるのに、そう時間は掛からなかった。




「今日はね、文香さんと今流行りのラブロマンスの海外ドラマを見たんだよ」
お風呂上がりに交わった後の、少しだけ訪れた休息時間に今日あったことを勇人さんに報告するのが、日課になっていた。文香さんと過ごすようになって、早半年が経とうとしていた。ベッドボードに背中を預け片足を上げて座る勇人さんを見上げながら、私は仰向けになってシーツを胸の上まで隠していた。
「…そうか」
「そう!めちゃくちゃ面白くて!ヒロインの女性がすごくかっこよくて憧れるんだっ!それで…」
いつものように、素っ気なく返事をする彼に気にも止めずに、海外ドラマの素晴らしさを延々と語っていると、うるさいとでも、言うように彼に口を塞がれ、濃厚な時間が始まった。


いつもよりねちっこく抱かれた次の日に起きると、13時を過ぎていた。ベッドから下りて床にあるスリッパを履いて、寝室にあるソファーに掛けてあるバスローブを羽織り、リビングへと出ると文香さんがいた。
「おっ、おはようごさいます」
「…おはようございます」
私が部屋から出たことに気がついて、にこっと笑う文香さんに朝の挨拶をすると、リビングのL字型の大きなソファーに文香さんの向かいに座る。
「今、コーヒー淹れますね」
そう言ってソファーから立ち上がった彼女は、しばらくするとトレーに温かいコーヒーが入ったマグカップを載せてやってきた。
「どうぞ」
私の前にあるガラスのローテーブルに、湯気の立つカップを置かれた。
「ありがとうございます」
と言って、ひと口飲むと程よい温度の温かさのコーヒーの味が、口内に広がる。
「…あの、ね…今日から私の滞在時間が、少しだけ短くなるの」
私がひと息ついた頃を見計らって、申し訳なさそうにそう告げた文香さん。彼女の方を見ると、私の姿を見て頬を赤らめている。
「…もしかして…勇人さん…が?」
バスローブから覗く真っ白な肌に、しつこいくらいにつけられた無数の赤い所有印。テツさんと交代して入った文香さんは見慣れているハズなのに、今日は違うみたいだ。
「…そう…ではないけど…まぁそうでもあるの」
「…?」
膝の上に手を重ねた文香さんは、右手を自分のお腹へと置いた。
「…テツとの子がね、出来たの…でもその前から時間を短縮する様に言われていて」
「おめでたですか?おめでとうございます!…でも前からって?」
文香さんのお腹の中に新たな命が授かった事にお祝いの言葉がスルッと出るが、文香さんの口から気になる単語が出てきて、そちらに意識が向いてしまう。
「……その…オフレコなんですが、日中の勇人さんの機嫌がよろしくないみたいで…その、私が絵梨奈さんとの距離が近すぎるって」
困った顔で笑う文香さんに、昨日の彼の態度を思い出した。休息時間が終わった後に、気が狂うかと思ったしつこいくらいの愛撫、全身を噛まれ赤い所有印をつけられた事を。
「…そっか…それじゃ…しょうがない…ですね」
もう日中文香さんと過ごす時間が無くなると思うと、悲しくなるが…勇人さんは、絶対だ。彼が黒だと言えば、それが赤だろうが白だろうが、それは・・・黒なのだ。
しょんぼりとする私を見かねて、文香さんは慌てた。
「でっでも!滞在時間が少なくなるだけで、平日は毎日来ますから!」
「…本当ですか?」
にこっと笑う文香さんが、もちろんと大きく頷いた。ほっとした私は、後ろへと倒れてソファーの背もたれに背を預けた。
「…私…も…子供が出来たら…勇人さんと結婚出来るのかな…?」
幸せそうにお腹を摩る彼女を見て、ポツリと独り言が漏れる。
「…えっ…?絵梨奈さんと結婚してるでしょ?」
「いいえ…彼には婚約者が居て…」
それを知ったから彼の前から消えたのに、数年後見つかってこの家へと閉じ込められたのだ。
「…婚約者…?いや…過去にも勇人さんに婚約者は居ませんよ?…それに今は…いや、これは私からは言いませんが」
「婚約者がいない?だって、私BARで…女の人にっ」
文香さんは困惑した顔をして、私を見る。
――文香さんが、こんな嘘を私につくハズはない
「勇人さんが絵梨奈さんにどう言ったのか分からないですが、勇人さんに付きっきりの夫の口からも婚約者の存在を聞いた事ないです…絵梨奈さんと会う前は仕事一筋の方でしたから……勇人さんからは何て言われたんですか?」
優しく慈愛の眼差しを向けられ、母親になるとこんなに変わるのかと、羨ましくなる。
「あの女の話はするな、って」
「…あー…ちょっと待ってください…これはダメな返事ですね」
うんうんと、悩んだ文香さんは、ちょっとお待ちくださいと、ひと言私に告げてリビングから出て行ってしまった。



***************


「絵梨奈」
寝室に入った時、いつもならベッドの上にいるはずの彼女の姿が見当たらなかった。絵梨奈を迎えに行く半年前、タワーマンションの最上階のエレベーターで直通のワンフロアを購入した。エレベーターから降りたらすぐに、舎弟が出迎え扉の前に24時間控えてる。
――アイツらは何にも言ってなかったから、この家の何処かにはいるはず
先ほどは素通りした電気も点いていないリビングに戻ると、壁の端から端、天井から床までガラス張りの窓の前に、絵梨奈は床に座って夜景を眺めていた。
「絵梨奈」
彼女の名前を呼ぶと、ゆっくりと振り返った彼女は、俺の顔を見て目を見開いて驚いていたが、すぐに笑顔になった。
「おかえりなさい、勇人さん」
立ち上がった彼女はバスローブ姿で、寝室の扉の前に居た俺の元へやってくる。ぎゅっと俺に抱きつくと、ふわっと彼女の匂いがした。
「勇人さん…今すぐ抱いて」
彼女を抱きしめ返すと、彼女は潤む瞳で顔を上げて俺を見つめていた。俺は彼女の顎を掴むと、
「…なら、その気にさせろ」


***************



くちゅくちゅっと、水音がリビングに響く。ソファーに座った勇人さんの足の間に顔を埋める私がいる。スーツのズボンから出た、天井を向いて起ち上がっている固い赤黒い昂りを、小さな口いっぱいに入れ、美味しそうにちゅうちゅうと吸って、昂りの側面を手でしごく。
ふんにゃりしていた勇人さんの昂りを自分で持ち上げて、抵抗感もなく口にパクリと入れてからしばらくすると、固くなっていた。
大きくなる昂りが口いっぱいに広がり、キスをする時とは違う息苦しさを感じたけど、彼のモノだと思うと愛おしさが込み上げてくる。
「っ、ぐ…ん」
彼の先端から溢れるツユをジュルッと吸い、側面にも舌を這わしていると、勇人さんの手が私の頭を撫でる。指先で髪の毛を弄び、毛先まで指を通し掴むと背もたれに預けていた背を起こし、私の毛先に口づけを落とす。その一連の動作に只ならぬ色気を感じてしまい、ぽうっと見惚れてしまう。
「…ずるい…です」
キスをするなら口にして欲しかったと、拗ねて口を尖らせる私の視線を感じて、私の脇に手を入れて私を容易く持ち上げる。彼の足の上に座ると、口づけが始まり舌が絡む。
「…っ、不味い」
ねっとりと口内を蹂躙した彼の舌が離れると、ひと言そう告げられた。
「もう…いいの?」
と、ご奉仕は終わりなの?と潤んだ瞳で勇人さんを見つめていると、彼の熱のこもった鋭い眼差しが私を射抜く。
「ああ…いつまで経ってもイけないからな」
そう言って私の顎に手を置いた。
「これから学ぶ…よ、だからっ…っいたっ」
私の拙い愛撫がお気に召さないかったみたいで、そう告げられ落ち込むが、またやりたいと伝えると、私の顎を掴む手が強くなる。
「…誰とするんだ、ん?」
低く不機嫌な声に、本気で何で怒るのか分からなくなる。
「勇人さんしかいないけど?」
そう言えば勇人さんは若干力を抜いた。
「どういう風の吹き回しだ、何か欲しいものがあるのか?」
珍しく今日は話す日みたいだ。
「…うん…出来たらでいいんだけど…本当にね、あの…子供が…欲しいの…2人の、私と勇人さんとの子供」
2人のって言って、また誤解されたくないから勇人さんのと伝えると、勇人さんは片眉を上げた。
「俺との子供ガキ?宝石やバッグじゃなくて?」
「…そんなのいらない、興味ないし…でも子供が欲しいのっ」
宝石もバッグも誰かに見せるものだ、だけど家から出られないから意味はない。
「……それはテツの女がデキたからか?」
「ううん、その前から欲しかった…こう言ったら何とでも言えるけど」
文香さんに子供が出来たことで、私が欲しがっていると思われても仕方ない。でも少なくとも好きな人との子供を想像しちゃうのはしょうがないし、
「なら、俺に何のメリットがある」
いつの間にか勇人さんが冷ややかな声になったのに気がつかない私は、突然言われた言葉に頭をフル回転させる。
「…メリット…?うーん…メリット…は、私に似た子供を見れるかも!」
うん、そうだ、どちらかに似ているから可愛い。絶対に。
「……俺に似てたらどうする、うんざりだろ」
煩わしい顔を隠そうともせず、勇人さんはそう言う。
「うそっ!めちゃくちゃ可愛いじゃないですかっ!」
勇人さんに似た子供を想像して早口で返事をすると、勇人さんが驚いて目を見張った。
「…そうか?」
「そう!絶対に可愛いっ!ずっとそばにぶすっとしたミニ勇人さんがいるんだよっ?これはもう」
「…ぶすっとした?」
なるべく早口で言ったのに、何だか引っかかってしまったみたいだ。
「……あ…いや、笑うのが苦手な…いや、えーと…そう!シャイなミニ勇人さんっ!」
ぶすっとをオブラートに包むのも難しい。
「なぜ今なんだ、今日何があった」
そして何かを考えるように、私に探りを入れる勇人さんに、今嘘をついても、どうせ文香さんからどうしたか、聞かれるかもしれないから意味はない。
「文香さんに…子供がデキた事を聞いたの…と、あと婚約者の事聞いたの、勇人さんの婚約者って言ってた人ね!」
「……あの話はするなと言ったよな」
一気に勇人さんの纏う空気が悪くなったのに気がついて、言い訳みたいに口が開く。
「分かってる!けどっ、いつか勇人さんがこの家に来なくなったらっ私は…ずっと1人だしっ、それに追い出されちゃうっ、私っには、何にも残らないっ」
「絵梨奈」
ぽろぽろと涙が零れて感情的になってしまった私を、落ち着かせるように私の二の腕を摩る。
「……好きなの……婚約者が居ないって知ったら、全部欲しくなっちゃったの…ごめんなさい…ごめんなさい」
ひっく、ひっくと溢れる涙を止められなくなると、気持ちが洪水のように口から流れていく。
「…放す気はさらさらない…この家からも出すつもりもない………今後他の女に目を向ける事もないだろ」
「…勇人さん」
淡々とした言い方に、この人は普通の人じゃなかったと思い出した。
「俺がこの家に来なくなる時がくるならば、死んだ時だけだ」
「……そんな」
死なんて、こんなに身近にあるのか。明日居なくなるかもしれない、そんな恐怖と毎日顔を突き合わせるのかと思うと怖い。
「…子供は考える…今すぐ了承は出来ない」
それでも私の意見を聞いて、勇人さんは譲歩する。
「…死なないで…私を残さないで」
今のこの生活よりも、これから生まれてくる子供よりも、彼の存在その物が無くなるのが嫌だ。
「どうする」
まるで感情のこもってない無機質な声は、ロボットみたいだ。
「………今…ちゃんと生きているか…確かめさせて」



「うっ、ん、ん、ん、っ」
寝室へと移動する時間も惜しく、そのままソファーで繋がった。ソファーに寝かされた私の上に覆い被さる勇人は、私の左足を上げて、私の蜜壺の中に昂りが入っている。抽送が始まり打ち付ける時に、蜜壺から蜜が溢れる。
キュッキュッと肌がソファーに当たり、背中と腕が擦れる。
彼の胸に両手を添えると、抽送が激しくなっていく。私をじっと見下ろす彼の眼差しは鋭く、熱がこもって苦しそうな表情で、胸がドキドキ熱くなる。
下唇を噛んで大きくなってしまう喘ぎ声を抑えていると、それに気がついた勇人さんが私の下唇に親指の腹を押しつけて口を開ける。
「あっ、あっあっ、んっぁっ」
彼の胸から腕を上げて、私の顔に触れる彼の手を自分の手を重ねると、指先が絡む。
パンッパンッと、ひと突き、ひと突きが重くなっていくと、お互い視線を外さず絡まったまま、お互いの気持ちが昂ぶっている表情を逃そうとしまいとする。
「あっ、いっく、いくっ、あっあっ、あああ!」
ぎゅうっと絡めた指を握ると、すぐにやってきた絶頂で頭が真っ白になり、身体が強張った。
「はっ、ぐっ」
しっかりと合わさった下半身に、勇人さんの昂りが私の蜜壺にぐりぐりと押しつけると、弾けた昂りが私の最奥へと熱い証を注いだ。塗りたくるように、蜜壺に染み込むように緩く腰を動かし続けていた。



***************



「…テツ、絵梨奈に余計な事を言うな」
「すんません、兄貴…文香のヤツが聞かなくて」
テツは俺に忠実な部下だが、いかんせん嫁にめっぽう弱い。きっとテツに問い詰めて、婚約者の話を聞いたのだろう。文香テツの嫁との時間が増えると、絵梨奈の話はあの女との話で持ちきりで、俺といるのに他の事に気を取られて嬉しそうにしているのが何故か気に食わなかった。
だがテツと居させるよりはいいかと、思っていたら忘れたかった消した女の話をされ、なら子供が欲しいと言われた。
――俺に…子供ガキ
実は絵梨奈には、ピルを飲んで貰っている。それは俺が避妊ゴムをする意味が分からないからだ。
――俺のモノだ、中に出すのが礼儀だ
きっと今頃テツの嫁と、どう俺を説得しようかと相談しているはずだ。
――次はどんな手を使うのか…楽しみだな…昨日の奉仕はまぁ良かったが、俺好みではない…そうだ、これから毎回教えていけばいい
人知れずほくそ笑む俺を、部下は何か失敗してしまったのかと青ざめている事を、俺は気がつかなかった。
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