メガネの彼女は野獣に捕まる

狭山雪菜

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リクエスト ヤキモチと野獣 美女と野獣

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「いぇぇぇーーーい!!楽しんでるかぁぁあーー!」

大音量の夏の音楽と進行役の男性の叫び声が、海のそばにある組み立てられた舞台の上から聞こえてくる。真っ青な空と夏雲、日差しの強い太陽が今、海、砂浜、舞台の前にいる何百人の水着姿の男女に注ぐ。
8月に入り毎週やっている海の家とイベントだらけの週末の日に、参加してみる?と誘われた。お昼すぎから参加したのだけど、気がついたら2時間が過ぎていた。
夏のPOPな曲から、定番の夏曲サマーソング、DJがアレンジした流行りの洋楽が流れ、人々は飽きもせず踊り狂う。
そんな人々の中に一際男性からは視線を奪い、もしくは女性から羨望の眼差しを向けられているのは、日に焼けた事のないような真っ白な肌に黒いビキニ姿の女性が1人、他の視線など気にせず気楽に踊っている。お団子にした艶のある黒髪、耳からイヤリングが揺れて、ぱっちりとした二重の瞳、赤い唇は瑞々しく小さい。卵のように小さな顔に反して、溢れんばかりの寄せた胸元は綺麗な円形で、キュッと折れてしまいそうな細い腰、すらりと長い脚と黒いピンヒールの足元。
音楽に揺れながら踊る姿は美しくまた妖艶で、一人、また一人と、蜜たっぷりの花に誘われて、ひらひらと舞う蝶のように男達が近いている。
あと数mで彼女に触れそうな距離までくると、突然大きな巨体の男が彼女の後ろへと回り、男達の視線から彼女を遮った。
ムッとした男達は抗議をしようと、巨体の男を見ると、みるみる青ざめ散っていく。
「…ん?どうしたの?由伸よしのぶ
ギロッと鋭い眼差しを周囲に向けている彼氏の由伸を、私――愛美まなみは見上げた。
「…いや、何でも」
そう言って私を見下ろすのは、180センチを超える大柄な男で、オレンジから黒へとグラデーションのようなデザインのハーフパンツの水着を履いている。太く筋肉で覆われた腕と割れた胸元と腹筋、太ももは、私の腕と太ももの3倍の太さはある。黒髪は短く刈りあがり、鋭い眼差しは人々に恐怖を植えつける…んだけど、私にはどういう訳か、可愛くて愛おしく思っちゃうから不思議なものだ。
私の背後に立ち、腰に軽く腕を回した由伸は、周りの人達に"愛美彼女は自分のモノだ"とアピールしている…が、当の本人は特に気にしていない。
しばらく踊っていると、わいわいと喋る周りの声が聞こえてくる。
『ね、ちょっとあの人、かっこよくない?』
『どれ?あっ本当だ…すごい筋肉』
『そばにいるの彼女かな?声掛けたいのにぃっ』
キャッキャッ騒ぐ彼女達に、もしかして由伸の事かな?と思うと、ムッとする。
――何なのっ、ひとの彼氏に声掛けたいとか、ありえないよね?
私の腰にある彼の手に自分の手を重ねて由伸を見上げると、彼は私を見下ろしキツいと言われている眼差しを少しだけ和らげた。
「どうした?」
と私の姿が映る瞳と優しい声にホッとするとの同時に、私以外のひとが彼を褒めるのを面白くなくて、普段彼が私への独占欲を隠さない理由がなんとなくわかった。
振り向いて彼の腰に腕を回して抱きつくと、当たり前のように私の背に彼の腕が回された。
彼は私のよ、とふふんっ、とマウントを取ろうと勝気にキャッキャッ騒いでいた声の方を見ると、女の子達は私達から背を向けて遠くにいた男性を見て、まだキャッキャッ言っていた。
――えっ由伸の事じゃないの?
遠くにいる男を見ると、色黒だが全然筋肉もないし、確かに顔はいいが、ひょろっとした身体にしか見えなかった。
――えっ?!ありえない
先ほどまで彼氏を褒められてムカついていたのに、他の男の方がカッコいいと言われ(一方的だけど)それはそれで、ムカつく。彼の背に手を上げて、ぎゅっと抱きつくと
「どうした?ん?」
と、彼は私の耳元に唇を寄せて囁く。
「別に、ちょっとムカつく事あった」
「何だそれ」
彼は呆れた声を出したけど、それ以上何を聞くわけでもなく、私が抱きついているのをいい事に、抱きしめ合いながら左右に揺れて踊る。
真夏の日差しは強くて抱きしめ合っていると、密着する肌から薄らと汗が噴き出る。
――バカバカしい
こんなの私らしくないと思うのに、気がついてしまった嫉妬は、まだ胸の中を…頭の中を占める。こんな時は、どうすればいいのか、なんて考えるのは愚問だ。
彼の肩に・・ある凸凹したかさぶたを、そっと手のひらでなぞれば、彼の身体がピクリと反応する。
ピンヒールを履いているとはいえ、背の高い彼の喉仏の辺りに唇を寄せて軽く吸いついいて、敢えて甘えた声を出した。
「…ね、もう抜けよ…イチャイチャしたい」
いつぞやの誘い文句を言うと、彼は私の手を引いて会場を後にした。




***************




元々日帰りのつもりで来たけど、会場に着いてすぐ、夜まで楽しみたいからやっぱり泊まろうと、海の見えるホテルを取ったのは正解だった。
ツインルームは白ベースの家具が多くて、南国のホテルみたいだ。窓ガラスは壁全面にあり、ベランダに出ればオーシャンビューが一望出来る。くぐもって聞こえるのは、さっきまでいた場所からだ。窓を開けるときっと下の浜辺でやっている音楽が、はっきりと聞こえるだろう。
「大丈夫か?」
彼が持っていた薄手の緑色のパーカーを着てホテルに戻ってきた私に、Tシャツを着た彼は心配そうに聞いてくる。
「うん、平気だよ」
そう言って彼のそばを離れて窓際まで歩くと、彼のいる方へくるりと振り向いた。彼に見えるように上までしっかり留めていたパーカーのチャックを、下へおろした。少しずつ見える白い肌と黒いビキニを、焦らすようにゆっくりと露わにさせていく。どう?と、潤む瞳で彼を見つめると、由伸の顔が強張っているのが分かる。彼に見えるようにと片足を少し上げると、パーカーのチャックが外れて、大きいパーカーは私の肩から床へ滑り落ちてパサリ音がした。
一歩ずつ近寄る彼の眼差しはキツく、まるで大きな熊みたいだ。窓に身体を付けて両手を上げると、早足になって近寄る彼の身体で押さえつけられた。両腕から手のひらの上を彼の手のひらがなぞり、ついには彼の指先と指を絡めた。窓ガラスに押しつけられた由伸の身体に力が入っていて、身体がズリ上がってしまう。背中に当たるガラスがキュッとなって、擦れるけど気にしてられない。
「…誘惑成功…かな」
「誘惑しなくても、いつでも愛美に溺れているよ」
私の足の間に彼の右足が入り、視線を絡めて鼻先がぶつかり、キスがいつでも出来そうだ。
「ね、早く…由伸のモノって…っん」
私は彼のモノだと、は私のモノだと感じたくて、素直にそう呟いたら、途中で口を塞がれいきなり舌を強く吸われた。痛いくらいの吸い付きに、胸がきゅんとする。
「あ…ぅっんっ…はっ」
私も口を閉じると彼の唇を甘噛みし、お互い貪欲にキスをする。傍若無人に動き回る舌に応えながら、お互いの口から溢れた唾液が顎に伝う。
鼻での息も苦しくなり唇を離すと、口元の唾液を彼が舐めとり、そのまま首筋に移動した。ちゅぅっと強く吸われ、チクリとした痛みの後舌を這わし、唇が移動する。何度か繰り返され、反対側も同じようにされると、また私の口に戻り舌を絡める。
下から突き上げられ、キュッキュッとガラスと肌が擦れる。ガラスから背中を浮かし彼の胸に柔らかな胸を押しつけると、私の足の間にある彼の足の上に座った。腰を緩やかに前後に動かし私が体重を掛けても、ぴくりともしない強靭な身体にうっとりとしてしまう。
絡めた指先を解き、私の腰を下から掬うように揉む。
「んっ…触り方っ…えっちぃ…んっ」
「これからえっちするからな」
急に恥ずかしくなって、可愛くない事を言ってしまうが、由伸はそれを一蹴する。
「でも、そうだな…まだ、何にも始まってないしな」
と、何でもないようにそう言った彼は、私のお尻をねっとりと揉み始めて、パッと手を離すとぷるんと揺れる。また手のひらをいっぱいに広げて揉み、私の肩に顔を埋めて舌を這わす。彼の頭を左手で抱き寄せると、彼の胸板に右手を添えた。
「あっ、はっ、ん、んっ」
ぐりぐりと彼の太い足に下半身を押しつけ、前後に揺らした時に摩擦で快感が全身に巡る。
「勝手に気持ち良くなるなよ…っ」
好き勝手動く私に、彼は咎めるが止める気はないみたいだ。
「だっ…てっ…ん」
彼の額に自分の額を重ねると、求めていた口づけをくれる。私の足の間から彼の足がなくなり、両足が床につく。急に私から一歩後ろに下がった由伸が、
「…脱いで、愛美」
低く唸る命令口調の声に、逆らえなくなる。腰のビキニを指先で引っ掛けゆっくりとズラす。痛いほど身体に刺さる視線を感じ、手が止まりそうになる。
「…続けて」
彼の低い声に手を動かすと、太ももに下ろしたビキニと下半身との間に透明な糸が引いているのに気が付き、手が止まった。
「…どうした?」
分かっているのに、続けてと、彼は甘い命令を私に課す。足を上げて片方ずつの足からビキニを脱ぐと、真っ直ぐ立った私は、ビキニを床に落とした。胸のビキニの肩紐から腕を動かし取り肩腕も同じ腕を取り、胸の下からビキニの生地を掴み下から上へとシャツを脱ぐように持ち上げると、支えるモノが無くなった乳房はぷるん、ぷるんと揺れた。
彼に見せつけるように、彼の目の前で脱いだビキニを落とすと、彼は脱いだビキニに視線を落とし、また視線を上げて私の身体を頭から足元まで、何度も何度も射抜くような強い眼差しで見つめる。
あまりの熱視線に見られていると強く感じ、頬が赤くなっていくのがわかる。腕を交差させ胸と下生えを隠すと、彼が一歩進み私の身体を抱き寄せた。
下半身を隠した私の右手の甲に、固くなった彼の昂りが当たる。水着の上から彼の昂りを軽く摘むと、私の手に彼が昂りを押しつけた。
どちらかともなく口づけを始めると、彼の左手が私の乳房を揉み愛撫が始まり、彼の右手が私の下生えに直接触れ蜜口から蜜壺の中へと入る。腰が引けてしまうと、お尻が窓ガラスに当たる。太くて固い指が2本入ると、蜜壺がいっぱいになる。
水着の上から触っていた彼の昂りから手を離し、水着の中へと手を入れて直接触ると、ぱんぱんに膨らんでいた。上下に擦り、凸凹している由伸の先端を親指の腹で押しつけ、先端から溢れるツユを昂りに塗りたくる。
グチュグチュと口から唾液を掻き出し、わざと大きな音を立てながら、お互いの性器を弄る。
グリグリっと彼の指が指の付け根まで埋まると、蜜壺の中で指を曲げたり、パラパラと動かし内側を擦る。まるで抽送しているかのように出し入れされ、足がガクガクと震える。立っていられなくなると彼の胸板に身体を寄せても、彼は唇を離してくれなかった。
「ん…はっ、あっ…っ」
顔の角度を何度か変えた時に、2人の間に出来た隙間から甘い声が漏れてしまう。
「ッ…愛美っ…そろそろっ」
彼の昂りを掴む私の手を彼は掴むと、彼の水着を下にずらした。水着に引っ掛かった彼の昂りが勢いよくぷるんと上に戻ると、あまりの太さに余計に瞳が潤み、期待の眼差しを彼に向けてしまう。窓ガラスに頭も背中もくっつけると、足を上げた時に出来た隙間に彼の身体が入り、お尻を持ち上げられ彼の昂りが蜜口に当たった。お尻から手の力を抜き少しずつ私の身体が下に落ちると、彼の昂りが私の蜜壺へと入っていく。
「あぁっ…おっ…きいっ…ん」
「くっ…キツ…っ…ぐっ、はっ」
ズズッと滑らかに入る昂りを、蜜壺は蜜を溢れさせながらぎゅうぎゅうと締め付けていく。下からも突き上げられ、2人の下半身がぴたりと密着すると、完全に繋がった。彼の肩に腕を置いて彼の腰に足を絡め、近づいた顔をさらに寄せて熱い口づけを交わすと、下からの突き上げが始まった。ガンガンと熱情をぶつけられ、ぱんぱんと肌がぶつかり、窓ガラスに当たる身体が逃げられず、私の身体が全て熱を受け止める。
「アッ…イクッ、イクッ、んんっあ、ああぁぁぁっ!」
全身に巡った快感は一気に頭の先まで突き抜けると、彼と出会ってから知った絶頂がやってきて頭がもう、何にも考えられなくなった。一瞬たりとも離れたくなくて彼に強く抱きつくと、目の前の肩をカプッと噛みつき強すぎる快感がすぎるのを待った。
「ぐっ、ぐっ…っつ」
彼も私を窓ガラスに押しやり、腰を掴んだままぴたりと交わった箇所に昂りを弾けさせ、熱い飛沫を蜜壺の最奥へと注いだ。


彼が蜜壺に熱い証を注ぎ終わると、私のお尻を両手で掴みながら歩き始め、ベッドへと仰向けにさせられた。上体を起こした由伸は繋がったまま私の足首を掴み、右足を上げさせられると、履いていたピンヒールを脱がされる。ふくらはぎに舌を這わせ、もう片方の足も上げさせられ、ピンヒールを脱がされふくらはぎに同じように舌を這わす。
むくむくと、彼の昂りが蜜壺の中をいっぱいにしていくのを感じ、自ずとぎゅうっと昂りを締め付けてしまう。
ふくらはぎを舐めながら、私を見下ろす視線は獰猛な野獣みたいに鋭い眼差しで、求められているのを感じ心が満たされる。腕を上げベッドに頭をつけるのを邪魔していたお団子のゴムを解くと、ゴムが弾けてどこかへ飛んでいってしまう。
「あっ」
ゴムの方に視線を向けたら、自分から視線が逸れた事を面白く感じた彼が、私の腰を掴み抽送を始めた。
「あ、あっひっ…どいっ、あっ」
激しくなる抽送は、ベッドがギシギシッと軋む。
「俺だけッ…見ろっ、はっ」
八つ当たりのような子供のような嫉妬に、胸がきゅんとして由伸が好きと再認識する。彼に手を伸ばすとそれに気がついた彼が屈み、熱い口づけを交わす。
「~~っ!!」
2度目も呆気なく絶頂がやってくると、お互いの唇を貪りながら声にならない嬌声が彼の口の中へ消えていった。



「いぇぇーーーぃ!!」
窓ガラスに頬と乳房をつけた私は、赤い所有印を身体中につけられて、背後から攻められ太ももからは2人の愛の証が伝う。
「っ…っん、ぁっ、あぅっ」
真っ暗になった夜で砂浜にある会場からは、明かりと重低音の音楽と日中に聞いた男性の声が聞こえる。真っ暗な部屋は外の灯りだけでも、充分にお互いが見えて、窓ガラス越しに彼の眉を寄せた表情に、私がそうしさせていると思うと嬉しくなる。ずっと愛し合っていたから換気をしたくて、窓を開けるだけのつもりだった。それなのに背後から抱きしめられ耳を舐められたら、簡単に快感が蘇る。
――嬉しいっ、好きっ
口にしたいのに、出てくるのは甘い喘ぎ声。それを知っているのか、彼は私の耳元に口を寄せた。
「俺もっ、好きだっ」
囁く声に反応して振り向いて口を塞ぎ、お互いの舌を絡めた。プルプルと震えた身体を抱きしめられながら、蜜壺の最奥に掛かる熱い証を感じた。





「…怠い」
起きてすぐ彼の腕の中でそう告げたのは、心の底からの本心だった。
「そうか」
そう返事した由伸は、私の額に唇を押しつけた。
満足気に人差し指で私の身体を触ると、彼の触った箇所に彼がつけた所有印が付いている。
「…付けちゃダメって言ったのに」
私は口を尖らせると、彼を睨んだ。
「それは、海のイベント終わるまでだったろ」
私の睨みなど、彼にとっては何でもないのが悔しいが、確かにそんな約束だったと思い出した。

『海に行ったら水着を着るのっ!久しぶりにはしゃぐの!』

そう言って身体に印をつけるのを拒否したのだが…初めて会った時よりも、身体中に赤い印をつけられているのは……絶対……気のせいじゃない。
「…仕事行ったらどうしよう」
首筋にもたっぷり付いているであろう赤い印に、虫刺されなんて言い訳は苦しすぎる。
うんうん、と悩んでいると、
「首はある程度我慢した、だから身体につけたよ」
絶対にそんな訳ないと反論したかったが、反論したら最後鏡を取り出し一つ一つ検証されながら、もっとつけられてそうだと思い黙った。
「何?嘘だと思う…なら」
黙ったままだったのが、逆に彼に反論していると思われ、バストイレ一緒の大きな鏡の前で、焦らされ感じすぎて本気で泣くまでやめてくれなかった事を、この時の私は思いもしなかった。
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