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番外編 クリスマスの遊園地 投稿27ヶ月記念小説 売れっ子タレントとマネージャー

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「いやー、今月から早いモノでもう12月ですか、イルミネーションが綺麗な遊園地にいるのはテレビで見ない日はないでしょう、まりりんです!まりりーん!」

スタッフの1人が抱えていた生中継のモニターを見ながらスタンバイしていた私は、イヤホンから聞こえてきたお昼の情報番組の司会者に名前を呼ばれて、にこっと大きなカメラを肩に置いて私に向けているカメラマンに笑顔を向けた。
「はいっ!こんにちはー!まりりんでーす!今日は、お昼から見れると言われているイルミネーションが話題のとある遊園地に来ておりまーす!」
元気にしゃべり始めると、カメラマンの後ろにいる数人のスタッフは釣られて笑みを浮かべた。


私──芸名「まりりん」こと、真中まなか莉乃りのは、今人気絶頂の売れっ子タレントだ。なりたい顔ランキングや彼女にしたいランキング1位を毎回獲得し、私が出演するCMの商品は飛ぶように売れているらしい。16歳の時にスカウトされ、ついこの間20歳を迎えた。何度か映画やドラマに出たけど、やっぱりまだ情報番組やモデル業の方が多くて、私の所属する芸能事務所社長とこれからタレントとして生きていくか女優としてやっていくのか話し合っているがまだはっきりとは決めていなかった。
この先タレントか女優かは決めていないけど、一個だけ確実な未来ならある、それは──
「はい、ありがとうございましたー!」
生中継も無事に終わり、スタッフに挨拶をすると、
「まりりんさん、こちらへ」
180センチを越える大柄なスーツの男が私のそばに寄ってきて、私を遊園地の駐車場に停めた大きな黒いワンボックスカーに誘導する。楽しい音楽と絶叫アトラクションの声が響く遊園地には不釣り合いの真っ黒なスーツを着たこの男は私のマネージャー兼ボディーガードの藤原藤原まことで、私よりも年上の28歳で、
「…まあ・・、今日もお疲れ様」
厳つい顔とは裏腹に、蕩けるような笑顔を私にだけ見せる私の彼氏でもある。
2人きりの時は"まあ"と愛称で呼び、私を甘やかす存在であり、いずれは結婚するであろう恋人。社長公認で付き合って同棲もしているが、やはりいずれは藤原と結婚して彼のものになりたいも思っている。
「…今日はもう終わり?」
「ああ、あとは明日の朝一で収録があるが…とりあえずは今日は終わりだ」
事務所が手配した黒のワンボックスカーに入ると、藤原は外にいる時とは違う、フランクに話しかけてくれる。中の様子が見れないように遮光の黒いカーテンで隠された車内だから、私も安心して話せる。
今日はもう終わりだと言っても、お昼の情報番組の生中継の後はスタッフさんへの挨拶回りと次回の現場の説明を受けていたからもう18時をすぎているし、明日の朝に仕事があるからそんなに休息の時間はない。だけどめちゃくちゃ忙しかった時は移動時間が睡眠時間のようなものだったから、次の日まで余裕があるのはまだいい方なのかもしれない。
手帳を開いて明日の現場を確認している優雅に座る藤原に腹が立ってくる。
「…今日はクリスマスイブなんだけど?」
彼の隣に座り身体を藤原に寄せて不満を告げると、彼は僅かに苦笑した。
「そう…だな、この後はフリーだから、遊園地の中でも見るか?」
「本当?…でもいいの?」
いくらなんでも目立ちすぎると思ったけど、藤原はスーツのポケットから細長い紙を2枚出して私に見せた。
「ああ、遊園地入る時にチケットは貰ってるからな、少し遊んで帰るなら問題ないだろう」
そう言ってニヤッと口角が上がった顔は、子供が泣き出してしまいそうな怖い顔をしていた。




***************



白や黄色、赤や青のイルミネーションの上を歩いているような気分にさせてくれる幻想的な遊歩道は、お昼とは違う雰囲気を楽しめる。お昼はイルミネーションがなくても、チューリップを形どった花が一面に彩られていて、冬なのにお花畑にいるような錯覚を覚えたが、夜になれば真っ暗な空にイルミネーションの光りが輝いている。
「…こっち向いて」
道の途中にある写真スポットで、藤原にポーズをとって写真を撮ってもらう。これは後で公式サイトに上げる用の写真で、ついでにインスタに投稿する用に自分のスマホでイルミネーションを背後に自撮りをする。
ただ並んでイルミネーションを見る、本当なら手も繋ぎたいし腕も組んだり、一緒に写真を撮って2人の記念にしたいのに、SNSが盛んな今、隠し撮りされたりしてすぐにネットにアップされたら私と藤原の交際がバレてしまう。今日のお昼の情報番組で出演した衣装を着ているとはいえ、男と2人で顔を寄せたり腕を組んでいたら付き合っている事がバレてしまう。
──私は別にバレてもいいと思っていたけど…
同じ年代の芸能人の友人は、写真週刊誌に密会場面を撮られた事で事務所から別れるように言われたらしい。
私の所属する社長は私と藤原の交際を知っているから、別れろとは言わないと思うが…付き合うのは許すが、藤原がマネージャーから離れるように言われたら、四六時中藤原と一緒に居られなくなって嫌だなと思うようになって外でも適切な距離を保っている。そうでなくても遊園地にガタイのいいグレーのガウンジャケットを羽織るスーツ姿の藤原は目立ち、その横にいる私は帽子をしているとはいえ、結構目立つと思う。だけど私のイベントやテレビ番組の現場やSNSで隠し撮りされたりした時に、毎回スーツ姿の藤原が隣にいるから、藤原は私のマネージャー兼ボディーガードっていうのは周知の事実として知っている人は知っている。
「そろそろ帰ろうか」
「…うん…出来たら観覧車だけでも乗りたい」
ひと通り写真を撮り、もう閉園の時間が近づいてくると、明日のこともあるから帰ろうとする藤原を止めて、最後に観覧車に乗る事にした。



真っ暗な観覧車の中は、外の景色が見れるように扉が閉まったら足元の灯り以外消える仕様になっていた。少しずつ上がるゴンドラの中は、私の向かいに藤原が身体が大きくて窮屈そうに足を広げて座っている。
何枚かゴンドラの中で写真を撮った後、その藤原の足の間に私は足を伸ばすと、彼のふくらはぎに自分のふくらはぎを寄せた。
「…綺麗だね」
外を見ると絨毯のように光るイルミネーションが、一面に広がっていた。
「そうだな」
藤原はそう言っているにも関わらず、ゴンドラの窓枠に左肘を乗せて私を見ている。彼の顔を見なくても、突き刺さる視線が私の頬を赤くしていく。
──綺麗なのは、イルミネーションなのか…それとも私なのかな…私だね
そう考えてる間だけでも充分に幸せだと思っている。少なくとも藤原が、イルミネーションに感情とか感動とかしないのを付き合いの長い私は知ってる。もう、と藤原のふくらはぎに足を擦り付けると、彼は低い声で私の名を呼んだ。
「まあ」
彼が2人きりの時に呼ぶ、私だけの愛称。
「足を広げて」
そう命令されたら、自然と身体が動いてしまう。寒いからとロングスカートとニット、その上にはコートを羽織って帽子も被っている。藤原はというと、腰を浅くして座り直した。ゴンドラの中は上部は全面窓と鉄の骨組みだけとなっているから、胸元から下は外から見えない。私のしようとしていることも、藤原のしようとしていることもゴンドラの中にいる2人しか知らない。
「…スカート少し上げて」
そう言われ、スカートを掴んであげると、右の革靴を脱いだ藤原の足が上がり、私の足の内側を足の指でなぞりながらスカートの奥、太ももの付け根へと向かっていく。彼の足がちゃんと奥へといけるように、私も座り直して足を広げると彼の足の指先が私の下着に当たる。
「…んっ」
ぴくって反応してしまい、彼は器用に指先を上下に動かしていく。下着越しで蜜口の上に親指が当たり押し付けられると、快感が一気に花開いていく。
「…まあ、俺のも」
私の反応を肘をついて見ていた彼は、徐にスーツのズボンをくつろげ、少し盛り上がったボクサーパンツを私に見えるように見せた。私も右のブーツを脱ぎ捨て足を伸ばすと彼の昂りに足の底で踏むと、藤原は熱い息を吐いた。ギュッと肘をつけた手のひらは硬く結ばれて、血管が浮きでるくらい握っている。その手の横にある口はキツくと結ばれて、私を見る眼差しがナイフのように鋭い。
「…ん、っ」
口から一緒に出る声と息が湿っぽくて白い、藤原が私の蜜口の奥へと入りたいように足の指先を押したり引いたりすると、ぴりぴりとした快感が全身に巡り痺れる。
「あっ、ふじ、わ…んっ」
刺激されるたびに足がピンと伸びて彼の股間を踏み、私が踏むと彼の足もぐぐっと押し付けられる。ゴンドラの外、上がっているとはいえ、誰が見ているかわからないから下手に動けないと頭ではわかっているけれど、身体が更なる刺激と快感を求めて貪欲になっていく。腰を浮かせて彼の足に押し付けると、私は知らず知らずのうちに自分の感じる場所へと藤原の足を下半身に当たるようにつけた。
まあ・・がもうダメって音を上げるまで舐めたい、それで明日の朝、仕事に行く直前まで繋がってさ」
その光景を想像するだけでゾクゾクとした快感を感じ、うわ言のように、うん、うん、としか頷けない。
「してっ、欲しいっ、いっぱい舐めて欲しいっ」
ついには彼の足の指先だけじゃ我慢出来なくなった私は、彼の座る座席に足を伸ばしてスカートの裾を上げた。周りから見えないように足を曲げないで下着の中に手を入れると大洪水のように蜜が溢れて濡れていた。よく見ると藤原の足の先は黒から濃い黒へと変わっていて、で色が変わったかなんて一目瞭然だった。
「もう少し先に入れて、そのすぐ上がまあ・・の気持ちいいところだ」
「う…んんっ、っ」
私よりも私の身体に詳しい彼は、私が指を入れてどうすればよいのか低い声でゆったりとした口調で指示を出す。彼に言われるがまま少し先に指を入れると、ピリリとした強めの快感が私の身体に起こる。
「まあ、っ、帽子でちゃんと隠して」
口を少し開けて口で呼吸していると、彼は私の指を下着の上から強めに押した。一気に奥まで入った指に蜜壺が反応して、強く私の指を締め付けた。
「~~~っ、っ!!」
ピクピクと身体が跳ねて快感に酔いしれていると、くそっ、と短い唸り声が聞こえる。私が伸ばした左足に手を添えた藤原は、私のふくらはぎとスカートの中の膝頭を摘んで遊ぶ。
コレ・・が終わったら、戻るぞ」
イッている最中でも問答無用で、彼の足により私の手が押されて締め付けている蜜壺の中でも指が動くから、背がのけ反り頭をゴンドラの椅子に押し付けた。
「うんっ、うんっ」
返事をするのにいっぱいいっぱいで藤原の顔を見ると、眉を寄せて不機嫌な顔をしていた。
──あっ、その顔
知ってる、と思うと、下半身がまたきゅんとする。この藤原の顔は、このあとめちゃくちゃに抱かれちゃう時に見せる顔だともう知っている。
「キスッ…キスしたいっ」
「まあ、んな事言うなっ」
気持ちいいキスを思い出して、頬に手を添えて小指を下唇に引っ掛けて中に入れると舌を出して舐めた。ちゅうちゅうと吸い付いていると、藤原は下着から昂りを取り出して上下に擦り出した。赤黒い天井を向いた昂りは、先端からツユが溢れている。ねちゃねちゃとゴンドラに響く音が、私の快感をまた上げる。
「くそっ、そろそろ着くな」
ぱんぱんに膨れた昂りを下着の中に乱暴な手つきでしまった彼は、私のスカートを整えて脱いだブーツを履かせた。自分の靴も履くと、屈んだ彼が窓の外から見えなくなった。私の下着の中にあった手を離し、テラテラに濡れた指先を躊躇なく口に含んだ。蠢く彼の舌が私の指の間にも這わされ、このままキスをしたくなる。
「…早くキスして、それでっ」
「それ以上言うなって、っ…中途半端に手を出すと地獄だな」
藤原の下半身に視線が吸い込まれて、口から願望が口からするりと出ると彼は舌打ちをする。
ぼうっとしたまま地上に到着すると、彼は私が先に降りたのを確認してから降りた。


他のアトラクションの間を通り、閉園時間のアナウンスが入る。あと30分もしたらきっと出口に向かいみんな帰るだろう。
早歩きで歩く藤原に付いて行き、濡れた下着が冷たくて気持ち悪いのに、この後に起こる甘美な時間に身体が期待してドキドキとうるさい。
「…いっぱいしてね、たくさん」
彼にだけ聞こえる声で、誰が聞こえてるからわからないから、主語を付けないで話しかけると、
「ああ、もちろんだ…立てないくらいな」
と唸る彼の返事が聞こえた。駐車場に戻った私は黒のワンボックスカーの後部座に乗って、藤原はスライドドアを乱暴に閉めると運転席に座りエンジンを掛けた。スカートをたくし上げ足を広げると、彼がバックミラーから見れる位置に座り直した。
「…覚えてろよ、まあっ!」
私の痴態を食い入るように見て、悪態をついた彼は車を出発させた。



***************



「はっ!あっ、酷っい、あっ」
「ぐっ、どっちが酷いのかっ…く…っ、締まるっ」
運転する彼が信号で止まるたび、バックミラーに見せつけるように下着を脱いだり、蜜壺の中に指を入れて掻き回していたり、早く欲しいと甘えた声で伝えるたびに、彼はハンドルを握る手に力を込めていた。遊園地から明日の現場に近い予定されていたホテルに到着すると、持ってきたお泊まり用のキャリーケースを取らずにチェックインして部屋に入ってすぐに襲われた。落ち着いたら・・・・・・後でまた取りにくると、藤原が言葉だけを残して。
部屋の中に入ってすぐスカートをたくし上げると、彼は私の蜜壺なかに入ってきた。車の中で下着は脱いでポケットの中にあるし、彼を煽るつもりがつい自分の快感を求めてしまって濡れた蜜壺の中は蜜で溢れていたから彼の昂りをすんなりと受け入れることが出来た。準備万端のはずの彼も私の蜜壺が十分に解れているのを知っているから、己の欲情を私の蜜壺の中に入れたのだ。
「まあっ、ほらっ」
そう言って私がずっと欲しかったキスをすると、一気に最奥まで貫かれて私達は繋がった。キスを中断され時に私は服を脱がされ、器用に自分の服を脱ぐ藤原が何も身につけていない裸になる頃には、彼の抽送が始まった。おり重なるように地べたに倒れて、ある程度満足するまで離れられなかった。
休憩も兼ねてベッドへと抱き上げられて移動すると、どちらかともなくキスを始めたらまた熱がぶり返した。
用意していたクリスマスプレゼントも、話題のレストランへ行こうしていた計画もなくなりベッドの上で過ごすクリスマスイブが終わったのだった。




後日に観覧車に乗っている所を遠くから撮られた男とまりりんの写真がネットにあがり、その数日前に上がったインスタと公式サイトの写真から情報番組の延長で滞在した遊園地の時で、相手は有名なまりりんのマネージャーだとすぐに判明した。
まりりんはその時の事を思い出して頬を染めながらそっと保存したが、それを知った藤原から、
「他のやつが撮った写真を保存するなんて」
と嫉妬により抱き潰されたのはまた別のお話。
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