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番外編 オーナーの彼氏がいるクリスマスの日 クリスマス企画第2弾3 姫の用心棒
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間井晶子は、長い髪を靡かせながら高い黒のピンヒールで街を歩き、すれ違う人々の視線を総なめにしていた。日に焼けていない肌は白雪姫のようだし、黒い艶のある髪をポニーテールにしているから、若干幼く見える。髪を上げた事によって露わになった首筋から肩のラインまで綺麗な曲線が出て、ベビーピンクのファーが幼さを強調する。彼から貰ったブランドの黒のミニドレスは身体にフィットして、細い腰と膝上20センチのスカートから伸びるスラっと長い脚はモデルのようだ。耳のピアスとネックレスは小粒のダイヤが輝き、腕にはめた腕時計とダイヤのついているピンクゴールドのブレスレットは彼氏とお揃いだ。ハンドバッグはベビーピンクのファーと同じデザインで、毛並みの美しいからいつでも触っていたいくらい気持ちいい。
──クリスマスに遠距離恋愛でもないのに、彼氏に会いに行くって健気じゃない?
クリスマスのイベントの時期は私の彼──智也はホストクラブ"CLUBSnowKingdom"のオーナーをしているから忙しくて、年明けのバレンタインが終わるまで無休で働き、家に帰ってくるのが遅くなる。
付き合い始めた瞬間から恋人のイベントがなくなった私は、そこで彼の勤めるクラブに通って恋人の時間を過ごす事にした。最初はVIPルームを少しの時間だけ借りていたが、いつからかオーナー室の横に個室が出来て、そこで一緒に過ごすようになった。
今年もその予定でいたのだけど、私をこのCLUBSnow Kingdomに連れてきて、後に彼氏になる智也と引き合わせてくれたアキヤは、新しくついた指名客がクリスマスにアキヤと同伴したいと申し出たので私は1人で智也のいるCLUBSnowKingdomへと行く事になった。
「いらっしゃいませ、マイさん」
「…こんばんは」
私を出迎えてくれたのは、このホストクラブのマネージャーで、最初この人に話しかけられた時はボーイだと思っていたけど、実は智也とこのクラブを立ち上げたメンバーだと教えて貰った。私が今日来ることは智也に伝えたけど、彼は居なくて代わりにクラブのマネージャーがいるのが不思議で、首を傾げていると、マネージャーが私の様子に気がついて苦笑した。
「…忙しすぎると、眉間に皺が寄ってしまうのでね、オーナー室にいてもらってますよ」
なるほどって納得すると、マネージャーはこちらですと言って私をお店の奥にある、オーナーが作った部屋へと案内してくれた。
***************
オーナー室の部屋はシンプルなつくりとなっていて、ミルクチョコレートみたいな色の革張りの3人が座れるソファーと、ソファーのうしろの壁面には、ウィスキーからワインまで年代物のボトルが陳列されていて、部屋の隅には丸いテーブルにグラスと氷を入れる、今は空のアイスバケツとグラス、その横にはミニ冷蔵庫がある。ソファーの前にガラス板のローテーブルもあり、床は赤い絨毯が敷かれている。
バレンタインやホワイトデー、それから智也に呼ばれた時に待つこの部屋にいると、自宅のような感じがするのは、きっと彼が使う柑橘系のコロンがするからだ。ソファーの一番端に毛布と枕があるから、この部屋で寝泊まりしているんだと思う。同棲している家に帰ってこない時は、ホテルにいるものだと思っていたけど、ホテルに泊まるくらいなら家に帰ると以前言っていたのを思い出した。
前と違うところは、部屋の隅にあるミニ冷蔵庫のそばに、一本の支柱に枝分かれしているポールハンガーに、男物のスーツのジャケットが掛かってあるしかない。
自由にしていいと言われているから、ミニ冷蔵庫を開けると、私の好きなピンクのシャンパンのボトルが冷やしてあったあった。前回来た時も飲んだし、まだ封が空いているから冷蔵庫から取り出すと、ミニ冷蔵庫の横にあったグラスに注いでソファーの前にあるローテーブルに置く。ついでに智也の好きなブランデーのボトルを棚から取り、グラスと一緒にローテーブルに出して置いた。
──いつくるか分からないから、出すだけでいいか
ミニ冷蔵庫では氷も作れる機能もあるから、智也が来たらアイスバケツに入れてお酒を作ってあげようと計画を立てる。ミニ冷蔵庫の中にあるものを確認していたら、隣にあったポールハンガーにかかっているジャケットが目に入った。
──これ、この間出かけた時に着ていたヤツだ
智也の繁忙期と年末に向けて忙しくなってきた事務職の私が重なり、最後に智也に会ったのが1週間前だ。その時玄関先で智也が着ていたジャケットだと思うと、何となく手にとってしまったら、ハンガーからズレたジャケットは床に落ちそうになり、彼のジャケットを取ると彼のジャケットから柑橘系のコロンが鼻をくすぐった。
──いい匂い、落ち着く匂い
ギュッとジャケットを抱きしめ、息を目いっぱい吸い、幸せな気持ちになる。
──寂しい、早く会いたい
彼の匂いに包まれ、忙しくてそれどころじゃなかったと、自分の気持ちに蓋をして過ごしていたのに気がついた。
チラッと扉を見るとまだ智也が来る様子はない。
──入る前にノックするよね…?
いつもお店で会う時はノックをしているはずだったと思って、私はベビーピンクのファーを脱いで、智也のジャケットを羽織る事にした。
「…気に入ったか」
手の先も膝の隠れるジャケットを羽織って、智也の匂いに包まれていると、突然背後から低い声が聞こえて、身体が強張った。
振り向くのも怖くて固まっていたら、パタンと扉が閉まる音がして、革靴で歩く音が聞こえた。一度肩に手を置かれ、そのまま背後から抱きしめられると、私の顔の横に智也の顔がくっついた。
「気に入ったか」
「…ううん…やっぱり本物じゃないとダメみたい」
胸の前に回された智也の腕に手をつけると、私は彼の太い腕に頬を寄せた。
「そうか」
智也の上機嫌な声がして私の首にキスをすると、久しぶりに会ったのに最初にしたのが首へのキスで、ムッとして唇を尖らせると、智也は本格的に笑い出した。
「…酷いっ、んっ」
揶揄われて恥ずかしくなって振り向くと口を塞がれ、智也の舌が私の口をこじ開けて中に入る。勢いよく自分の舌を吸われ、彼の舌に絡めると、身体の向きを変えられた。向かい合わせにさせられて、彼の両手はジャケットの内側に入って、私の腰のラインをなぞった。
顔の角度を何度か変えて濃厚なキスをしていると、智也は後退りしてソファーの背もたれに腰掛けた。腰に回された手に引かれて、ソファーに寄りかかる彼の足の間に入ると、私は智也の腰に腕を回した。
「元気だったか」
「うん、智也は?」
「何とか」
シンプルな白いYシャツを着ている智也、分厚い固い胸板にうっとりとしながら、息もさせてくれないくらい荒々しいキスから鳥のように啄むキスへと変わって会えなかった分話す。大きな手で腰をマッサージするように揉まれ、次第にそれは胸の下にも彼の手のひらが伸びる。
「…会いたかった」
「ふっ、俺のジャケットを着るほどに?」
「まだ揶揄うなら…もう帰る」
本当に会いたかったのに、まだくすっと笑う智也にムカついて私が拗ねると、智也は嘘って言いながら私の頬にキスをした。
「俺も会いたかった」
さっきの揶揄う声じゃなくて、真剣な声のトーンに全身の力が抜けて智也に寄りかかると、彼は難なく私を抱きしめた。
目の前にある彼の腕にある私とお揃いのブレスレットをしているのを見て、嬉しい気持ちが溢れる。
『こちらのブレスレットは男女ペアとして販売しておりますが、どちらかというと女性が好むデザインとなっておりますので、これをつけているということは、男性に相手がいると知らせている効果もあります』
可愛いと見ていたら、いつの間にか智也が買っていたけど、その時に私にこそっと教えてくれた店員さんの言葉を思い出した。
──女除けになっているといいな
智也のブレスレットを指先で触れて遊んでいると、智也は私の首に顔を埋めて首筋に舌を這わしてキスをする。
ドレスの上から胸を揉まれながら下乳を摘まれて、胸の中心にある部分を人差し指でカリカリと掻く。
「ん、っ、智也っぁ」
「ん?」
私の胸で遊ぶ智也の手首を掴むと、彼は楽しそうに私の胸を弄り、もう片方の手でお尻に手を回してスカートの中に手を入れて揉み始めた。片足を上げて、智也の腰掛けているソファーの背もたれに膝をつけると、彼の手がお尻からお尻の間に回った。
「っ、あっ」
堪らなくなって彼の頬に両手を付けて、自分の方へ向けながら彼の口を自分の口で塞ぐとお互いの舌を貪欲に求めた。お尻の間を彼の指が辿り、下着を掴んで上に引っ張られると、下半身に食い込む。
「はっ、ぁっ!」
顎に、喉に、鎖骨に彼の舌が這い、強く吸ってチクリと痛みが起こっていく。動くたびにジャケットから智也のコロンの匂いが漂い、頭がぼぅっとしていく。徐々に下半身がトロリとした蜜が溢れていくのを感じ、彼も分かっているのか私の下着をズラして、いきなり蜜壺の中へと指を1本入れた。
胸を揉んでいた手は、胸のフロント部分に指を引っかけて下ろすと、窮屈にドレスに寄せていた胸がぷるんと弾けて揺れた。直接熱い大きな手で触られ、擽ったいだけだった胸への愛撫から、快感の生まれる愛撫へと変わる。
「ん、んっ、ぁっ、ん」
自分だけが気持ちいいのが悔しくて、何とか彼のズボンのボタンとチャックを下ろすと、下着の中に手を入れて彼の昂りに直接触れた。私が上下に彼の昂りを擦ると、智也は私の蜜壺に入れた指をもう1本増やし、私が擦るタイミングで指を抽送のように出し入れする。
気持ちいい、と吐息を漏らすと、智也は私の口を塞ぎ、熱いキスをする。
膝に力を入れて、ソファーの背もたれに登ると、もう片足も彼の腰の横のソファーに膝をつけて、智也の腰に跨ぐ。無言で自分の下着をズラすと、智也も自分の昂りを握り、腰を下ろす私の蜜口に当たるように位置を調整した。
「ぁ、ぅっ、おお…きっ、はっ、ぁあ!」
「ぐっ、狭っ、っぐ!」
徐々に腰を下ろすと、彼の昂りの先端が私の蜜口を広げ、圧迫感と快感が下半身から全身へと巡っていく。智也の昂りの先端が蜜壺に埋まると、膝がソファーから滑りストンと完全に彼の腰の上に乗ってしまい、一気に蜜壺を貫いて達してしまった。蜜壺が収縮してぎゅうぎゅうに昂りを締め付けると、智也の昂りが膨らみ私の蜜壺にいたまま、熱い飛沫を放った。
ドクドクと勢いよく注がれる証は、私の体内の血流になったように響いてる。先に快感の波が引いた私が、まだ足りなくて腰を前後に揺らし始めると、智也は低く唸りながら私の乳房を口にした。
「あっ、それ…あっ、ぅ、ヤバいぃっ」
ちゅうちゅうと赤ちゃんのように強く吸われ、彼の頭を抱きしめると、腰の動きが早くなって自分では欲情を抑える事もどうする事も出来なくなって、欲望の赴くまま腰が揺れた。
だんだんと固くなる昂りを蜜壺の中で感じながら、蜜壺の中を満たしてくれる昂りの変化に身体が悦ぶ。腰に腕を回され、固定されると、立ち上がった智也の手によって下から突き上げられる。一歩足を進めた彼が、私の背中をお酒のボトルのある棚へ押し付けると、動きやすくなったのか抽送が早くなっていった。
「んっ、はっ、あっ、んんっ、ぁっ、ぁ」
「はっ、く…っ、んん、っ」
頭と肩が棚に当たり、腰を突き出すと、乳房が上下にぷるんぷるんと揺れ、腰を両手でがっちり掴まれて、快感しか生まれない。棚からズレる肩が不安定で、掴むところが欲しくて左手を棚に付けると、揺れる身体が支えられていたが、より深く繋がるようになる。見上げると、私を見下ろす智也は眉を寄せて視線が鋭く、ギリッと歯を食いしばっている。服もたいして乱れてない彼と繋がっていると考えるだけで、下半身がきゅんとなる。
「ぐっ、っ、締めるなっ、晶子っ」
右手を私の腰に手をつけている智也の左手首を掴むと、彼は私の手を離して、私の手首を掴み直した。
「ともっ、やっ、ぁっ、あっ、あっん、ん、ぅっ、ん」
私の指先を甘噛みした智也は、私を熱情を込めた眼差しで見下ろしながら、舌で自分の唇を舐めた。
──まるで、これからが本番だというように
久しぶりに会えて嬉しいのに、最初から飛ばすつもりはなかった。
自分のジャケットを着て、ジャケットの隙間から見える白い肌と2つの大きな丸い乳房が上下に揺れている。その上頬を赤らめ自分を見つめる2つの大きな瞳は潤んでいて、赤いリップから零れる声は甘ったるく、時折口の隙間から見える舌がエロい。繋がった部分は2人の体液が混ざり合って、突く度に掻き混ざり彼女と俺の下生えを濡らしている。ペロリと彼女の首筋を舐めると、自分の匂いがして不思議な感覚に陥る。彼女の腕を取ると、彼女は俺の首の後ろへと腕を回した。抱き上げてソファーまで移動すると、抽送が楽になる。
──スーツダメになったな
なんて思いながら、辞めるつもりも毛頭もない。自分のジャケットを羽織る彼女を見た時、あまりの破壊力に冷静を保てたのは奇跡に近い。
クリスマス、年末年始、バレンタイン、以前ならイベント日があればあるだけ売上に繋がってお店が大きくなって嬉しかったのに、今は恋人と過ごす時間すら取れない事に歯痒い気持ちが大きくなっている。
──だが、オーナーをやってなかったら、晶子に会う事もなかったな
防音を施した部屋は、晶子がいくら声を上げても他の誰にも聞かれる心配はない。
オーナーの恋人、マイ──晶子が来たら、隣のオーナー室でも誰も近寄らない暗黙のルールが出来た。それはアキヤも同じで、そろそろアキヤの同伴にも我慢が出来なくなってきたので、今後はアキヤは指名客と過ごすように言った。
──今度からは俺が出ようか、そうすれば…
同伴する事もホストの仕事だ、ならオーナーの俺の仕事でもあると無茶苦茶な理論を展開する。公私混合している自覚はあるが、晶子の事になると頭が振り切れてしまうのは、もう周知の事実だ。
「あっ、智也っ」
甘えた声に返事をする代わりに口を塞ぐと、晶子は目元をとろんとさせた。
──ベッドがあれば、最高だが…
そうすればもう彼女を、この部屋から出せなくなると苦笑する。俺が寝泊まり用に使っていた毛布を抱きしめる晶子に、可愛いすぎだろっ、と頭が沸騰していく。
恋人としてレストランやホテルでは今は過ごせないが、智也は晶子が──否、自分が満足するまで今の時間を楽しむ事にした。
***************
「…聞いてよーシズちゃん!俺っ」
「はいはい、マイちゃんに振られたんでしょ?」
CLUB Snow Kingdomのフロアでは、唯一エスコートとか、褒めたりしない──褒めたら睨まれる珍しいタイプの女性客のマイとの同伴を取り上げられて、アキヤは泣く真似をした。まるで兄妹のようにサバサバした関係は居心地良く、他の女性との接し方も教えてくれたマイにベタ惚れしているオーナーから、自分の客に専念してNO.1を目指せとつい先日言われたのだ。
「…そうだ、2ヶ月に一度は、しれーっとマイを誘うか」
「…あんた、私がいるのに他の女の話ばっかり」
呆れた女性客は苦笑するが、この天然の男は、真剣な眼差しで女性客を見上げるから、そうやってお姉さん気質の女性ばかりを虜にしているのだから、しょうがない。間もなくこのCLUBのNO.3に届きそうなのに、のほほんとした好青年が全面に出て、この店のトップになりたいとガツガツしていなくて、じわじわと最近人気が出てきているのだ。
「…アキヤならやりかねん」
そんなアキヤとお客様を見ていたフロアのマネージャーは、付き合いが長いのに、恋人のマイの事になると、感情の起伏が激しいとは知らなかったオーナーの意外な一面を見れるもしれないと時間の問題だと悟った。
──それはそれで面白そうだ
フロアを見渡しながら、次はどんな事が起こるのか、マネージャーは不謹慎にも楽しみにしているのだった。
──クリスマスに遠距離恋愛でもないのに、彼氏に会いに行くって健気じゃない?
クリスマスのイベントの時期は私の彼──智也はホストクラブ"CLUBSnowKingdom"のオーナーをしているから忙しくて、年明けのバレンタインが終わるまで無休で働き、家に帰ってくるのが遅くなる。
付き合い始めた瞬間から恋人のイベントがなくなった私は、そこで彼の勤めるクラブに通って恋人の時間を過ごす事にした。最初はVIPルームを少しの時間だけ借りていたが、いつからかオーナー室の横に個室が出来て、そこで一緒に過ごすようになった。
今年もその予定でいたのだけど、私をこのCLUBSnow Kingdomに連れてきて、後に彼氏になる智也と引き合わせてくれたアキヤは、新しくついた指名客がクリスマスにアキヤと同伴したいと申し出たので私は1人で智也のいるCLUBSnowKingdomへと行く事になった。
「いらっしゃいませ、マイさん」
「…こんばんは」
私を出迎えてくれたのは、このホストクラブのマネージャーで、最初この人に話しかけられた時はボーイだと思っていたけど、実は智也とこのクラブを立ち上げたメンバーだと教えて貰った。私が今日来ることは智也に伝えたけど、彼は居なくて代わりにクラブのマネージャーがいるのが不思議で、首を傾げていると、マネージャーが私の様子に気がついて苦笑した。
「…忙しすぎると、眉間に皺が寄ってしまうのでね、オーナー室にいてもらってますよ」
なるほどって納得すると、マネージャーはこちらですと言って私をお店の奥にある、オーナーが作った部屋へと案内してくれた。
***************
オーナー室の部屋はシンプルなつくりとなっていて、ミルクチョコレートみたいな色の革張りの3人が座れるソファーと、ソファーのうしろの壁面には、ウィスキーからワインまで年代物のボトルが陳列されていて、部屋の隅には丸いテーブルにグラスと氷を入れる、今は空のアイスバケツとグラス、その横にはミニ冷蔵庫がある。ソファーの前にガラス板のローテーブルもあり、床は赤い絨毯が敷かれている。
バレンタインやホワイトデー、それから智也に呼ばれた時に待つこの部屋にいると、自宅のような感じがするのは、きっと彼が使う柑橘系のコロンがするからだ。ソファーの一番端に毛布と枕があるから、この部屋で寝泊まりしているんだと思う。同棲している家に帰ってこない時は、ホテルにいるものだと思っていたけど、ホテルに泊まるくらいなら家に帰ると以前言っていたのを思い出した。
前と違うところは、部屋の隅にあるミニ冷蔵庫のそばに、一本の支柱に枝分かれしているポールハンガーに、男物のスーツのジャケットが掛かってあるしかない。
自由にしていいと言われているから、ミニ冷蔵庫を開けると、私の好きなピンクのシャンパンのボトルが冷やしてあったあった。前回来た時も飲んだし、まだ封が空いているから冷蔵庫から取り出すと、ミニ冷蔵庫の横にあったグラスに注いでソファーの前にあるローテーブルに置く。ついでに智也の好きなブランデーのボトルを棚から取り、グラスと一緒にローテーブルに出して置いた。
──いつくるか分からないから、出すだけでいいか
ミニ冷蔵庫では氷も作れる機能もあるから、智也が来たらアイスバケツに入れてお酒を作ってあげようと計画を立てる。ミニ冷蔵庫の中にあるものを確認していたら、隣にあったポールハンガーにかかっているジャケットが目に入った。
──これ、この間出かけた時に着ていたヤツだ
智也の繁忙期と年末に向けて忙しくなってきた事務職の私が重なり、最後に智也に会ったのが1週間前だ。その時玄関先で智也が着ていたジャケットだと思うと、何となく手にとってしまったら、ハンガーからズレたジャケットは床に落ちそうになり、彼のジャケットを取ると彼のジャケットから柑橘系のコロンが鼻をくすぐった。
──いい匂い、落ち着く匂い
ギュッとジャケットを抱きしめ、息を目いっぱい吸い、幸せな気持ちになる。
──寂しい、早く会いたい
彼の匂いに包まれ、忙しくてそれどころじゃなかったと、自分の気持ちに蓋をして過ごしていたのに気がついた。
チラッと扉を見るとまだ智也が来る様子はない。
──入る前にノックするよね…?
いつもお店で会う時はノックをしているはずだったと思って、私はベビーピンクのファーを脱いで、智也のジャケットを羽織る事にした。
「…気に入ったか」
手の先も膝の隠れるジャケットを羽織って、智也の匂いに包まれていると、突然背後から低い声が聞こえて、身体が強張った。
振り向くのも怖くて固まっていたら、パタンと扉が閉まる音がして、革靴で歩く音が聞こえた。一度肩に手を置かれ、そのまま背後から抱きしめられると、私の顔の横に智也の顔がくっついた。
「気に入ったか」
「…ううん…やっぱり本物じゃないとダメみたい」
胸の前に回された智也の腕に手をつけると、私は彼の太い腕に頬を寄せた。
「そうか」
智也の上機嫌な声がして私の首にキスをすると、久しぶりに会ったのに最初にしたのが首へのキスで、ムッとして唇を尖らせると、智也は本格的に笑い出した。
「…酷いっ、んっ」
揶揄われて恥ずかしくなって振り向くと口を塞がれ、智也の舌が私の口をこじ開けて中に入る。勢いよく自分の舌を吸われ、彼の舌に絡めると、身体の向きを変えられた。向かい合わせにさせられて、彼の両手はジャケットの内側に入って、私の腰のラインをなぞった。
顔の角度を何度か変えて濃厚なキスをしていると、智也は後退りしてソファーの背もたれに腰掛けた。腰に回された手に引かれて、ソファーに寄りかかる彼の足の間に入ると、私は智也の腰に腕を回した。
「元気だったか」
「うん、智也は?」
「何とか」
シンプルな白いYシャツを着ている智也、分厚い固い胸板にうっとりとしながら、息もさせてくれないくらい荒々しいキスから鳥のように啄むキスへと変わって会えなかった分話す。大きな手で腰をマッサージするように揉まれ、次第にそれは胸の下にも彼の手のひらが伸びる。
「…会いたかった」
「ふっ、俺のジャケットを着るほどに?」
「まだ揶揄うなら…もう帰る」
本当に会いたかったのに、まだくすっと笑う智也にムカついて私が拗ねると、智也は嘘って言いながら私の頬にキスをした。
「俺も会いたかった」
さっきの揶揄う声じゃなくて、真剣な声のトーンに全身の力が抜けて智也に寄りかかると、彼は難なく私を抱きしめた。
目の前にある彼の腕にある私とお揃いのブレスレットをしているのを見て、嬉しい気持ちが溢れる。
『こちらのブレスレットは男女ペアとして販売しておりますが、どちらかというと女性が好むデザインとなっておりますので、これをつけているということは、男性に相手がいると知らせている効果もあります』
可愛いと見ていたら、いつの間にか智也が買っていたけど、その時に私にこそっと教えてくれた店員さんの言葉を思い出した。
──女除けになっているといいな
智也のブレスレットを指先で触れて遊んでいると、智也は私の首に顔を埋めて首筋に舌を這わしてキスをする。
ドレスの上から胸を揉まれながら下乳を摘まれて、胸の中心にある部分を人差し指でカリカリと掻く。
「ん、っ、智也っぁ」
「ん?」
私の胸で遊ぶ智也の手首を掴むと、彼は楽しそうに私の胸を弄り、もう片方の手でお尻に手を回してスカートの中に手を入れて揉み始めた。片足を上げて、智也の腰掛けているソファーの背もたれに膝をつけると、彼の手がお尻からお尻の間に回った。
「っ、あっ」
堪らなくなって彼の頬に両手を付けて、自分の方へ向けながら彼の口を自分の口で塞ぐとお互いの舌を貪欲に求めた。お尻の間を彼の指が辿り、下着を掴んで上に引っ張られると、下半身に食い込む。
「はっ、ぁっ!」
顎に、喉に、鎖骨に彼の舌が這い、強く吸ってチクリと痛みが起こっていく。動くたびにジャケットから智也のコロンの匂いが漂い、頭がぼぅっとしていく。徐々に下半身がトロリとした蜜が溢れていくのを感じ、彼も分かっているのか私の下着をズラして、いきなり蜜壺の中へと指を1本入れた。
胸を揉んでいた手は、胸のフロント部分に指を引っかけて下ろすと、窮屈にドレスに寄せていた胸がぷるんと弾けて揺れた。直接熱い大きな手で触られ、擽ったいだけだった胸への愛撫から、快感の生まれる愛撫へと変わる。
「ん、んっ、ぁっ、ん」
自分だけが気持ちいいのが悔しくて、何とか彼のズボンのボタンとチャックを下ろすと、下着の中に手を入れて彼の昂りに直接触れた。私が上下に彼の昂りを擦ると、智也は私の蜜壺に入れた指をもう1本増やし、私が擦るタイミングで指を抽送のように出し入れする。
気持ちいい、と吐息を漏らすと、智也は私の口を塞ぎ、熱いキスをする。
膝に力を入れて、ソファーの背もたれに登ると、もう片足も彼の腰の横のソファーに膝をつけて、智也の腰に跨ぐ。無言で自分の下着をズラすと、智也も自分の昂りを握り、腰を下ろす私の蜜口に当たるように位置を調整した。
「ぁ、ぅっ、おお…きっ、はっ、ぁあ!」
「ぐっ、狭っ、っぐ!」
徐々に腰を下ろすと、彼の昂りの先端が私の蜜口を広げ、圧迫感と快感が下半身から全身へと巡っていく。智也の昂りの先端が蜜壺に埋まると、膝がソファーから滑りストンと完全に彼の腰の上に乗ってしまい、一気に蜜壺を貫いて達してしまった。蜜壺が収縮してぎゅうぎゅうに昂りを締め付けると、智也の昂りが膨らみ私の蜜壺にいたまま、熱い飛沫を放った。
ドクドクと勢いよく注がれる証は、私の体内の血流になったように響いてる。先に快感の波が引いた私が、まだ足りなくて腰を前後に揺らし始めると、智也は低く唸りながら私の乳房を口にした。
「あっ、それ…あっ、ぅ、ヤバいぃっ」
ちゅうちゅうと赤ちゃんのように強く吸われ、彼の頭を抱きしめると、腰の動きが早くなって自分では欲情を抑える事もどうする事も出来なくなって、欲望の赴くまま腰が揺れた。
だんだんと固くなる昂りを蜜壺の中で感じながら、蜜壺の中を満たしてくれる昂りの変化に身体が悦ぶ。腰に腕を回され、固定されると、立ち上がった智也の手によって下から突き上げられる。一歩足を進めた彼が、私の背中をお酒のボトルのある棚へ押し付けると、動きやすくなったのか抽送が早くなっていった。
「んっ、はっ、あっ、んんっ、ぁっ、ぁ」
「はっ、く…っ、んん、っ」
頭と肩が棚に当たり、腰を突き出すと、乳房が上下にぷるんぷるんと揺れ、腰を両手でがっちり掴まれて、快感しか生まれない。棚からズレる肩が不安定で、掴むところが欲しくて左手を棚に付けると、揺れる身体が支えられていたが、より深く繋がるようになる。見上げると、私を見下ろす智也は眉を寄せて視線が鋭く、ギリッと歯を食いしばっている。服もたいして乱れてない彼と繋がっていると考えるだけで、下半身がきゅんとなる。
「ぐっ、っ、締めるなっ、晶子っ」
右手を私の腰に手をつけている智也の左手首を掴むと、彼は私の手を離して、私の手首を掴み直した。
「ともっ、やっ、ぁっ、あっ、あっん、ん、ぅっ、ん」
私の指先を甘噛みした智也は、私を熱情を込めた眼差しで見下ろしながら、舌で自分の唇を舐めた。
──まるで、これからが本番だというように
久しぶりに会えて嬉しいのに、最初から飛ばすつもりはなかった。
自分のジャケットを着て、ジャケットの隙間から見える白い肌と2つの大きな丸い乳房が上下に揺れている。その上頬を赤らめ自分を見つめる2つの大きな瞳は潤んでいて、赤いリップから零れる声は甘ったるく、時折口の隙間から見える舌がエロい。繋がった部分は2人の体液が混ざり合って、突く度に掻き混ざり彼女と俺の下生えを濡らしている。ペロリと彼女の首筋を舐めると、自分の匂いがして不思議な感覚に陥る。彼女の腕を取ると、彼女は俺の首の後ろへと腕を回した。抱き上げてソファーまで移動すると、抽送が楽になる。
──スーツダメになったな
なんて思いながら、辞めるつもりも毛頭もない。自分のジャケットを羽織る彼女を見た時、あまりの破壊力に冷静を保てたのは奇跡に近い。
クリスマス、年末年始、バレンタイン、以前ならイベント日があればあるだけ売上に繋がってお店が大きくなって嬉しかったのに、今は恋人と過ごす時間すら取れない事に歯痒い気持ちが大きくなっている。
──だが、オーナーをやってなかったら、晶子に会う事もなかったな
防音を施した部屋は、晶子がいくら声を上げても他の誰にも聞かれる心配はない。
オーナーの恋人、マイ──晶子が来たら、隣のオーナー室でも誰も近寄らない暗黙のルールが出来た。それはアキヤも同じで、そろそろアキヤの同伴にも我慢が出来なくなってきたので、今後はアキヤは指名客と過ごすように言った。
──今度からは俺が出ようか、そうすれば…
同伴する事もホストの仕事だ、ならオーナーの俺の仕事でもあると無茶苦茶な理論を展開する。公私混合している自覚はあるが、晶子の事になると頭が振り切れてしまうのは、もう周知の事実だ。
「あっ、智也っ」
甘えた声に返事をする代わりに口を塞ぐと、晶子は目元をとろんとさせた。
──ベッドがあれば、最高だが…
そうすればもう彼女を、この部屋から出せなくなると苦笑する。俺が寝泊まり用に使っていた毛布を抱きしめる晶子に、可愛いすぎだろっ、と頭が沸騰していく。
恋人としてレストランやホテルでは今は過ごせないが、智也は晶子が──否、自分が満足するまで今の時間を楽しむ事にした。
***************
「…聞いてよーシズちゃん!俺っ」
「はいはい、マイちゃんに振られたんでしょ?」
CLUB Snow Kingdomのフロアでは、唯一エスコートとか、褒めたりしない──褒めたら睨まれる珍しいタイプの女性客のマイとの同伴を取り上げられて、アキヤは泣く真似をした。まるで兄妹のようにサバサバした関係は居心地良く、他の女性との接し方も教えてくれたマイにベタ惚れしているオーナーから、自分の客に専念してNO.1を目指せとつい先日言われたのだ。
「…そうだ、2ヶ月に一度は、しれーっとマイを誘うか」
「…あんた、私がいるのに他の女の話ばっかり」
呆れた女性客は苦笑するが、この天然の男は、真剣な眼差しで女性客を見上げるから、そうやってお姉さん気質の女性ばかりを虜にしているのだから、しょうがない。間もなくこのCLUBのNO.3に届きそうなのに、のほほんとした好青年が全面に出て、この店のトップになりたいとガツガツしていなくて、じわじわと最近人気が出てきているのだ。
「…アキヤならやりかねん」
そんなアキヤとお客様を見ていたフロアのマネージャーは、付き合いが長いのに、恋人のマイの事になると、感情の起伏が激しいとは知らなかったオーナーの意外な一面を見れるもしれないと時間の問題だと悟った。
──それはそれで面白そうだ
フロアを見渡しながら、次はどんな事が起こるのか、マネージャーは不謹慎にも楽しみにしているのだった。
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