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昨日寝ようと思って準備していたら、日付が変わって携帯が鳴り、何号室の部屋か今から行くから教えて欲しいと言う薫からだった。
玄関のチャイムが鳴り、ドアホープから覗くと、そこにいたのは薫で、ドアを開けるとアルコールの匂いが強い彼は玄関のドアの鍵をかけた後、私を抱き上げて初めて入る部屋を進みベッドへと雪崩れ込んだ。
「ちょっ…薫っ?」
寝息を立てているはずの彼の腕から抜け出そうとしても力強く抱きしめられて抜け出せず、そのまま眠ってしまったのだ。

キツく抱きしめられて目が覚めると、私を抱きしめる薫と目が合った。すっぴんだと気がついて、バタバタと暴れていたらキスをされ、下半身に当たる彼の下半身の中心にある固さに、もうその気に・・・・なってしまった。
――今やめたくないっ
彼の太ももに脚を絡めて、自分から誘うと薫は私の身体へと手を回した。


「くそっ、エロいッ」
黒いTシャツをたくし上げられ、ブラを身につけていない二つの乳房が彼の眼下に晒された。黒い短パンから出る素足を見てうっとりとした薫は起き上がって座り、私のふくらはぎに舌を這わし始めた。ざらざらした舌が私のふくらはぎを濡らし、背筋がゾクゾクする。器用に私の右の足首を掴みながら、自分の服を脱いでいく薫。ピチめのYシャツの下はVネックの薄手のタンクトップ。タンクトップからはみでた腕は太くて、なんなら私の太ももより太い。タンクトップを脱ぐ薫を待つ間に私もたくし上げられたTシャツを脱ぐと、面白くないみたいで私の口を荒々しく塞いだ。簡単に私のお尻を持ち上げると、短パンと下着を脱がされ、かちゃかちゃと彼がベルトを外しスーツのズボンを器用に脱いでいく。腰回りの黒いゴムにグレーの英字が並ぶデザインのボクサーパンツ姿になり、パンツの中心が物凄く大きく盛り上がっている。
「あっ…ッ…っ」
厚手のカーテンをしているからといって、全く見えないわけじゃない室内で、彼の昂りが大きくなっているのが分かって、これからする事を強く意識してしまう。私の脚を大きく広げ、薫は屈むと私の下半身に顔を埋めた。下生えに舌を這わし、ちゅうっと蜜口に吸い付く。とろりとした蜜が蜜壺から溢れるのを感じて腰が引けると、私の腰を掴み動かないように固定した。
「は…ぁっ…っ…んっ」
彼の鼻が私の下生えに埋まり、荒い息が下生えの隙間から直接肌に当たる。その上に私の蜜口を執拗にほぐす彼の舌先は溢れる蜜を啜り、ついでと言わんばかりに蜜壺の中へと侵入した。腰を抑えられて身動きの取れない私は、打ち付ける波のようにやってくる快感にいつの間にか溺れてしまい、逃げようとしていた気持ちなど忘れて、私の下半身にある彼の短い髪に手を伸ばした。気持ちいい所を掠める舌がもっとそこ・・を触れるように腰を緩く動かすと、彼は最初のうちは舐めてくれていたのに、次第に私の感じる箇所を故意に避けるようになってしまった。
「あっ…やっ、薫っ、かおっ…るっ」
甘ったるい声でおねだりをしても、彼の髪を軽く引っ張っても彼は気が向いたらほんの少しだけ舌を這わすだけで終わってしまう。イキたいのにイケない、あと一歩でイクとなると彼の興味は他の所へと移ってしまい、拷問のような時間が続いた。やっと私の下半身から顔を上げたと思ったら、みぞおちからおへそ、くびれと乳房の方へ彼の舌が移動してきて、腰から手を離された。
「っう…わ…ぁっ」
彼の舌がなくなった蜜壺は、きゅんと締まり、何もなくなった蜜口の縁に彼の指先がなぞる。ぐるりと円を描き、彼の唾液と蜜で濡れた下半身を太ももの付け根に塗り広める。彼の口が私の乳房に到達すると、乳房のトップを口に含むと同時に蜜壺の中へ彼の固い指先が2本奥へと入った。薫の昂りほどではないが太く固い指先は、薫の舌とは比べものにならないほど奥深く入ったために身体中に電流のような快感が流れて背がのけ反った。ちゅうちゅうと左の乳房を吸われ、右の乳房は薫の左手により揉まれて乳房の中心の粒を摘まれる。彼の右の手は私の下半身に伸びているため、同時に3カ所身体に起こる快感に軽く達してしまう。
ごりごりと太ももに押し付けられる彼の昂りを感じながら、交互に乳房を薫の口と手で可愛がられ彼の頭を抱きしめた。胸の膨らみから鎖骨へとまた移動が始まり、今度は肩と首筋に舌を這わして強く吸われると、ちくりとした痛みで赤い印を残されていっている事に頭の隅で考えた。ぐぃっと蜜壺の中にある彼の指が曲がると、広げられた蜜壺から強烈な快感が生まれる。ぐちゅぐちゅと私に聞こえるようにわざと音を立てながらかき混ぜて、指先をパラパラと動かしてほぐしていく。彼の昂りを入れるにはまだまだほぐし足りないとは思ったが、早く薫と一つになりたくて腰を動かすと、薫が私の耳元で囁いた。
「気持ちいいか、茉白、そう焦らなくても、今すぐ俺のを入れるからな、それでドロドロに一つになって溶け合うまで離さないからな」
「薫っ、ぁっ」
「まだ何もしてないのに、キツくするなよ」
私を揶揄おうとしようとして失敗したみたいで、一段と低くなった薫の声にどきどきする。横を向けば彼の口により、深いキスをされ、彼の指が私の蜜壺から抜けた。
その後すぐに蜜口に、圧倒的な存在感を放つ昂りをつけられた。
「茉白、力抜いて」
そう言って私の顔の横に肘をついた彼は、私の顔についた髪を退かしながら、私の下半身に体重をかけていった。
「ぁ、ぁ…っ…あっ」
脚を広げて彼の太ももの裏へ掛けると、徐々に密着していく身体。蜜口が広がり太い昂りが蜜壺へと入っていく。凸凹した薫の昂りの先端のカサは蜜壺の中を進み、熱い塊が蜜壺の中をさらに熱くしていく。溢れる蜜を潤滑油代わりに、薫は腰を僅かに左右に動かしながら蜜壺の最奥を目指していた。圧倒的な存在の昂りが蜜壺に入り、痛みよりも快感が勝ると彼とキスをしたくなり、薫の頬を両手で挟み自分の方へと向かせて、舌の絡まる濃厚な口づけを始めた。
ギシッ、ギシッ
緩く始まった抽送が激しくなるにつれ、身体の大きな彼が乗った事により、普段使用するよりも重量が増えたベッドが軋む音が大きくなっていく。私の喘ぎ声を漏らすまいと、熱心に私の舌に絡まる彼の舌。下半身も繋がり、薫が言っていた一つに溶け合った感じがした。抽送により薫と深く繋がる毎に、グチュッと粘音とぱんぱんとぶつかる肌の音。彼の首と足に絡まる腕と脚により密着する身体の中は、燃えたぎる2人の快感が高みを目指していた。
「あっ、あ、あっ、んぅっ、ぁ、あっ…っっ!」
息苦しさから唇を離せば、大きく開いた口から喘ぎ声が出て、私の顔中に彼の口を押し付けられた。
「…っ…く」
気持ちよさそうな薫の声に引っ張られ絶頂がやってくると、彼も抽送を止めて私の蜜壺に留まった。ぎゅうぎゅうと蜜壺の中を強く締め付けて昂りが一気に膨れたかと思ったら、一気に蜜壺の中に熱い液体を注がれた。
ドクン、ドクンと蜜壺の中に注がれる薫の証が、下半身から全身に巡る快感を作り出した。彼の昂りから出る証を絞り取ろうとして、更に蜜壺が締まると、今度は彼の昂りに硬度が戻っていった。
「茉白、もう少し付き合って」
はぁっ、と荒い息を吐く薫の声に、ドキッとする。片足を掴まれ、繋がったまま仰向けからうつ伏せへと体勢を変えられてお尻を上げるように腰を持たれた。
「あっ、これっ、やっ」
獣のように繋がり、私の上に覆い被さる薫の胸板が私の背中に当たる。シーツを掴む私の手の上に薫の大きな手のひらが重なると、抽送が始まる。耳元で聞こえる薫の唸る声、固い胸板が背中に当たる感触、下半身に走る快感の衝撃、壊れそうなくらい軋むベッドの音に、自我を保つのが難しくなっていく。背後を振り返ると、口を塞がれ苦しい体勢となっても、キスを止めたいとは思わなかった。
ただ気持ちいい、早くイキたい。
それだけであとはどうでも良くなっていた。

「はぁ…とまらね」
ベッドの音がうるさいと、転がり落ちるようにベッドのへ2人は落ちると、音など気にせずお互いの欲情をぶつけた。ある時は彼の上に跨り腰を揺らし、ある時は疲れて動けない私の代わりに彼が容赦なく突き上げた。どちらかが下になり、上になり、はたまた横になったまま背後から、前からと忙しなく繋がり続けた。あの日のスポーツBARの一夜から再会して、付き合い初めている間に繋がっただろう身体の回数を重ねるように。キスだけだった空白期間分のしていなかったえっちを、今まとめてやっているように。

気絶するように眠り、彼の愛撫で、彼の抽送で目が覚め、気がついたら、夜になっていた。所々ご飯か水分補給をしたが、ごくん、と喉を通る食事、水で潤すその姿に欲情をした私達は、些細な仕草で火がついたので、ちゃんと食事をしたのかさえも覚えていなかった。
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