毎週金曜日、午後9時にホテルで

狭山雪菜

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4 コスプレのようなもの 後編

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「はっ…ぐっ」
低い声がバスルームに聞こえる。そそり立つ昂りに舌を這わし、先端から溢れるツユを指先で絡めて昂りの側面へと塗りたくる。時々上目遣いで内藤を見れば、私を見て眉を寄せて苦悶の表情を浮かべて、私が見ていると気がつけば私の頭をさらりと、撫でる。
――何でかな…嬉しい
膝立ちになって彼の昂りの先端を口に含めば、ぐんっと大きくなった昂りが口いっぱいに広がって苦しくなる。だけど、なんとか舌を動かし、ちゅぅっ、と吸い付くと口内に広がる味にうっとりとしてしまう。歯が当たらないように細心の注意を払って、飲み込めない分の昂りは両手で握り擦ると、焦ったいのか内藤の腰が前後に動き出した。
「く…そっ、気持ちっ、ぐっいくぞっ」
私の後頭部に手を置いて私が動かないように固定した内藤は、まるで繋がっているかのような速さで腰を動かす。もちろん、全部は入らないけどちゅうちゅうと吸い付いていると、ズルッと私の口内から抜けた彼の昂りが大きく膨らんだかと思ったら、急に弾けて白い飛沫を上げて私の顔に当たった。
ぎゅっと目を閉じていたら、顔に掛かったネバネバした証が頬や口元を伝い、ポタポタと胸元やお腹へと落ちる。
「…悪い」
そう言いながらも、グンとまた勢いよく固くなった昂りを私の口元へ添えれば、自然と口が開き彼の昂りの先端に舌を這わした。今度は余裕が出来たのか、私が内藤の先端を綺麗にしている間に、彼がシャワーヘッドに手を伸ばし、水を出すと私の顔にかかった証を拭ってはシャワーで流していく。その仕草が優しくて胸がきゅんとする。嬉しくて上目遣いで彼を見上げれば、
「…柳瀬、もういい」
そう言って内藤の手が私の顎を上に向けて、彼の昂りが私の口からいなくなった。
「っ…んっ」
口から出る時凸凹した先端が私の上顎に当たり、甘い声が漏れた。床に座っていた私の腕を掴み引き上げる。
「…風呂入るか」
そう言って、ぴっ、とシャワーベッドのそばにあるパネルのボタンを押して、しばらくすると2人は入れそうな白い浴槽にお湯が湧き出る。私の腕を掴んだまま内藤は浴槽を跨ぎ、私も彼に続いた。浴槽の底に座った彼の上へと向かい合わせで座ると、口を塞がれ濃厚な口づけが始まった。じわじわと脚が温かくなっていくのは、お風呂が溜まっているからだ。内藤の肩に両手を置いて、彼の胸へと手を這わすと、固い筋肉の胸がぴくっと動く。そのままお腹へ、腰にと手をおろすと彼の昂りに当たる。口づけをしながらだから手探りで昂りを触り上下に擦ると、舌をきつく吸われた。拙いながらも彼の舌に自分の舌を絡め応えていると、私の太ももに彼の手が膝から太ももの足の付け根までの両脚を摩り、次第にお湯が張ると触られているのか分からなくなる。長い口づけも終わると、私の首筋に顔を埋め甘噛みしては、強く吸いつき印を付けていく。
「ンッ…跡っそこつけたら…制服から見えるっんっ」
「そうか」
余す事なく首に舌を這わし、吸い付き赤い所有印を残す場所は、制服のブラウスから出ている部分で、ファンデーションで隠せるが毎日するのは大変だ。だから見える所にはしないでと言っているのに、内藤は返事はするのに印を付けていく。
「っ…おいっ!」
あまりにも私の言うことを聞かないから、彼の昂りをぎゅっと握ると私の首筋から顔を上げた。
「やだって言っ…んっ、ん」
今度は私の顎を舐めて、ちゅうちゅうと吸い付きだした。彼の首の後ろへと腕を回すと、水面が揺れたのに気がついて、私の胸まで水位が上がっていた。
「あっ、んっ…っ…あっ」
私が彼に抱きついたのと同時に私の胸を彼の手で包まれて、水着越しに下から掬うように揉まれる。
「…んっ、ココでするの?」
と聞けば、
「いや、ベッドでする」
と返され、なら、と内藤の身体に身を寄せて、彼の昂りの上へとお尻をつけた。固くなった昂りが水着越しに押し上がり、上下に身体を動かすと、私が彼の腰の上にお尻がつくと、下から突き上げられ蜜口付近に固いものが当たる。
胸から下に移動した内藤の手が、私のくびれを掴み私の動きを阻む。パシャパシャと水面が激しく揺れて、温かい水のせいで体温が上がって何にも考えられなくなり、ぼうっとしてしまう。
「あっ、ん、んっ」
「あーやばい、入れたくなってきた」
全然焦ってない平坦な声で、変わらずに下から突き上げる。内藤の肩に顎を乗せて抱きつくと、お尻をぐにゅぐにゅに揉まれ小刻みに揺れる彼の首に自分の顔を押し付けた。
「くそっ…」
急に唸った彼は、お尻から水着をずらして自分の昂りを私の水着の隙間へと押し込めると、じんわりと水着の中がお湯の温かさとは違う液体で熱くなった。

「…イッた?」
「ああ」
まだ私の水着の中から抜けない彼は、腰をグラインドして蜜口に彼の昂りが触れていて余韻を感じているみたいだ。
足を動かした彼が立ち上がる気配がしたので、内藤の腰に足を巻き付けて落とされないように抱きついた。


軽くお互いの身体を拭き、また抱き上げられ連れられたのは2人で寝ても大きなサイズのベッド。仰向けに寝かされて脚を広げられると、水着をズラして固さを取り戻した内藤の昂りが、ヌチャッと粘音を立てながら私の蜜口へと入った。
「あ!…っきいっ」
あまりの大きさに背中が弓のようにのけ反り、ズズッと入っていく。目の前がチカチカとひかり、達すると全身の力が入る。
「っ…はっ!…っぐっ、つ」
達してぎゅうぎゅうと締め付ける私の蜜壺をこじ開けるように、内藤の昂りがズズッ、ズズッと入っていく。内藤の腕を掴むと、最奥まで届いた太い昂りが一気に引き抜かれ、またズンッと最奥まで入り抽送が始まる。揺れる身体に乳房が揺れて髪が乱れ、ウサギ耳のカチューシャがズレた。
「あっ、あ、あっ」
「はっ、はっ、はっ」
頭のウサギ耳を直そうとしたが、激しくなる抽送でいつの間にかどうでもよくなっていた。繋がったまま、私の右足を上げて身体をぐるっと回され、ベッドにうつ伏せになると、お尻を上げられ、ぱんぱんと彼の腰と私のお尻の肌がぶつかり、結合部から水音が大きくなっていく。
「ん、ん、んっ~~~っ!!」
「っ、史恵っ!!」
シーツに顔を埋めると律動だけだったのが、抉るように掻き出す動きになってまたイッてしまった。内藤の昂りがズルッと抜けてしまった後は、栓みたいになっていたモノ・・がなくなり、物足りなくきゅんきゅんと蜜壺が締まった。そしてお尻にかけられた熱い証に、達していて敏感になった身体が反応してピクピクと動いた。


「ん、あっん、っあっ、秋っ、人っあきっ」
「史恵っ、ぐっ、っふみっ…え」
初めて下の名前で呼ばれた事で、お互いの名前を壊れたレコードみたいに口にして繋がった。邪魔、と乱暴に取られた水着は何処かへ投げられ、気がついたら仰向けになる秋人の上に跨り腰を前後に揺らし、下からも突き上げられていた。ぷるんぷるんと揺れる乳房の先端にある粒をつねられ、引っ張る秋人。お互い下になったり上になったりと求め合い、もう身体がくたくたなのに、今日はいつもよりも濃い気がする。
「くそ…ゴムがねぇ」
ラブホにあるゴムも使い切ってしまうと、秋人は使用済みのゴムを結びベッドのそばのゴミ箱へと投げた。
彼に跨る私の下生えの上へ彼の昂りを押しつけられ、口を塞がれ舌を絡めた。ゴムがないからこれ以上はもうしないと思っていても、離れ難くお互いの身体を揺すりお互いの性器をを押しつけ合い口づけに夢中なっていた。


「…そうだ、来週は会えないかもしれない」
「なんで?」
少し休憩しようと微睡んでいた時に、そういえば部屋に入る前に言おうと思っていた事を思い出した。それなのにすぐに理由を聞かれ、並んで寝ていたのに秋人は私の方に身体の向きを変えた。
「…もう決算期入ってしばらく残業が続くから…?」
あまりの鬼気迫る雰囲気に押されつつ、正当な理由だとアピールしようとして失敗した。
「ふ~ん…何、土日も出勤するのか」
一気に不機嫌になった秋人に戸惑いつつ、首を横に振った。
「ううん、土日は休むけど」
「なら、土曜の夜か日曜に会おう」
「え…会うの?」
休日に会おうと言われ、驚きで目を見開く。
「…不満なのか」
「そんな事は…ないけど…休みの日に会うの?」
「史恵は嫌なのか?」
「嫌…別に嫌ではないけど」
そう言うと、しばし訪れる沈黙。
「……週一会うのは絶対だから」
「…ちょっと…オレ様すぎない…?」
わかっていたけど、秋人はこうと決めたら曲げない。だから突き進んで結果を出して、営業二課のエースだと言われている。それは仕事にやればいいのに、たまにこうして2人きりの時にも自分の意見を通そうとする。
――まっ、凄く嫌なわけじゃないからいいけど
「嫌なのか」
ムッとさっきよりも不機嫌になった秋人に、また私は首を横に振った。
「ううん、でも激しいのは嫌、疲れ取れなくなっちゃうから」
以前なら土日に休めたけど、土曜日の夜か日曜日に会うとなると休む時間が少なくて、疲れもとれないから今までのペースでは無理とそこは強調して言った。
「…努力する」
「努力って…」
努力で出来るものなの?と呆れると、バツが悪くなったのか、頭をガシガシと掻いた秋人は、起き上がって
「ロビーに売ってるゴム買ってくる」
と、言って早業で着替えて部屋から出て行ってしまったのだった。
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