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夏合宿3
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剣道部全員が集まった夕飯も食べ終わって、部屋に戻るとマネージャー達に囲まれた。
「愛花ちゃん、彼氏の所に行かなくていいの?」
「ご飯中も凄いチラチラ見てたよ?」
「私も恋したい~」
まだ20時だから少しくらいなら大丈夫だよと、言われ追い出されるように部屋から出た。旅館の廊下を歩き下の階に行く前に、スマホを取り出し聡にメッセージを送ろうとしたら、すでにメッセージアプリの聡とのトーク画面に新着メッセージが届いていた。
『ご飯終わったら会いたい』
彼から貰ったメッセージに、ドキドキと胸が高鳴り、指を動かし彼に返事を送る。
『今部屋出て、階段降りるところだよ』
送信が終わると既読の文字が付いて、彼がメッセージを見た事がわかる。どうするのだろうと、思っていたらスマホがブルブルと震え着信を知らせる。
「はい、うん…わかった」
電話に出ると、迎えに来るから待っていてと言われ階段の踊り場で待つことにした。
*********************
迎えに来た聡と一緒に少しの間だけ、また海辺の散歩に行く事にして、海岸に沿ってつくられた長い遊歩道みたいになっている石の階段の上を歩き、下の段を聡が歩く。手を繋いで
いるので、つかず離れずで彼の手を引いたり、引かれたりしながら歩き楽しくなってくる。
「ちょっとっ!あははっ…きゃっ!」
「っ、危ない!」
段差を踏み外してバランスを崩してしまい、聡の胸の中に倒れ込む。腰を支えられ、抱き上げられる。
「さっ聡、重いからっ」
下ろすように告げると、ははと笑いながら彼は私を抱き直して、くるっと一回りすると私を地面に下ろした。
そのまま腰を引き寄せられ、聡と身体が密着する。聡の胸に置いた手を、彼の脇腹に滑り込ませ腰に腕を巻き付けた。
聡の顔が降りてきたので上を向いて目を閉じると、熱い唇が私の唇に重なる。薄く口を開けると、聡の舌がヌルッと私の口内に入り、私の舌と絡む。
「ふっ、ん」
彼の口内から流れ込まれた唾液が、私の口の中に溢れたので、ゴクンと飲み込むと私の腰に回った手が背に移動した。
舌を甘噛みされて離れた聡の唇と私の唇に透明な糸が引いて切れた。
「愛花」
「…ん…?」
ぼぅっとしていた私を呼ぶ聡を見ると、じっと見つめられている。聡の鎖骨当たりに頭を乗せ顔を首元に付けた。
「…俺のっ…て付けていいか?」
「俺の…?」
「そう、俺の」
言っている意味がわからなくて黙っていると、聡の顔が私の首に顔を埋めカプッと甘噛みして舌を這わす。
「んっ…ぁ」
ゾクゾクッとしたと思ったら首元にチクッと痛みが出る。なおも離れない聡は熱心に私の首筋に舌を這わせては強く吸う。気分が高揚して変な気持ちになって、足の力が入らなくなり聡にもたれる。私の首から顔を上げた聡は、私を横抱きに持ち上げると、石の階段に座り、私を膝の上に横にして座らせる。私は一度彼の膝の上から立ち上がり、向かい合って座りなおす。聡の首に腕を回すと、聡の顔がさっき埋めていた場所と反対側に埋まり、また首がヌルッと熱くなって聡の肩に額をつけた。
「っん、聡っ」
しばらく耐えていたけど、だんだんと身体が熱くなりむずむずとする。身を捩るとガッチリと身体を掴まれ、離れられない。
額を合わせて見つめ合うと、聡の目が細まって機嫌が良くなっているのが分かった。
「何かいい事でもあったの?」
「今な」
「今?」
「そう」
「何が…んっ」
今の何がいい事なのか聞きたかったのに、口を塞がれて叶わない。しばらくお互いの唇を喰んでは遊び、舌を絡めては貪る。いつまでも続けられそうだったキスも、聡の同級生からの連絡で終わり、旅館へと戻った。
「愛花ちゃん、彼氏の所に行かなくていいの?」
「ご飯中も凄いチラチラ見てたよ?」
「私も恋したい~」
まだ20時だから少しくらいなら大丈夫だよと、言われ追い出されるように部屋から出た。旅館の廊下を歩き下の階に行く前に、スマホを取り出し聡にメッセージを送ろうとしたら、すでにメッセージアプリの聡とのトーク画面に新着メッセージが届いていた。
『ご飯終わったら会いたい』
彼から貰ったメッセージに、ドキドキと胸が高鳴り、指を動かし彼に返事を送る。
『今部屋出て、階段降りるところだよ』
送信が終わると既読の文字が付いて、彼がメッセージを見た事がわかる。どうするのだろうと、思っていたらスマホがブルブルと震え着信を知らせる。
「はい、うん…わかった」
電話に出ると、迎えに来るから待っていてと言われ階段の踊り場で待つことにした。
*********************
迎えに来た聡と一緒に少しの間だけ、また海辺の散歩に行く事にして、海岸に沿ってつくられた長い遊歩道みたいになっている石の階段の上を歩き、下の段を聡が歩く。手を繋いで
いるので、つかず離れずで彼の手を引いたり、引かれたりしながら歩き楽しくなってくる。
「ちょっとっ!あははっ…きゃっ!」
「っ、危ない!」
段差を踏み外してバランスを崩してしまい、聡の胸の中に倒れ込む。腰を支えられ、抱き上げられる。
「さっ聡、重いからっ」
下ろすように告げると、ははと笑いながら彼は私を抱き直して、くるっと一回りすると私を地面に下ろした。
そのまま腰を引き寄せられ、聡と身体が密着する。聡の胸に置いた手を、彼の脇腹に滑り込ませ腰に腕を巻き付けた。
聡の顔が降りてきたので上を向いて目を閉じると、熱い唇が私の唇に重なる。薄く口を開けると、聡の舌がヌルッと私の口内に入り、私の舌と絡む。
「ふっ、ん」
彼の口内から流れ込まれた唾液が、私の口の中に溢れたので、ゴクンと飲み込むと私の腰に回った手が背に移動した。
舌を甘噛みされて離れた聡の唇と私の唇に透明な糸が引いて切れた。
「愛花」
「…ん…?」
ぼぅっとしていた私を呼ぶ聡を見ると、じっと見つめられている。聡の鎖骨当たりに頭を乗せ顔を首元に付けた。
「…俺のっ…て付けていいか?」
「俺の…?」
「そう、俺の」
言っている意味がわからなくて黙っていると、聡の顔が私の首に顔を埋めカプッと甘噛みして舌を這わす。
「んっ…ぁ」
ゾクゾクッとしたと思ったら首元にチクッと痛みが出る。なおも離れない聡は熱心に私の首筋に舌を這わせては強く吸う。気分が高揚して変な気持ちになって、足の力が入らなくなり聡にもたれる。私の首から顔を上げた聡は、私を横抱きに持ち上げると、石の階段に座り、私を膝の上に横にして座らせる。私は一度彼の膝の上から立ち上がり、向かい合って座りなおす。聡の首に腕を回すと、聡の顔がさっき埋めていた場所と反対側に埋まり、また首がヌルッと熱くなって聡の肩に額をつけた。
「っん、聡っ」
しばらく耐えていたけど、だんだんと身体が熱くなりむずむずとする。身を捩るとガッチリと身体を掴まれ、離れられない。
額を合わせて見つめ合うと、聡の目が細まって機嫌が良くなっているのが分かった。
「何かいい事でもあったの?」
「今な」
「今?」
「そう」
「何が…んっ」
今の何がいい事なのか聞きたかったのに、口を塞がれて叶わない。しばらくお互いの唇を喰んでは遊び、舌を絡めては貪る。いつまでも続けられそうだったキスも、聡の同級生からの連絡で終わり、旅館へと戻った。
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