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12月 職場でのクリスマス

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旅行に行ってから、壱哉の独占欲を強く感じるようになった。彼が休憩な時間にくれる、こまめな連絡が増え、平日に彼の家に泊まると壱哉が2回果てるまでえっちは続いた。
最初の頃は壱哉が満足するまで相手にしていたが、日が昇るまで続く行為で壱哉が寝不足だと仕事に支障が出るから…っていうのは建前で、次の日私が疲れ切って動けなくて辛い、と…半分泣きつくようにして彼に回数制限をお願いをしたのだ。
それでも2回は譲れないと壱哉に言われ、私もそれなら大丈夫となったのだ。ただその2回がとにかくねっちっこくて長くて、私が何度イッても結局が二度と終わるまでは終わらないのだ。
次の日のお昼にやっと自由に身体を動かせるようになると時間があると実家に帰ったり、そのまま壱哉の家に泊まる時もある。その時の壱哉は、私に手を出して来ないけど、キスをしたり身体を密着させているのだ。
そして1週間に一度実家に帰るだけになると、
『もう一緒に住もうよ』
と、壱哉の提案で彼の家で過ごす時間が増えた。


***************


「明後日?」
「そう、たまには外食してみる?クリスマスだし」
月に一度の生理が来たと5日前に知らせたら、壱哉は私を背後から抱きしめて身体を密着させて過ごす事が増えた。そして家での食事が終わったある日、ソファーに座って彼の腕の中で微睡んでいるとそんな事を言ってきた。彼は私のお腹をさすりながら時々啄むキスを続け、舌の絡まるキスが始まると、話よりもキスに夢中になってしまう。付き合い始めて、初めてのクリスマスがやってくる。ベタに外食に行こうと言う。
「…ね、だから明後日行こうよ」
「…っ、ん」
舌を強く吸われて少しだけじんじんと感じるが、それすら私の中では嬉しい事だった。もう少しキスをしたくなって、彼の胸板に手を置いて壱哉の口に自分からつけると、彼は私のキスに嬉しそうに反応した。
「じゃあ、外で待ち合わせしようか」
「…大丈夫か?」
どうせなら、彼の職場の近くでご飯を食べたら楽なんじゃないかと思って提案をすると、彼は一度家に帰ってきて私を迎えに来てから、ご飯に行くつもりだったらしい。そうしたら、帰る時間も遅くなるし、二度手間だと言えば、彼は中々納得してくれない。
「うん、だいぶこの家の周辺慣れてきたから」
「無理はしちゃだめだよ」
「ふふっ、わかってる」
最初の頃に比べたら外へ出歩くのも怖くなくなったが、全く恐怖がなくなったわけではない。だが、家の周りを散歩していると、気分転換にもなって運動不足だったからいい運動にもなるのだ──壱哉に付いてくには体力が必要だと痛感したし、自分の体力の無さに驚いているのだ。
それでも心配そうに彼は私の身を案じ、無理はしないようにと釘を指すのを忘れない。心配してくれるのは凄く嬉しくて、なんだか擽ったい。それをしているのが、壱哉なのがまた私の心を喜ばせる。
少しでも私の気持ちをお返しをしたくて、壱哉の顔を見ながら首を傾げた。
「…抜く?」
「っ、ゴホッゴホッ!…まいっ!」
腰に当たる彼の昂りを見てみぬ振りをしていたが、ふざけて聞くと彼は突然咳き込んだ。
「…いいっ、あとで抜くから」
「別にいいのに」
むしろ私の居ない所で抜く・・ぐらいだったら、私が手伝うと言うと、彼は複雑な表情を浮かべた。
「…したくなるから」
なんて言っているが、もう6日も私に手を出して来ない…いや、出せてない。私はたまたま生理の前日に実家に帰っていたのだ。生理中は、私も珍しくむらむらするんだけど、それを言ったら壱哉が余計に困ると分かっているから黙っている。生理中の性欲は、自分で触れないから色々難しい。それに生理じゃない時は、いつもは性欲が湧き出る前に壱哉に抱かれて、いつの間にか解消されているのだ。
「…少しだけ…ね?」
「……うん」
私が壱哉の履いているスウェットのズボンの上から、昂りの形をなぞるように撫でると、壱哉は腰を少しだけ前に出した。彼が否定的な反応をしないのを見て、スウェットの中に手を入れると、彼の下着に指先が当たる。
「…っ、っ」
ぴくぴくと動く昂りは、私が下着の上からなぞるだけでぐんとカサが増したような気がする。
身体の位置をズラして、壱哉の胸板に上半身をべったりとくっつけると、彼は右手を動かして私の肩を抱き、左手を床に付けた。ボクサーパンツのフロント部分にある重なっている布の部分の隙間に手を入れて、直接昂りを握ると上下に擦ると、フロント部分で手首が引っかかって上手く動かせないから、一度手を抜いて壱哉のおへその下のゴムの下着から手を入れた。壱哉の先端を親指と人差し指と中指の指先で軽く掴んで表面を撫でると、彼は低い声を上げる。先端から溢れるツユが私の指先を濡らし、親指の腹でツユの出ている所を塞いで押すと、壱哉の荒い吐息が私の顔に掛かった。
顔を上げて彼を見ると眉を寄せて、気持ち良さそうな顔をしていた。壱哉の肩に頭を乗せると、私の視線に気がついた彼は、私の肩を自分の方へ抱き寄せて私の口を塞いだ。舌が私の舌と戯れ、ちゅうちゅうと吸われる。キスに夢中になっていると、彼は腰を上げてズボンと下着を下ろし、昂りを握っていた手の上に自分の手を重ねて一緒に上下に擦り始めた。
「はっ、っ」
壱哉は私が触って欲しい所に自分の手で誘導し、私の手を上から押す。唇が離れ、目の前にある壱哉の首筋に舌を這わしてキスをしていると、彼が上下に動かしていた手の動きを早めた。
短い唸り声と共にドクンと大きくなった昂りの先端から白い証が飛び出し、私と壱哉の手や服を濡らす。
「はぁ…はぁ」
息を荒げる壱哉は、手についた証を拭こうとティッシュの箱のあるローテーブルに手を伸ばす。
「っ、まいっ」
私は手に付いた彼の証をペロリと舐めていると、驚いた壱哉は私の手を口から離した。
「別にいいのに」
うっとりとした眼差しを彼に向けると、彼はゔっ、と言葉に詰まる。
「今度は舐めたい」
「いやっ、それはっ…」
私が壱哉に詰め寄ると、彼は断ろうとするが、壱哉の昂りがムクッと固くなる。濡れた手で握ると、つるりと滑る。
これ・・は、して欲しいみたいだけど?」
「ゔっ」
軽く上下に擦ると、あっという間に固くなる壱哉の昂りに、彼は観念したのか太ももまで下ろしていたズボンを下ろそうと手をかけた。
私は彼の身体から離れ、壱哉の足元に膝をついた。足を広げて座り直した彼の昂りは、一度放したとは思えないくらい固くなっていた。天井を向く先端からは、透明なツユと白い証が混ざり、血管が浮き出ている側面を濡らして淫靡な姿を表す。膝を立てながら彼の太ももに手をつけて、髪を掻き上げて彼の昂りの先端を口にすると、壱哉は背もたれに背中を預けた。
「んっ、っ」
溢れるツユを吸っても吸っても止まることはなく、ひと通り綺麗にしようと、彼の昂りの側面に舌を這わし証を拭っていく。下から上へと顔を動かすと、昂りを支えないと勝手に動いちゃうから右手で側面を握ると、昂りの付け根にも舌を這わした。彼の下生えが私の鼻に当たるのも気にせず、昂り全体を舌で這わしていたら、壱哉が私の頭を撫でる。
「そこ、吸って…うん」
壱哉を見上げると、彼はして欲しい事を言って、その通りにすると、嬉しそうに私の頭をまた撫でる。今日だけで壱哉の好きな場所がいくつかわかり、たまにはいいかもしれないと思いながら昂りの先端を口の中に入れて、頭を動かして口の中を出し入れしていたら、壱哉が私の頭を掴みながら口の中から昂りが出ないようにした。
「やばっ、気持ちっ…でるっ」
壱哉の限界になっている声に私は昂りを口の中に出来るだけ奥まで入れて、ちゅうと吸うと、口内に熱い証が止めどなく注がれた。
「ぐっ、っ…っ」
一滴残さずに少しずつ飲むと、壱哉の昂りが柔らかくなっていく。口から昂りを出して、残りの証も全て飲み干した。まだ、少しだけ彼の先端に残っていた証を飲もうと身体を乗り出すと、壱哉は私の肩を触って止めた。
「…またしたくなるから、今日はもうおしまい」
少しだけ頬を赤くした壱哉はそう言って、私の口を親指の腹で拭った。
そのまま私の脇の下に手を入れられて持ち上げられ、彼の足の間に座らされた。流れるようにキスをすると、
「…何これ…もう飲まなくていいから」
「ふふっ、自分だってしてるのに…おかしなの」
自分は私の下半身にも顔を埋めるのを思い出し、自分のは顔を顰める壱哉の顔がおかしくて笑うと、彼は、俺はいいの!と言う。



***************



彼は毎日車で通勤していたが、壱哉の職場は電車でも行ける所にあり、私は彼が仕事が終わる18時に着くように電車に乗って行った。
今日は職場と家の中間にあるご飯屋に車で行く事になっているけど、私は黒いブーツ、よく使うハンドバッグと黒いロングスカートと茶色のシャツの上に、マフラーと厚手のコートを着て行った。
駅からバスに乗って15分位すると、彼が職場の最寄りのバス停の名前を言っていた場所に降りた。
18時前だというのに、もう夜みたいに暗く、スマホの徒歩用のナビ案内を頼りに歩く。
「あっ、あった」
壱哉の働く会社の書かれた立て看板がそこにあり、敷地内には白い外壁の二階建ての建物がそこにあった。建物の横には大きなトラックが止まり、壱哉の車の他にも何台も自動車が停まれるくらいの広さの駐車場があった。
私は敷地内へと入ると、正面玄関の扉を開けた。
「良かった、迷子にならなかった?」
カランコロンとドアに付いていた鐘が鳴ると、壱哉が事務所の奥から出てきた。入り口の扉のすぐにカウンターの代わりに腰までの高さの棚が置かれて、観葉植物が扉の隅にある。カウンターの奥には黒い革のクッションのソファーが向き合って置かれ、その間を茶色いローテーブルがある。その先は仕切りとなっているから見えないが、壱哉はこの奥からやってきた。朝見送った時と同じ焦茶の制服を着ている。
「迷子にならないよ」
子供のお使いみたいに、私を褒めてくる壱哉に、むっ、としちゃうと、彼は笑って私の頭を撫でた。
「…悪いって…社長達ちょうど帰ってさ、鍵締めたら行こうか…ちょっとそこのソファーに座って待ってて」
「うん」
言われた通りに2人掛けの黒い革のソファーに座って周りを見渡すと、ここが壱哉の働く職場──厳密には事務所──だと思うと、好奇心が勝ってキョロキョロと見てしまう。
「…おまたせ…って、そんな見ても大したもんないよ」
しばらくすると、壱哉がやってきて、挙動不審な私を見て苦笑した。
「ちょっと事務所とか入るの初めてだから」
気まずくて言い訳しながら言うと、壱哉は私の隣に座った。
「…今日はありがと、大丈夫だった?」
「うん平気」
彼の指先の背が私の頬を撫で、私は気持ち良くて目を細めた。
電車とバスに乗ったし、バス停からはそんなに歩いてないし、ガードレールのついた歩道だったから嫌な汗もかかなかった。
「そっか…良かった…これから行くご飯屋は、車で行くから安心して」
「うん」
何度も頬を撫でられ、壱哉の肩に頭を乗せると、彼は私の腰に腕を回して自分の方へ抱き寄せた。
目を閉じて彼の指の硬さと温かさを感じ、大きく息を吐く。
「…壱哉」
「ん?」
顔をあげて目を開けると、彼と視線が合う。口元が緩むのが止められなくて、自分からも壱哉の身体に腕を回すと、彼の身体から汗の匂いと僅かなタバコの香りが鼻を掠めた。彼の胸元の制服を掴むと、彼の顔を私の方へと引き寄せた。
「…もう、終わったよ」
何が終わった、なんて言わずに、壱哉の頬にキスをすると、最初は機嫌が良く笑っていた彼が、私の言葉の意味に気がついて真顔になった。
「……本当か」
やっと発した言葉に、笑いそうになるのを堪えて、返事の代わりに首を縦に振ると、彼は
「…そうか」
と言った彼が私をソファーへと押し倒した。
「ちょっ、ご飯っ」
まさかここで押し倒されるとは思っていなかった私が壱哉の肩を押すと、彼は私の手を取って人差し指を口に入れて甘噛みした。
「…そうだよな、ここじゃ誰か入って来た時に、まいの可愛い顔を見られちまうな」
私の言葉に1人で答えを出した彼は、甘噛みした私の手を引っ張って立ち上がらせると、事務所の奥へと私を連れて行った。

「…ここでちょっと待って、正面玄関の鍵を締めてくる」
連れてこられた所は、カットされた大きかったり、長い木材や、通行止めに見る赤いカラーコーンや何かの機械や工具が乱雑に置かれている大きな倉庫のような所だった。事務所の裏に通じるように繋がれた倉庫の反対側は、巨人が出入り出来そうなくらい大きな扉で、こちらは閉まっていた。
「…お待たせ」
壱哉が消えた扉からまたやって来た時は、扉の鍵を掛けた。
「…お待たせって…ッ」
彼は私の前まで来ると私のお尻を掴み抱き上げて、彼の口で私の口を塞がれる。私は壱哉の首に腕を回してキスに応えながら、彼の腰に足を巻き付ける。スタスタと歩く先は、倉庫の奥にある壁に寄りかけた木材がたくさんある場所。彼の腕の中から下ろされ背中を押された私は、固い木材の前で立たされた。
「…まい」
私を求める低い声にうっとりとした気分になって、ご飯に行くなんていつでもいいやと、今の時間を楽しむ事にした。壱哉の腰にあるベルトに手を掛けると、彼のキスの雨が送られる。啄むキス、下唇を甘噛みされ引っ張られるキス、彼の舌が私の口内に入り濃厚なキス、と順番にねっとりとなるキスをされ、壱哉の両手が私の腰を揉むと、私は壱哉のズボンの金具を外す事が出来た。一回り大きな制服を着ているからか、彼のズボンのチャックを下ろすと彼のボクサーパンツがすぐに現れた。
「っ、んっ…ぅん…っ」
彼の昂りを手のひらで包むと、ふにゃふにゃだった昂りに芯が出来たみたいにむくむくと大きくなっていく。2、3度上下に擦ると、大きくなった彼の昂りが、いつも私の中に入るくらい太くなる。
「…まいっ、足あげて」
コートがもどかしいのか焦る彼に、私はスカートをたくし上げて彼に生足を見せた。
「…っ、もうきてっ」
と言った直後に、壱哉は無言で私のスカートの中に右手を忍ばせると、私の下着をズラして指をいきなり蜜壺の中に入れた。
「濡れてる、なんで?」
「…わかんなっ…いっ」
低く唸る声に、私は壱哉の右手首を掴んで、腰を動かすと彼の指を蜜壺から出し入れした。
──嘘っ、本当は知ってる
生理が終わったと分かった時に、壱哉に抱かれると思うと身体が彼を受け入れる準備を始めているのかのように、しとどに濡れるのだ。
「っ、腰動かして待ちきれないのか」
「うんっ、うんっ、だって…っんぅ」
彼の声がだんだんゆっくりなスピードになって、急いている私とは反対に冷静で落ち着いているかのように見えるが、何度も夜を共にすればわかる。すごく欲情しているのだ、今すぐ欲情の赴くままに爆発させたいが、そうするとこの後の予定が全て変わってしまうのだ。
壱哉は私の蜜壺の中に入れた指先を曲げると、反対の手で私の腰に手を回した。
「…行くぞ」
壱哉は私の蜜壺から指を抜くと、少し膝を曲げて私の蜜口に昂りを当てた。低くなった彼の背が私と同じ目線の高さになると、私は彼の首の後ろに回すと、自分から彼の口を塞いだ。噛み付くようなキスに夢中になって、壱哉が私の蜜壺の中に昂りを入れていく。片足を上げて彼の腰に巻き付けると、私のお尻を掴みながら膝を伸ばした壱哉は、私を抱き上げた。
「あっ…ぁあっんんっ」
もう片方の足も上げると壱哉に持ち上げられ、深く繋がる。壱哉は腰を前後に動かすと、私のお尻を掴みながら落ちないように支えた。
やすやすと私を持ち上げ、下から突き上げるように抽送をする壱哉に、久しぶりの行為で強烈な快感が身体に流れていく。喘ぎ声も口を塞がれ出すことが出来なくなったが、それでもお互い絶頂に向けて腰を動かすと、あっけなくその時が来た。
「ぐっ、っ…っ」
「はっ…あっ!」
強く腰を掴まれ、壱哉の腰にお尻が付くように押さえつけられて動けなくなると、蜜壺の中に熱い証を注がれ、蜜壺がそれに反応して絶頂へと一気に駆け巡った。
「あっ、まだっ」
「ああ、まだ・・だ」
私の蜜壺の内側に証を染み込ませるように塗りたくり、昂りを擦り付けると、彼の昂りがまた固くなっていく。まだイッてると言っているのに、壱哉はまだ終わらないと、話が噛み合わないから、快感の波が引かずに高いままだ。
私を下ろすと、一度彼の昂りが蜜壺から抜け、私を壁際に向けると、スカートをたくし上げて背後から彼の昂りが私の蜜壺に戻る。
木材のある壁に手をつけると、彼は私の手に自分の手を重ねて繋ぐ。抽送が始まり、結合部から粘音がする。
「はっ、あっん、んっ、ん」
壱哉は私の手を壁から離すと、私を背後から抱きしめた。私がコートのボタンを取ると、彼がコートの中に手を入れて、力いっぱい両胸を揉む。グニャと形を変えた胸は、下着も服も身につけているから痛くないし、いつものように快感もない。
壱哉の胸板に後頭部を付け、振り向くと口を塞がれた。振り向きながらのキスは苦しいが、それよりも本能で求めてしまう。
「はっ、まいっ…ぐっ」
胸から手を離した彼は、私をキツく抱きしめなおすと、抽送を再開させた。
「あっ…ぅ…っ」
ぎゅうぎゅうと抱きしめられ、背後から突かれると蜜壺の違う場所に当たるから絶頂はまたやってきた。背がのけ反り目の前にチカチカと白く光ると、気持ち良くて何にも考えられなくなった。ぎゅうぅっ、と蜜壺にある昂りを強く締め付けると、壱哉も程なくして私の中に熱い証を注いだ。

「やだっ、まだいて」
「まい」
荒かった息が収まると、壱哉は私の蜜壺の中から抜けた。私の蜜壺を満たしていた喪失感が嫌で、彼の腕を掴んで引き止めると壱哉は困った声を出す。
私のスカートを下ろし、コートのボタンをつけ直した彼は自分のズボンのチャックも留め具を付けると、私を難なく抱き上げた。
「…まだするから大丈夫」
私の頬にキスをすると、私は壱哉の肩に頭を乗せた。歩き出した彼が向かったのは、入った時とは違う扉で、私を持ち上げてるのに、器用に倉庫の扉の鍵を開けてまた締めると外に出た。
ひんやりとした外の空気は、熱くなった身体を冷ましていく。
駐車場の一角に置かれた彼の車まで行くと、彼が近づくだけで車の鍵が自動で開いて、私を助手席に座らせた。壱哉は運転席に回ると、エンジンを掛けた。
「…寒いからここで待ってて」
それだけ言って、また倉庫の方に行ってしまう。きっと鍵を掛けているのだろう。しばらくすると彼はいつも仕事に行く時に使用しているリュックを持って戻って来て、運転席に座った。
彼がエンジンを掛けてから僅かな時間だったけど、車内は暖まっていて、壱哉の左腕に触れると、少しの間離れていただけだったのに、ものすごく冷たくなっていた。彼は私の方に身を乗り出しながら、
「…さっ、行こうか」
と言いながら、私の口を塞ぐ。腕を上げて彼の首の後ろへに回すと、冷たくなっている壱哉の顔が私の頬に当たり、舌の絡まるキスをしていくうちに、体温が戻っていく。
「…はっ、ん」
今日はどうしたものか、とこのまま壱哉から離れ難い。きっと生理があったせいだ、と自分に言い聞かせながら、私がある程度満足するまで、壱哉は私にキスをしてくれた。
「…どうする?ご飯は」
「どこでもいい…でも、あんまり離れたくない」
「わかった、なら出前にしよう」
ご飯食べに行くのも楽しみにしていたけど、壱哉の顔を見たら、それよりも彼を優先してしまう。
「…ご飯はまた今度チャレンジし直そう」
壱哉は私のシートベルトを付けて車を発車させると、家へと向かった。




あれから、まっすぐ家に帰って来た。アプリで出前を頼む彼に抱きついて戯れていたら、注文が終わった途端に反撃にあい、ベッドへと連れてかれた。昂って繋がった身体が、彼の熱をもっと欲すると、彼は無常にも私の中からいなくなり、服を着て部屋を出てしまう。しばらくして戻ってきた時に、また着た服を脱ぎ始めて私の上に覆い被さると、
『頼んでた料理が届いた』
と言った。そうだ、ご飯まだだったと、思ったが、彼の首の後ろへと手を回して、続きを強請った。これから絶頂にいくと思って放置された身体は疼き、早くそれを満たしたかった。壱哉も最初からそのつもりなのか、私の蜜壺なかに入ると、濃密な時間を再開させた。
彼の下で快感を堪能していたが、壱哉が私の腕を掴み起き上がらせると、自分は仰向けになり私が彼の上に体勢が変わる。
「…はっ、あっ」
仰向けになる壱哉の上に乗って腰を振る。繋がった箇所は2人の蜜と体液でぐちゃぐちゃになり、彼のお腹を濡らす。
「っ、可愛い、まいっ」
私の揺れる2つの乳房を両手で揉みながら、彼も負けじと下から突き上げる。乳房の中央にある粒を人差し指で弾き、彼の大きな手のひらが自由自在に形を変えていく。上と下から同時に可愛がられ、気持ち良くて腰が動かせなくなる。それを咎めるように、また下から突かれてしまう。
「あっ、はっ…あっ」
口からは甘い喘ぎ声しか出なく、壱哉の目は気持ちよさそうに細くなる。座っていられなくなり、壱哉の胸の上に倒れると、彼は私を抱きしめた。髪を掻き上げ、彼とキスをすると、強く抱きしめられたまま、壱哉の抽送が早くなった。
「あっ、…く、イ、くっ」
「俺もっ、まいっ」
彼の胸に頬をつけ、快感の波が一番高いところに着いた瞬間、私達は絶頂を迎えた。


何度か続いた行為の後で、少し休憩しながらご飯を食べようと起き上がると、
「これ」
そう言って壱哉が出したのは、指輪だった。箱にも入ってない裸で渡された指輪は、シルバーのシンプルなデザインだった。
「…つけて」
私が左手を出すと、彼は私の手を恭しく取り、左薬指に付けた。
「リベンジさせて」
「うん」
私から誘ったのに、彼は欲望に負けたと言って笑う。ヤリすぎて歩けない私を抱き上げると、そのまま一緒にお風呂に入った。移動も彼の腕の中で、信じられないことに私はそれだけで満足していた。
──以前の私ならどう思っていたかな…
ただえっちをするだけの、クリスマスのイベント。プレゼントもあるけど包装されていない状態で貰ったし、ご飯なんて出前でムードも何もないのだ。しかもクリスマスに関係ないファーストフードのお店だ。

だけど、今の私にはべったりとくっついていられるこの時間が大事だと思った。

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