2 / 25
第一皇女サーシャ
しおりを挟む
白い世界にただ1人漂っていたーー気がした。身体の感覚が無くなっているみたいで、寒いとか暑いとか痛いとか何にも感じない世界にいた様な気もするけど…
意識が浮上する。はっきりとベッドの上に横になっているのを感じる。手先も動かそうとすると、節々が固まっていて上手く動かせない。
ゆっくり瞼が開き、こげ茶の木目の天井が視界に入り頭が反応する。
ーーここ…は…?
ぼうっと天井を見上げていたら、突然悲鳴が聞こえた。
「っ!奥様っ!」
私の顔を覗き込み、驚愕の表情の黒髪のお団子の女性。すぐに私の視界から消えたと思ったら、バタバタと音を鳴らして飛び出してしまった。
ーーあの人は…
少しずつ身体を動かせる様になって、関節の強張りを感じながら起き上がると、パサッと髪が揺れて私の視界に入った。美しく透き通るような銀色の髪に、驚き混乱する。
ーーなっ、なんで、銀髪っ?!私は黒髪だった…のに
と思い、ハッと周りを見渡した。
私の左手側にある壁一面にある窓ガラスの先に青い空が広がり、空気の入れ替えか少しだけ開いている。窓ガラス側部屋の隅にまとまった赤いカーテン、床に敷かれた赤い絨毯、高級そうな花柄のソファーとガラスのテーブル、私が横になっている広いベッドは、部屋の中央の壁にくっついて置かれている。そしてベッドの横にあるナイトテーブルには、ランプが置かれている。先程出て行った女性が開けっぱなしにした扉、シンプルな木目調の壁。右手側には、大きくて豪華で上品なデザインのドレッサーとペアの椅子。そしてその横には扉があって、今は閉まっている。
ーー鏡があるっ
そう思ってベッドから降りようと、強張る身体を無理矢理動かして、両足を床に付けて立ち上がると力が入らず、カクンと膝が曲がり床に座り込んでしまった。
ーー力が入らないっ、何でっ
絶望的な気持ちでいたら、部屋の外からバタバタと忙しない音が聞こえ、開けっぱなしの扉から大柄な男性が入ってきた。その男性の背後には、先程のお団子の女性と口髭を生やした壮年の男性もいた。
「っ…サーシャ様」
驚きで目を見開く男性は、黒い短髪、鋭い眼差しだろう黒い瞳、太い眉はキリッとしていて意志の強さが表れている。白いYシャツと茶色のズボンというシンプルな服装なのに、鍛え抜かれた厚い胸板と太い太ももが、高い身長と相まって威圧感を与える。
「…トラヴィス騎士団長様」
スルッと口から出た言葉に、私自身がびっくりして口元を手で覆う。
「床にっ!まだ意識が戻ったばかりではありませんかっ!」
怒りの声が部屋に響き渡り、背後にいたお団子の女性はビクッと驚く。
「失礼」
急いで私の側に寄り私の膝の裏に手を入れ、難なく持ち上げると、さっきまでいたベッドへと戻された。ベッドボードに枕を立てて、私が座り易い様にとしてくれるトラヴィス騎士団長に、見た目とは正反対に優しい所もあるのかと思った。
私の足に布団を掛けると、背後にいた口髭を生やした壮年の男性に、
「…ロヨ、医者を」
「かしこまりました」
トラヴィス騎士団長の短い指示に、すぐさま一礼して立ち去る壮年の男性。
「わっ、私は何か飲み物をお待ちしております」
そう言って慌ただしく一礼すると、お団子の女性も部屋から居なくなってしまった。
2人きりになった室内は、なんだか気まずい雰囲気が流れる。
ーー私…この人知ってる
初対面のハズなのに、この顔ーートラヴィス・ジョンソン、コイタ王国で騎士団長を務める35歳の男爵家だ。
そして…私は、サーシャ・コイタ第一皇女だ。
ーーそうよっ、私は皇女で、このトラヴィス騎士団長と結婚式を挙げて…確か…睡眠薬を大量に飲んで…
過去の記憶を思い出そうとして、うんうんと悩んでいると、
「…先程は大きな声を出してしまい、申し訳ありません」
いつの間にかベッドの横に椅子を置いて座ったトラヴィスが、足に手を置き頭を下げた。
「…いえ」
まだ頭の中が混乱していて、返事も素っ気なくなってしまう。
ーーでも、サーシャとは違う私の記憶もある
私は鈴木奈々って名で、日本という国に住む25歳の黒髪で平凡な容姿をしていた。システムエンジニアとして働いていたけど、確か…会社に寝泊まりした7連勤後に家に帰ろうとして、胸が苦しくなって…それから……今に至るわ。
ーーそうよ、そして…
「…トラヴィス騎士団長様、申し訳ありません…鏡を貸してくださりませんか」
「…鏡…?」
不思議そうな顔をしたトラヴィスは、うしろにあるドレッサーから、手鏡を探して持ってきてくれた。
「ありがとうございます」
手渡された銀色の飾りの手鏡で自分の顔を見ると、そこにいたのは、やっぱりコイタ王国第一皇女のサーシャ・コイタだった。
銀色の髪は美しく、卵のようにつるんとした小さな顔、こぼれ落ちそうなほどの大きな澄んだ碧眼の瞳、スッと伸びた鼻筋、ぷっくりとした唇は瑞々しく、日に焼けたことのない白い肌は陶器のように滑らかで美しい。
ーーこの顔やっぱり、私…
手鏡を持ったまま、自分の顔をペタペタと触り、鏡の中の自分も同じ動作をしている。
鈴木奈々として暮らしていた世界で、自社開発したスマホゲームの、『pure love~君といたい未来~』の世界だと確信した。
このpure loveというゲームは、男爵家の娘として生まれた美しい主人公ルナ(名前変更可)が社交界デビューした所から始まり、皇子や公爵家の息子や将来の騎士団長などと恋を育む恋愛シミュレーションゲームなのだ。
社交界から始まるという事は、攻略したい男性キャラクターには婚約者などがいる事が多くて、寂しさを埋めてあげたり親密度を上げて婚約破棄させ、ルナと結婚をするというのが、大まかなルートでハッピーエンドなのだが、その婚約破棄された相手が、自分の婚約者と距離の近いルナを嗜めたりするのだが…それが何故か悪女として元婚約者から断罪を受けるのだ。
断罪を受けるその中の1人ーー私も年の離れた騎士団長と結婚をさせられるのだが…私には元から婚約者など居ないのだけど、婚約者のいる弟を惑わすルナに忠告をした事により、何故か王族から非難させられ結婚させられたのだった。
ーーりっ…理不尽すぎるっ
自社の開発ゲームとはいえ、まさかこの世界に転生するとは…しかも、
ーーこのスマホゲームが不具合を起こしたために、不眠不休で直して死んだ私が、悪役皇女に乗り移ったなんて…むしろ褒められるべきで、主人公に乗り移る方がご褒美なんじゃないのかな!?
沸々と怒りが込み上げてきたのだが、ふと視線を感じたので横を向いたら、トラヴィス騎士団長が私を見ていた。
ーーそうだ、トラヴィス騎士団長との結婚が嫌だったから、結婚式後に服毒自殺を図ったなんて、最低よね…誤解を解かなくてはいけない
「…あの、トラヴィス騎士団長様、ご迷惑をおかけして申し訳ありません」
ペコリと頭を下げると、息を飲むトラヴィス。
「…あの、皇女様」
「初夜ばかり意識してしまい…いくら緊張していたとはいえ、誤って睡眠薬を大量に飲んでしまいました…本当に申し訳ありません」
彼が何かを発する前に苦し紛れの言い訳を伝え、なんとか辻褄を合わせる。
ーーいくら何でも、サーシャが彼との結婚が嫌だから睡眠薬を大量に摂取したからとか、死んでも口にできない
しばらく沈黙が続いていたが、
「…そうか…そうだったんですね」
明らかに納得していないのに、大人なのかとりあえず納得したトラヴィス騎士団長。
すると、コンコンと部屋をノックする音と、先程のロヨと呼ばれた壮年の男性と白衣を着た執事が入って、この話は終わりになった。
意識が浮上する。はっきりとベッドの上に横になっているのを感じる。手先も動かそうとすると、節々が固まっていて上手く動かせない。
ゆっくり瞼が開き、こげ茶の木目の天井が視界に入り頭が反応する。
ーーここ…は…?
ぼうっと天井を見上げていたら、突然悲鳴が聞こえた。
「っ!奥様っ!」
私の顔を覗き込み、驚愕の表情の黒髪のお団子の女性。すぐに私の視界から消えたと思ったら、バタバタと音を鳴らして飛び出してしまった。
ーーあの人は…
少しずつ身体を動かせる様になって、関節の強張りを感じながら起き上がると、パサッと髪が揺れて私の視界に入った。美しく透き通るような銀色の髪に、驚き混乱する。
ーーなっ、なんで、銀髪っ?!私は黒髪だった…のに
と思い、ハッと周りを見渡した。
私の左手側にある壁一面にある窓ガラスの先に青い空が広がり、空気の入れ替えか少しだけ開いている。窓ガラス側部屋の隅にまとまった赤いカーテン、床に敷かれた赤い絨毯、高級そうな花柄のソファーとガラスのテーブル、私が横になっている広いベッドは、部屋の中央の壁にくっついて置かれている。そしてベッドの横にあるナイトテーブルには、ランプが置かれている。先程出て行った女性が開けっぱなしにした扉、シンプルな木目調の壁。右手側には、大きくて豪華で上品なデザインのドレッサーとペアの椅子。そしてその横には扉があって、今は閉まっている。
ーー鏡があるっ
そう思ってベッドから降りようと、強張る身体を無理矢理動かして、両足を床に付けて立ち上がると力が入らず、カクンと膝が曲がり床に座り込んでしまった。
ーー力が入らないっ、何でっ
絶望的な気持ちでいたら、部屋の外からバタバタと忙しない音が聞こえ、開けっぱなしの扉から大柄な男性が入ってきた。その男性の背後には、先程のお団子の女性と口髭を生やした壮年の男性もいた。
「っ…サーシャ様」
驚きで目を見開く男性は、黒い短髪、鋭い眼差しだろう黒い瞳、太い眉はキリッとしていて意志の強さが表れている。白いYシャツと茶色のズボンというシンプルな服装なのに、鍛え抜かれた厚い胸板と太い太ももが、高い身長と相まって威圧感を与える。
「…トラヴィス騎士団長様」
スルッと口から出た言葉に、私自身がびっくりして口元を手で覆う。
「床にっ!まだ意識が戻ったばかりではありませんかっ!」
怒りの声が部屋に響き渡り、背後にいたお団子の女性はビクッと驚く。
「失礼」
急いで私の側に寄り私の膝の裏に手を入れ、難なく持ち上げると、さっきまでいたベッドへと戻された。ベッドボードに枕を立てて、私が座り易い様にとしてくれるトラヴィス騎士団長に、見た目とは正反対に優しい所もあるのかと思った。
私の足に布団を掛けると、背後にいた口髭を生やした壮年の男性に、
「…ロヨ、医者を」
「かしこまりました」
トラヴィス騎士団長の短い指示に、すぐさま一礼して立ち去る壮年の男性。
「わっ、私は何か飲み物をお待ちしております」
そう言って慌ただしく一礼すると、お団子の女性も部屋から居なくなってしまった。
2人きりになった室内は、なんだか気まずい雰囲気が流れる。
ーー私…この人知ってる
初対面のハズなのに、この顔ーートラヴィス・ジョンソン、コイタ王国で騎士団長を務める35歳の男爵家だ。
そして…私は、サーシャ・コイタ第一皇女だ。
ーーそうよっ、私は皇女で、このトラヴィス騎士団長と結婚式を挙げて…確か…睡眠薬を大量に飲んで…
過去の記憶を思い出そうとして、うんうんと悩んでいると、
「…先程は大きな声を出してしまい、申し訳ありません」
いつの間にかベッドの横に椅子を置いて座ったトラヴィスが、足に手を置き頭を下げた。
「…いえ」
まだ頭の中が混乱していて、返事も素っ気なくなってしまう。
ーーでも、サーシャとは違う私の記憶もある
私は鈴木奈々って名で、日本という国に住む25歳の黒髪で平凡な容姿をしていた。システムエンジニアとして働いていたけど、確か…会社に寝泊まりした7連勤後に家に帰ろうとして、胸が苦しくなって…それから……今に至るわ。
ーーそうよ、そして…
「…トラヴィス騎士団長様、申し訳ありません…鏡を貸してくださりませんか」
「…鏡…?」
不思議そうな顔をしたトラヴィスは、うしろにあるドレッサーから、手鏡を探して持ってきてくれた。
「ありがとうございます」
手渡された銀色の飾りの手鏡で自分の顔を見ると、そこにいたのは、やっぱりコイタ王国第一皇女のサーシャ・コイタだった。
銀色の髪は美しく、卵のようにつるんとした小さな顔、こぼれ落ちそうなほどの大きな澄んだ碧眼の瞳、スッと伸びた鼻筋、ぷっくりとした唇は瑞々しく、日に焼けたことのない白い肌は陶器のように滑らかで美しい。
ーーこの顔やっぱり、私…
手鏡を持ったまま、自分の顔をペタペタと触り、鏡の中の自分も同じ動作をしている。
鈴木奈々として暮らしていた世界で、自社開発したスマホゲームの、『pure love~君といたい未来~』の世界だと確信した。
このpure loveというゲームは、男爵家の娘として生まれた美しい主人公ルナ(名前変更可)が社交界デビューした所から始まり、皇子や公爵家の息子や将来の騎士団長などと恋を育む恋愛シミュレーションゲームなのだ。
社交界から始まるという事は、攻略したい男性キャラクターには婚約者などがいる事が多くて、寂しさを埋めてあげたり親密度を上げて婚約破棄させ、ルナと結婚をするというのが、大まかなルートでハッピーエンドなのだが、その婚約破棄された相手が、自分の婚約者と距離の近いルナを嗜めたりするのだが…それが何故か悪女として元婚約者から断罪を受けるのだ。
断罪を受けるその中の1人ーー私も年の離れた騎士団長と結婚をさせられるのだが…私には元から婚約者など居ないのだけど、婚約者のいる弟を惑わすルナに忠告をした事により、何故か王族から非難させられ結婚させられたのだった。
ーーりっ…理不尽すぎるっ
自社の開発ゲームとはいえ、まさかこの世界に転生するとは…しかも、
ーーこのスマホゲームが不具合を起こしたために、不眠不休で直して死んだ私が、悪役皇女に乗り移ったなんて…むしろ褒められるべきで、主人公に乗り移る方がご褒美なんじゃないのかな!?
沸々と怒りが込み上げてきたのだが、ふと視線を感じたので横を向いたら、トラヴィス騎士団長が私を見ていた。
ーーそうだ、トラヴィス騎士団長との結婚が嫌だったから、結婚式後に服毒自殺を図ったなんて、最低よね…誤解を解かなくてはいけない
「…あの、トラヴィス騎士団長様、ご迷惑をおかけして申し訳ありません」
ペコリと頭を下げると、息を飲むトラヴィス。
「…あの、皇女様」
「初夜ばかり意識してしまい…いくら緊張していたとはいえ、誤って睡眠薬を大量に飲んでしまいました…本当に申し訳ありません」
彼が何かを発する前に苦し紛れの言い訳を伝え、なんとか辻褄を合わせる。
ーーいくら何でも、サーシャが彼との結婚が嫌だから睡眠薬を大量に摂取したからとか、死んでも口にできない
しばらく沈黙が続いていたが、
「…そうか…そうだったんですね」
明らかに納得していないのに、大人なのかとりあえず納得したトラヴィス騎士団長。
すると、コンコンと部屋をノックする音と、先程のロヨと呼ばれた壮年の男性と白衣を着た執事が入って、この話は終わりになった。
2
お気に入りに追加
659
あなたにおすすめの小説
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
離婚した彼女は死ぬことにした
まとば 蒼
恋愛
2日に1回更新(希望)です。
-----------------
事故で命を落とす瞬間、政略結婚で結ばれた夫のアルバートを愛していたことに気づいたエレノア。
もう一度彼との結婚生活をやり直したいと願うと、四年前に巻き戻っていた。
今度こそ彼に相応しい妻になりたいと、これまでの臆病な自分を脱ぎ捨て奮闘するエレノア。しかし、
「前にも言ったけど、君は妻としての役目を果たさなくていいんだよ」
返ってくるのは拒絶を含んだ鉄壁の笑みと、表面的で義務的な優しさ。
それでも夫に想いを捧げ続けていたある日のこと、アルバートの大事にしている弟妹が原因不明の体調不良に襲われた。
神官から、二人の体調不良はエレノアの体内に宿る瘴気が原因だと告げられる。
大切な人を守るために離婚して彼らから離れることをエレノアは決意するが──。
-----------------
とあるコンテストに応募するためにひっそり書いていた作品ですが、最近ダレてきたので公開してみることにしました。
まだまだ荒くて調整が必要な話ですが、どんなに些細な内容でも反応を頂けると大変励みになります。
書きながら色々修正していくので、読み返したら若干展開が変わってたりするかもしれません。
作風が好みじゃない場合は回れ右をして自衛をお願いいたします。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
脅迫して意中の相手と一夜を共にしたところ、逆にとっ捕まった挙げ句に逃げられなくなりました。
石河 翠
恋愛
失恋した女騎士のミリセントは、不眠症に陥っていた。
ある日彼女は、お気に入りの毛布によく似た大型犬を見かけ、偶然隠れ家的酒場を発見する。お目当てのわんこには出会えないものの、話の合う店長との時間は、彼女の心を少しずつ癒していく。
そんなある日、ミリセントは酒場からの帰り道、元カレから復縁を求められる。きっぱりと断るものの、引き下がらない元カレ。大好きな店長さんを巻き込むわけにはいかないと、ミリセントは覚悟を決める。実は店長さんにはとある秘密があって……。
真っ直ぐでちょっと思い込みの激しいヒロインと、わんこ系と見せかけて実は用意周到で腹黒なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真のID:4274932)をお借りしております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】死の4番隊隊長の花嫁候補に選ばれました~鈍感女は溺愛になかなか気付かない~
白井ライス
恋愛
時は血で血を洗う戦乱の世の中。
国の戦闘部隊“黒炎の龍”に入隊が叶わなかった主人公アイリーン・シュバイツァー。
幼馴染みで喧嘩仲間でもあったショーン・マクレイリーがかの有名な特効部隊でもある4番隊隊長に就任したことを知る。
いよいよ、隣国との戦争が間近に迫ったある日、アイリーンはショーンから決闘を申し込まれる。
これは脳筋女と恋に不器用な魔術師が結ばれるお話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる