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番外編 ハロウィンは危ないイベント 投稿26ヶ月記念小説 学校一の美女
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またこの季節がやってきた。そう、ハロウィンだ。
テレビではハロウィンにちなんだ料理や飾り付け、インテリア雑貨の特集を組まれ、連日賑わっていた。
去年のハロウィンのイベントをテツくんの前でやったとき、恥ずかしかったけど…自分じゃない誰かになれた気がして楽しかった。
心なしかテツくんも楽しんでいたと思うけど、こればかりはテツくんから直接何か言われたわけじゃないからわからないや、と白雪は思った。
そんな私、山崎白雪は、今年は何故か勤めてる会社がいきなり前倒しで繁忙期になり残業をする日々でイベントの準備をしていられなかった。かろうじて雑貨を飾って部屋を彩るだけは出来たけど、それ以外は仕事や家事に追われていた。
テツくん──私の夫である山崎哲夫は、学生相手に柔道を教えている。最年少でメダルを取り、今も現役の日本代表の彼は、日本各地で高校生や大学生相手に指導したりして忙しそうにあちこちに行って過ごしている。
結婚してからも変わらないのは、二人が付き合い始めた大事な月として、9月から10月はお互いどんなに忙しくても、食事に行ったり旅行やホテルに泊まったりしているところだ。
これは結婚記念日とは違うお祝いで、結婚記念日もまた祝い合う。私が仕事を辞めて家にいればいいけれど…彼の帰りだけを待ってずっと家にいても、出張の多い彼とは会えない日も多いから、家にいても意味がないからだ。
──本当は子供が出来たらまた違うんだと思うけど
こればかりは授かりものだからどうしようもないし、まだテツくんとは子供が欲しいとか具体的な話はまだしてこなかった。
***************
そんなハロウィン当日、私は仕事をしていた。その代わりにテツくんは休みをとって家にいる。本当は私も休もうかと思ったけど、テツくんが
『今忙しいんだろ、俺は家にいるから夜は一緒に過ごそう』
と言ってくれた。だから今日はなるべく残業はしないように、仕事を頑張った。
「ただいまー、テツくん?」
家に帰るといつもは先に家にいる時は、顔を出してくれるのに、彼は今日は出てこない。寝ているのかな?と思って扉の隙間から漏れる灯りのついているリビングへと行くと、リビングには誰もいない。荷物をキッチンの横にある椅子に置くと、テーブルの上に並べられたプラスチック容器のデリバリーされた料理が並ぶ。
「…美味しそう」
テツくんの好きそうなステーキ肉と大盛りの白いご飯、野菜サラダや私の好きなオムライスが和洋中関係なくある。
「帰ったのか」
テーブルにある料理に釘付けになっていた私は、背後から声をかけられるまでテツくんの存在に気がつかなかった。
「ただいまテツく…ん?!」
振り返るといつもはシャツとジャージズボンのはずの彼は、青いシャツと黒いスーツのズボンを履いていた。その頭には警察官の被るような深い紺色のツバのある帽子を被っていて、その格好はまるでアメリカのポリスみたいだ。
「どっ、どうしたの?」
いつもとは違う格好の彼に驚いてしまうと、彼は若干目元を赤らめて頬をぽりぽりと掻いた。
「…ハロウィンだからな」
「ハロウィンの仮装ってこと?」
つまり私が去年やった小悪魔コスプレのお返しをされているのだろうか。でも、今まで見た中でもダントツに服が、彼に合っていないのだ。
シャツは市販の仮装用のを買ったのか、分厚い胸板と腕の部分が今にも張り裂けそうで合っていない。なんなら胸のボタンも今にも外れて飛んでいきそうだし、腕なんてキツく締め付けていてるから脱ぐ時大変そう。ズボンも彼の太い太ももにぴっちりと張り付いているし…
「すごい…かっこいい」
初めて見る彼のコスプレ姿に、うっとりと見惚れてしまった。
「そうか」
私の言葉が信じられないみたいで、自分の身体を見ているテツくんは一言それだけ言うとテーブルに並ぶ料理を指差した。
「最近働き詰めだったろ?どんな料理でも食べれるように注文した」
「うん、ありがと」
このままテツくんを見ていたら、ご飯どころじゃなくなると思って無理矢理彼から視線を外す。
「着替えてきて」
ずっと仕事から帰ってきた服装じゃどうしようもないから、私は彼に言われて着替える事にした。
***************
プラスチック容器からお皿に盛り付け直して食べた食事も終わり、片付けは全て明日に回した。ソファーに座るテツくんの上に座るのは私だ。制服がキツ過ぎると食後に脱いで上半身裸となった彼のシャツを、今度は私が肩にかけて羽織っている。2人を纏う空気が甘くなり、私を呼ぶ彼の声が熱っぽいのもそのせいだったりする。
私は彼が脱いで椅子に置かれた制服の青いシャツを取り、部屋に入ると着ていた服を脱いで彼のシャツを肩に掛けた。テツくんにとってはサイズの小さいシャツでも、私からしたらすごく大きくて太ももが隠れてしまい、ボタンをしていなくてもシャツが重なる。
部屋から出て彼のいるリビングまで行くと、彼は私の姿を見て目を見張っていたけど私を呼んだ。
「おいで」
彼の声に呼ばれた私は彼の足の上に跨って向かい合わせで座ると、彼は被っていた帽子を私の頭にのせた。この帽子も少し大きなサイズみたいで、私の頭の上でズレてしまう。腕を上げて帽子を支えると、胸元のシャツが動いて素肌が露わとなる。彼のシャツの下には黒いペアの下着を身につけており、彼の視線が私のシャツの下に注がれる。
「…お巡りさんかっこいい」
「白雪」
彼の首の後ろに手を回すと、すかさず私の腰に回された手がシャツの下の素肌に触れた。
「…お菓子をくれないと逮捕するぞ」
一段と低くなった声は他の人が聞いたら脅されたと思って恐怖で身体が震えてしまうのに、私には欲情する音色に聞こえてしまうから嬉しくてしょうがない。
「逮捕してお巡りさん」
上半身裸の彼の方こそ目のやり場に困ってしまうからダメなんだと思うけど、などと思っていても口には出さずに彼の唇に自分の唇を近づけた。軽く触れた彼の唇は、固くて弾力がない。ペロリと唇を舐めると、彼の口が開いて私の舌をぱくりと喰む。味わうようにねっとりと舌が絡みついて、分厚い舌が熱くて気持ちいい。さっきまでテツくんが食べていたガーリックソースのかかったステーキの味が私の口内に広がり、きっと私が食べていたトマトケチャップのオムライスの味が彼の口の中でしているだろうと考えるとより一層気分が高揚していく。
「あっ、んんっ」
深いキスだけじゃ終わらないのを知っているのに、彼の手が私の腰から上へと移動しただけでキスから意識が逸れてしまう。
「警察官を誘惑する悪い子ちゃんだな」
こんなふざけた事なんか言わないのに、彼が私の耳に直接囁くものだからゾクゾクとする。テツくん今日はどうしたの、と思うのに、そんな事を聞いたらいつもと違う彼は元に戻ってしまうかもしれないとそれはそれで嫌だと思って口から疑問の言葉が出てこない。
「…逮捕しちゃう?」
甘えた声を出すと、彼はもちろん、と真顔で言う。ふふっと口から笑みが溢れて、キスが再開すると彼の愛撫も始まった。ブラの上から胸を揉まれ、柔らかな胸が形を変えていく。ブラのトップをズラされ、乳房の中央を親指と人差し指で挟んでこねられる。固くなった粒を人差し指で弾いて弄び始めると、キスが終わり、私の首筋に彼の唇が移動した。
「は…ぁ、っ」
テツくんの頭を抱きしめ、彼からの愛撫に身を委ねる。時々私の首に歯を立てて甘噛みすると、舌でペロリと舐める。もっとちゃんと触って欲しくなって、ブラのホックに手を伸ばして外すと、肩に羽織っていたシャツがパサリと床に落ちた。
「…愛してる、白雪」
「私も愛してる、テツくんっ、っ!」
唇同士を触れさせたまま、お互いの愛を囁き合っていると、彼の両手が私の乳房を包み愛撫される。
舌を絡めてキスをしながら、落ちないように彼の首の後ろへと手を回す。
「ん、っ…ぅんっ、は…ぁっ!」
彼の愛撫に快感が増していき、吐息が溢れる。愛撫されている中で熱い彼の手の他に、お尻にも固い熱を感じるとお尻を揺らすと彼のズボンが私の下着を掠めて軽く達してしまう。
「勝手にイかないでよ」
いつもより饒舌な彼の言葉に、だって、と恥ずかしくなって頬を赤くして言い訳してしまう。
「だって、テツくんすごくカッコいいんだもん」
素直にそう告げると、彼は私の額に自分の額を重ねて喋り始める。
「それは警察官だから?」
「ちがっ…んっ、ぁっ…いつもと違うからッ…こっちもカッコいから…あぁっ!」
私がドキドキしているのは警察官の仮装をしているからと誤解しているから、訂正すると彼はまるで分かっているとでも言うように私の乳房の中央の粒を口に入れた。
いきなり粒を強く吸われ、乳首の回りを舌でなぞり固くなっている粒を舌で転がす。もう片方の手は私の背中から腰に下りて下着の中へと入りお尻を揉まれる。彼の足の上に座っていた私は、触りやすくなるように少しだけ腰を浮かせると、彼の手が私の下着を下ろす。私も彼を手伝うために、手を伸ばして下着をズラして足を片方ずつ上げて下着を脱いだ。
私の乳房を可愛がっていた彼は、私の胸から顔を上げると、下着を脱いだ時に膝立ちになった私の下半身に手を伸ばした。彼の右の手の先が私の下生えを掠め蜜口まで伸びると、前後に動かし出した彼の人差し指が私の蜜口から出た粒が触れた。蜜口の表面しか触らない彼に焦れて、彼の肩に手を置いて彼の手の動きに一拍遅れて前後に動かし始めた。
「ん、っ、んっ…あっ、そこっ」
彼の手のひらの上で自分の下半身を擦り付け、乱れる私の痴態を見て彼の目がいつもより細くなる。指先を曲げられると、蜜口の縁に引っかかって全身に電流が流れる。ヌチャッと聞こえた粘音を皮切りに、彼の指先が私の蜜口から中へと入る。しとどに蜜壺から蜜が溢れて、彼の手のひらを濡らしていく。
「あぁ、白雪」
「はっ、ぁっ、テツく…んっ」
気持ち良くて腰の動きを止めることなど快感を知ってしまった今は出来ない。
「あっ、イくっ、んんっ!」
ぎゅぅっと彼の指先を締め付け、さっきの快感よりも強い快感に達する。
「白雪…綺麗だ」
「あっ!まだっ…いっ…てるっ、のにっ」
ピクピクと腰を動かすのをやめて快感に酔いしれていると、彼の手が急に本格的に動き出した。指を2本蜜壺の中に入れ、まるで抽送しているように出し入れして、ぎゅうぎゅうに締め付けている蜜壺の中を強引に広げていく。私はというと、気持ち良く達していたのにやってきた新たな快感の波に何にも考えられずに頭が真っ白になっていく。
「…っ!…っ」
そんな私を見ながら、彼は私の乳房に口を寄せて、指先を蜜壺の中を出し入れさせながら親指で蜜口から出た粒を弄ぶ。
甘い喘ぎ声と気持ちいいっ、とか快感の事しか考えられなくなると、身体がまた自然と自分の気持ちの良い場所に彼の指先が触れるように動く。
「…白雪っ…俺のも触って」
下半身の愛撫が中断された後に彼から懇願され、彼のズボンに手を伸ばすと、彼のズボンのボタンを外した。勢いよく押し上げられているグレーのボクサーパンツの中央は盛り上がり、濡れたシミが出来ている。
「おっきくなってる」
嬉しい、と言うと、彼は私のせいだ、と低い声で唸る。右の人差し指と中指を濡れたボクサーパンツの中央のシミに付けると、今度は彼の身体がピクピクと動く。鍛えられたお腹の凸凹を指先で辿り、おへそまで届きそうな──下生えの上にまで勃ち上がった昂りを握ると手のひらが濡れる。
「あっ、あっ、てつ、くっ…っ!」
「っ、っぐ…はっ」
お互いの性器を快感の欲情をぶつけるように動かし始める。頬を重ねて、お互いの口から漏れた熱い吐息も飲み込んでいく。時々キスはするけれど、そうするとお互いへの愛撫が止まるから、快感を中断させられ身体が悲鳴をあげて、動き始めるとキスは終わり愛撫の時間となる。この短時間で何度イッたかもわからない。徐々に膝立ちするのをやめ、彼のお腹の中心にある昂りの上へとお尻が下がっていく。
「入れてっ、てつく…ん」
彼の頬を甘噛みして舐めると、彼の指が私の蜜壺から抜けた。
彼の鼻が私の頬に埋まり、熱い吐息が私の口元に当たる。それだけでも充分に気持ちいいのに、貪欲な身体は次を求める。視線が絡まると、瞳の奥にある欲情の熱を感じる彼の眼差しにゾクゾクする。
「は…ぁ…おっき…いッ」
すると待ち望んでいた彼の昂りが私の蜜口に充てがわれ、腰を下ろす自分の体重で彼の先端を飲み込んでいく。
「はっ、白雪っ!」
彼は息苦しそうに私の名前を呼びながら私の蜜壺の中を進み、彼の足の上に座った時にはもう一つに繋がった。
ぴたりと蜜壺に窮屈そうに埋まる昂りは、まるで最初からこの蜜壺の中にいたのかもしれない。蜜壺が嬉しそうにきゅうきゅうと昂りを締め付けると、彼は私の後頭部に右手を添えて私の口を塞いだ。舌を強く吸われ、彼の分厚い舌が口内を傍若無人に暴れ回る。彼の舌を追いかけようにも、荒々しくキスをされ彼の舌から与えられる新たな快感を感じる事しか出来ない。
パンッと私のお尻を軽く叩かれ、私の身体は上下に動き出す。蜜壺の側面を太い昂りが通って、彼の昂りの先端と側面の凸凹している箇所が蜜壺を掠める。頭を固定されているから、単調になってしまう腰の動きだけでも充分に気持ちいい。私が上下に動いている間も、彼の左手は私の太ももやお尻を揉んで時々軽く叩く。徐々に上下の動きが速くなると、後頭部に添えられたテツくんの手が私のお尻に回り、私は彼の肩に両手を置いた。ぷるんぷるんと揺れる乳房を彼は口に含み、赤ちゃんのようにちゅうちゅうと吸い付く。
「あっ、あっ…んっ、はっ…あっ!」
気持ち良くて背中が仰け反ると、彼の両手が私のお尻を持ちながら私が上下に動くのを手伝ってくれる。
いつもよりも絶頂が遅い快感を不思議に思っていたが、彼が動いていないのに気がついて納得した。ソファーの上は2人分の体重に耐えるが、濃密な時間を過ごすこの時は別だ。彼が動き始めたら壊れちゃいそうだ。
「やだっ、動いてっ、テツくんっ」
だけど、そんな考えをするくらい余裕な彼に、私だけが彼に溺れていると思うと嫌な気持ちが出てくる。
「くっ、白雪っ」
彼はソファーの下に膝をつくと、私を床に仰向けに寝かせた。足を上げさせられると、彼はふくらはぎに舌を這わしながら抽送を始めた。ズンッと貫かれ快感が身体中に流れ、欲しかった快感に歓喜する。彼は私の顔の横に手をつけ、腰を動かすスピードを上げる。
「あっぅ、っん、ん、んっ!」
「はっ…くっ、んんっ!」
口同士が軽く触れ合いながら、パンッと肌がぶつかると、蜜壺の最奥に勢いよく注がれる熱い証のせいで頭が真っ白になっていく。ぎゅうぅっと昂ぶりを締め付けると、彼は唸りながら私の蜜壺の最奥に留まり腰をさらに押し付けた。
荒い息を整えている間も戯れるキスをしていると、ドロリと蜜壺から注がれた証がお尻へと伝うのを感じた。彼の腰に手を伸ばすと、彼はまだズボンもパンツも履いている事に気がついた。
「…もう、終わり?」
「まさか、これからだ」
彼の下着の中に手を入れ硬く締まっているお尻を触ると、くすくすと笑いながら戯れるキスが終わる。硬い床に背中を付けていたから痛いと、起き上がると彼は繋がりを解かずに私のお尻と背中に手を添えて持ち上げた。落ちないように彼の首の後ろに手を回したいけど、それをしなくても彼はしっかりと私を抱きしめる。
「あっ、あっんぅっ」
びくともしない力強さにうっとりとしていると、歩き始めた彼と繋がっている部分から快感が生まれ始めた。一歩ずつ踏み出すたびに固くなっていく彼の昂りを、私の蜜壺は締め付ける。彼の腰に足を巻き付けると、彼の胸板に乳房くっつく。目の前にある首筋に舌を這わしていると、
「白雪イタズラするな…我慢が出来なくなる」
彼の余裕のない声に、
「嬉しい」
いつでもいつまでも求められたいと願う私にとって、その言葉は何よりも嬉しい言葉だ。
「いつも白雪のことを考えてる」
「…私だってテツくんのこと…あっ」
甘く囁く言葉に胸が高鳴り、気がついたらベッドの上に仰向けにさせられた。保安灯にされた部屋は2人が眠る寝室で、ここなら柔らかなスプリングだから背中も痛くならないし、彼の身体に合わせたとくちゅのベッドだから、思いっきり動いても大丈夫だ、と思って彼を見上げると、同じことを考えていたのか、テツくんの口元が僅かに上がっている。
「警察官を誘う悪い子には、俺がお仕置きする」
「警察官じゃなくてテツくんがっ…あぅっ」
私のこめかみを甘噛みしながら呟いた彼は繋がったままで2回目に突入すると、リビングではやらなかった乳房だけじゃなく全身を触り始める。彼の口で舌で身体中にキスをされ舌を這わされて、上になったり横に、下になったりと重なり続ける。気がついたら彼の服は脱げて素っ裸になっていて、ティッシュで身体を拭われたら少し話してお互いの身体を触り合って火がつくとまた愛し合う。
久しぶりの濃厚な時間に満足する頃には、日付が変わって2時間も経っていた。
「明日も仕事なのに」
頬を膨らませて不満をぶつけるが、自分からも彼を求めたのでおあいこだ。
「明日は体調不良で休めばいいさ」
最近働き詰めの私を心配してテツくんはそう言ってくれるが、あと数時間したら私が仕事に行くのを知っている。
「そうしたら看病してね」
「ああ、今度は医者のも着てみるか」
白雪が去年やった仮装を気に入って自分でも用意したが、哲夫は全然似合わないと絶望していた所に彼女が帰ってきた。引かれると思っても、ずっと部屋に閉じこもっているのもおかしいし、彼女がいつ入ってくるかわからないために、リビングに行くと、思いの外彼女は大絶賛してくれた。
『テツくんはどんな服を着ても似合うから』
頬を赤らめ気持ち良く喘ぐ彼女に、結婚して──いや付き合ってからだいぶ経つのに、ますますのめり込んでいくのを自覚する。
──そんなの、白雪は何を着ていたって…裸だとしても俺だってそう思ってる
と思っていても、たまに素直な想いを口に出来ない自分に無性に腹が立つが、白雪はそんな事お見通しのように俺に抱きつく。
──愛してる
そっと彼女の耳元で囁くと、彼女は嬉しそうに口元を綻ばせて瞼を閉じて眠ってしまった。
──ハロウィン、ハマるな…毎年のイベントにしよう
眠る彼女の寝顔に見惚れながら、哲夫は心の中で固く誓った。
テレビではハロウィンにちなんだ料理や飾り付け、インテリア雑貨の特集を組まれ、連日賑わっていた。
去年のハロウィンのイベントをテツくんの前でやったとき、恥ずかしかったけど…自分じゃない誰かになれた気がして楽しかった。
心なしかテツくんも楽しんでいたと思うけど、こればかりはテツくんから直接何か言われたわけじゃないからわからないや、と白雪は思った。
そんな私、山崎白雪は、今年は何故か勤めてる会社がいきなり前倒しで繁忙期になり残業をする日々でイベントの準備をしていられなかった。かろうじて雑貨を飾って部屋を彩るだけは出来たけど、それ以外は仕事や家事に追われていた。
テツくん──私の夫である山崎哲夫は、学生相手に柔道を教えている。最年少でメダルを取り、今も現役の日本代表の彼は、日本各地で高校生や大学生相手に指導したりして忙しそうにあちこちに行って過ごしている。
結婚してからも変わらないのは、二人が付き合い始めた大事な月として、9月から10月はお互いどんなに忙しくても、食事に行ったり旅行やホテルに泊まったりしているところだ。
これは結婚記念日とは違うお祝いで、結婚記念日もまた祝い合う。私が仕事を辞めて家にいればいいけれど…彼の帰りだけを待ってずっと家にいても、出張の多い彼とは会えない日も多いから、家にいても意味がないからだ。
──本当は子供が出来たらまた違うんだと思うけど
こればかりは授かりものだからどうしようもないし、まだテツくんとは子供が欲しいとか具体的な話はまだしてこなかった。
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そんなハロウィン当日、私は仕事をしていた。その代わりにテツくんは休みをとって家にいる。本当は私も休もうかと思ったけど、テツくんが
『今忙しいんだろ、俺は家にいるから夜は一緒に過ごそう』
と言ってくれた。だから今日はなるべく残業はしないように、仕事を頑張った。
「ただいまー、テツくん?」
家に帰るといつもは先に家にいる時は、顔を出してくれるのに、彼は今日は出てこない。寝ているのかな?と思って扉の隙間から漏れる灯りのついているリビングへと行くと、リビングには誰もいない。荷物をキッチンの横にある椅子に置くと、テーブルの上に並べられたプラスチック容器のデリバリーされた料理が並ぶ。
「…美味しそう」
テツくんの好きそうなステーキ肉と大盛りの白いご飯、野菜サラダや私の好きなオムライスが和洋中関係なくある。
「帰ったのか」
テーブルにある料理に釘付けになっていた私は、背後から声をかけられるまでテツくんの存在に気がつかなかった。
「ただいまテツく…ん?!」
振り返るといつもはシャツとジャージズボンのはずの彼は、青いシャツと黒いスーツのズボンを履いていた。その頭には警察官の被るような深い紺色のツバのある帽子を被っていて、その格好はまるでアメリカのポリスみたいだ。
「どっ、どうしたの?」
いつもとは違う格好の彼に驚いてしまうと、彼は若干目元を赤らめて頬をぽりぽりと掻いた。
「…ハロウィンだからな」
「ハロウィンの仮装ってこと?」
つまり私が去年やった小悪魔コスプレのお返しをされているのだろうか。でも、今まで見た中でもダントツに服が、彼に合っていないのだ。
シャツは市販の仮装用のを買ったのか、分厚い胸板と腕の部分が今にも張り裂けそうで合っていない。なんなら胸のボタンも今にも外れて飛んでいきそうだし、腕なんてキツく締め付けていてるから脱ぐ時大変そう。ズボンも彼の太い太ももにぴっちりと張り付いているし…
「すごい…かっこいい」
初めて見る彼のコスプレ姿に、うっとりと見惚れてしまった。
「そうか」
私の言葉が信じられないみたいで、自分の身体を見ているテツくんは一言それだけ言うとテーブルに並ぶ料理を指差した。
「最近働き詰めだったろ?どんな料理でも食べれるように注文した」
「うん、ありがと」
このままテツくんを見ていたら、ご飯どころじゃなくなると思って無理矢理彼から視線を外す。
「着替えてきて」
ずっと仕事から帰ってきた服装じゃどうしようもないから、私は彼に言われて着替える事にした。
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プラスチック容器からお皿に盛り付け直して食べた食事も終わり、片付けは全て明日に回した。ソファーに座るテツくんの上に座るのは私だ。制服がキツ過ぎると食後に脱いで上半身裸となった彼のシャツを、今度は私が肩にかけて羽織っている。2人を纏う空気が甘くなり、私を呼ぶ彼の声が熱っぽいのもそのせいだったりする。
私は彼が脱いで椅子に置かれた制服の青いシャツを取り、部屋に入ると着ていた服を脱いで彼のシャツを肩に掛けた。テツくんにとってはサイズの小さいシャツでも、私からしたらすごく大きくて太ももが隠れてしまい、ボタンをしていなくてもシャツが重なる。
部屋から出て彼のいるリビングまで行くと、彼は私の姿を見て目を見張っていたけど私を呼んだ。
「おいで」
彼の声に呼ばれた私は彼の足の上に跨って向かい合わせで座ると、彼は被っていた帽子を私の頭にのせた。この帽子も少し大きなサイズみたいで、私の頭の上でズレてしまう。腕を上げて帽子を支えると、胸元のシャツが動いて素肌が露わとなる。彼のシャツの下には黒いペアの下着を身につけており、彼の視線が私のシャツの下に注がれる。
「…お巡りさんかっこいい」
「白雪」
彼の首の後ろに手を回すと、すかさず私の腰に回された手がシャツの下の素肌に触れた。
「…お菓子をくれないと逮捕するぞ」
一段と低くなった声は他の人が聞いたら脅されたと思って恐怖で身体が震えてしまうのに、私には欲情する音色に聞こえてしまうから嬉しくてしょうがない。
「逮捕してお巡りさん」
上半身裸の彼の方こそ目のやり場に困ってしまうからダメなんだと思うけど、などと思っていても口には出さずに彼の唇に自分の唇を近づけた。軽く触れた彼の唇は、固くて弾力がない。ペロリと唇を舐めると、彼の口が開いて私の舌をぱくりと喰む。味わうようにねっとりと舌が絡みついて、分厚い舌が熱くて気持ちいい。さっきまでテツくんが食べていたガーリックソースのかかったステーキの味が私の口内に広がり、きっと私が食べていたトマトケチャップのオムライスの味が彼の口の中でしているだろうと考えるとより一層気分が高揚していく。
「あっ、んんっ」
深いキスだけじゃ終わらないのを知っているのに、彼の手が私の腰から上へと移動しただけでキスから意識が逸れてしまう。
「警察官を誘惑する悪い子ちゃんだな」
こんなふざけた事なんか言わないのに、彼が私の耳に直接囁くものだからゾクゾクとする。テツくん今日はどうしたの、と思うのに、そんな事を聞いたらいつもと違う彼は元に戻ってしまうかもしれないとそれはそれで嫌だと思って口から疑問の言葉が出てこない。
「…逮捕しちゃう?」
甘えた声を出すと、彼はもちろん、と真顔で言う。ふふっと口から笑みが溢れて、キスが再開すると彼の愛撫も始まった。ブラの上から胸を揉まれ、柔らかな胸が形を変えていく。ブラのトップをズラされ、乳房の中央を親指と人差し指で挟んでこねられる。固くなった粒を人差し指で弾いて弄び始めると、キスが終わり、私の首筋に彼の唇が移動した。
「は…ぁ、っ」
テツくんの頭を抱きしめ、彼からの愛撫に身を委ねる。時々私の首に歯を立てて甘噛みすると、舌でペロリと舐める。もっとちゃんと触って欲しくなって、ブラのホックに手を伸ばして外すと、肩に羽織っていたシャツがパサリと床に落ちた。
「…愛してる、白雪」
「私も愛してる、テツくんっ、っ!」
唇同士を触れさせたまま、お互いの愛を囁き合っていると、彼の両手が私の乳房を包み愛撫される。
舌を絡めてキスをしながら、落ちないように彼の首の後ろへと手を回す。
「ん、っ…ぅんっ、は…ぁっ!」
彼の愛撫に快感が増していき、吐息が溢れる。愛撫されている中で熱い彼の手の他に、お尻にも固い熱を感じるとお尻を揺らすと彼のズボンが私の下着を掠めて軽く達してしまう。
「勝手にイかないでよ」
いつもより饒舌な彼の言葉に、だって、と恥ずかしくなって頬を赤くして言い訳してしまう。
「だって、テツくんすごくカッコいいんだもん」
素直にそう告げると、彼は私の額に自分の額を重ねて喋り始める。
「それは警察官だから?」
「ちがっ…んっ、ぁっ…いつもと違うからッ…こっちもカッコいから…あぁっ!」
私がドキドキしているのは警察官の仮装をしているからと誤解しているから、訂正すると彼はまるで分かっているとでも言うように私の乳房の中央の粒を口に入れた。
いきなり粒を強く吸われ、乳首の回りを舌でなぞり固くなっている粒を舌で転がす。もう片方の手は私の背中から腰に下りて下着の中へと入りお尻を揉まれる。彼の足の上に座っていた私は、触りやすくなるように少しだけ腰を浮かせると、彼の手が私の下着を下ろす。私も彼を手伝うために、手を伸ばして下着をズラして足を片方ずつ上げて下着を脱いだ。
私の乳房を可愛がっていた彼は、私の胸から顔を上げると、下着を脱いだ時に膝立ちになった私の下半身に手を伸ばした。彼の右の手の先が私の下生えを掠め蜜口まで伸びると、前後に動かし出した彼の人差し指が私の蜜口から出た粒が触れた。蜜口の表面しか触らない彼に焦れて、彼の肩に手を置いて彼の手の動きに一拍遅れて前後に動かし始めた。
「ん、っ、んっ…あっ、そこっ」
彼の手のひらの上で自分の下半身を擦り付け、乱れる私の痴態を見て彼の目がいつもより細くなる。指先を曲げられると、蜜口の縁に引っかかって全身に電流が流れる。ヌチャッと聞こえた粘音を皮切りに、彼の指先が私の蜜口から中へと入る。しとどに蜜壺から蜜が溢れて、彼の手のひらを濡らしていく。
「あぁ、白雪」
「はっ、ぁっ、テツく…んっ」
気持ち良くて腰の動きを止めることなど快感を知ってしまった今は出来ない。
「あっ、イくっ、んんっ!」
ぎゅぅっと彼の指先を締め付け、さっきの快感よりも強い快感に達する。
「白雪…綺麗だ」
「あっ!まだっ…いっ…てるっ、のにっ」
ピクピクと腰を動かすのをやめて快感に酔いしれていると、彼の手が急に本格的に動き出した。指を2本蜜壺の中に入れ、まるで抽送しているように出し入れして、ぎゅうぎゅうに締め付けている蜜壺の中を強引に広げていく。私はというと、気持ち良く達していたのにやってきた新たな快感の波に何にも考えられずに頭が真っ白になっていく。
「…っ!…っ」
そんな私を見ながら、彼は私の乳房に口を寄せて、指先を蜜壺の中を出し入れさせながら親指で蜜口から出た粒を弄ぶ。
甘い喘ぎ声と気持ちいいっ、とか快感の事しか考えられなくなると、身体がまた自然と自分の気持ちの良い場所に彼の指先が触れるように動く。
「…白雪っ…俺のも触って」
下半身の愛撫が中断された後に彼から懇願され、彼のズボンに手を伸ばすと、彼のズボンのボタンを外した。勢いよく押し上げられているグレーのボクサーパンツの中央は盛り上がり、濡れたシミが出来ている。
「おっきくなってる」
嬉しい、と言うと、彼は私のせいだ、と低い声で唸る。右の人差し指と中指を濡れたボクサーパンツの中央のシミに付けると、今度は彼の身体がピクピクと動く。鍛えられたお腹の凸凹を指先で辿り、おへそまで届きそうな──下生えの上にまで勃ち上がった昂りを握ると手のひらが濡れる。
「あっ、あっ、てつ、くっ…っ!」
「っ、っぐ…はっ」
お互いの性器を快感の欲情をぶつけるように動かし始める。頬を重ねて、お互いの口から漏れた熱い吐息も飲み込んでいく。時々キスはするけれど、そうするとお互いへの愛撫が止まるから、快感を中断させられ身体が悲鳴をあげて、動き始めるとキスは終わり愛撫の時間となる。この短時間で何度イッたかもわからない。徐々に膝立ちするのをやめ、彼のお腹の中心にある昂りの上へとお尻が下がっていく。
「入れてっ、てつく…ん」
彼の頬を甘噛みして舐めると、彼の指が私の蜜壺から抜けた。
彼の鼻が私の頬に埋まり、熱い吐息が私の口元に当たる。それだけでも充分に気持ちいいのに、貪欲な身体は次を求める。視線が絡まると、瞳の奥にある欲情の熱を感じる彼の眼差しにゾクゾクする。
「は…ぁ…おっき…いッ」
すると待ち望んでいた彼の昂りが私の蜜口に充てがわれ、腰を下ろす自分の体重で彼の先端を飲み込んでいく。
「はっ、白雪っ!」
彼は息苦しそうに私の名前を呼びながら私の蜜壺の中を進み、彼の足の上に座った時にはもう一つに繋がった。
ぴたりと蜜壺に窮屈そうに埋まる昂りは、まるで最初からこの蜜壺の中にいたのかもしれない。蜜壺が嬉しそうにきゅうきゅうと昂りを締め付けると、彼は私の後頭部に右手を添えて私の口を塞いだ。舌を強く吸われ、彼の分厚い舌が口内を傍若無人に暴れ回る。彼の舌を追いかけようにも、荒々しくキスをされ彼の舌から与えられる新たな快感を感じる事しか出来ない。
パンッと私のお尻を軽く叩かれ、私の身体は上下に動き出す。蜜壺の側面を太い昂りが通って、彼の昂りの先端と側面の凸凹している箇所が蜜壺を掠める。頭を固定されているから、単調になってしまう腰の動きだけでも充分に気持ちいい。私が上下に動いている間も、彼の左手は私の太ももやお尻を揉んで時々軽く叩く。徐々に上下の動きが速くなると、後頭部に添えられたテツくんの手が私のお尻に回り、私は彼の肩に両手を置いた。ぷるんぷるんと揺れる乳房を彼は口に含み、赤ちゃんのようにちゅうちゅうと吸い付く。
「あっ、あっ…んっ、はっ…あっ!」
気持ち良くて背中が仰け反ると、彼の両手が私のお尻を持ちながら私が上下に動くのを手伝ってくれる。
いつもよりも絶頂が遅い快感を不思議に思っていたが、彼が動いていないのに気がついて納得した。ソファーの上は2人分の体重に耐えるが、濃密な時間を過ごすこの時は別だ。彼が動き始めたら壊れちゃいそうだ。
「やだっ、動いてっ、テツくんっ」
だけど、そんな考えをするくらい余裕な彼に、私だけが彼に溺れていると思うと嫌な気持ちが出てくる。
「くっ、白雪っ」
彼はソファーの下に膝をつくと、私を床に仰向けに寝かせた。足を上げさせられると、彼はふくらはぎに舌を這わしながら抽送を始めた。ズンッと貫かれ快感が身体中に流れ、欲しかった快感に歓喜する。彼は私の顔の横に手をつけ、腰を動かすスピードを上げる。
「あっぅ、っん、ん、んっ!」
「はっ…くっ、んんっ!」
口同士が軽く触れ合いながら、パンッと肌がぶつかると、蜜壺の最奥に勢いよく注がれる熱い証のせいで頭が真っ白になっていく。ぎゅうぅっと昂ぶりを締め付けると、彼は唸りながら私の蜜壺の最奥に留まり腰をさらに押し付けた。
荒い息を整えている間も戯れるキスをしていると、ドロリと蜜壺から注がれた証がお尻へと伝うのを感じた。彼の腰に手を伸ばすと、彼はまだズボンもパンツも履いている事に気がついた。
「…もう、終わり?」
「まさか、これからだ」
彼の下着の中に手を入れ硬く締まっているお尻を触ると、くすくすと笑いながら戯れるキスが終わる。硬い床に背中を付けていたから痛いと、起き上がると彼は繋がりを解かずに私のお尻と背中に手を添えて持ち上げた。落ちないように彼の首の後ろに手を回したいけど、それをしなくても彼はしっかりと私を抱きしめる。
「あっ、あっんぅっ」
びくともしない力強さにうっとりとしていると、歩き始めた彼と繋がっている部分から快感が生まれ始めた。一歩ずつ踏み出すたびに固くなっていく彼の昂りを、私の蜜壺は締め付ける。彼の腰に足を巻き付けると、彼の胸板に乳房くっつく。目の前にある首筋に舌を這わしていると、
「白雪イタズラするな…我慢が出来なくなる」
彼の余裕のない声に、
「嬉しい」
いつでもいつまでも求められたいと願う私にとって、その言葉は何よりも嬉しい言葉だ。
「いつも白雪のことを考えてる」
「…私だってテツくんのこと…あっ」
甘く囁く言葉に胸が高鳴り、気がついたらベッドの上に仰向けにさせられた。保安灯にされた部屋は2人が眠る寝室で、ここなら柔らかなスプリングだから背中も痛くならないし、彼の身体に合わせたとくちゅのベッドだから、思いっきり動いても大丈夫だ、と思って彼を見上げると、同じことを考えていたのか、テツくんの口元が僅かに上がっている。
「警察官を誘う悪い子には、俺がお仕置きする」
「警察官じゃなくてテツくんがっ…あぅっ」
私のこめかみを甘噛みしながら呟いた彼は繋がったままで2回目に突入すると、リビングではやらなかった乳房だけじゃなく全身を触り始める。彼の口で舌で身体中にキスをされ舌を這わされて、上になったり横に、下になったりと重なり続ける。気がついたら彼の服は脱げて素っ裸になっていて、ティッシュで身体を拭われたら少し話してお互いの身体を触り合って火がつくとまた愛し合う。
久しぶりの濃厚な時間に満足する頃には、日付が変わって2時間も経っていた。
「明日も仕事なのに」
頬を膨らませて不満をぶつけるが、自分からも彼を求めたのでおあいこだ。
「明日は体調不良で休めばいいさ」
最近働き詰めの私を心配してテツくんはそう言ってくれるが、あと数時間したら私が仕事に行くのを知っている。
「そうしたら看病してね」
「ああ、今度は医者のも着てみるか」
白雪が去年やった仮装を気に入って自分でも用意したが、哲夫は全然似合わないと絶望していた所に彼女が帰ってきた。引かれると思っても、ずっと部屋に閉じこもっているのもおかしいし、彼女がいつ入ってくるかわからないために、リビングに行くと、思いの外彼女は大絶賛してくれた。
『テツくんはどんな服を着ても似合うから』
頬を赤らめ気持ち良く喘ぐ彼女に、結婚して──いや付き合ってからだいぶ経つのに、ますますのめり込んでいくのを自覚する。
──そんなの、白雪は何を着ていたって…裸だとしても俺だってそう思ってる
と思っていても、たまに素直な想いを口に出来ない自分に無性に腹が立つが、白雪はそんな事お見通しのように俺に抱きつく。
──愛してる
そっと彼女の耳元で囁くと、彼女は嬉しそうに口元を綻ばせて瞼を閉じて眠ってしまった。
──ハロウィン、ハマるな…毎年のイベントにしよう
眠る彼女の寝顔に見惚れながら、哲夫は心の中で固く誓った。
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