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お試し延長
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山崎くんとのお試し期間延長で、増えた事がある
それはスキンシップだ
放課後の水やりの時に顔を出してくれるようになり、腕が触れるように座り束の間お喋りをしたり
お昼の時間になると、いつもの階段でお互い並んで食べるのは今まで通りだが、最後のおかずを彼の口に入れる時には、腰を持ち上げられ彼の膝の上に座ってから口に入れるようになった
もぐもぐと頬を赤らめ口を動かす彼を見つめ、私が落ちないように腰を支えてくれる
そして私の手元にそのままお弁当箱を取られ、横に置くとギュッと抱きしめられる
座っていても大きい彼の肩に頭を乗せて、胸板に腕を添えた
「文化祭…何になったの?」
「…執事喫茶店」
酷く言いにくそうに言う彼に
「見に行ってもいい?」
彼の喉仏を見ながら行きたいと告げる
「…俺は…裏方だから、服のサイズないと思うし」
「…そっか」
残念に思いながら、服がないならしょうがないな、と思っていたら
「そのかわり当日は結構自由だから、一緒に回る?」
と提案されて
「うんっ!回りたいっ」
一緒に回れるとは思っていなかった私は嬉しくて、彼の首に腕を回し抱きついた
「今は秋だけど…春すぎない?春が来たの羨ましいんだけど」
結局お化け屋敷になったクラスでの板を設置したり、机やお化け役の人用の椅子を準備していた
文化祭前日の総仕上げをしている私に後ろから松井さんが、ウキウキの私に恨み節を言う
「…なんの事だかわからない」
一応まだ人前ではそれらしい雰囲気も出していないので、松井さん以外にはバレないと思うけど、明日になったら一緒に回るから…バレちゃうかな
うーん、と1人悩んでいると
「なぁに?また悩み?」
横に座り真剣な顔で聞いてくれる
そんな松井さんに、本当優しい人だ、と思いながら
「…明日一緒に回るんだけど…私と付き合ってるって勘違いされないかな」
「…勘違い?なんで?」
「だって、私がお試し期間延長をお願いしたのに…私の事知って幻滅して別れたとは友達に言いづらいじゃない?」
「言っている意味が分からないけど、山崎くんは幻滅しないと思うよ」
「……どうして松井さんがわかるの?」
「………本当に気がついてないの?!」
「え?」
「………山崎くんすごい健気だ」
はぁとため息をつく松井さんは、やれやれと肩をすくめた
「1年の時の近野さんに近寄る男に睨み牽制していたし、クラス違うけど学年集会とかの集まりの時に松井さんしか見てないのとか割と有名だよ?」
「え…そうなの…集会の時眠そうにしていたのバレてるかなっ」
頬に手を付けて青ざめる
「気にする所そこ?」
呆れる松井さんに顔を見合わせ笑う
「好きになったの?」
静かに問う松井さんに、
「うん…すごく優しくて、すごく…可愛いの」
「………山崎くんを可愛いって言えるの多分近野さんだけよ」
ふとした時に触れる手が優しく、見つめる瞳に熱い想いが篭っていてドキドキする
離れると寂しいし、メッセージを貰うだけで幸せだし、おやすみの挨拶する時朝の挨拶する時も…考えたらキリがない
山崎くんの事を想って頬が染まる
「姫もついに…彼氏持ちかぁ」
「…松井さん好きな人いないの?」
「………いるけど…うん」
そう言って黙る松井さんの頭を撫でた
「相談に乗るからね?」
というと
「…うん、もう少ししたら言うよ」
涙声の松井さんの相談に全力で応えようと決意した
それはスキンシップだ
放課後の水やりの時に顔を出してくれるようになり、腕が触れるように座り束の間お喋りをしたり
お昼の時間になると、いつもの階段でお互い並んで食べるのは今まで通りだが、最後のおかずを彼の口に入れる時には、腰を持ち上げられ彼の膝の上に座ってから口に入れるようになった
もぐもぐと頬を赤らめ口を動かす彼を見つめ、私が落ちないように腰を支えてくれる
そして私の手元にそのままお弁当箱を取られ、横に置くとギュッと抱きしめられる
座っていても大きい彼の肩に頭を乗せて、胸板に腕を添えた
「文化祭…何になったの?」
「…執事喫茶店」
酷く言いにくそうに言う彼に
「見に行ってもいい?」
彼の喉仏を見ながら行きたいと告げる
「…俺は…裏方だから、服のサイズないと思うし」
「…そっか」
残念に思いながら、服がないならしょうがないな、と思っていたら
「そのかわり当日は結構自由だから、一緒に回る?」
と提案されて
「うんっ!回りたいっ」
一緒に回れるとは思っていなかった私は嬉しくて、彼の首に腕を回し抱きついた
「今は秋だけど…春すぎない?春が来たの羨ましいんだけど」
結局お化け屋敷になったクラスでの板を設置したり、机やお化け役の人用の椅子を準備していた
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「…なんの事だかわからない」
一応まだ人前ではそれらしい雰囲気も出していないので、松井さん以外にはバレないと思うけど、明日になったら一緒に回るから…バレちゃうかな
うーん、と1人悩んでいると
「なぁに?また悩み?」
横に座り真剣な顔で聞いてくれる
そんな松井さんに、本当優しい人だ、と思いながら
「…明日一緒に回るんだけど…私と付き合ってるって勘違いされないかな」
「…勘違い?なんで?」
「だって、私がお試し期間延長をお願いしたのに…私の事知って幻滅して別れたとは友達に言いづらいじゃない?」
「言っている意味が分からないけど、山崎くんは幻滅しないと思うよ」
「……どうして松井さんがわかるの?」
「………本当に気がついてないの?!」
「え?」
「………山崎くんすごい健気だ」
はぁとため息をつく松井さんは、やれやれと肩をすくめた
「1年の時の近野さんに近寄る男に睨み牽制していたし、クラス違うけど学年集会とかの集まりの時に松井さんしか見てないのとか割と有名だよ?」
「え…そうなの…集会の時眠そうにしていたのバレてるかなっ」
頬に手を付けて青ざめる
「気にする所そこ?」
呆れる松井さんに顔を見合わせ笑う
「好きになったの?」
静かに問う松井さんに、
「うん…すごく優しくて、すごく…可愛いの」
「………山崎くんを可愛いって言えるの多分近野さんだけよ」
ふとした時に触れる手が優しく、見つめる瞳に熱い想いが篭っていてドキドキする
離れると寂しいし、メッセージを貰うだけで幸せだし、おやすみの挨拶する時朝の挨拶する時も…考えたらキリがない
山崎くんの事を想って頬が染まる
「姫もついに…彼氏持ちかぁ」
「…松井さん好きな人いないの?」
「………いるけど…うん」
そう言って黙る松井さんの頭を撫でた
「相談に乗るからね?」
というと
「…うん、もう少ししたら言うよ」
涙声の松井さんの相談に全力で応えようと決意した
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