短編集〜現代〜

狭山雪菜

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シュチエーション

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ぐちゅっぐちゅっと背後から腰を押し付けられて肉棒が私の股に擦られる
蜜壺がきゅんと切なくなり、入って欲しくて無意識に腰を揺らしてしまう

はっはっと聞こえる男の声にどうしてこうなったのか









大学生になり一人暮らしも始めたので、ある程度許されるようになった
自由な時間が出来ても何にもする事がない事に気が付き、なんて真面目でつまらない人間なんだろうと泣いた
そんな時いつもは飛ばすYouTubeの広告を食い入る様に見た

趣味を持つ同士、仲間を作りませんか?
マッチングアプリ"ストロベリーラブ"

趣味なんてない、でも、でも、友達が欲しい
暇でつまらない私と楽しんでくれる繋がる友達が


すぐにアプリをダウンロードし、
プロフィール画像は最近食べたドーナッツにした


マナカ 21歳 女
コメント
趣味はないです。


無理矢理趣味を書いてもいい様な気がしたが、相手から話しかけられて答えられないのはダメだと思ったのだ
しばらくしても鳴らない携帯に、やっぱり趣味ないとダメなのかなと落ち込んだ


なら、積極的に声を掛けよう!と手当たり次第に声をかけてみたが、撃沈で
メッセージをやり取りしても読書でも、音楽でも、映画でも、スポーツでも、相手の趣味に興味を持てなくて素っ気ない返信が行けなかったのか、次第にコメントが途絶えた
もう諦めようかなと思っていたら、犬のプロフィール画像を見つけて彼のアイコンをタップしていた

ケイ 35歳 男
コメント
シチュエーション好き


シチュエーション?何それ?初めての単語に興味が湧きコメントを残した
『こんばんは、よかったら話しませんか?』
『こんばんは。よろしくです』

趣味に触れないままその後他愛のない話を続けていると、彼の方から『シチュエーションって知っている?』教えてくれた


ーー『簡単に言うと、設定を作ってその役になりきること』



彼のメッセージを見て、何それ?と疑問が頭に溢れてる
『役者みたいですね』
返信すると、『電話しない?』と返ってきて
迷ったけどもう彼が気になってしょうがない私は『はい』と返信した
すぐさま現れた電話のマークと着実中との文字とブルブル震える

マッチングアプリのストロベリーラブは、トラブル回避のため相手に携帯番号を知らせる事なく電話通話ができる仕組みがあった

「っはいっ」
……勢い余って出てしまった
「……こんばんは…マナカ」
「こんばんは…ケイさん」
低い艶のある声にドキドキする、声可愛いねと言われた顔が真っ赤になる


しばらく他愛のない話をして明日も電話する約束をして切る
何日か同じやり取りしていたが、ケイさんに会いたくなって思い切って誘ったら快諾してくれて
「その時にシチュエーションやってみる?」
と提案されずっと設定とやらが気になっていたので了承した



数日後




待ち合わせ場所はデパートの中の珈琲店
今日は白のワンピースに赤いショルダーバック
着いたことをメッセージで送ると座席の場所を教えてくれて指定された行くと、大きな窓があるカウンターに座っている白いYシャツに青いジーンズで、黒い短髪の筋肉が洋服越しでも分かるがっしりしている男性がいた
背後から声を掛けると、振り返った彼は「こんにちは」と人懐っこい笑顔を向けてくれ、隣に座る様に荷物をどかしてくれた
座り店員さんにカフェラテでと注文すると2人きりになる

「声と同じで可愛いね」
「…ありがとうございます。ケイさんも…かっこいいです」
にこやかな彼に癒さていると、カフェラテを持ってきた店員さんが来て、ごゆっくりどうぞといってまた去る


しばらく飲み物を口にしていたら、
「…マナカはシチュエーションに興味あるの?」
と聞いてきたので、素直に「はい」と告げる
「………じゃあ、やってみる?」
提案してくれたなので「はい」と告げた

「設定はどんなのが好き?」と聞かれたけど、「よくわからないのでケイさんの好きなシチュエーションは何ですか?」
聞き返した
「…俺は……いや、無難なのは先生と生徒とか、兄と妹とか禁断の関係かな」
ーー設定に無難なんてあるの?
驚きながらもケイさんの話すシチュエーションを思い描く

「……ケイさんの…を知りたいです」
と伝えた
無難な設定もいいけど、ケイさんの考える設定が気になった
「………俺は…俺は初めて会う知らない人と狭いところでが好きなんだ…例えば電車でとかトイレとか」
いつの間にか声をひそめ顔を近づけていたケイさんを見た
膝の上にあった自分の手をギュッと握り、カウンターの上にあった彼の腕に触れ私も顔を寄せて

「……なら今この状況ですね」


しばらく驚いて目を見開いていたケイさんはニヤリと爽やかとはかけ離れた暗い笑顔で、行こうと誘ってくれた







*****************



冒頭のシーンに戻る



ココは生まれて初めて入った男子トイレの個室の中で、ドアを閉めて入った途端に噛み付くキスをされ身体を鍵の付いているドアに彼の手で私の両手を押し付けられた
舌を絡め味わい尽くす「はふっはんっ」口から空気が漏れて夢中で応える舌の動き
膝をケイさんの脚で開けられ、私の脚で彼の太ももを挟む様にきゅっと閉じる
少しずつ上がるケイさんの膝が私の下半身にスカート越しにぐりぐりとする
自然と揺れる腰に、掴まれていた手を離され彼の首に腕を回したまま、角度を変え口を貪る
彼の降りた手は胸を力任せに強く揉まれ、脚が服越しに蜜壺を責める
口から離れ首筋を這わす舌が少しずつ上がる
耳元に届くと耳たぶを舐められ甘噛みされる
「…好きなの?…こういうの」
はぁっと低い艶のある声が舐めながら質問するが、声を出せない私は答えなかった
足を撫でられ、掴まれた片脚を彼の腰に引っ掛かけるように添える
腰を動かし彼の膝の動きに合わせて自然と気持ちいい所を擦り付けてしまう
「…変態だね」
嬉しそうに言う彼はズボンをくつろげる自身を2、3度掻く
ワンピースをたくし上げ股に挟むと蜜でぐちゅっぐちゅっに溢れた蜜壺の入口を擦る
衣擦れの音が響くと、速くなる律動に私の腰も動く


いやー、あはは、と
人の声がしたと思ったら数人がトイレに入ってきた
ガシャガチャと煩い音で喋る人達をドア挟んだ個室で下半身ピッタリと擦り合いしていた
人の気配にピタリと止まってしまった私はを見て
彼が私の向きを変えて顔をドアに押し付けガンガンっと肉棒を股に擦り付ける
カタッカタッと微かにドアが震えるが、騒がしい彼らは気がつかず
水音が聞こえる

んっんっと指を噛み声が漏れるのを防ぐが気がついた彼は指を口から取り背後を向かせ口内に舌を入れ絡ませる
苦しい体勢に息もうまく吸えないが一生懸命に応える
下半身を擦り付けられたまま熱いモノが股に掛かり、彼がイッたのがわかった
はぁはぁっと耳元で息をする彼の髪に指を絡めると、背後から胸を揉まれ腰の動きが再開する
私もイキたくて腰を押し付け揺らすと首筋を噛まれ舐められる
一旦離れ、上半身はドアに預けたまま片脚を上げられお尻のスカートをたくし上げたケイさんは熱くなった肉棒をぐぐっと私の蜜壺目掛け押し付けた
初めて見るケイさんの大きな肉棒は凶悪で、怖くなるが先端を蜜壺へ擦り付けると焦ったくなって腰を揺らしてしまう
「…揺れてる…えっちだね」
歓喜の声で腰を進める彼にズンっズンっと包み込む肉棒が全て入った
腕を引かれドアから壁に移されると脚を持ち上げられ、背中を壁に押し付け彼の腰に脚を絡めた
ずちゅずちゅっと揺れる彼の突き上げに応える私の蜜がいやらしい音を出す
彼はやがてガンガンと腰を打ち付けると「んっぁっん」声が漏れる私の口を塞ぎ彼の肩に指を立て快感を耐える

服は着たまま下半身だけが繋がっている光景を思い出し、蜜壺をきゅうきゅうに締め付けると、彼が咎める様にさらに強く打ちつける
口が離れると彼のシャツに顔を埋め肩を噛む
すると動きが速くなった彼が私のお尻を力いっぱい揉みぐぐっと肉棒を押し付けると一気に弾けた証がドボドボ蜜壺に入る
熱い証に敏感になった蜜壺は美味しそうにぎゅぅぅっと締まるとマナカはイった



お互い繋がったまま啄む余韻に浸り、呼吸もちゃんと出来る様になった
ズルッと抜けた後の蜜壺は寂しそうにきゅんとする
そのまま無言でお互い服を整えて人がいない事を確認して男子トイレから出た

無言のまましばらく歩いていた2人は自然と腰に回った手が彼の方へ引き寄せられると、横から彼女も抱きつき胸を押し付けた
歩くたびにわざとむにゅむにゅと当てる柔らかい乳房に、彼の下半身が反応しそうになる
足早になった彼が向かった先は、歓楽街
お昼をすぎたばかりの人混みもまだある休日は賑わっていて、それでも柔らかな乳房を押し当てるマナカを愛するべく向かった先は路地横の建物の間の隙間
人1人横を向かないと入れない所を押し込めるように彼女を入れ自分も入る
横向きに進むと行き止まりになり、少し広くなった薄暗い場所は2人が向かい合うのがいっぱいだが、通りからは見えない筈だ
マナカは振り向くと彼の首に腕を回し顔を寄せ
ケイも彼女の腰に腕を回し引き寄せ彼女の口内へ自分の舌を入れ絡めた
お互い顔の角度を変え口内を堪能したままケイがマナカの腰を撫でると、首にあったマナカの腕は解け徐々に下に身体の線を撫でる様におろすと、彼のズボンのベルトを外し、ズボンに手をかける
ケイもスカートを上げ下着に指を掛けて下ろす
「…スカート持って」と耳を舐めながら囁く声に逆らえず
恥ずかしくて顔を真っ赤にしたが、許してくれないだろう
スカートの裾を持ち上げ徐々に露わになるマナカの下半身

腿の途中で止まった下着は、1番最初の証が太ももの内側が白く濁り
先程のケイの証で濡れていて蜜壺と下着の間には白い糸がひいていた
彼はねっとりと視姦するとそそり立つ肉棒を蜜壺に近づけ、埋める
2回目のためすんなりと埋まる先端にマナカは蜜壺がいっぱいになり足がガクガク震える、下着が太ももに引っ掛かかっていて身動きがとれない
ぎゅうぎゅうに締まった蜜壺は最高で、我を忘れて一気に入れる
軽くイッた彼女を落ち着かせる事がないまま腰を掴みガンガンっと容赦なく責めマナカのお尻を揉みながら抱き上げる
「んっんぁんっ」
彼の肩に額を押し付け身体を突き抜ける快感に成す術なくイきっぱなしだ
「…初めて会ったのに感じちゃう淫乱ちゃん」
喋る度に頬にかかる息にも感じてしまう
掴まれたお尻をぎゅうっと強い力で、ぐっぐっと押し付けられる熱が弾けた瞬間
「~~~~~~~~~~っっ」

一緒にイッた










数ヶ月後


教室風のラブホテルを探し出したセーラー服を着た彼女を責め立てるスーツ姿の男が永遠の誓いをたてプロポーズをした

「あっ…先生っんっ…」

設定に溺れる彼女の左薬指にはキラリと輝く指輪があった




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