21 / 26
第四話「全国大会開始!」
二.快進撃の先に待つモノ
しおりを挟む
強豪である横須賀第三中学校を見事に破ったアツシ達は、その後も快進撃を続けた。
二回戦では、お隣の藤沢市にある川名中学校を相手に快勝。試合は一方的なものになった。
そして三回戦――準々決勝では、地区大会上位常連の横浜市立みなとみらい中学校を相手に苦戦するも、なんとか勝利。ギリギリの勝負だった。
***
「すごいすごい! 二人ともすごいよ! 初参加で準決勝進出だよ!」
すべての試合を終え「エル・ムンド」から出ると、レイカが抱きつかんばかりの勢いで飛びついてきた。
二人でエイジがシートから車イスに移動するのを手伝ってから、改めて三人で輪になってハイタッチをする。
「なあエイジ。もしかしてオレ達って……強い?」
「こらこら、いきなりうぬぼれない。もちろん、ここまで来て弱いとは言わない。けど、ボク達は初出場だったから、事前に研究されないで済んだのが大きんじゃないかな。だってほら、ボクらは対戦しそうな相手の試合動画を、片っ端から観たじゃないか」
そうなのだ。アツシ達は地区予選開始のギリギリまで、同じブロックへ出場する学校の過去の試合動画をチェックし続けていたのだ。
数が多かったので大変だったが、そのお陰でずいぶんと試合運びが楽になった。相手の得意クラスだけでも分かっていれば、作戦を立てるのがとても楽になるのだ。
その点、アツシ達はまだ公式試合には出たことがない。大東中学との試合動画もあるが、ネットに公開しているわけではないので、研究されようがない。
「確かに。初出場ってのは、それだけで有利な部分もあるんだな」
「うん。逆に準決勝からは、今までの試合動画を相手もチェックしてくるだろうから、格段に厳しくなってくると思うよ」
「お、おう! 望むところだぜ!」
さすがはペアの「冷静」担当エイジだった。アツシのように浮かれてばかりではないらしい。
「っと、そうだ。ぼちぼち準決勝の対戦相手も分かってる頃だよな?」
「そうだね。他のブロックの試合もそろそろ終わってるはずだから、トーナメント表も更新されてるかもね」
地区予選のトーナメント表は、自分たちの参加ブロックまでしか公開されていない。他のブロックの出場校は、準決勝までの出場校が決まってからようやく見られるように仕組みだ。
早速とばかりに、アツシはコントロールパネルからトーナメント表を呼び出してみた。すると――。
「え~と、オレ達の準決勝の相手は……横浜市立金沢第二中学の斎藤・斎藤ペア、だって。ハハッ、同じ名前が並んでらぁ……ん? 斎藤……?」
『ええっ!?』
アツシが対戦校と選手名を読み上げると、エイジとレイカがハモリ気味に驚きの声を上げた。当然、選手が二人とも「斎藤」であることに驚いているのではない。
「斎藤ペア」と言えば、前回の全国優勝ペアに違いなかった――。
***
その日は試合の疲れもあり、そこで解散することになった。
準決勝及び決勝戦は一週間後、横浜市内の海を臨む体育館で行われる。
会場まではバスと電車を乗り継いで、一時間くらいの距離だ。遠出になるので、エイジの家族にもきちんと伝えておかなければならない。
対戦相手の研究だけではない。色々と準備をしなければならなかった。
『……』
小峠に別れを告げて、初夏の暑い日差しの中、県道までの道を三人で歩く。アツシもエイジも、レイカも無言だった。
初出場で三連勝……からの、全国優勝ペアとの対戦なのだ。落差が激しくて、どう気持ちをもっていけばいいのか分からなかった。
しかもアツシは、父親から「最初の大会で結果を残せ」と言われている。もしそれができなければ、バドミントン部へ戻れ、とも。
アツシの父はとても厳しい。一度言ったことは絶対に曲げない。「負けました。相手が去年の全国優勝チームだったから、仕方ないよね?」等という言いわけは通じない。
地区大会準決勝進出レベルでは、アツシの父の求める「結果」としては、少々弱いかもしれなかった。
そのまま、一言もしゃべらぬまま県道まで辿り着く。レイカと別れ、エイジと二人きりになっても、アツシは終始無言のままだった――。
***
その夜、アツシは夕飯を食べながら、父親に「神奈川東地区予選の準決勝まで進んだ」と報告した。
父は「そうか」とだけ答えた。
やはり「地区大会の準決勝」では、アツシの父の言う「結果」には届いていないようだった。
「日程と会場は?」
「一週間後。会場はほら、横浜のあの、海沿いの体育館あるじゃん。あそこだよ。電車で行く予定」
「ふむ、少しだけ遠いな。……アツシ、エイジくんに無理はさせていないだろうな? 彼の親御さんからも、リハビリ結果がかんばしくないと聞いている」
「うん。まだ電動車イスから降りられないんだ。でも、大丈夫! オレがきっちりサポートするし、ほら、レイカ先輩……聖さんとこのレイカさんも一緒だから。移動する時はオレ達がつきっきりで――」
「父さんが言っているのは、エイジくんの体調のことだけじゃない。メンタル……精神的な負担は大丈夫かと訊いているんだ。結構ムリをさせているんじゃないのか?」
「そんな……ことは……」
そんなことはない、と断言しようとして、アツシは思わず口ごもった。
エイジはバドミントン時代から、コンビの頭脳役だ。今回の大会でも、作戦のほとんどはエイジが考えている。
敵チームの戦力分析でも、アツシ以上に気をつかって、注意深くやっているはずだった。「精神的な負担」はかなり大きいはずだ。
「アツシ、父さんの仕事は知っているな?」
「ええと……障がい者スポーツの支援活動、だよね? トレーナーもやってるんだっけ?」
「そうだ。職業柄、エイジくんのように事故や病気で歩けなくなったり障がいを抱えたりした人たちは、たくさん見てきている。彼らが日常生活を取り戻す為に、どれだけ苦労しているのかもな。『リハビリ』と一口に言うが、そこにかかる労力と時間は並大抵のものじゃない。エイジくんは、その中でも大変な部類に入るはずだ――お前は、彼のリハビリ現場に立ち会ったことはあるか?」
「……ない。オレには見られたくないらしい」
――いつだったか、レイカと一緒にエイジのリハビリを手伝いたいと言ったことがある。けれども、エイジの答えは「ノー」だった。
「二人にはちょっと見せたくない姿なんだ」と苦笑いしながら答えた姿を、アツシはよく覚えている。
「とにかく、パートナーならばエイジくんの様子にもっと気を配ってあげなさい。父さんからは以上だ」
言葉通り、父の話はそこで終わった。
てっきり「結果を残せ」という約束について釘を刺されるのかと思っていたのに、まさかエイジの話になるとは予想外だった。
――それとも、まさかエイジの両親に何か言われたのだろうか? 「アツシがエイジに無理をさせている」だとか、そういうことを言われたのだとしたら……。
結局その夜は、準決勝や父親の言葉の意味についてグルグルと考えてばかりで、アツシはろくに眠れなかった。
二回戦では、お隣の藤沢市にある川名中学校を相手に快勝。試合は一方的なものになった。
そして三回戦――準々決勝では、地区大会上位常連の横浜市立みなとみらい中学校を相手に苦戦するも、なんとか勝利。ギリギリの勝負だった。
***
「すごいすごい! 二人ともすごいよ! 初参加で準決勝進出だよ!」
すべての試合を終え「エル・ムンド」から出ると、レイカが抱きつかんばかりの勢いで飛びついてきた。
二人でエイジがシートから車イスに移動するのを手伝ってから、改めて三人で輪になってハイタッチをする。
「なあエイジ。もしかしてオレ達って……強い?」
「こらこら、いきなりうぬぼれない。もちろん、ここまで来て弱いとは言わない。けど、ボク達は初出場だったから、事前に研究されないで済んだのが大きんじゃないかな。だってほら、ボクらは対戦しそうな相手の試合動画を、片っ端から観たじゃないか」
そうなのだ。アツシ達は地区予選開始のギリギリまで、同じブロックへ出場する学校の過去の試合動画をチェックし続けていたのだ。
数が多かったので大変だったが、そのお陰でずいぶんと試合運びが楽になった。相手の得意クラスだけでも分かっていれば、作戦を立てるのがとても楽になるのだ。
その点、アツシ達はまだ公式試合には出たことがない。大東中学との試合動画もあるが、ネットに公開しているわけではないので、研究されようがない。
「確かに。初出場ってのは、それだけで有利な部分もあるんだな」
「うん。逆に準決勝からは、今までの試合動画を相手もチェックしてくるだろうから、格段に厳しくなってくると思うよ」
「お、おう! 望むところだぜ!」
さすがはペアの「冷静」担当エイジだった。アツシのように浮かれてばかりではないらしい。
「っと、そうだ。ぼちぼち準決勝の対戦相手も分かってる頃だよな?」
「そうだね。他のブロックの試合もそろそろ終わってるはずだから、トーナメント表も更新されてるかもね」
地区予選のトーナメント表は、自分たちの参加ブロックまでしか公開されていない。他のブロックの出場校は、準決勝までの出場校が決まってからようやく見られるように仕組みだ。
早速とばかりに、アツシはコントロールパネルからトーナメント表を呼び出してみた。すると――。
「え~と、オレ達の準決勝の相手は……横浜市立金沢第二中学の斎藤・斎藤ペア、だって。ハハッ、同じ名前が並んでらぁ……ん? 斎藤……?」
『ええっ!?』
アツシが対戦校と選手名を読み上げると、エイジとレイカがハモリ気味に驚きの声を上げた。当然、選手が二人とも「斎藤」であることに驚いているのではない。
「斎藤ペア」と言えば、前回の全国優勝ペアに違いなかった――。
***
その日は試合の疲れもあり、そこで解散することになった。
準決勝及び決勝戦は一週間後、横浜市内の海を臨む体育館で行われる。
会場まではバスと電車を乗り継いで、一時間くらいの距離だ。遠出になるので、エイジの家族にもきちんと伝えておかなければならない。
対戦相手の研究だけではない。色々と準備をしなければならなかった。
『……』
小峠に別れを告げて、初夏の暑い日差しの中、県道までの道を三人で歩く。アツシもエイジも、レイカも無言だった。
初出場で三連勝……からの、全国優勝ペアとの対戦なのだ。落差が激しくて、どう気持ちをもっていけばいいのか分からなかった。
しかもアツシは、父親から「最初の大会で結果を残せ」と言われている。もしそれができなければ、バドミントン部へ戻れ、とも。
アツシの父はとても厳しい。一度言ったことは絶対に曲げない。「負けました。相手が去年の全国優勝チームだったから、仕方ないよね?」等という言いわけは通じない。
地区大会準決勝進出レベルでは、アツシの父の求める「結果」としては、少々弱いかもしれなかった。
そのまま、一言もしゃべらぬまま県道まで辿り着く。レイカと別れ、エイジと二人きりになっても、アツシは終始無言のままだった――。
***
その夜、アツシは夕飯を食べながら、父親に「神奈川東地区予選の準決勝まで進んだ」と報告した。
父は「そうか」とだけ答えた。
やはり「地区大会の準決勝」では、アツシの父の言う「結果」には届いていないようだった。
「日程と会場は?」
「一週間後。会場はほら、横浜のあの、海沿いの体育館あるじゃん。あそこだよ。電車で行く予定」
「ふむ、少しだけ遠いな。……アツシ、エイジくんに無理はさせていないだろうな? 彼の親御さんからも、リハビリ結果がかんばしくないと聞いている」
「うん。まだ電動車イスから降りられないんだ。でも、大丈夫! オレがきっちりサポートするし、ほら、レイカ先輩……聖さんとこのレイカさんも一緒だから。移動する時はオレ達がつきっきりで――」
「父さんが言っているのは、エイジくんの体調のことだけじゃない。メンタル……精神的な負担は大丈夫かと訊いているんだ。結構ムリをさせているんじゃないのか?」
「そんな……ことは……」
そんなことはない、と断言しようとして、アツシは思わず口ごもった。
エイジはバドミントン時代から、コンビの頭脳役だ。今回の大会でも、作戦のほとんどはエイジが考えている。
敵チームの戦力分析でも、アツシ以上に気をつかって、注意深くやっているはずだった。「精神的な負担」はかなり大きいはずだ。
「アツシ、父さんの仕事は知っているな?」
「ええと……障がい者スポーツの支援活動、だよね? トレーナーもやってるんだっけ?」
「そうだ。職業柄、エイジくんのように事故や病気で歩けなくなったり障がいを抱えたりした人たちは、たくさん見てきている。彼らが日常生活を取り戻す為に、どれだけ苦労しているのかもな。『リハビリ』と一口に言うが、そこにかかる労力と時間は並大抵のものじゃない。エイジくんは、その中でも大変な部類に入るはずだ――お前は、彼のリハビリ現場に立ち会ったことはあるか?」
「……ない。オレには見られたくないらしい」
――いつだったか、レイカと一緒にエイジのリハビリを手伝いたいと言ったことがある。けれども、エイジの答えは「ノー」だった。
「二人にはちょっと見せたくない姿なんだ」と苦笑いしながら答えた姿を、アツシはよく覚えている。
「とにかく、パートナーならばエイジくんの様子にもっと気を配ってあげなさい。父さんからは以上だ」
言葉通り、父の話はそこで終わった。
てっきり「結果を残せ」という約束について釘を刺されるのかと思っていたのに、まさかエイジの話になるとは予想外だった。
――それとも、まさかエイジの両親に何か言われたのだろうか? 「アツシがエイジに無理をさせている」だとか、そういうことを言われたのだとしたら……。
結局その夜は、準決勝や父親の言葉の意味についてグルグルと考えてばかりで、アツシはろくに眠れなかった。
0
あなたにおすすめの小説
14歳で定年ってマジ!? 世界を変えた少年漫画家、再起のノート
谷川 雅
児童書・童話
この世界、子どもがエリート。
“スーパーチャイルド制度”によって、能力のピークは12歳。
そして14歳で、まさかの《定年》。
6歳の星野幸弘は、将来の夢「世界を笑顔にする漫画家」を目指して全力疾走する。
だけど、定年まで残された時間はわずか8年……!
――そして14歳。夢は叶わぬまま、制度に押し流されるように“退場”を迎える。
だが、そんな幸弘の前に現れたのは、
「まちがえた人間」のノートが集まる、不思議な図書室だった。
これは、間違えたままじゃ終われなかった少年たちの“再スタート”の物語。
描けなかった物語の“つづき”は、きっと君の手の中にある。
独占欲強めの最強な不良さん、溺愛は盲目なほど。
猫菜こん
児童書・童話
小さな頃から、巻き込まれで絡まれ体質の私。
中学生になって、もう巻き込まれないようにひっそり暮らそう!
そう意気込んでいたのに……。
「可愛すぎる。もっと抱きしめさせてくれ。」
私、最強の不良さんに見初められちゃったみたいです。
巻き込まれ体質の不憫な中学生
ふわふわしているけど、しっかりした芯の持ち主
咲城和凜(さきしろかりん)
×
圧倒的な力とセンスを持つ、負け知らずの最強不良
和凜以外に容赦がない
天狼絆那(てんろうきずな)
些細な事だったのに、どうしてか私にくっつくイケメンさん。
彼曰く、私に一目惚れしたらしく……?
「おい、俺の和凜に何しやがる。」
「お前が無事なら、もうそれでいい……っ。」
「この世に存在している言葉だけじゃ表せないくらい、愛している。」
王道で溺愛、甘すぎる恋物語。
最強不良さんの溺愛は、独占的で盲目的。
笑いの授業
ひろみ透夏
児童書・童話
大好きだった先先が別人のように変わってしまった。
文化祭前夜に突如始まった『笑いの授業』――。
それは身の毛もよだつほどに怖ろしく凄惨な課外授業だった。
伏線となる【神楽坂の章】から急展開する【高城の章】。
追い詰められた《神楽坂先生》が起こした教師としてありえない行動と、その真意とは……。
あだ名が242個ある男(実はこれ実話なんですよ25)
tomoharu
児童書・童話
え?こんな話絶対ありえない!作り話でしょと思うような話からあるある話まで幅広い範囲で物語を考えました!ぜひ読んでみてください!数年後には大ヒット間違いなし!!
作品情報【伝説の物語(都道府県問題)】【伝説の話題(あだ名とコミュニケーションアプリ)】【マーライオン】【愛学両道】【やりすぎヒーロー伝説&ドリームストーリー】【トモレオ突破椿】など
・【やりすぎヒーロー伝説&ドリームストーリー】とは、その話はさすがに言いすぎでしょと言われているほぼ実話ストーリーです。
小さい頃から今まで主人公である【紘】はどのような体験をしたのかがわかります。ぜひよんでくださいね!
・【トモレオ突破椿】は、公務員試験合格なおかつ様々な問題を解決させる話です。
頭の悪かった人でも公務員になれることを証明させる話でもあるので、ぜひ読んでみてください!
特別記念として実話を元に作った【呪われし◯◯シリーズ】も公開します!
トランプ男と呼ばれている切札勝が、トランプゲームに例えて次々と問題を解決していく【トランプ男】シリーズも大人気!
人気者になるために、ウソばかりついて周りの人を誘導し、すべて自分のものにしようとするウソヒコをガチヒコが止める【嘘つきは、嘘治の始まり】というホラーサスペンスミステリー小説
ノースキャンプの見張り台
こいちろう
児童書・童話
時代劇で見かけるような、古めかしい木づくりの橋。それを渡ると、向こう岸にノースキャンプがある。アーミーグリーンの北門と、その傍の監視塔。まるで映画村のセットだ。
進駐軍のキャンプ跡。周りを鉄さびた有刺鉄線に囲まれた、まるで要塞みたいな町だった。進駐軍が去ってからは住宅地になって、たくさんの子どもが暮らしていた。
赤茶色にさび付いた監視塔。その下に広がる広っぱは、子どもたちの最高の遊び場だ。見張っているのか、見守っているのか、鉄塔の、あのてっぺんから、いつも誰かに見られているんじゃないか?ユーイチはいつもそんな風に感じていた。
クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
藤永ゆいか
児童書・童話
中学2年生になったある日、澄野星奈に許嫁がいることが判明する。
相手は、頭が良くて運動神経抜群のイケメン御曹司で、訳あって現在絶交中の幼なじみ・一之瀬陽向。
さらに、週末限定で星奈は陽向とふたり暮らしをすることになって!?
「俺と許嫁だってこと、絶対誰にも言うなよ」
星奈には、いつも冷たくてそっけない陽向だったが……。
「星奈ちゃんって、ほんと可愛いよね」
「僕、せーちゃんの彼氏に立候補しても良い?」
ある時から星奈は、バスケ部エースの水上虹輝や
帰国子女の秋川想良に甘く迫られるようになり、徐々に陽向にも変化が……?
「星奈は可愛いんだから、もっと自覚しろよ」
「お前のこと、誰にも渡したくない」
クールな幼なじみとの、逆ハーラブストーリー。
夢の中で人狼ゲーム~負けたら存在消滅するし勝ってもなんかヤバそうなんですが~
世津路 章
児童書・童話
《蒲帆フウキ》は通信簿にも“オオカミ少年”と書かれるほどウソつきな小学生男子。
友達の《東間ホマレ》・《印路ミア》と一緒に、時々担任のこわーい本間先生に怒られつつも、おもしろおかしく暮らしていた。
ある日、駅前で配られていた不思議なカードをもらったフウキたち。それは、夢の中で行われる《バグストマック・ゲーム》への招待状だった。ルールは人狼ゲームだが、勝者はなんでも願いが叶うと聞き、フウキ・ホマレ・ミアは他の参加者と対決することに。
だが、彼らはまだ知らなかった。
ゲームの敗者は、現実から存在が跡形もなく消滅すること――そして勝者ですら、ゲームに潜む呪いから逃れられないことを。
敗退し、この世から消滅した友達を取り戻すため、フウキはゲームマスターに立ち向かう。
果たしてウソつきオオカミ少年は、勝っても負けても詰んでいる人狼ゲームに勝利することができるのだろうか?
8月中、ほぼ毎日更新予定です。
(※他小説サイトに別タイトルで投稿してます)
少年騎士
克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞参加作」ポーウィス王国という辺境の小国には、12歳になるとダンジョンか魔境で一定の強さになるまで自分を鍛えなければいけないと言う全国民に対する法律があった。周囲の小国群の中で生き残るため、小国を狙う大国から自国を守るために作られた法律、義務だった。領地持ち騎士家の嫡男ハリー・グリフィスも、その義務に従い1人王都にあるダンジョンに向かって村をでた。だが、両親祖父母の計らいで平民の幼馴染2人も一緒に12歳の義務に同行する事になった。将来救国の英雄となるハリーの物語が始まった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる