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本編
六月に芽吹く(12)
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「さっきは別に言えなかったんじゃないんだ。ただ少し恥ずかしくて…」
「何の話?」
「何で小鳥遊を迎えに行ったのかって話」
「そんな話したか?」
「したよ」
全く記憶にない。そう思って入れば神崎に手を掴まれた。
「小鳥遊が今から知らない誰かを抱くんだと思ったらすごく嫌だった」
「なに言って…」
「小鳥遊の事が好きだ。小鳥遊が金髪が好きなら染めるし、長いのがいいなら伸ばすよ」
「……俺、神崎は今のままがいい」
「だったら俺の事、小鳥遊の恋人にしてくれる?」
「………」
「………」
「は?意味わかんね」
何度も何度も神崎の言葉を咀嚼して理解しようと頑張ってみたが酒と眠気のせいで一ミリも分からなかった。
「もしかしてまた最初から説明しないといけないのか?」
今でもだいぶ恥ずかしいんだけど。そういった神崎の頬が赤く染まる。
「何の話?」
「何で小鳥遊を迎えに行ったのかって話」
「そんな話したか?」
「したよ」
全く記憶にない。そう思って入れば神崎に手を掴まれた。
「小鳥遊が今から知らない誰かを抱くんだと思ったらすごく嫌だった」
「なに言って…」
「小鳥遊の事が好きだ。小鳥遊が金髪が好きなら染めるし、長いのがいいなら伸ばすよ」
「……俺、神崎は今のままがいい」
「だったら俺の事、小鳥遊の恋人にしてくれる?」
「………」
「………」
「は?意味わかんね」
何度も何度も神崎の言葉を咀嚼して理解しようと頑張ってみたが酒と眠気のせいで一ミリも分からなかった。
「もしかしてまた最初から説明しないといけないのか?」
今でもだいぶ恥ずかしいんだけど。そういった神崎の頬が赤く染まる。
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