旅鉄からの手紙

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水郡線

息子と真夏の車窓に映った!

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郡山は水戸から鮎釣りでも有名な久慈川沿いなども北上する、水郡線の終(始)点でもある。那須連山の方から水戸市まで流れる那珂川と混同しがちな、その久慈川は福島県南東部の山間から水戸市よりも北にある東海村や日立市まで流れ、本流にはダムが一つもなく水郡線の別称に「奥久慈清流ライン」という名が付く程である。特に数々の木々の間を流れる久慈川の清流が見える車窓が美しく、夏の車窓から鮎釣りをしている釣り人や、川遊びをしている家族連れを車窓で見ると、列車の中で座っているだけの私まで気持ち良くなる。

息子が5歳にも満たない頃は、水郡線沿線を流れる久慈川に連れて行っても河原の砂利をいじって遊ぶ事や、私が釣った小魚をバケツの中で追い回して捕まえる事くらいではあったが、6歳になった8月のお盆の頃に久々連れて行った時は、水浴びはもちろん体長5センチくらいの小魚のも釣れるようになっており一緒に楽しめた感が凄くあった。息子と2人で並んで釣り竿を清流に下ろす日もそう遠くないと思えた。

しかもこの年は猛暑の日が続いていたので、水浴びなど川遊びは暑さを凌ぎには最高で、水浴びをして体が冷えてはハヤやオイカワの小魚を釣り、再び暑くなってまた川に入るのを何回か繰り返して、昼前に河原着いて夕方まで6時間くらいずっと遊んでいた。昨日の夕立のせいなのか最初は川に入るのを一緒躊躇するくらい水は茶色く濁っていたが、あまりの暑さで川の水の気持ち良い程の冷たさには勝てなかったし、時間が経って夕方に近づくにつれて川の濁りも少しずつ取れてきた。

蝉時雨と同様に岸に緑深く生い茂る木々からも夏を感じた。水郡線の鉄橋も見えて列車が通過する度に、川遊びをしている自分達が真夏の車窓に載った気がしたのが何だか嬉しくて、そのうちの何回かは列車に向かって手を振った。
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