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飯山線
信濃川から千曲川へ
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飯山線は上越線の越後川口を出発して、越後湯沢から長岡のあたりまでの魚沼川沿いの魚沼産こしひかりの故郷でもある平野部を抜けて、信濃川により作られた河岸段丘の下段部分を十日町を過ぎたあたりまで縦断する。十日町も日本有数の豪雪地帯として知られ、毎年2月雪まつりも行われ、時刻表を見るとそれに合わせて飯山線に臨時列車も走っているのもわかる。春から秋はこしひかりなどの稲作で、雪で稲作が出来ない冬の産業として十日町絣(かすり)などの伝統工芸が盛んで雪国らしさを感じる。1997年に開業したほくほく線(北越急行)により越後湯沢や直江津、関東や北陸方面からのアクセスも改善された。私も飯山線に乗りに行く時、越後川口を経由せずに越後湯沢からほくほく線を走るに乗り十日町で、飯山線に乗り換える機会も増えた。
十日町から長野方面に15分少々汽車に揺られると越後田沢と越後鹿渡との間にある信濃川を鉄橋で渡り信濃川沿いを走るようになる。特にこの辺りから森野宮原などを経て西大滝のダムの手前までは、写真を撮りたくなるような信濃川を中心とした車窓が楽しめる。特に冬に雪によって地面が真っ白に覆われている状態が美しく、こたつに入っているかのように、暖房が効いてる列車内で雪景色をみながら食べるみかんやお菓子がとても美味い。これに越後名物のポン酒などによる雪見酒が加わればもう最高である。
駅舎の2階で温泉に入れる津南駅ではかつては駅からスキー場までリフトで上がって行けた。初めて飯山線に乗った時も駅前にリフト乗り場がある珍しさに驚いた。上越新幹線のガーラ湯沢が開業する前から既にスキー場と直結する駅は存在していたのだが、やはり新幹線や車の便利さにはかなわないのとスキーブームが去った事で、残念ながら訪れるスキーヤーが激減してリフトが撤去されたのみならず今は町によって設立されたゲレンデも一般には公開されていない。
森宮野原に着く直前に長野県に入る。日本一長い信濃川も長野県内では千曲川という名前である。森宮野原は有名な秘境の一つの秋山郷の最寄り駅である。最寄り駅と言っても秘境らしく秋山郷に着くまでは車がすれ違えるかどうかの道幅の険しい山道をずっと山の中へと入って行く。
森宮野原は先述したように豪雪地帯を走る飯山線の象徴の一つとも言える日本最高積雪の標柱が建てられている。駅舎からホームに線路を渡る時も踏み切りでローカル線情緒の溢れる駅であり列車の行き違いなどで数分以上停車しているだけでもその情緒も味わえる。
森宮野原を出ても列車は川沿いを走る。先述したように名前は信濃川から千曲川に変わっている。西大滝のダムを過ぎると川の水量が増える。ダムの影響でダムの下流の方が川の水量が少なめだが、その分景色のより自然に近い印象を受けた。引き続き戸狩野沢温泉まで引き続き川沿いを走る。
途中上境には駅近に日帰り温泉がある。私も飯山線に乗る度に上境駅から歩くか、列車の接続が合わない時は上境の隣の戸狩野沢温泉駅からタクシーで何回も立ち寄った。千曲川の流れの近くで露天風呂や座敷などでくつろげる。雪の中で露天風呂の洗い場で体を洗うのは半端なく寒いが、その分露天風呂に入った時の気持ち良さはかなりのものである。また入浴後などに上境駅で列車を待っている時にローカル線ならではの静寂な空気も味わえる。
列車が戸狩野沢温泉に着く直前に一旦千曲川と離れる。駅から戸狩温泉には1~2kmくらいとわりと近いが野沢温泉までは千曲川を渡り車に乗って約20分で駅から離れている。
開業当初は「戸狩」という駅名があったが現在はそれに「野沢温泉」の名が付け加えられている。駅から野沢温泉まで路線バスが運行されていた時は戸狩温泉と同様に野沢温泉の玄関口でもあったが、北陸新幹線飯山駅開業後野沢温泉へ行く路線バスが全て飯山駅発着となった。
野沢温泉の玄関口が飯山駅に移ったと言える。引き続き野沢温泉と同様にスキー場と温泉のある戸狩温泉の玄関口として役割を果たして行く事になると思う。駅名も再び戸狩駅に戻ってしまうのか?
飯山線は長野から飯山を経由して戸狩野沢温泉までは1日15往復くらいとわりと本数があるがその先の新潟方面特に十日町まではその半分くらいに減ってしまう。そのせいなのか戸狩野沢温泉駅は長野方面からの列車のターミナルにも思えてしまうが、森宮野原駅と同様に駅舎からホームに線路を渡る踏み切りもあり、ローカル線情緒の溢れる駅とも言える。
十日町から長野方面に15分少々汽車に揺られると越後田沢と越後鹿渡との間にある信濃川を鉄橋で渡り信濃川沿いを走るようになる。特にこの辺りから森野宮原などを経て西大滝のダムの手前までは、写真を撮りたくなるような信濃川を中心とした車窓が楽しめる。特に冬に雪によって地面が真っ白に覆われている状態が美しく、こたつに入っているかのように、暖房が効いてる列車内で雪景色をみながら食べるみかんやお菓子がとても美味い。これに越後名物のポン酒などによる雪見酒が加わればもう最高である。
駅舎の2階で温泉に入れる津南駅ではかつては駅からスキー場までリフトで上がって行けた。初めて飯山線に乗った時も駅前にリフト乗り場がある珍しさに驚いた。上越新幹線のガーラ湯沢が開業する前から既にスキー場と直結する駅は存在していたのだが、やはり新幹線や車の便利さにはかなわないのとスキーブームが去った事で、残念ながら訪れるスキーヤーが激減してリフトが撤去されたのみならず今は町によって設立されたゲレンデも一般には公開されていない。
森宮野原に着く直前に長野県に入る。日本一長い信濃川も長野県内では千曲川という名前である。森宮野原は有名な秘境の一つの秋山郷の最寄り駅である。最寄り駅と言っても秘境らしく秋山郷に着くまでは車がすれ違えるかどうかの道幅の険しい山道をずっと山の中へと入って行く。
森宮野原は先述したように豪雪地帯を走る飯山線の象徴の一つとも言える日本最高積雪の標柱が建てられている。駅舎からホームに線路を渡る時も踏み切りでローカル線情緒の溢れる駅であり列車の行き違いなどで数分以上停車しているだけでもその情緒も味わえる。
森宮野原を出ても列車は川沿いを走る。先述したように名前は信濃川から千曲川に変わっている。西大滝のダムを過ぎると川の水量が増える。ダムの影響でダムの下流の方が川の水量が少なめだが、その分景色のより自然に近い印象を受けた。引き続き戸狩野沢温泉まで引き続き川沿いを走る。
途中上境には駅近に日帰り温泉がある。私も飯山線に乗る度に上境駅から歩くか、列車の接続が合わない時は上境の隣の戸狩野沢温泉駅からタクシーで何回も立ち寄った。千曲川の流れの近くで露天風呂や座敷などでくつろげる。雪の中で露天風呂の洗い場で体を洗うのは半端なく寒いが、その分露天風呂に入った時の気持ち良さはかなりのものである。また入浴後などに上境駅で列車を待っている時にローカル線ならではの静寂な空気も味わえる。
列車が戸狩野沢温泉に着く直前に一旦千曲川と離れる。駅から戸狩温泉には1~2kmくらいとわりと近いが野沢温泉までは千曲川を渡り車に乗って約20分で駅から離れている。
開業当初は「戸狩」という駅名があったが現在はそれに「野沢温泉」の名が付け加えられている。駅から野沢温泉まで路線バスが運行されていた時は戸狩温泉と同様に野沢温泉の玄関口でもあったが、北陸新幹線飯山駅開業後野沢温泉へ行く路線バスが全て飯山駅発着となった。
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