旅鉄からの手紙

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小海線(高原列車)

再び高原列車の風を感じて

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2015年9月に小海線に「小海線全線開通80周年記念」として運行された臨時のトロッコ列車「風っこ八ヶ岳高原号」に、当時3歳の息子を連れて乗りに行った。

トロッコ列車なので窓ガラスがない状態で運転され八ヶ岳山麓の森、高原野菜畑が広がる野辺山高原、千曲川上流の渓谷と「高原列車」で涼しく爽やかな風を感じる列車の旅が出来たのは、初めて小海線に乗った時以来25年ぶり2度目であった。おまけに八ヶ岳も望めたので本当に良い旅であった。

向かい側に座った面識のない若い女子2人も乗り鉄で、そのうちの1人は双六で全国の列車を乗り回すテレビゲーム「桃太郎電鉄」で遊んだ事がきっかけで、全国の列車に乗り回っているという。

今回小海線のトロッコ列車に乗った翌週には島根県の出雲地方の山間を走る木次線のトロッコに乗りに行くとおっしゃっていた。出雲坂根駅のスイッチバックなども通りながら越える緑の中国山地の山々や美味そうな出雲そばが頭に浮かんでくる。

彼女達からも色々と面白い話が聞けた。その中で特に面白くて羨ましく思えたのが、かつて上野と札幌間を本州と北海道との海底を通り結ぶ青函トンネルも経由して走っていた寝台特急北斗星の車内に設置されていたロビーカーで、何時間も旅人同士で話が盛り上がっていた話であった。改めて上野と札幌との間など様々の廃止になった区間の寝台特急の復活や、列車などで目的地に移動しながら旅を楽しめる機会がもっと増えることを切実に願うばかりだ。

小海線で特に夏の季節はやはり「高原列車」の名にふさわしく、列車の中に入ってくる爽やかな涼しい風を感じながら旅をするのが最高である。普段走る列車で窓が自由に開けられれば最高であるが、せめてトロッコ列車や窓を開けられる客車を牽引するSLなど、風を感じながら旅ができるイベント列車が毎年夏場を中心に小海線に走る事を切望する。
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