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<20・アナタのためのワタシ。>
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実のところ、一番奥、結腸の入口が最も弱いところなのだ。
さすがにそこまで入れられるとお腹が痛くて翌日に響くので避けているのだが、痛いと同時にたまらなく気持ちよいから非常に困る。前後左右、頭の中がシェイクされたみたいになって何もわからなくなってしまう。ただただ、気持ちよいとしか考えられなくなってしまう――だから嫌なのに。
「んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんっ!」
噛みしめた喉から、うめき声のような喘ぎが迸った。
レネがびくびくと体を痙攣させていることをよそに、ルーイは相変わらず余裕綽綽で笑っている。
「一番奥が弱かったんですね。気づかなくてすみません。そんなにヨかったですか?」
「お、おま、えっ……!わかってて……!」
「本当に女の子みたいですね。ほら、慣れた女の子は子宮で感じるっていうじゃないですか。子供を孕まされるかも、って感覚そのものに興奮しちゃうんだって。もちろん、それは本当に愛があるからこその興奮なんでしょうけど……」
つう、とルーイの指がレネの下腹部を撫でる。臍の下、女だったら子宮がありそうなあたり。
お腹が張っているように感じるのは、きっと気のせいじゃない。
「あはは、ちょっとボコっとなってる。こんなところまで入ってるんですねえ、私の」
さわさわと左手でレネのお腹を撫でるルーイ。この野郎、とレネは罵倒したくなった。右手はがっしり、レネの腰を掴んでいる。ようは、動けないようにしているわけだ。今、レネのお尻はぴったりルーイの腰と密着している。奥の奥まで入っている。
一番弱いところに、ぐいぐい押し当てられていてたまらなく気持ちよいのに――それ以上動いてくれない。ただぐりぐりと当てられるだけ。もういい加減レネも限界なので、さっさと動いてくれないと辛いというのに。
「お前、動くのか動かないのか、どっちかにしろよ……!」
「おや?嫌だったのではないですか?手を貸してあげると言っただけで、ずっと助けてあげますよとは言ってないですし」
「だ、だからっ!」
それなら自力で動けるようにしてほしいのに、ルーイときたらそれもさせないつもりだ。何でそんなイジワルをするのか?決まっている。レネにさっさと“おねだり”をさせたいのだ。
ムカつく、と思うのに腹立たしいのは――本当に腹立たしいのは、そうやって焦らされていることに感じてる自分もいるということ。先に音を上げさせてやりたいと思っても、さっきから繋がっている場所がもう極まりかかっていてどうにもならない。動いていないのに、勝手に彼自身をきゅうきゅうと締め上げて、もっと気持ちよくなりたいと体が悲鳴を上げている。
お腹の底に、ルーイがいる。
そう思っているだけで、体が悦んで抱きしめてしまう。そのたびに情けなく己に言い聞かせる羽目になる。
ただ慣れた体が感じてしまっているだけだ。これは恋なんかじゃない。
恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない――。
ああもう、むりだ。
「……て、くれ」
「何か言いましたか?聞こえませんでしたよ」
「ご、い……てくれ」
「もっと大きな声で言ってくれないと。いつもはちゃんと元気があるじゃないですか。ほら、罵倒するくらいの勢いできっちりとね。ああ、でもきちんと今日は敬語を使ってくださいね。私は貴方の上司なんですから、一応」
「こ、のやろ……!」
こういう時だけ上司権限を振りかざしやがって。そう怒鳴りたい気持ちもあるが、それ以上に体が限界だった。さっき吐き出したばかりの自身が、苦し気にぷるぷる震えている。玉も持ち上がって、さっさとイキたい、イキたいと泣いている。
さっきまで前を触ってきたくせに、いつの間にかその手も離れているせいでそちらでイクこともできない。辛い。もう限界だ。こいつを先にイカせて笑うなんて、そんな余裕は塵ほどもない。
「イカ、せてください……!動いて、突いて、お腹突き破るくらい、激しく抱いて、ください……!」
みっともない懇願をした次の瞬間、ぐるん、と視界が回った。体制がひっくり返る。逆にレネの方が押し倒されたのだと気づくのと同時に、中を貫いていたものの角度が変わって思わず声が漏れてしまう。
そのまま足を抱え上げられ、がつがつとピストンを始められてしまった。
「あ、あっ!あん、ひいいっ!は、激しっ……」
「激しくしてほしいと言ったのは、貴方のくせに。ねえ」
貫いたまま、ルーイの顔が間近に近づいてくる。レネの体が柔らかいのをいいことに、吐息が触れるほどの距離に寄る。
「貴方のことしか考えられないようにしてくれるんでしょう?だったら、貴方も私のことだけ考えなさい。余計なことなんかすべて忘れて。そうでしょう?」
何言ってるんだか、こいつは。レネは自嘲したくなる。
――そんなの。……とっくにそうなってるっつーの。
唇に、噛みつくようなキスをされた。まるで野獣に食われてしまいそう。熱い吐息を絡めて、唾液を吸いつくすように舌と舌で舐め合って。そうしているうちに、ルーイが思い切り腰を引いた。
ああ、来る。わかっても、覚悟ができても、期待してしまうのはどうしようもなくて。
「ふううううううううううううううううううううううううううううううっ!」
派手に奥と突かれた瞬間、レネはキスをされたまま頂点を見ていた。きゅうきゅうきゅう、と搾り取らんばかりに締め上げた途端、ルーイもレネの腹の中に吐き出してくる。
埋め合ったのは寂しさか、愛か、それ以外の何かか。
ただ、抱き合いながらレネは思ったのである。本当は自分こそが、彼のために生まれてきた存在なのかもしれない、と。
***
そこまで暑い季節というわけでもなかったのに、気づけば二人とも汗だくだった。ついでに服を中途半端に着ていたルーイは、軍服もわりと酷いことになっている。
執務室は寝泊まりできるように仮眠室、キッチン、洗面所などが隣接されていて洗濯機もあるようだ(ちなみにレネとルーイが睦みあったのはその仮眠室のベッドである)。洗濯機の中に脱いだ服とシーツをぽいぽいと突っ込んでいくルーイ。一度水洗いしないといけないので、と彼は苦笑いをした。水だけで洗ったあと、洗剤を入れてもう一回洗うということをするつもりらしい。
「レネ、貴方もシャワー浴びた方がいいとは思いますが、動けますか?」
「……なんとか」
一応ざっと体を拭ったあとで服を着直したが、本当はそのまま眠ってしまいたいほどだるかった。ただ、自分はこれでも元男娼である。客より先にさっさと眠ってしまうのはあまりにも身の危険が伴うというもの。多少激しいプレイをされても、自力で起きて逃げるくらいの訓練はしている。
まあ、今日ほど別の意味で“眠ってしまいたい”と思ったのは初めてだったが。
――まだ、貫かれてるような気がする。
ソファーに座ったまま、思わず自分の臀部の方に手をやってしまう。散々可愛がられた秘所は真っ赤になって腫れている。まだじくじくと熱く、指で触れただけで吐息が漏れた。お腹の中にも異物感が残っている。こんなに尾を引くセックスは、本当に久しぶりだった。
しかも、ほとんど痛みなんかなかったのだから恐ろしい。ルーイのモノはけして小さいわけではなかったというのに。
「うっ……」
じゅく、と腹の中のものが沁み出てきたのを感じて呻いた。やっぱり、多少面倒でもシャワーは浴びなければいけないということらしい。中に出されるとこういう弊害がある。ほっとけばお腹を壊しかねないし、さっさとシャワーで洗い流してしまった方がいいだろう。
もし自分が女性だったら、そういう手間もなかったのだろうか。お腹の中に種を溜めたまま、宿る時を待つこともできるのだろうか。そこらへんは、女性の体の知識がないのでわからない。――いや、この思考はよしておこう。考えれば考えるだけ、空しくなるというだけだ。
「シャワーすぐに浴びられますけど、どうしますか?というか、貴方も着替えた方がいいと思いますけど」
「……あんたが先に浴びていい。それと」
三年前の時とは、違う。今回のセックスで、あったのは怒りではなかった。ただ泣いて縋りたい気持ちを必死で受け止めるような、お互いのことを知るためのセックスだとそう感じていた。ゆえに。
「夜遅いのにあれだけど。できれば、シャワーのあと……少しだけ話を聞かせてほしい。あんたが嫌じゃなければ」
何の為に産まれてきたのか。レネ自身、ずっとその答えを探し続けてきたのだ。
でも、ようやくそれが見つかりそうな気がしているのである。
もし、目の前の男に出会うためなら。彼を救うためならば。そうであったら嬉しいと、そんなことを思ってしまう自分がいる。
それはきっと、多分。
「俺は、もっと、あんたのことが知りたい……ルーイ」
「レネ……」
レネの言葉に、振り返ったルーイはどこか泣きそうに顔を歪めたのだった。
さすがにそこまで入れられるとお腹が痛くて翌日に響くので避けているのだが、痛いと同時にたまらなく気持ちよいから非常に困る。前後左右、頭の中がシェイクされたみたいになって何もわからなくなってしまう。ただただ、気持ちよいとしか考えられなくなってしまう――だから嫌なのに。
「んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんっ!」
噛みしめた喉から、うめき声のような喘ぎが迸った。
レネがびくびくと体を痙攣させていることをよそに、ルーイは相変わらず余裕綽綽で笑っている。
「一番奥が弱かったんですね。気づかなくてすみません。そんなにヨかったですか?」
「お、おま、えっ……!わかってて……!」
「本当に女の子みたいですね。ほら、慣れた女の子は子宮で感じるっていうじゃないですか。子供を孕まされるかも、って感覚そのものに興奮しちゃうんだって。もちろん、それは本当に愛があるからこその興奮なんでしょうけど……」
つう、とルーイの指がレネの下腹部を撫でる。臍の下、女だったら子宮がありそうなあたり。
お腹が張っているように感じるのは、きっと気のせいじゃない。
「あはは、ちょっとボコっとなってる。こんなところまで入ってるんですねえ、私の」
さわさわと左手でレネのお腹を撫でるルーイ。この野郎、とレネは罵倒したくなった。右手はがっしり、レネの腰を掴んでいる。ようは、動けないようにしているわけだ。今、レネのお尻はぴったりルーイの腰と密着している。奥の奥まで入っている。
一番弱いところに、ぐいぐい押し当てられていてたまらなく気持ちよいのに――それ以上動いてくれない。ただぐりぐりと当てられるだけ。もういい加減レネも限界なので、さっさと動いてくれないと辛いというのに。
「お前、動くのか動かないのか、どっちかにしろよ……!」
「おや?嫌だったのではないですか?手を貸してあげると言っただけで、ずっと助けてあげますよとは言ってないですし」
「だ、だからっ!」
それなら自力で動けるようにしてほしいのに、ルーイときたらそれもさせないつもりだ。何でそんなイジワルをするのか?決まっている。レネにさっさと“おねだり”をさせたいのだ。
ムカつく、と思うのに腹立たしいのは――本当に腹立たしいのは、そうやって焦らされていることに感じてる自分もいるということ。先に音を上げさせてやりたいと思っても、さっきから繋がっている場所がもう極まりかかっていてどうにもならない。動いていないのに、勝手に彼自身をきゅうきゅうと締め上げて、もっと気持ちよくなりたいと体が悲鳴を上げている。
お腹の底に、ルーイがいる。
そう思っているだけで、体が悦んで抱きしめてしまう。そのたびに情けなく己に言い聞かせる羽目になる。
ただ慣れた体が感じてしまっているだけだ。これは恋なんかじゃない。
恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない、恋なんかじゃない――。
ああもう、むりだ。
「……て、くれ」
「何か言いましたか?聞こえませんでしたよ」
「ご、い……てくれ」
「もっと大きな声で言ってくれないと。いつもはちゃんと元気があるじゃないですか。ほら、罵倒するくらいの勢いできっちりとね。ああ、でもきちんと今日は敬語を使ってくださいね。私は貴方の上司なんですから、一応」
「こ、のやろ……!」
こういう時だけ上司権限を振りかざしやがって。そう怒鳴りたい気持ちもあるが、それ以上に体が限界だった。さっき吐き出したばかりの自身が、苦し気にぷるぷる震えている。玉も持ち上がって、さっさとイキたい、イキたいと泣いている。
さっきまで前を触ってきたくせに、いつの間にかその手も離れているせいでそちらでイクこともできない。辛い。もう限界だ。こいつを先にイカせて笑うなんて、そんな余裕は塵ほどもない。
「イカ、せてください……!動いて、突いて、お腹突き破るくらい、激しく抱いて、ください……!」
みっともない懇願をした次の瞬間、ぐるん、と視界が回った。体制がひっくり返る。逆にレネの方が押し倒されたのだと気づくのと同時に、中を貫いていたものの角度が変わって思わず声が漏れてしまう。
そのまま足を抱え上げられ、がつがつとピストンを始められてしまった。
「あ、あっ!あん、ひいいっ!は、激しっ……」
「激しくしてほしいと言ったのは、貴方のくせに。ねえ」
貫いたまま、ルーイの顔が間近に近づいてくる。レネの体が柔らかいのをいいことに、吐息が触れるほどの距離に寄る。
「貴方のことしか考えられないようにしてくれるんでしょう?だったら、貴方も私のことだけ考えなさい。余計なことなんかすべて忘れて。そうでしょう?」
何言ってるんだか、こいつは。レネは自嘲したくなる。
――そんなの。……とっくにそうなってるっつーの。
唇に、噛みつくようなキスをされた。まるで野獣に食われてしまいそう。熱い吐息を絡めて、唾液を吸いつくすように舌と舌で舐め合って。そうしているうちに、ルーイが思い切り腰を引いた。
ああ、来る。わかっても、覚悟ができても、期待してしまうのはどうしようもなくて。
「ふううううううううううううううううううううううううううううううっ!」
派手に奥と突かれた瞬間、レネはキスをされたまま頂点を見ていた。きゅうきゅうきゅう、と搾り取らんばかりに締め上げた途端、ルーイもレネの腹の中に吐き出してくる。
埋め合ったのは寂しさか、愛か、それ以外の何かか。
ただ、抱き合いながらレネは思ったのである。本当は自分こそが、彼のために生まれてきた存在なのかもしれない、と。
***
そこまで暑い季節というわけでもなかったのに、気づけば二人とも汗だくだった。ついでに服を中途半端に着ていたルーイは、軍服もわりと酷いことになっている。
執務室は寝泊まりできるように仮眠室、キッチン、洗面所などが隣接されていて洗濯機もあるようだ(ちなみにレネとルーイが睦みあったのはその仮眠室のベッドである)。洗濯機の中に脱いだ服とシーツをぽいぽいと突っ込んでいくルーイ。一度水洗いしないといけないので、と彼は苦笑いをした。水だけで洗ったあと、洗剤を入れてもう一回洗うということをするつもりらしい。
「レネ、貴方もシャワー浴びた方がいいとは思いますが、動けますか?」
「……なんとか」
一応ざっと体を拭ったあとで服を着直したが、本当はそのまま眠ってしまいたいほどだるかった。ただ、自分はこれでも元男娼である。客より先にさっさと眠ってしまうのはあまりにも身の危険が伴うというもの。多少激しいプレイをされても、自力で起きて逃げるくらいの訓練はしている。
まあ、今日ほど別の意味で“眠ってしまいたい”と思ったのは初めてだったが。
――まだ、貫かれてるような気がする。
ソファーに座ったまま、思わず自分の臀部の方に手をやってしまう。散々可愛がられた秘所は真っ赤になって腫れている。まだじくじくと熱く、指で触れただけで吐息が漏れた。お腹の中にも異物感が残っている。こんなに尾を引くセックスは、本当に久しぶりだった。
しかも、ほとんど痛みなんかなかったのだから恐ろしい。ルーイのモノはけして小さいわけではなかったというのに。
「うっ……」
じゅく、と腹の中のものが沁み出てきたのを感じて呻いた。やっぱり、多少面倒でもシャワーは浴びなければいけないということらしい。中に出されるとこういう弊害がある。ほっとけばお腹を壊しかねないし、さっさとシャワーで洗い流してしまった方がいいだろう。
もし自分が女性だったら、そういう手間もなかったのだろうか。お腹の中に種を溜めたまま、宿る時を待つこともできるのだろうか。そこらへんは、女性の体の知識がないのでわからない。――いや、この思考はよしておこう。考えれば考えるだけ、空しくなるというだけだ。
「シャワーすぐに浴びられますけど、どうしますか?というか、貴方も着替えた方がいいと思いますけど」
「……あんたが先に浴びていい。それと」
三年前の時とは、違う。今回のセックスで、あったのは怒りではなかった。ただ泣いて縋りたい気持ちを必死で受け止めるような、お互いのことを知るためのセックスだとそう感じていた。ゆえに。
「夜遅いのにあれだけど。できれば、シャワーのあと……少しだけ話を聞かせてほしい。あんたが嫌じゃなければ」
何の為に産まれてきたのか。レネ自身、ずっとその答えを探し続けてきたのだ。
でも、ようやくそれが見つかりそうな気がしているのである。
もし、目の前の男に出会うためなら。彼を救うためならば。そうであったら嬉しいと、そんなことを思ってしまう自分がいる。
それはきっと、多分。
「俺は、もっと、あんたのことが知りたい……ルーイ」
「レネ……」
レネの言葉に、振り返ったルーイはどこか泣きそうに顔を歪めたのだった。
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