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<11・信じる者の幸福。>
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ルーイのことを信用したわけではけしてない。
向こうもレネが危ない目に遭うとわかっていて囮として使ったのだし、実際もう少しでルーイはあの男たちにやられるところだったのは事実だ(こっちから誘ったとはいえ)。
初めて見る綺麗な人に見惚れたのは確かでも、そもそも恋愛感情なんてものに触れたことさえない境遇の自分である。だからそう、けして一目惚れしたとか、信頼が置けると感じたとかそういうわけではない。ただ。
『貴方は、価値のない人間なんかではないですよ。……けして』
『ほう、それは良いな!爽やかで聞いていて気持ちのよい名前だ。よし、今から君は、レネ・スカイハイと名乗りたまえ!』
少しだけ。
ほんの少しだけ、認識を改めてもいいかもしれないと思っただけだ。
少なくともルーイとその主は、レネのことを“炉端の薄汚いゴミ”とは見ない。アンダークラスだから、男娼だから蔑むということはしない。実力があるなら認められる、のし上がれる――レネが野心を抱いていることもわかって、レネを使おうとしている。
今まで自分が接してきた人間たちとは、確かに違う。
「なあ」
帰りの車の中で、レネはルーイに尋ねたのだった。運転手にも聞かれてはいるが、恐らくルーイの部下だろうし、口も堅いだろう。口外しないと信じよう。
「ルーイ。あんたは俺に……結局のところ何をやらせたいんだ。あんたは、何をしたいんだ」
ルーイに好かれているだなんて思っていない。あくまで利用価値があるから使おうとしているだけだ。そして、レネよりずっと大事なものがあって、それに踏み込むならば容赦なく制裁する苛烈さも持ち合わせている。だからこそ、立場をわからせるためにレネを抱いたのだろうから。
ただ。
非情になりきれるような人間ではない。結局どこか甘さを捨てられずにいて、それでお悩み苦しむような人間臭さも持ち合わせている。みっともないなと笑う自分と、そんな彼だからこそ親近感を持つという自分が共存するのは間違いないことで。
「……貴方も見たはずです、レネ」
助手席に座るルーイは、振り返ることなく告げた。
「先ほどのマフィアの連中は……貴族ではない。貴族に仕えることで自己を確立する闇の組織です。それなのに、彼らの中にも当然のように差別意識が身についている。この国では、生まれついた階級が全てだと」
「まあ、そうだな」
「下に生まれた者は一生暗い地下で生きねばならず、上に生まれた者はさながら神のように横暴に振る舞っても許される。その結果、大局を見ずに愚鈍な政策ばかりを打ち出す政治家、貴重な金や資源を湯水のように使って無駄にする金持ち、実力もないのに影響力を持ち経済をかき乱す愚か者が溢れているという状況です。同時に、実力があるのに底なし沼から這い上がれない者も」
「それが、この国の実情だろ。大体、皇帝陛下がそう定めたんじゃないか。皇族は神の子孫であり、貴族は神の使徒であったからこそ優遇され敬愛されるのが当然だって。それ以外の奴らが苦労するのは、この世界が生まれた時神様を敬わなかった罪があるからだって」
「よくご存知で。この国の神話ですね。……本当に、貴族と皇族に都合が良いように“作られて”いる。太古の昔のことなんて、誰一人実際に見たわけでもない。神の姿を知る者などどこにもいないというのに」
意外なことだ。ルーイも階級は伯爵――貴族の中でも上位に位置する。生まれついて恩恵を受けてきた一人であるはずで、“皇族貴族に都合の良い神話”を信じていた方が遥かに楽に生きられるだろうに。
「あんたも貴族だろう?」
思わずレネが口にすると、ルーイは乾いた笑い声を上げた。
「ええ、そうですよ。でもね。……貴方が思っている貴族とは、少し違うんですよ……私は」
「どういうことだ?」
「皇族にしろ貴族にしろ。今の“不平等”を是としている者ばかりではないということ。……歴代皇帝が作り上げてきた闇と悪しき風習を変えたいと思っている者もまた存在するということです。それこそ、我が主のような」
レネは目を見開く。
まさか本当に、アイザックは皇子でありながらこの国をひっくり返そうとしているというのだろうか?
生まれつき恵まれ、愛され、何不自由なく生きて来た皇子であるはずの彼が?
「アイザック皇子が、階級制度を否定しているとでも?」
レネの言葉に、その通りです、とルーイは肯定する。
「皇子は、この国を、世界を変えたいと願っている。人の命が平等である世界に。身分や階級によって、当たり前のように誰かが優遇され、踏みつけられることのない世界に。……貴方のような者が出ない世界に」
「そんなこと、本当にできるとでも?」
「できます。……いいえ、やらなければいけない。少なくとも殿下は本気です。だから、私は一生をかけてあの方に尽くし、あの方を皇帝にすると決めた。そのためならばどんなことでもすると」
「カッコイイ理想だが、他の皇子や皇女からすれば相当面倒くさいって思われてそうだよな、アイザックサマは」
「その通り。あの方の道を阻もうとする輩は少なくありません。先ほどのマフィアもそのために別の皇子か皇女が放ったものでしょう。貴方がライバルの手に渡るのがよほど嫌だったと見える。……それほどまでに貴方の実力が、連中にも評価されていたということでしょうが。実際、急いでいるはずの相手にきちんと時間稼ぎができていた手腕は見事でしたよ」
「ふん」
本当によくできた従者様である。レネがあの男らにすり寄るようなことを言ったのも、全部時間稼ぎのためで深い意味はないと分かっている様子だ。察しが良すぎてちょっと怖いほどである。
つまりそれだけ、この男が有能だ、ということだろうが。
「俺は、この国が嫌いだ。皇族のことも大嫌いだし、お前らのことも信じちゃいねえ」
レネはきっぱりと言った。少しだけ、ほんの少しだけルーイに絆されたのは事実だが。皇子の印象が変わったのも確かだが。だからといって、それだけで今までの人生で積み上げてきた既成概念を変えることなどできないのである。
「この国のエライ方々には心底ムカついてるし、憎いとすら思う時もある。俺が体売ってでも情報屋なんかしてきたのは生きるためで、この国をいつかぶっ壊してやるために他ならない。……それでもいいってんだな?」
「無論。そんなことは承知の上で声をかけたのです」
振り返り、ルーイは愉快そうに眼を細めたのだった。
「そんなわけで。これからよろしくお願いしますよ。レネ・スカイハイ」
***
「……あんたも馬鹿ね」
「はあ?」
「……もういいわ。今回は、あたくしが負けを認めるしかないって状況みたいだし。下がりなさい」
ほれとっとと。そうひらひらと手を振ると、男は不服そうに部屋を出ていった。まったく、これだから脳みその足らない輩は困る――エンジェリック皇国、第一皇女ガブリエラ・エンジェリックは、椅子に座ったまま深くため息をついたのだった。
情報屋“マシンガン”――レネを捕まえ損ねたと慌てて報告にきたマフィアの幹部。レネを捕まえようとしたところを、妙な貴族の男に邪魔されたらしい。軍服のデザインからして、第三皇子の私設兵の人間とみてほぼ間違いないだろう。特にミカエルの隊長であるルーイ・クライマーは目的のためなら何でもやる男ということで有名だ。そんな奴が、簡単に目撃者を逃がすとは到底思えない。
つまりわざと見逃された、というわけだ。一体誰がレネを攫おうとしたのか、それを把握するために。
そんなことにも気づかず、慌ててガブリエラのところに駆け込んできてしまうのだから、マフィアどももまったく使えない。もう少し頭を働かせたらどうだと心の底から思う。
――アンダークラスの男娼なんかを平気で使おうとする人間……はそう多くはないとは思っていたけど。案の定、動いていたのはアイザックだったわけか。……本当に、あいつの傍には厄介な人材が集まるものね。
できればレネは処分するか、味方につけるかしておきたかったところだが。こうなった以上、ミカエルのメンバーががっちりとレネの周辺を固めてしまっているだろう。むしろ、彼をミカエルの隊員に迎え入れて、宿舎に住まわせるつもりかもしれない。そうなったら警備の観点からいってもそうそう手出しはできまい。
そうなる前に手を打ちたかったが――こうなった以上諦めるしかないだろう。マフィア連中も、もう少し頑張ってくれると信じていたのだが。
――でも、あんたに負けるのはここまでよ、アイザック。……次期皇帝の座は、けして譲らない。あんたの甘ったるい理想なんか絶対に叶えさせてやらない。お父様たちが築き上げ上げてきたこの国を、あんたなんかに壊させてなるものですか……!
ぎり、と膝の上で拳を握りしめる。
自分もある意味ではアイザックやルーイと同じだ。理想を叶えるためなら何でもしよう。
「見てなさいよ……!」
問題はない。
必ずチャンスは訪れるはずなのだから。
向こうもレネが危ない目に遭うとわかっていて囮として使ったのだし、実際もう少しでルーイはあの男たちにやられるところだったのは事実だ(こっちから誘ったとはいえ)。
初めて見る綺麗な人に見惚れたのは確かでも、そもそも恋愛感情なんてものに触れたことさえない境遇の自分である。だからそう、けして一目惚れしたとか、信頼が置けると感じたとかそういうわけではない。ただ。
『貴方は、価値のない人間なんかではないですよ。……けして』
『ほう、それは良いな!爽やかで聞いていて気持ちのよい名前だ。よし、今から君は、レネ・スカイハイと名乗りたまえ!』
少しだけ。
ほんの少しだけ、認識を改めてもいいかもしれないと思っただけだ。
少なくともルーイとその主は、レネのことを“炉端の薄汚いゴミ”とは見ない。アンダークラスだから、男娼だから蔑むということはしない。実力があるなら認められる、のし上がれる――レネが野心を抱いていることもわかって、レネを使おうとしている。
今まで自分が接してきた人間たちとは、確かに違う。
「なあ」
帰りの車の中で、レネはルーイに尋ねたのだった。運転手にも聞かれてはいるが、恐らくルーイの部下だろうし、口も堅いだろう。口外しないと信じよう。
「ルーイ。あんたは俺に……結局のところ何をやらせたいんだ。あんたは、何をしたいんだ」
ルーイに好かれているだなんて思っていない。あくまで利用価値があるから使おうとしているだけだ。そして、レネよりずっと大事なものがあって、それに踏み込むならば容赦なく制裁する苛烈さも持ち合わせている。だからこそ、立場をわからせるためにレネを抱いたのだろうから。
ただ。
非情になりきれるような人間ではない。結局どこか甘さを捨てられずにいて、それでお悩み苦しむような人間臭さも持ち合わせている。みっともないなと笑う自分と、そんな彼だからこそ親近感を持つという自分が共存するのは間違いないことで。
「……貴方も見たはずです、レネ」
助手席に座るルーイは、振り返ることなく告げた。
「先ほどのマフィアの連中は……貴族ではない。貴族に仕えることで自己を確立する闇の組織です。それなのに、彼らの中にも当然のように差別意識が身についている。この国では、生まれついた階級が全てだと」
「まあ、そうだな」
「下に生まれた者は一生暗い地下で生きねばならず、上に生まれた者はさながら神のように横暴に振る舞っても許される。その結果、大局を見ずに愚鈍な政策ばかりを打ち出す政治家、貴重な金や資源を湯水のように使って無駄にする金持ち、実力もないのに影響力を持ち経済をかき乱す愚か者が溢れているという状況です。同時に、実力があるのに底なし沼から這い上がれない者も」
「それが、この国の実情だろ。大体、皇帝陛下がそう定めたんじゃないか。皇族は神の子孫であり、貴族は神の使徒であったからこそ優遇され敬愛されるのが当然だって。それ以外の奴らが苦労するのは、この世界が生まれた時神様を敬わなかった罪があるからだって」
「よくご存知で。この国の神話ですね。……本当に、貴族と皇族に都合が良いように“作られて”いる。太古の昔のことなんて、誰一人実際に見たわけでもない。神の姿を知る者などどこにもいないというのに」
意外なことだ。ルーイも階級は伯爵――貴族の中でも上位に位置する。生まれついて恩恵を受けてきた一人であるはずで、“皇族貴族に都合の良い神話”を信じていた方が遥かに楽に生きられるだろうに。
「あんたも貴族だろう?」
思わずレネが口にすると、ルーイは乾いた笑い声を上げた。
「ええ、そうですよ。でもね。……貴方が思っている貴族とは、少し違うんですよ……私は」
「どういうことだ?」
「皇族にしろ貴族にしろ。今の“不平等”を是としている者ばかりではないということ。……歴代皇帝が作り上げてきた闇と悪しき風習を変えたいと思っている者もまた存在するということです。それこそ、我が主のような」
レネは目を見開く。
まさか本当に、アイザックは皇子でありながらこの国をひっくり返そうとしているというのだろうか?
生まれつき恵まれ、愛され、何不自由なく生きて来た皇子であるはずの彼が?
「アイザック皇子が、階級制度を否定しているとでも?」
レネの言葉に、その通りです、とルーイは肯定する。
「皇子は、この国を、世界を変えたいと願っている。人の命が平等である世界に。身分や階級によって、当たり前のように誰かが優遇され、踏みつけられることのない世界に。……貴方のような者が出ない世界に」
「そんなこと、本当にできるとでも?」
「できます。……いいえ、やらなければいけない。少なくとも殿下は本気です。だから、私は一生をかけてあの方に尽くし、あの方を皇帝にすると決めた。そのためならばどんなことでもすると」
「カッコイイ理想だが、他の皇子や皇女からすれば相当面倒くさいって思われてそうだよな、アイザックサマは」
「その通り。あの方の道を阻もうとする輩は少なくありません。先ほどのマフィアもそのために別の皇子か皇女が放ったものでしょう。貴方がライバルの手に渡るのがよほど嫌だったと見える。……それほどまでに貴方の実力が、連中にも評価されていたということでしょうが。実際、急いでいるはずの相手にきちんと時間稼ぎができていた手腕は見事でしたよ」
「ふん」
本当によくできた従者様である。レネがあの男らにすり寄るようなことを言ったのも、全部時間稼ぎのためで深い意味はないと分かっている様子だ。察しが良すぎてちょっと怖いほどである。
つまりそれだけ、この男が有能だ、ということだろうが。
「俺は、この国が嫌いだ。皇族のことも大嫌いだし、お前らのことも信じちゃいねえ」
レネはきっぱりと言った。少しだけ、ほんの少しだけルーイに絆されたのは事実だが。皇子の印象が変わったのも確かだが。だからといって、それだけで今までの人生で積み上げてきた既成概念を変えることなどできないのである。
「この国のエライ方々には心底ムカついてるし、憎いとすら思う時もある。俺が体売ってでも情報屋なんかしてきたのは生きるためで、この国をいつかぶっ壊してやるために他ならない。……それでもいいってんだな?」
「無論。そんなことは承知の上で声をかけたのです」
振り返り、ルーイは愉快そうに眼を細めたのだった。
「そんなわけで。これからよろしくお願いしますよ。レネ・スカイハイ」
***
「……あんたも馬鹿ね」
「はあ?」
「……もういいわ。今回は、あたくしが負けを認めるしかないって状況みたいだし。下がりなさい」
ほれとっとと。そうひらひらと手を振ると、男は不服そうに部屋を出ていった。まったく、これだから脳みその足らない輩は困る――エンジェリック皇国、第一皇女ガブリエラ・エンジェリックは、椅子に座ったまま深くため息をついたのだった。
情報屋“マシンガン”――レネを捕まえ損ねたと慌てて報告にきたマフィアの幹部。レネを捕まえようとしたところを、妙な貴族の男に邪魔されたらしい。軍服のデザインからして、第三皇子の私設兵の人間とみてほぼ間違いないだろう。特にミカエルの隊長であるルーイ・クライマーは目的のためなら何でもやる男ということで有名だ。そんな奴が、簡単に目撃者を逃がすとは到底思えない。
つまりわざと見逃された、というわけだ。一体誰がレネを攫おうとしたのか、それを把握するために。
そんなことにも気づかず、慌ててガブリエラのところに駆け込んできてしまうのだから、マフィアどももまったく使えない。もう少し頭を働かせたらどうだと心の底から思う。
――アンダークラスの男娼なんかを平気で使おうとする人間……はそう多くはないとは思っていたけど。案の定、動いていたのはアイザックだったわけか。……本当に、あいつの傍には厄介な人材が集まるものね。
できればレネは処分するか、味方につけるかしておきたかったところだが。こうなった以上、ミカエルのメンバーががっちりとレネの周辺を固めてしまっているだろう。むしろ、彼をミカエルの隊員に迎え入れて、宿舎に住まわせるつもりかもしれない。そうなったら警備の観点からいってもそうそう手出しはできまい。
そうなる前に手を打ちたかったが――こうなった以上諦めるしかないだろう。マフィア連中も、もう少し頑張ってくれると信じていたのだが。
――でも、あんたに負けるのはここまでよ、アイザック。……次期皇帝の座は、けして譲らない。あんたの甘ったるい理想なんか絶対に叶えさせてやらない。お父様たちが築き上げ上げてきたこの国を、あんたなんかに壊させてなるものですか……!
ぎり、と膝の上で拳を握りしめる。
自分もある意味ではアイザックやルーイと同じだ。理想を叶えるためなら何でもしよう。
「見てなさいよ……!」
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