愛憎シンフォニー

＜１８・不穏。＞

【学校の】ガチで怖い話、不思議な話、語ってけ　Part24【都市伝説】



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680:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
ちょっと気になってることがあるんだよね。
いい？

681:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
どうした？

682:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
222で言ってた人がいるじゃん？

>話を戻すんだけどさ。
>七海高校の怪談について、前スレかその前のスレで訊いてきた人いたじゃん？
>で、その時いくつか怪談を紹介してもらってたじゃん？
>……その時紹介された怪談の一つが“音楽室の願い事”っていう、音楽室のピアノの上に薔薇を入れた花瓶を飾ると願い事が叶いますってやつなんだけどさ

>今日、吹奏楽部のメンバーが騒いでた
>あれを実行した人がいたらしい

↑
コレ。
このおまじない、一体誰が何のために実行したのかって
ひょっとして、このスレ見てた人なんじゃないかって

683:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
あー。タイミング的にあるかも

684:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
どこぞの学校の新聞部、を名乗ってた人はどこいったんだろうな
あの人がひょっとしたら実行犯だったりして

685:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
>>684
あり得るね
実は新聞部とかそういうのは嘘っぱちで、単純に七海高校で誰かを呪う方法探してただけとか
七海高校ピンポイントなのもなんか引っかかるなとは思ってた

686:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
ええ、じゃあここで本当にそれっぽいやばいおまじない教えちゃったってこと？
ヤバない？

687:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
どうだろうなあ。
七海の学生から言わせてもらうと、音楽室のお願い事って結構胡散臭いとは言われてんのよ
だって、ウチの吹奏楽部全国行ったことなんかないはずなのに、なんか怪談の中では行ってることになってんだもんｗｗｗｗ
あと、グランドピアノの上に花瓶が普通に置いてあるのもわけわかめ

688:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
>>687
あー

689:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
言われてみればその通り、かも？

690:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
じゃあ何のために？
おまじない自体もかなり嘘くさいじゃん。効果もなさそうなのに実行したってこと？

691:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
おまじないの効果を信じていたわけではないかもよ
ほら、黒薔薇でお願い事してるって時点で、かなりやばいお願い事をしたのは明白じゃん？
そんなやつが吹奏楽部に恨み抱いてるとかなったら怖いじゃん？
つまり、そういう脅迫的目的

692:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
>>691
それで正解

693:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
え

694:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
まさか本人降臨！？！？！？

695:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
実はどうしても呪い殺してやりたいやつがいるんだよね
私の大切な人を殺したそいつに、復讐してやりたいの
すぐに殺してもいいけど、まずはじわじわ怖がらせて、追い詰めて、あの人以上の苦しみを味あわせてやらなくちゃ
だから、>>235のおまじないにはすごく感謝してる。いかにも呪術ってかんじだし、すごく面白そう
早速明日、試してみるね

696:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
>>695
マジで言ってる？

697:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
それをわざわざ宣言していく意味とは

698:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
>>697
それな

699:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
ひょっとして、これもパフォーマンスなんじゃないの？
このスレをその憎んでる相手が見つけたら、ますます怯えさせることができるかも？みたいな。
もしかしたら、このスレのスレ民に、呪いたい相手がいたりしてね
最近オカルト版も結構賑わいを取り戻してるし……ホラー好きなら、こういう板も見に来ててもおかしくないしね？

700:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
692と、695
ID一緒だからマジで同一人物か
吹奏楽部に花瓶置いたのも、これから消しゴムのおまじないを試そうとしている奴も同じってことか

701:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
235の他人を呪う方法って、コレか

>七不思議じゃないけど、ホラー的なおまじないならいくつか知ってるぞｗ
>音楽室のお願い事よりも、もっと直接的に人を呪う方法って奴

>消しゴムで人型を二つ作ってな。その二つに呪いたい奴の名前を書いて、足に自分の血をつける。
>で、片方をそいつの机の中に入れて、もう片方を体育倉庫の裏に埋めるんだ
>そうすると、そいつに次々と悪い出来事が降りかかるようになるらしい！
>効果は、体育倉庫裏の人形を掘り起こされて処分されるまでは続くんだそうだ

702:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
音楽室のは普通におまじないってかんじだけど、こっちどう見ても呪術なんですがこれは

703:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
そういう才能がある奴がやったら、マジで厭魅えんみの術として成立しそうなやり方なのが怖い
そりゃ、そういう一種超能力に近い才能を持ってる奴ってそうそういないとは思うけど

704:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
本当に実現しなかったとしても、やろうと思っている人がいる時点で怖いんですがそれは

705:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
暫く、ここで人を呪う方法とか変なおまじない関係の話するのやめない？
こいつみたいに、本当に人を呪い殺そうとしてるやつが出てきたら責任取れないよ？

706:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
>>705
何で俺らが責任を負うことになるんだよ

707:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
>>705
うちらはただ面白い怪談とかおまじない話してるだけで、悪いのは実行する人じゃん

708:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
>>705
責任とか言われてもマジで困るっつーか？

709:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
ネット民って結局これだよな……

710:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
そりゃ、呪術で人を殺したところで殺人罪として成立するかっつーと、今の日本の法律じゃ厳しいかもしれないが
それでも罪悪感とかそういうものはないの？

711:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
ないんだろ
結局他人事なんだから

712:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
そもそも、ここでそういう話をやめたところで効果なんかある？
どうせ、何が何でも人を呪い殺してやろうとか思ってる人は、他のスレに行ってでもそう言う方法を見つけてくるし
それこそ大型掲示板以外にも、ジュサツの方法みたいなのはごろごろしてんだからさー。
ネット社会で、特定の情報を完全遮断するなんて無理に決まってる。
だったら気にせず好きなこと喋ってたっていいでしょ

713:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
なんだかなあ……


　＊＊＊



　それは、理貴が見つけてきたという大型掲示板のサイトだった。ひとしきり読んだところで、思わず夏樹は声を上げる。

「……この掲示板を見た人が、音楽室の薔薇を用意して……俺の机にもあんなことしたってこと？」
「これがなりすましとかじゃないならな」

　はあ、と理貴は深くため息をついた。

「このオカルトのスレッド、1000まで埋まるたびに新しいスレが作られて雑談してるみたいなんだけど。この二つ前の、Part22のスレで、最初に音楽室のお願い事について書き込みがあるんだ。七海高校の七不思議のひとつとして挙がってる。方法もばっちりと」

　彼はタブを操作して、そちらの掲示板も見せてくれた。夏樹はスマホを覗きこみ、眉をひそめる。



448:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
すまんちょっといい？学校の新聞部の活動で、埼玉県の高校の七不思議調べてるんだけど
いくつかの高校が、全然情報なくて困ってるんだよね
特に七海学園あたり、なんか知ってる人いない？七不思議じゃなくて、おまじないの類でもいいよ



482:今日も今日とてホラーなスクール＠全力投球のななし
いや、祟るってのとはちょっと違う
女の子は、コンクールで絶対優勝したい！みたいな願いをかけて死んだ
実際、彼女が亡くなった年の吹奏楽部は全国まで行けたらしい

以来、ピアノの上に五線紙を置いて、薔薇の花を花瓶に活けて願いを言うと、そのお願いは絶対叶うって言い伝えができるようになった、と



「この448ってやつが、七海高校をピンポイントで名指しして怪談を訊きだしてる。無関係かもしれないけど、個人的にはちょっと怪しいと思ってるとこな」
「最初から、俺を呪うつもりで……その方法を探すために七海高校のオカルトな話を集めてたってことか？」
「その可能性はある。実際、488で音楽室のが特に気に入ったって証言してるしな。……このへんの書き込みがあったのが、薔薇が音楽室に出現する一週間前なんだ」

　一週間前。
　何故その犯人は、おまじないの話を聴いてすぐ実行しなかったのか。
　考えて、夏樹はすぐにピンときた。あの黒い薔薇、だ。

「黒い薔薇を用意するのに、一週間時間がかかった？」
「その可能性はあると思う。完全な黒じゃなくても、“黒っぽく見える薔薇”じゃないとメッセージにならないからな。実際、飾られてた薔薇も完全な黒というより、“ちょっと赤っぽい黒”だっただろ。現実には、完全な黒い薔薇って再現難しいらしいし」
「うん、俺も花屋でそう聞いた」

　それだけの準備をしてでも、その人物は音楽室のおまじないを実行したかった。
　悪意を、誰かに――恐らくは夏樹に示したかったのだ。

「で、お前が来る少し前に俺は登校してきたわけだけど……お前の机な。猫の死骸が目立ってたけど、机の中からなんか白いものが覗いてたんだよ。確かに、赤いもんがくっついてて、消しゴムの人形みたいだった。この掲示板を見て確信した。お前はまだ見てないんだろうけど、あれ多分この掲示板で出てる“人を呪うおまじない”ってやつだと思う」

　つまり、と理貴は続ける。

「その犯人は、ただお前を呪うだけじゃ気が済まなかったわけだ。猫を殺すっていうリスクを犯してまでお前に悪意を示したかった。……夏樹、そこまで誰かに恨まれるような心当たり、本当にないのか？」