ワケアリ彼氏とイケナイ秘密

はじめアキラ@テンセイゲーム発売中

文字の大きさ
上 下
19 / 23

<19・馬鹿者の行軍>

しおりを挟む
 二杯目はピーチサワー。ほんのり甘いのを楽しんだところで、今日はギリギリ理性が保った。それ以上お酒を飲むのをやめて、ほろ酔い気分程度でお開きとなる。いつもこれくらいでやめられればいいのになぁ、とは心の中だけで。そう簡単に自制効くようならば、そもそもあの日のトラブルは起きていないのである。

「やっぱ、くなはちのオツマミ美味しいよね。あそこ、煮物系とか串系もいいんだけど、実は卵焼きが絶品だと思ってるわけで」
「わかりますわかります。甘すぎずしょっぱすぎず、丁度いいんですよね」

 そんな話をしながら、千愛は成都とともに駅へとてくてく歩いていく。居酒屋くなはち、は駅から徒歩五分の距離だ。やや横断歩道の位置が離れていることもあって、駅が目の前に見える割には遠いという印象を受けがちだが。

「卵焼きって、作った人によって全然味が違うのが好きなんだよねー」

 電車に乗ったら、もう長く一緒にいられない。明日が休みならこのままどちらかの家に雪崩れ込むのもありだが、金曜日ではないのでそういうわけにもいかない。
 せめて最寄り駅が一緒だったら、なんてついつい考えてしまう。

「田舎住んでるおじいちゃんがさ、生きてた頃凄い卵焼き作ってくれる人だったんだよ。初めて食べた時驚いたなー全然お母さんのと味が違うんだもん」
「甘かった、とか?」
「逆。すごいしょっぱいの。でもだからこそ白いご飯に合うおかずって感じでさ。お母さんの卵焼きとは別物扱いであれも好きだったなー。塩が多かったのか出汁が多かったのか知らないけど」

 祖父が亡くなると同時に、一緒に失われてしまったあのしょっぱい卵焼きの味。しかし、記憶にはちゃんと残っているし、美味しいと言った時の祖父の笑顔もけして忘れまいと思っている。いつも厳格で、神経質な印象だった母方の祖父。しかし、孫には甘かったし、積極的に世話を焼きたがる人だった。あと、動物にも凄く優しかったのを覚えている。
 人が生きるとは、きっとそういうことなのだろう。命は失われても、その人のことを誰かが覚えていてくれるのならば、きっとその人の記憶は永遠に近く生き続けることができる。作家や画家の作品が残ることも同じ。それも全てひっくるめて、人が生きたことの証なのではないか。
 大切な人のことを覚えておきたい、何かを残しておきたい。誰か一人にでもそう思ってもらえたら、きっとその人の人生は大成功と呼んでも過言ではないものとなるのではないか。

「……私ももうちょっと料理練習しようかな」

 なんとなく、そんなことを思った。美味しいと思った料理。それも立派な記憶であり、証だ。

「炒飯と焼きそばくらいしか作れないんだよね……卵焼きは作れなくはないけど、いっつも形が残念。食べられればいいやになっちゃう」
「美味しければそれで良くないですか?」
「ハンバーグも餃子も肉じゃがもミートスパゲッティも作れる人が言っても説得力ないんだぜー?わかりますー?」

 ああ、思い出したら口の中に唾が。もうお腹空いてきてしまった。さっきあれだけ食べたというのに。

「私もいつか、成都に何かご馳走したいの」

 単純な思考だとはわかっているが、それでも。

「それで、ちょっとでも成都の記憶に残りたいなーって。……って、それ以前に家事能力全般上げないと駄目なんだけどさー」
「俺だって何でも出来るわけじゃないですよ?ゆっくりでいいですって。時間はたっぷりあるんですから」
「たっぷりかー」

 それまで待っていてくれる。結婚を考えつつも、自分たちのペースでゆっくり一緒に歩いてくれる。そんな意思表示だと思っていいのだろうか。
 なにもないのに、心臓がちょっとだけ煩くなった気がしてしまう。千愛が照れを隠すようにその手を握り返した、まさにその時だった。

「そこのお二人さん、ちょっといい?」
「!?」

 突然声をかけられた。駅の入口まであと少しといったところで。線路沿いの道、少し人が少なくなったその瞬間のことだ。
 四人の男が、目の前にずらっと雁首を並べて立ち塞がったのである。全員髪の毛を派手に染めていたりピアスを顔のあちこちに空けていたりと、明らかにカタギでない印象だった。
 ヤンキー。もしくは、半グレといった人種。そんな言葉が千愛の脳裏に浮かぶ。高校の時にちょっとだけ見かけた不良少年を思い出していた。千愛が見かけたのは、校舎裏でタバコを吸っていたり、気弱そうな男子にカツアゲをしていることがあったり程度のものであったが。

「……どちら様、ですか?」

 成都がやや硬い声で言う。いかにも育ちが良さそうな彼のこと、一般的な不良少年さえ見たことがなくてもおかしくない。

「俺達に何か、用ですか?」
「彼氏君にあんま用はないから、そのまま帰ってもいいよ。彼女置いてってくれるなら」
「は……?」

 眉を寄せる成都。ああそういう流れなの、と千愛はやや呆れてしまう。成都の様子からして、彼はまだ意味がわかってないのかもしれなかった。ヤンキー漫画なんてものも読んだことはなさそうだから尚更である。

「彼女可愛いから、俺達の遊びに誘おうかなーって。あ、彼氏君もどうしても興味あるってなら、参加させてあげなくもないけどー?」
「ちょっ……!?」
「やだー、私可愛いとか言われちゃったー、マジびっくりだわー」

 成都が何か言いかけるのを遮って千愛は声を上げた。彼が激昂しかけたのがわかったからだ。気持ちは嬉しいが、ここでキレてはいけない。冷静さを失ったら命取りになるのだ、こういう場合は。

「君達まだ若いでしょ。私みたいなアラサー近い女に声かけるってなかなかいい趣味してるよね」

 いやほんと、ナンパするならもう少し美人を選べよと心の底から思う。まあ、痴漢が“女子なら誰でもいい”勢いで手当り次第触るのと同じで、こういう手合もヤレたら誰でもいいな勢いなのかもしれないが。

「ありがたーいお誘いだけど気持ちだけ受け取っておきますねー。私達帰るところだし、明日も仕事あるから忙しいの。じゃ、いこ、成都君」

 こんな輩の相手をしてやるいわれはない。成都の手を引っ張って、脇をすり抜けようとした時。



「繁忙期でもないしおねーさん休日出勤もないんだろー?いいじゃん明日一日くらい休んだってさ」



 リーダー格らしい男がそう言って、千愛の反対の手を掴んできた。こいつ、と千愛の警戒心が跳ね上がる。腕を掴まれたからではない。千愛の仕事を把握している口ぶりが引っかかったのだ。
 こいつ、まさか。

「……離してくんない?」
「えー、どーしよーかなー」
「……はぁ」

 仕方ない。千愛は諦めて、成都の手を離した。

「帰るつってんだろう、が!」

 自分の右手を掴む男の手首を逆に握り、そこを起点にそのまま腕を取ってひねる様に投げた。まさか女にいきなり投げ技をかまされるとは思っていなかったのだろう。コンクリートに背中から叩きつけられた男が、蛙のようなうめき声を上げて伸びる。

「ぐ、ぇぇっ!?」
「て、てめえ!何すんだ!」
「それはこっちの台詞なんですけど」

 手加減したとはいえ、コンクリートの地面にねじ伏せられた男はすぐに立ち上がれないだろう。残るは三人。千愛は唖然としている成都をちらりと振り返って告げる。

「こいつら私が相手してるから、今のうちに110番して!」
「わ、わかった!」

 成都も男性とはいえ、聞いていた限りでは格闘技経験はなかったはず。本当なら先に逃げてくれと言いたいが、彼の立場でそれはあまりにも酷というものだろう。ならば、一番適切な役割を振るのが妥当である。
 存外頭は冷えていた。いきなり襲っていた男達相手に恐怖がないわけではなかったが、少なくとも見たところ連中は武器は持っていないし、格闘技経験があるようにも見えない。
 伊達に高校時代に柔道で全国に行っていないのだ。格闘技経験者というのはただ体を鍛えているというだけではなく、相手を見極める目もあるということ。全員勝てない相手ではない、そう判断した。

「怪我したくないなら、どいてくれない?」

 誰が相手だろうと、関係ない。

「私、はっきり言って今、超絶機嫌が悪いわけ。二人っきりの時間、邪魔してんじゃねぇぞコラ!」

 成都は自分が、絶対に守って見せる。



 ***



 この駅の近くにも交番はある。が、騒ぎを聞きつけて警官がすぐに来てくれるというのは最初からアテにしていなかった。理由は単純明快、最寄り駅前の交番は、反対側の出口にあるのである。南口と北口があり、自分達が今いるのは南口改札の側になる。交番があるのは、線路を挟んで反対側、北口の前なのだった。
 それでも通報した以上、北口の交番のお巡りさんたちが駆けつけてくれることにはなるだろう。問題は、駅の構造がやや複雑なこと、この時間帯はかなり混雑していること。まっすぐ北口の交番から南口に向かってきてくれたとしても、多少時間がかかるのは避けられないはずだ。
 ゆえに、時間稼ぎは必要。
 ああもう少し相手の人数が少なかったら、隙を見て駅に駆け込むことも難しくはなかったろうに。

「はぁぁぁっ!」

 一人の足を払って転ばせたところで、後ろに迫っていたもう一人の鳩尾に肘を埋めた。本気でぶちのめしたいのは山々だが、やりすぎて怪我をさせるのもまずい。ここは道場の畳の上ではないのだ。いくら千愛でも、暴漢を相手に屋外で技を振るったことはないので、加減がわかっているとは言い難かった。
 人間、簡単に気絶はしてくれないものである。
 暫くすると最初に倒したやつが起き上がって向かってくるのが、厄介極まりなかった。

「こ、こいつ……想像以上に面倒くせえ」

 殴り飛ばされて頬を腫らしてるリーダー格が、イライラしたように吐き捨てる。

「くそ、聞いてた話と違うじゃねえか。全然想定通りになりゃしねえ……」
「どうします?このままじゃマジでサツがきて厄介なことになりますよ」
「かといってこのままナメられて終わるのも……」
「ああ、ありえねーわな」

 何の話をしているんだ。そう思った次の瞬間。

「一発くれえ、ヤリ返さないとなぁ!」
「!」

 しゃがみこんだリーダー格が、何かを拾って千愛に投げつけてきた。慌てて避けるも、バッと舞い散ったそれが僅かに目に入る。

「ぶっ」

 道端の土を掴んで投げつけてきたのだとすぐに気づいた。ここのところ雨も降っていないし、土も砂も乾ききっていたことだろう。一瞬封じられる視界、まずいと思ったところで後ろから思い切り羽交い締めにされる。一人がいつの間にか後ろに回っていたということらしい。

「千愛さんっ!」

 通報を終えたらしい成都の悲鳴が聞こえた。まずい、と思って抵抗するものの、さすがに大柄な男に後ろから両腕をロックされてしまっていては身動きが取れない。失敗した。青ざめる千愛に、リーダー格の男がげらげらと笑う。

「やっと捕まえたぜねーちゃん!」
「て、てめっ……」
「元気がいいのは悪くないが、ちょっとやり過ぎたよな?悪いけど、俺らももうだいぶゴキゲンナナメつーか?普段なら女殴る趣味はねーし、最初はそんなつもりもなかったんだけど……先に殴ってきたのアンタなんだから無効だよな、そんなのは」

 男は分かりやすく、ボキボキと腕を鳴らして見せる。そして。

「とりあえず、顔面潰されるくらいは覚悟してるよなー?鼻血まみれになって顔が腫れ上がったら、今よりもっと美人になれるかもしれねーぜ。そうしたら、次はどんなふうに可愛がるか……ま、ゆっくり考えてやるから期待しとけよ」

 最悪だ。ギリ、と唇を噛みしめる。忘れようとしていた恐怖がじわじわと這い上がってくるのを感じずにはいられなかった。ここからどう打開すればいい?自分が怪我をするのも嫌だが、このままではどう見ても成都も無事では済まないだろう。
 せめて、せめて彼だけでも逃せるよう、何らかの策を考えなければ――!

「いいじゃん、そういう絶望顔、最高だわ」

 汚い男が嗤う、嗤う。そして見下すように告げるのである。

「ご奉仕して気持ちよくして差し上げますから許して下さい!って可愛らしくお願いしてくれたら……俺らの機嫌も直るかもしれねーぜ?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

Sweet Healing~真摯な上司の、その唇に癒されて~

汐埼ゆたか
恋愛
絶え間なく溢れ出る涙は彼の唇に吸い取られ 慟哭だけが薄暗い部屋に沈んでいく。    その夜、彼女の絶望と悲しみをすくい取ったのは 仕事上でしか接点のない上司だった。 思っていることを口にするのが苦手 地味で大人しい司書 木ノ下 千紗子 (きのした ちさこ) (24)      × 真面目で優しい千紗子の上司 知的で容姿端麗な課長 雨宮 一彰 (あまみや かずあき) (29) 胸を締め付ける切ない想いを 抱えているのはいったいどちらなのか——— 「叫んでも暴れてもいい、全部受け止めるから」 「君が笑っていられるなら、自分の気持ちなんてどうでもいい」 「その可愛い笑顔が戻るなら、俺は何でも出来そうだよ」 真摯でひたむきな愛が、傷付いた心を癒していく。 ********** ►Attention ※他サイトからの転載(2018/11に書き上げたものです) ※表紙は「かんたん表紙メーカー2」様で作りました。 ※※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

処理中です...