ワケアリ彼氏とイケナイ秘密

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<5・暴走するカラダ>

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 頭のネジが外れかかっているのを、千愛は感じていた。否、もうとっくにぶっ壊れてしまっているのかもしれない。まだ自分は何もされていないのに。彼の服を脱がせて、自分も服を脱いで、ただ裸で彼に奉仕しているだけなのに。
 もう、止まれなくなっている。
 触られてもいない胸のさきっぽが興奮して、ジンジン痛みそうなほど充血しているのがわかる。
 無意識に足を擦り合わせている自分がいる。股を擦り合わせた途端、くちゅ、と恥ずかしい水音が鳴って頭が沸きそうになった。恥ずかしい。何もされていないのに、もうすっかり濡れてしまっている。

――でも、そんなの。

 息を荒くしている、成都の首筋をぺろりと撫で上げた。

――橘君が、可愛いのがいけないんだよね。

 緩く上下する胸板や脇には、男性なのに余計な毛がちっとも生えていない。元々生えにくい体質なのか、それとも処理をきっちりとやっているのか。男性としては華奢な方に見えたが、脱いでみれば薄くても綺麗な筋肉が体を覆っているのがわかる。多分骨が少し細くて、筋肉が薄めというだけなのだろう。体はちゃんと鍛えてるんだな、と思うとなんだか興奮してしまった。
 筋肉ムキムキも好きだけど、細身なのもかっこいい。呼吸するたびに、ふるりとその胸の頂点が揺れる。細身の割に、そして男性のわりには胸が膨らんでいるように見えるのもなんだか萌えてしまう。先っぽも、粒がだいぶ大きめな方なのではないか――って、比較対象となる“男性経験”が少ない千愛に、完全な客観的判断が下せるわけもないのだが。

「おっぱい、大きいって言われない?ちょっと女の子みたい。Bカップくらいありそう」

 ふう。と可愛いさきっぽに息を吹きかけると、息を詰めるような気配があった。

「ご、ごめんなさいっ……俺」
「いいよ、恥ずかしくなんてない。すっごく可愛い。私、男の子のおっぱい好きなんだよねえ。ねえ、食べてもいい?」
「う、ううっ」
「さっき、息吹きかけただけで感じたでしょ、バレてるよお」

 前の彼氏の時は、ほぼ千愛の方がマグロになっていたような状態だった。相手が、とことんカノジョに奉仕したいタイプだったからである。それこそ、千愛がイキすぎてぶっ飛んで、本番に至らないこともしばしばあったほど。私ばっかり気持ちよくなっていいの、とずっと疑問だったが彼はそれでも満足そうだった。
 今なら、その気持ちが分かるような気がする。
 本気で可愛がりたい相手というのが、この世にはいるのだ。そういう可愛い可愛い相手が、とにかく気持ちよくなってくれたらそれだけでこっちも興奮して、イキそうになってしまうのである。心が満たされると、不思議なほど体も満たされる現象。男性は視覚からでも性的快楽を得られるらしいと聞いたことがあるが、案外女性もそういうところがあるのかもしれない。

「ねえ、正直に言って」

 彼を追い詰めて、気持ちよくさせるのがたまらない。

「おっぱい、いっぱいナメナメしてほしい?……欲しいなら欲しいって素直に言わないと、ずーっとこのままだよ?」

 自分はこんなに、サディストだっただろうか。

「あ、ぁ……」

 成都は顔を真っ赤にして千愛を見た。潤んだ眼から、今にも涙が零れ落ちそうになっている。キラキラしていて、なんだか飴玉のようだと思った。ぺろりと舐めたら砂糖菓子より甘い味がするのではなかろうか、とさえ。

「……て、ください」
「んー?聞こえないなあ」
「……て、さい」
「きっこえないなー。そうか、要らないのかー」

 もっと大きな声で言いなよ、と。自分も余裕がないくせに、にやりと笑って言ってやった。すると彼は、掠れた声で、お願いします、と繰り返した。

「おっぱい、舐めて、くださいっ……梅澤先輩!」

 ああ、快感。

「今だけは、千愛って呼んでくれると……もっと嬉しいなあ」

 浮かれた脳味噌のまま、茹るように熱い彼の肌に触れた。触って欲しい、触って欲しいと必死で訴える可愛らしい乳首をつん、とつつく。それだけで、彼はびくびくと全身を震わせた。もうすっかり出来上がりつつあるらしい。ちらり、と見れば彼の股間のものは緩く立ち上がり、はらはらと涙を流しているではないか。
 胸だけで、イカせてみたい。
 彼の左胸に手を伸ばし、掌でくるくると乳首を転がしてやった。手の中で、熱い粒が可哀想なほどすり潰される。

「ひっ……や、やあっ……!」
「焦れったい?もっと、痛い方がいい?正直に言った方がいいよう。私、素直な子が好きだなあって」
「い、痛くしてくださっ……もっと、きつく」
「了解」

 自分もSかもしれないが、彼も大概Mっ気があったということらしい。指できつく摘みあげてやると、掠れた悲鳴が上がった。くりくり、くりくりと痛みを感じそうなほどつまんでいるのに、彼の喉からは気持ちよさそうな声しか上がらない。そして、ますます乳首は真っ赤に充血して、美味しそうに膨らんでいく。

「ああ、ごめん。左ばっかじゃ淋しいよね」

 千愛は体勢をズラして、右の胸もぺろりと舐めあげていた。若干汗を掻いているせいでしょっぱいのがまた興奮する。体を動かした途端、また自分の股間が恥ずかしい音を立てたのを感じた。どうしよう、我慢できる自信がない。右手をそっと、己の股間の方に伸ばした。体勢がきつい。少しだけ手足の関節が痛んだが、その痛みさえ興奮材料にしかならなかった。
 己の股倉に手を伸ばせば、思った通り繁みの奥までぐっしょりと濡れてしまっている。元々濡れやすい体質な上、今日はいつもより気持ちが高ぶっているようだった。お酒のせいだと思うことにしよう。あるいは、こんなに自分をその気にさせてしまった成都が悪いのだから、しょうがない。くち、と割れ目を乱暴に割って、中指をねじこんだ。一切触っていないはずなのに、すっかり綻んでしまっている。痛くないどころか、入れただけでイキそうになった。元より千愛は、クリより中で自慰をするタイプの人間である。女の子としてちょっと恥ずかしいと思わなくもないけれど。

「んっ……じゅるっ」

 彼の左胸をくりくりと摘みながら、右胸のさきっぽを舌でぺろぺろと愛し始めた。途端、嬌声が激しくなる。

「あ、あっ……せ、先輩、それっ……それっ」
「ほんと、成都君おっぱい弱いんだ。普通に生活できてるの、こんなにビンカンでさ。シャツで擦れるだけで辛いんじゃないの?ていうか、千愛って呼んでって……んっ……言ってる、じゃん?」
「あ、あっ……先輩……っ」
「呼んで、名前。……成都君」

 ああ、名前を呼ばれて彼が感じたのが分かる。天国に上り詰めるまで、あと僅か。千愛は飴玉のように彼の可愛い乳首を舐めながら、股間で動かす指の動きを早くした。ぐちゃ、ぐちゃ、と凄い水音がしてしまっている。さっきまでは恥ずかしかったはずなのに、今はもう、成都に聞かせたいとさえ思っている自分。

「ねえ、この音、聞いて?私も……限界近いの。成都君が可愛いから、こんなになっちゃった。聞こえる?めっちゃくちゃ、濡れてんの」

 一本じゃもう、物足りない。中指を一度引き抜くと、人差し指と一緒にまとめて二本、女の子の穴に突っ込んでいた。膣が異物を喜んできゅうう、と強く締め上げてしまうのがわかる。所詮自分の指。何度も慰めた珍しくもない己の一部であるはずなのに、何だか今日はそれさえ他人のもののように思ってしまう。
 わざと音を派手に立てて、くちゅくちゅと掻きまわした。成都はその音に呼吸を荒くしたのがわかる。ああ、自分が彼を今、支配している。なんて危険な快感なのか。ベッドの上で対等の恋愛を教えてあげるなんて言ったのはどこのどいつか?自分も結局、彼を自分の思うまま翻弄することに完全に溺れている。まるで、媚薬。ずぶずぶと沼の底に沈み込んで、這い上がることができない。何故ならこの沼はただの水ではなく、どろどろに溶けた甘い甘い砂糖水だから。沈めば沈むほど全身にまとわりつくのに、その甘い味の中毒になってそれさえ望んだものと思ってしまう。
 まるでそう、成都の存在そのものが、媚薬。

「あ、ああっ……」

 もう無理、と。彼の唇が動いたような気がした。

「ち、千愛……っ!」

 名前を呼ばれた途端、思わず指で強く割れ目の奥を抉っていた。きゅううう、と膣が強く収縮すると同時に、彼の可愛い乳首に歯を立ててしまう。こり、っと口の中で音がしたような気がした、刹那。

「あ、あああああっ!」
「んんんっ……せ、成都、成都君っ……!」

 イってしまった。多分、二人ほぼ同時に。ぎゅんぎゅんとうねる膣から指を引き抜くと、どろ、と凄い量の愛液が糸を引いて股間を垂れ落ちたのがわかった。ふと見れば、成都も腹の上に白いものを散らせている。荒い息を吐いたまま、二人揃ってベッドの上に崩れ落ちた。

――や、やばい。本番して、ないのに……すごく、気持ち良かった。

 このまま終わったらカッコ悪いのではないか。頭の隅のほんの少しそんな考えが過ったものの、まだ物足りない下腹部とは裏腹に瞼はゆっくりと降りていく。心地よい倦怠感。ああ、ちょっと本気で、眠い。

「ご、めんなさい、俺……」

 どうやらそれは向こうも同じらしい。普通の男の人って何回もイケないんだっけ。どうだっけ。そんなことを考えながらも、彼の茶色の髪を撫でた。見た目より、ずっとふわふわな髪質のようだ。あそこまでくりくりしていないけれど、なんだかトイプードルを撫でているみたい、なんて感想を抱いてしまう。

「ううん、いいよ。私も、すっごくヨかったし……可愛かったし」

 ああ、眠い。

「だから、さ。君さえ、良かった、ら……」

 その後、自分が何を言ったのかは覚えていない。そのまま千愛の意識は本人の意思を問わず、一気にフェードアウトしてしまったのだから。
 そして。

――や、やっちまったああああ!

 翌朝、正気に戻って目覚めて――あの場面に至るわけなのである。
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