23 / 35
23話 目覚めを待つ
しおりを挟む
「どうかお休みください」
「そうです、お嬢様には医者も使用人も必ず付きっきりです。お嬢様がお目覚めになられた時に御三方がお倒れになっていては、お嬢様も心休まれないはずです」
ティアルーナが階段で意識を失ってからまる2日、その間本人を除くヴェルガム公爵一家は娘、妹のベッドの傍に付きっきりで一睡もせずに手を握ったり話しかけたりとしていた。既に公爵当主夫妻の体力は限界が近い事が見て取れ、今にも倒れてしまいそうだ。
しかし、必死の執事やメイドの言葉に耳を貸さず決して離れようとしないので使用人はほとほと困り果てていた。
「母上、父上はもうお休みください。目が覚めましたら必ずお知らせしますので…僕が付いています」
両手でぎゅう、とティアルーナの右手を握って決して目を逸らさずにそう言うと傍に控えていた医者が慌てたように口を開く。
「お嬢様は何処も打たれておりません、坊っちゃまがお庇いになったお陰です。時期に目が覚められます、あまり御心配なさらずに…」
ティアルーナが意識を失ってからずっと繰り返し聞かされた言葉にロイスは、だが一向に目が覚めないじゃないかと叫んだ。
「ルーナが目を覚まさないのに呑気に寝てなんていられるか! …僕は、『学園』でも徹夜はよくやっていた。2日間くらいどうってことはない、放って置いてくれ。それより、2人を寝室に連れて行って休ませてほしい」
事実、ロイスは少しも辛くなんてなかったし眠くもなかった。だが、もうそれなりに歳を重ねた彼の両親はそうはいかない。目は充血し、くまも深く、立ち上がる度にふらふらと頼りなく揺れるような状態なのだ、
「…いいえ、私もここに居たいの。旦那様も同じよ」
「いけません、これ以上は本当にお身体に障ります」
医者と侍女、執事がそれぞれ必死に主に休むよう願い、それを突っ撥ねるふたりの会話も耳を通らずただただ、ロイスはティアルーナの目覚めを願っていた。
──────
意識を失う直前、ティアルーナは酷い頭痛に襲われてまともに意識を保つのがやっとだった。だが、ロイスに手を引かれて階段を上っていると途中で抗えなくなり、そのまま糸が切れるように意識が途絶えた。
そして今は夢の中。
(…………?)
ティアルーナは瞼を持ち上げたと思ったが、どこを見渡しても暗いまま。他に見るものもなくて手を持ち上げると、ぼんやりと淡く光ってはいるがいつも通りの己の手だった。
(なんだか、今日見た奇跡の薔薇みた…あれ、何かあったような)
ザーっとノイズが頭を走り急激に記憶が蘇る。ルードルフの告白、それに答えられずに呆然としていた自分。ロイスに泣きついて、その後意識が保てなかったこと…ティアルーナが知っているのはそこまで。
左手を額にあてて考え込んでいると何も無かったはずの真っ暗な空間に突如としてティアルーナの全身をすっぽりと覆えるほど大きな1冊の本が現れる。見たことは無いはずなのに、見覚えがあるような気がする不思議な本。
(……?)
手を伸ばすと、意識と同時に身体が溶けるような感覚がするが不思議と怖くはなく、そのまま身を任せる。
すると再び真っ暗になった視界は一瞬で晴れて、見慣れた大好きな屋敷の自室に変わっていた。だが、置いてあるものはティアルーナの持ち物とは随分異なる。父のアルフに貰った大きすぎるぬいぐるみも、母のドーラに贈られた繊細な細工の施された宝石を入れるための箱も、兄のロイスと共に作成した研究レポートの山も、何も無い。
生けてある花に触れようとするが不思議と触れない。ティアルーナの手が透けたりだなんてことは無いが…ただ、触ると花がぐにゃりと歪んで触れられないのだ。
(なに…これ…)
困惑して、部屋に取り付けられた窓から外を眺めるとテーブルに真っ白なテーブルクロスが掛けられ、周囲を様々な色のドレスを纏った淑女が囲んでいる。どうやら中庭での茶会のようだ。
茶会に参加する一人ひとりの顔を見ていくとその途中、幼くもその場で最も美しいドレスを纏ったブロンドの令嬢に目が留まった。皆一様に仮面のような笑顔を浮かべる中でただ1人、ごっそりと感情の抜け落ちた表情でどこか遠くを見つめている。
(あれ…私、だわ)
記憶喪失だから、目が覚めるよりも前のことは知らない。覚えていないはずなのに、あれは幼い頃の自分だと直感的に、そう思った。話に聞いた『鉄仮面』と公爵家の令嬢という王国でも高貴な身分に相応しくない渾名を付けられた感情の感じられない無表情な娘。
「あれは、私」
ぽつりと、そう呟いた瞬間にばっと景色が掻き消えて途端にフラッシュのように様々な景色が浮かび上がる。
婚約者との初めての顔合わせ、相変わらず表情は変わっていなかったけれど確かに好きだと感じた。久しぶりに会った両親、デビュタントの話をしている。兄に手紙を書いた。
あの日、あの時────
急激に浮かび上がる膨大な量の記憶がティアルーナの頭に流れ込んでくる。その様々な景色、思い出に押し出されるようにティアルーナは──意識が浮上した。
「そうです、お嬢様には医者も使用人も必ず付きっきりです。お嬢様がお目覚めになられた時に御三方がお倒れになっていては、お嬢様も心休まれないはずです」
ティアルーナが階段で意識を失ってからまる2日、その間本人を除くヴェルガム公爵一家は娘、妹のベッドの傍に付きっきりで一睡もせずに手を握ったり話しかけたりとしていた。既に公爵当主夫妻の体力は限界が近い事が見て取れ、今にも倒れてしまいそうだ。
しかし、必死の執事やメイドの言葉に耳を貸さず決して離れようとしないので使用人はほとほと困り果てていた。
「母上、父上はもうお休みください。目が覚めましたら必ずお知らせしますので…僕が付いています」
両手でぎゅう、とティアルーナの右手を握って決して目を逸らさずにそう言うと傍に控えていた医者が慌てたように口を開く。
「お嬢様は何処も打たれておりません、坊っちゃまがお庇いになったお陰です。時期に目が覚められます、あまり御心配なさらずに…」
ティアルーナが意識を失ってからずっと繰り返し聞かされた言葉にロイスは、だが一向に目が覚めないじゃないかと叫んだ。
「ルーナが目を覚まさないのに呑気に寝てなんていられるか! …僕は、『学園』でも徹夜はよくやっていた。2日間くらいどうってことはない、放って置いてくれ。それより、2人を寝室に連れて行って休ませてほしい」
事実、ロイスは少しも辛くなんてなかったし眠くもなかった。だが、もうそれなりに歳を重ねた彼の両親はそうはいかない。目は充血し、くまも深く、立ち上がる度にふらふらと頼りなく揺れるような状態なのだ、
「…いいえ、私もここに居たいの。旦那様も同じよ」
「いけません、これ以上は本当にお身体に障ります」
医者と侍女、執事がそれぞれ必死に主に休むよう願い、それを突っ撥ねるふたりの会話も耳を通らずただただ、ロイスはティアルーナの目覚めを願っていた。
──────
意識を失う直前、ティアルーナは酷い頭痛に襲われてまともに意識を保つのがやっとだった。だが、ロイスに手を引かれて階段を上っていると途中で抗えなくなり、そのまま糸が切れるように意識が途絶えた。
そして今は夢の中。
(…………?)
ティアルーナは瞼を持ち上げたと思ったが、どこを見渡しても暗いまま。他に見るものもなくて手を持ち上げると、ぼんやりと淡く光ってはいるがいつも通りの己の手だった。
(なんだか、今日見た奇跡の薔薇みた…あれ、何かあったような)
ザーっとノイズが頭を走り急激に記憶が蘇る。ルードルフの告白、それに答えられずに呆然としていた自分。ロイスに泣きついて、その後意識が保てなかったこと…ティアルーナが知っているのはそこまで。
左手を額にあてて考え込んでいると何も無かったはずの真っ暗な空間に突如としてティアルーナの全身をすっぽりと覆えるほど大きな1冊の本が現れる。見たことは無いはずなのに、見覚えがあるような気がする不思議な本。
(……?)
手を伸ばすと、意識と同時に身体が溶けるような感覚がするが不思議と怖くはなく、そのまま身を任せる。
すると再び真っ暗になった視界は一瞬で晴れて、見慣れた大好きな屋敷の自室に変わっていた。だが、置いてあるものはティアルーナの持ち物とは随分異なる。父のアルフに貰った大きすぎるぬいぐるみも、母のドーラに贈られた繊細な細工の施された宝石を入れるための箱も、兄のロイスと共に作成した研究レポートの山も、何も無い。
生けてある花に触れようとするが不思議と触れない。ティアルーナの手が透けたりだなんてことは無いが…ただ、触ると花がぐにゃりと歪んで触れられないのだ。
(なに…これ…)
困惑して、部屋に取り付けられた窓から外を眺めるとテーブルに真っ白なテーブルクロスが掛けられ、周囲を様々な色のドレスを纏った淑女が囲んでいる。どうやら中庭での茶会のようだ。
茶会に参加する一人ひとりの顔を見ていくとその途中、幼くもその場で最も美しいドレスを纏ったブロンドの令嬢に目が留まった。皆一様に仮面のような笑顔を浮かべる中でただ1人、ごっそりと感情の抜け落ちた表情でどこか遠くを見つめている。
(あれ…私、だわ)
記憶喪失だから、目が覚めるよりも前のことは知らない。覚えていないはずなのに、あれは幼い頃の自分だと直感的に、そう思った。話に聞いた『鉄仮面』と公爵家の令嬢という王国でも高貴な身分に相応しくない渾名を付けられた感情の感じられない無表情な娘。
「あれは、私」
ぽつりと、そう呟いた瞬間にばっと景色が掻き消えて途端にフラッシュのように様々な景色が浮かび上がる。
婚約者との初めての顔合わせ、相変わらず表情は変わっていなかったけれど確かに好きだと感じた。久しぶりに会った両親、デビュタントの話をしている。兄に手紙を書いた。
あの日、あの時────
急激に浮かび上がる膨大な量の記憶がティアルーナの頭に流れ込んでくる。その様々な景色、思い出に押し出されるようにティアルーナは──意識が浮上した。
64
お気に入りに追加
6,675
あなたにおすすめの小説
【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました
成実
恋愛
前世の記憶を思い出し、お菓子が食べたいと自分のために作っていた伯爵令嬢。
天候の関係で国に、収める税を領地民のために肩代わりした伯爵家、そうしたら、弟の学費がなくなりました。
学費を稼ぐためにお菓子の販売始めた私に、私が作ったお菓子が大好き過ぎてお菓子に恋した公爵令息が、作ったのが私とバレては溺愛されました。
旦那の真実の愛の相手がやってきた。今まで邪魔をしてしまっていた妻はお祝いにリボンもおつけします
暖夢 由
恋愛
「キュリール様、私カダール様と心から愛し合っておりますの。
いつ子を身ごもってもおかしくはありません。いえ、お腹には既に育っているかもしれません。
子を身ごもってからでは遅いのです。
あんな素晴らしい男性、キュリール様が手放せないのも頷けますが、カダール様のことを想うならどうか潔く身を引いてカダール様の幸せを願ってあげてください」
伯爵家にいきなりやってきた女(ナリッタ)はそういった。
女は小説を読むかのように旦那とのなれそめから今までの話を話した。
妻であるキュリールは彼女の存在を今日まで知らなかった。
だから恥じた。
「こんなにもあの人のことを愛してくださる方がいるのにそれを阻んでいたなんて私はなんて野暮なのかしら。
本当に恥ずかしい…
私は潔く身を引くことにしますわ………」
そう言って女がサインした書類を神殿にもっていくことにする。
「私もあなたたちの真実の愛の前には敵いそうもないもの。
私は急ぎ神殿にこの書類を持っていくわ。
手続きが終わり次第、あの人にあなたの元へ向かうように伝えるわ。
そうだわ、私からお祝いとしていくつか宝石をプレゼントさせて頂きたいの。リボンもお付けしていいかしら。可愛らしいあなたととてもよく合うと思うの」
こうして一つの夫婦の姿が形を変えていく。
---------------------------------------------
※架空のお話です。
※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。
※現実世界とは異なりますのでご理解ください。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
領主の妻になりました
青波鳩子
恋愛
「私が君を愛することは無い」
司祭しかいない小さな教会で、夫になったばかりのクライブにフォスティーヌはそう告げられた。
===============================================
オルティス王の側室を母に持つ第三王子クライブと、バーネット侯爵家フォスティーヌは婚約していた。
挙式を半年後に控えたある日、王宮にて事件が勃発した。
クライブの異母兄である王太子ジェイラスが、国王陛下とクライブの実母である側室を暗殺。
新たに王の座に就いたジェイラスは、異母弟である第二王子マーヴィンを公金横領の疑いで捕縛、第三王子クライブにオールブライト辺境領を治める沙汰を下した。
マーヴィンの婚約者だったブリジットは共犯の疑いがあったが確たる証拠が見つからない。
ブリジットが王都にいてはマーヴィンの子飼いと接触、画策の恐れから、ジェイラスはクライブにオールブライト領でブリジットの隔離監視を命じる。
捜査中に大怪我を負い、生涯歩けなくなったブリジットをクライブは密かに想っていた。
長兄からの「ブリジットの隔離監視」を都合よく解釈したクライブは、オールブライト辺境伯の館のうち豪華な別邸でブリジットを囲った。
新王である長兄の命令に逆らえずフォスティーヌと結婚したクライブは、本邸にフォスティーヌを置き、自分はブリジットと別邸で暮らした。
フォスティーヌに「別邸には近づくことを許可しない」と告げて。
フォスティーヌは「お飾りの領主の妻」としてオールブライトで生きていく。
ブリジットの大きな嘘をクライブが知り、そこからクライブとフォスティーヌの関係性が変わり始める。
========================================
*荒唐無稽の世界観の中、ふんわりと書いていますのでふんわりとお読みください
*約10万字で最終話を含めて全29話です
*他のサイトでも公開します
*10月16日より、1日2話ずつ、7時と19時にアップします
*誤字、脱字、衍字、誤用、素早く脳内変換してお読みいただけるとありがたいです
何年も相手にしてくれなかったのに…今更迫られても困ります
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢のアンジュは、子供の頃から大好きだった幼馴染のデイビッドに5度目の婚約を申し込むものの、断られてしまう。さすがに5度目という事もあり、父親からも諦める様言われてしまった。
自分でも分かっている、もう潮時なのだと。そんな中父親から、留学の話を持ち掛けられた。環境を変えれば、気持ちも落ち着くのではないかと。
彼のいない場所に行けば、彼を忘れられるかもしれない。でも、王都から出た事のない自分が、誰も知らない異国でうまくやっていけるのか…そんな不安から、返事をする事が出来なかった。
そんな中、侯爵令嬢のラミネスから、自分とデイビッドは愛し合っている。彼が騎士団長になる事が決まった暁には、自分と婚約をする事が決まっていると聞かされたのだ。
大きなショックを受けたアンジュは、ついに留学をする事を決意。専属メイドのカリアを連れ、1人留学の先のミラージュ王国に向かったのだが…
【1/1取り下げ予定】本当の妹だと言われても、お義兄様は渡したくありません!
gacchi
恋愛
事情があって公爵家に養女として引き取られたシルフィーネ。生まれが子爵家ということで見下されることも多いが、公爵家には優しく迎え入れられている。特に義兄のジルバードがいるから公爵令嬢にふさわしくなろうと頑張ってこれた。学園に入学する日、お義兄様と一緒に馬車から降りると、実の妹だというミーナがあらわれた。「初めまして!お兄様!」その日からジルバードに大事にされるのは本当の妹の私のはずだ、どうして私の邪魔をするのと、何もしていないのにミーナに責められることになるのだが…。電子書籍化のため、1/1取り下げ予定です。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる