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本編
17話 報告②
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恥ずかしさが限界に達して逃げ出したカトリーナはすぐさまランドロフに捕まって、近くにあった応接室のひとつに連れ込まれていた。ちなみに、付近に居たはずの商会の者は気を利かせてか、夫婦の無自覚のいちゃつきに耐えられなくなってか、どちらかは分からないがいつの間にか居なくなっていた。
「ら、ランドロフ様! 話します、話しますから…恥ずかしいので離れてください!」
「いやだ、離れるとまた逃げるだろう…」
それなりに広い部屋で壁に追い込まれて文字通り、逃げ場がなくなったカトリーナは真っ赤な顔で目の前のランドロフに離れてもらおうと押し返すが、カトリーナの力ではランドロフを動かすことは出来ない。先程までは自分が追いかけていたのに何故こんなことに?と恥ずかしさと混乱でいっぱいの頭で疑問に思うが、そんなことを考えても仕方がない。
「あ、あの…本当に、ちゃんとお話したいんです。大事な話ですから…。」
「……分かった。」
相変わらず真っ赤で若干瞳を潤ませながらも真剣な目様子でそう言われてしまってはランドロフに退く以外の選択肢は無く不承不承ながらソファに移動する。勿論、その間も逃げないようカトリーナはがっちりとホールドされていた。
ソファに座ってからも頑なにカトリーナの隣に座ろうとするランドロフと擦った揉んだしながら何とか向かいに座ることに成功したカトリーナは何度か大きく深呼吸をした。考えるのは勿論、ランドロフがどんな反応をするか。喜んでくれるだろうとは思うけど、やはり少しは緊張するものだ。
「その、私…か、懐妊、しておりました。」
カトリーナが少し吃りながらも何とかそう告げるとランドロフは一瞬固まった後、座っていたソファが少し動くほど勢いよく立ち上がり、恐る恐るといった様子で向かいに座るカトリーナににじり寄る。ランドロフは驚愕と、嬉しさが混じったような表情で何故か急に乾いた口を開く。
「は…え、ほ、本当に?」
「はい…アルファスタに着いた頃にお医者さまに見ていただいたら間違いないと…」
「ありがとう、カトリーナ! ああ…そのうちにはと思っていたが、こんなに早く…嬉しい、嬉しいよ。本当にありがとう…」
ランドロフがカトリーナをぎゅ、と抱き締めて心底嬉しそうな顔で、涙を滲ませながら笑う。それを見たカトリーナも、ようやく緊張が解けてふたりは暫く一緒に微笑みあっていた。
「ら、ランドロフ様! 話します、話しますから…恥ずかしいので離れてください!」
「いやだ、離れるとまた逃げるだろう…」
それなりに広い部屋で壁に追い込まれて文字通り、逃げ場がなくなったカトリーナは真っ赤な顔で目の前のランドロフに離れてもらおうと押し返すが、カトリーナの力ではランドロフを動かすことは出来ない。先程までは自分が追いかけていたのに何故こんなことに?と恥ずかしさと混乱でいっぱいの頭で疑問に思うが、そんなことを考えても仕方がない。
「あ、あの…本当に、ちゃんとお話したいんです。大事な話ですから…。」
「……分かった。」
相変わらず真っ赤で若干瞳を潤ませながらも真剣な目様子でそう言われてしまってはランドロフに退く以外の選択肢は無く不承不承ながらソファに移動する。勿論、その間も逃げないようカトリーナはがっちりとホールドされていた。
ソファに座ってからも頑なにカトリーナの隣に座ろうとするランドロフと擦った揉んだしながら何とか向かいに座ることに成功したカトリーナは何度か大きく深呼吸をした。考えるのは勿論、ランドロフがどんな反応をするか。喜んでくれるだろうとは思うけど、やはり少しは緊張するものだ。
「その、私…か、懐妊、しておりました。」
カトリーナが少し吃りながらも何とかそう告げるとランドロフは一瞬固まった後、座っていたソファが少し動くほど勢いよく立ち上がり、恐る恐るといった様子で向かいに座るカトリーナににじり寄る。ランドロフは驚愕と、嬉しさが混じったような表情で何故か急に乾いた口を開く。
「は…え、ほ、本当に?」
「はい…アルファスタに着いた頃にお医者さまに見ていただいたら間違いないと…」
「ありがとう、カトリーナ! ああ…そのうちにはと思っていたが、こんなに早く…嬉しい、嬉しいよ。本当にありがとう…」
ランドロフがカトリーナをぎゅ、と抱き締めて心底嬉しそうな顔で、涙を滲ませながら笑う。それを見たカトリーナも、ようやく緊張が解けてふたりは暫く一緒に微笑みあっていた。
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