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28話:互いの気持ちを感じるために※R18 3

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 ピトリと秘所の入り口に勃起した自らを押し当てて、そしてゆっくりとヴィンスの中に埋め込み始めた。
 
「あ……は、ぁ……」
 
 徐々に奥へと埋め込む度に、歓喜するようにヴィンスの中が蠢き絡む。その感触を確かめようと円を描くようにベートが腰を動かすと、ぷくりと小さく膨れているシコリを突き、ヴィンスの背筋が小さく跳ねた。
 
「ぁっ、はっ!! あっ……?」 
 
「ひゃ、ぁ!」 
 
 甲高い声を上げた後、ヴィンスは戸惑うように瞬きを繰り返した。ベートもまた、急に中を強く締め付けられて声を上げると進む動きをピタリと止めた。
 
「ヴィンス、もしかして――気持ち良かった?」
 
「わからないが……さっきの場所に当てられると、電流のように痺れが奔って、意識が飛んで……ぁっ……!!」
 
 ヴィンスの言葉に、ベートが腰を引こうとすると再びシコリを押し当て、再び身体が小さく跳ねた。良いのかと思い、シコリを突こうとした時、ヴィンスが腕を伸ばして肩を掴んだ。
 
「ベート。そこよりも……奥に進む動きの方が……」
 
「方が?」 
 
「……良い」
 
 ポツリと呟くと、ヴィンスはベートから顔を背けた。艶やかな黒髪の間から、ピンク色に染まった耳が見える。一言呟いたきり、黙ったままのヴィンスを見ていると、ベートの心臓もまたドキドキと高鳴りを始めた。
 
「じゃ、じゃあ。その……動くね」
 
「あ、ああ」
 
 ベートの言葉にヴィンスが頷くと、ベートはヴィンスの両腰をしっかりと掴むと、ゆっくりと奥へと進み始めた。
 
「あ――は、うっ……」 
 
 中へと進むごとに、ヴィンスの締め付けの緩急はより激しくなり、中も熱くなってきた。ベートを包む肉筒は、ふわふわとして柔らかいながらも、貪欲に刺激が欲しいと締め付けている。
 
「あっ……」 
 
 少し性急に動いてしまったのか。ヴィンスの甲高い声を聞き、ベートが腰を引くと、中の媚肉は小さく切ない声を漏らして引き止めようと蠢いた。もしかして、こういう動きが好きなのかとベートは浅く抜差しをすると、小さかったヴィンスの嬌声が段々と大きいものへと変じてゆく。
 
「ひ、あっ……あ、ぅっ……」
  
 ヴィンスの身体を浸している快楽は、最初ベートに貫かれた時のような、荒々しく叩きつけるような快楽とは異なって、心を塗り潰すような暴力的なものではない。互いの気持ちを手探りで確かめ合う、たどたどしくて拙い交わりが、心地良くて、愛おしかった。
 
「は、あ…う」 
 
 ベートの陽根を根元まで全て埋め込むと、ヴィンスは僅かに仰け反った。それが苦しさのためかと思い、ベートは腰を支えていた左手を離し、ヴィンスの頬を撫でて様子を確かめた。
 
「大丈夫? 苦しくない?」 
 
「……あ、ああ」
 
 心配そうに問いかけると、トロンと焦点のあっていないニガヨモギ色の瞳が数回瞼で隠されると、ゆっくりベートの姿を映した。
 
「ベー……ト」
 
 稚拙な口調で自分の名前を呼ぶヴィンスが愛おしくて、思わずベートは身を前に乗り出した。近づく顔に、欲情の炎で滾る吐息が吹きかかり、堪らず噛み付くようにキスをした。
 
「ん、ふ……」
 
 ジュルジュルと舌を絡ませ合い、吸い付きあう。もっと奥まで、互いの思いを感じたい。もっとヴィンスの奥を感じたい。その欲求が。控え目だったベートの腰使いを徐々に激しいものに変われば、ベートを包むヴィンスの肉襞が絡み何度も収縮を繰り返し、ベートに更なる快楽を与えてくれる。
 
「は、あ――」
 
 息を継ぐために唇を離すと、名残惜しそうに伸ばされたヴィンスの舌とベートの舌を、透明な糸が繋いでいた。互いの唾液が混じり合い、ベタベタに汚れたヴィンスの唇をベートが指先で拭うと、パクリと親指の先を甘く噛まれた。
 
「は、ぁっ――んっ」
 
 はしたなく嬌声を上げながらベートの親指にヴィンスの舌が絡み、強く吸う。ざらついた舌の表面が指の腹を撫でる。舌先でレロレロと柔らかな皮膚を滑られる。その度に、ベートの腰の炎の猛りは一層激しく脈動してしまう。肌で感じる快楽もさることながら、指にひたむきな奉仕をするヴィンスの淫猥な仕草が何よりも情欲を煽り、くぐもった声を上げてベートはか細い悲鳴を上げた。 
  
「ヴィン、ス……それ、駄目っ……俺には、刺激がっ……強すぎる……!!」 
 
「ハ、……お前だって、私のモノを咥えただろう?」  
 
「そうだけど、それはっ――んぅっ」 
 
 ちゅ、と音を立てて爪先にヴィンスが吸い付く姿に達しそうになるのを、ベートは唇を噛んで耐えるとじっとりと睨みつけた。
 
「ヴィンスのイジワル」 
 
「お前だって私が駄目だと言っても止まらなかっただろう」 
 
「うう……それはそうだけどさ」
 
 むくれるベートに対し、ヴィンス小さく肩を震わせて笑いを堪えた。波が過ぎ去り、自分の身体に意識を向けてみると、異物を押し出そうとする動きも無く、腸壁は甘く絡みつきながらベートを受け入れている。これならば激しい動きをしたとしても、内部を傷つける事はないだろう。自分の準備が充分整っていると結論を出した後、ヴィンスはベートへと視線を向けた。
 
「ベート。もう大丈夫だ……続きをしてくれ」 
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